映画『春夏秋冬そして春』の口コミ・レビュー(2ページ目)

春夏秋冬そして春

[シュンカシュウトウソシテハル]
Spring, Summer, Fall, Winter... and Spring
(봄 여름 가을 겨울 그리고 봄/春夏秋冬そして春)
2003年上映時間:102分
平均点:6.50 / 10(Review 22人) (点数分布表示)
公開開始日(2004-10-30)
ドラマ
新規登録(2004-07-17)【ヴァッハ】さん
タイトル情報更新(2009-04-20)【Carrot Rope】さん
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監督キム・ギドク〔1960年生〕
キャストオ・ヨンス(男優)老僧
キム・ジョンホ(男優)子供
ソ・ジェギョン(男優)少年
キム・ヨンミン〔男優・1971年生〕(男優)青年
キム・ギドク〔1960年生〕(男優)中年
ハ・ヨジン(女優)少女
パク・チア(女優)赤ん坊の母
脚本キム・ギドク〔1960年生〕
音楽ジ・バーク
撮影ペク・ドンヒョン
製作イ・スンジェ〔製作〕
カール・バウムガートナー〔製作〕(共同製作)
配給エスピーオー
編集キム・ギドク〔1960年生〕
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2.ネタバレ 水中から樹が生える不思議な山の湖に浮かぶ寺院舞台に、人生を四季になぞらえて描いた仏教説話。小坊主がいたずらで、魚と蛙と蛇に石を括りつけて苛める。老僧は懲罰として小坊主の体に重石を巻き、いじめた動物を助けに行き、一匹でも死んでいたら、お前は心の中に石を抱えて生涯を生きると予言する。魚と蛇が死んでいた。少年僧となった小坊主は、少女との愛欲に溺れて寺を出奔、その十数年後に妻を殺して舞い戻る。老僧は、男が自死しようとするのを諌め、般若心経を彫らせることで精神の安らぎを与える。男が刑事に連行されるのを見送った老僧は焼身往生を遂げる。男は服役を終えて帰門し、老僧の衣鉢を継ぐ。ある日、覆面の女が赤子を捨てて去ろうとするが、事故で死ぬ。女の菩提を弔う為、男は苦労して仏像を山上に安置する。男が土台石を引きずる姿は、かつて男に苛められた小動物の姿そっくりだった。赤子は成長し、動物をいじめ始める。過ちと償いが繰り返えされ、かくて人生は流転する。人は、いたずら、執着、愛欲等で過ちを犯すが、どのような棘の道、艱難辛苦であろうとも、最後には安らぎを得るという有難い教え。予定調和な仏教説話の範疇を出ておらず、あくの強いこの監督の作品としては物足りない。奇跡を示現するような作品がふさわしい。水は神聖と浄化の象徴で、水上の寺院は超俗と孤絶を表わす。壁のない扉は見えない戒律。蛙が生き残ったのは偶然だが、神の視点では偶然も必然。男が仏像を持ち去ったのは絶ち切れぬ仏教への愛執。鶏を持ち出したのは、閉塞の象徴の鶏を自由にすること。老僧の超能力めいた力は、金剛密教の修行の成果。焼身往生するのは、入滅の時期を悟り、最後の功徳を積むため。男が氷った舟から掘り出したのは聖者の遺骨こと舎利で、それを氷仏像の白毫に入れ、最後は溶けて自然に還る。女が布で顔を隠すのは、最初から子を捨てる目論みだったのと、女は特定の誰かではなく、あなたかもしれないという示唆。「閉」の字で目鼻を覆い、般若心経を彫るのは、文字に聖なる力が宿ると信じているから。猫の尻尾で経を書くのは、他に太い筆が無いことと、何事にも自然に臨機応変に対応する老僧の才覚の表現。老僧が蛇に変身するのは、蛇が神秘の象徴だから。残念な点。老僧が自由に舟を操れるなら、舟を戻すのに紐付鶏を利用する必要はない。仏像を据えた山上に雪が無かった。裸での冬季登山は難しかったのか。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 7点(2014-10-31 19:22:03)
1.ネタバレ  美しい。湖に浮かぶ寺。そこに住む和尚と少年。少年は魚やカエルやヘビに石をくくりつけて遊ぶ。朝起きると少年の体には和尚によって石がくくりつけられていた。和尚に言われる。明日、魚やカエルやヘビにくくりつけた石を外せと。もし一匹でも死んでいたならお前の心には一生石が残るであろうと…。

季節が過ぎるごとに年数が経過する。そして湖上の寺の風景とともに人間模様が繰り広げられる。

性と煩悩と死と生と。そしてまるで輪廻のような世界観。

何本か、キムギドク監督作品を観て、石井聰互・石井隆・北野武あたりに似てるものを感じるが、似て非なり。キムギドク監督の貫きすぎる他を寄せ付けない世界観はこの映画でも十二分に感じられる。

本作では音楽の美しさも十分に味わった。少しは作品作りにお金をかけることができるようになってきたのか、と感じた。そして韓国民謡アリラン。この曲か。これが後の超問題作「アリラン」につながるのか。

拳法の型を見せる監督は何を感じ何を演じたのか。わからない部分も多いが、覆面の女を推測し、残された子どもからやっと本映画の主題にせまることができたように感じた。
JFさん [DVD(字幕)] 6点(2015-07-27 23:37:53)
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 22人
平均点数 6.50点
000.00%
114.55%
214.55%
300.00%
400.00%
529.09%
6627.27%
7627.27%
8313.64%
929.09%
1014.55%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review2人
2 ストーリー評価 5.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 5.00点 Review1人
4 音楽評価 5.00点 Review1人
5 感泣評価 5.00点 Review1人

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