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タイトル名 |
羅生門(1950) |
レビュワー |
ramoさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2017-10-03 22:08:15 |
変更日時 |
2017-10-03 22:08:50 |
レビュー内容 |
カッコつけたがりの多襄丸タイプ、プライドだけは人一倍の侍タイプ、女としてのイメージと自分の都合が大事な侍の妻タイプなど、現代にも、似たような人たちがたくさんいますよね(笑) 人間って、社会や時代背景によって考え方や価値観が変わったりしますが、本質は昔も今も大差ないってことですね。 死体が発見され、殺したのは誰かを明らかにする取調べシーンでは、3人(死んだ人も含めて)とも証言がバラバラ。「自分がやったのではない!」ではなくて、みんな「自分がやった!」と言い張ります。何のために・・・? それがこの映画の主題である「人の心が信じられなくなる恐ろしい話」なんですね。 その救いの意味を持たせようとする、ラストの捨て子をめぐる三人のやりとりは蛇足のような気がしましたが、小説の面白さを映画的な面白さへと変換させた脚本は素晴らしいと思います。
始まってすぐ、内容もまだよくわからない段階で、いきなり音楽にやられちゃいました! 木こりが森にたきぎを切りに行くシーンで、ボレロ・羅生門バージョンですかー!(笑) 個人的には、これだけでこの映画に満点を差し上げたい気分でした♪ モノクロ映画だから、という理由なのか、森の中の光のコントラスト、かなり意識して作った感じですね。これも黒澤監督のこだわりなんでしょうね。 また、三船敏郎といえば、多襄丸のような「豪傑!」タイプのイメージがありますが、この映画の終盤、女にタンカを切られてツバかけられて「トホホホ・・・」という表情、これは最高でした!
この作品を含めて、昔の日本って、かなりの映画先進国だったのでは? 今の時代からは決して生まれてこないような、骨太の作品がたくさんあるように思います。 |
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