映画『洲崎パラダイス 赤信号』の口コミ・レビュー

洲崎パラダイス 赤信号

[スサキパラダイスアカシンゴウ]
1956年上映時間:81分
平均点:8.16 / 10(Review 25人) (点数分布表示)
公開開始日(1956-07-31)
ドラマラブストーリーモノクロ映画小説の映画化
新規登録(2004-09-25)【--------】さん
タイトル情報更新(2018-05-22)【イニシャルK】さん
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監督川島雄三
助監督今村昌平
キャスト新珠三千代(女優)蔦枝
三橋達也(男優)義治
芦川いづみ(女優)玉子
小沢昭一(男優)そば屋の出前持ち 三吉
轟夕起子(女優)お徳
河津清三郎(男優)落合
植村謙二郎(男優)伝七
冬木京三(男優)そば屋の主人
田中筆子(女優)廓の四十女
隅田恵子(女優)伝七の女
紀原土耕(男優)ボートの男
小泉郁之助(男優)寿司屋の主人
原作芝木好子「洲崎パラダイス」
脚本井手俊郎
音楽真鍋理一郎
作詞佐伯孝夫「赤い灯よさよなら」
松尾昭典「州崎悲歌」
撮影高村倉太郎
製作坂上静翁
配給日活
美術中村公彦〔美術〕
編集中村正(編集)
録音橋本文雄
照明大西美津男
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💬口コミ一覧

25.ネタバレ 川島雄三監督が描くこの世界、どうしようもなく駄目な男とそんな駄目男を愛して病まない1人の女、橋の向こうのパラダイス!冒頭、駄目男演じる三橋達也と哀れな女を演じる新珠三千代の二人を映すシーンの何とも言いがたい余韻、そこから終りまで二人の人間ドラマと、そこに関わる人達、全てが愛しくてたまらない。三橋達也の駄目ぷりの素晴らしさ、新珠三千代の掴み所のない女としての哀しさ、いつの間にかそんな二人を応援せずにはいられなくなってしまう不思議な魅力に取り付かれ、観れば観る程、この作品がどんどん好きになっていく。二人が手を取り合い、去っていくラストも凄い余韻の残し方、あのラストシーンに込められた二人の幸せを願う。願っているような川島雄三監督の演出の凄さ、素晴らしさ、やはりこの監督、ただ者ではない。もしかしたら、これこそ川島雄三監督のベストなんじゃないかと思ってしまうぐらいだ!川島雄三信者として、川島雄三作品に順位を付けるなんてことは到底、無理だ!最初は9点にしたけど、この作品、観れば観るほどに愛しくなる作品として、満点に変更致します。最後にもう少しだけ付け加えるとして、芦川いづみよ!この映画でもとにかく可愛くてたまらん!芦川いづみファンなら必見です。あっ!書き忘れていたけど、出てくるだけで怪しい。そして、面白い日本映画史に残る名脇役小沢昭一の蕎麦屋の出前持ちもこれまた良い。とにかく全てにおいて、愛しい。愛しい。そんな作品です。
青観さん [DVD(邦画)] 10点(2005-11-04 22:14:41)
👍 4
24.ネタバレ 別れた方が良いのは十分わかっている。お互い仕事は見つかったし、自分をちゃんと支えてくれるパートナーも出来そうだ。それに流れ流れた恋の行く末が悲劇となってしまった例をこの眼で見てしまったのだから、、、、でも別れられない二人。本当に忸怩たる思いですなコリャ。それでも赤信号を越え深川の洲崎門を離れていく二人の乗ったバスは素敵な未来へ向かって行くと信じたい! 90分にも満たない小品ですが私も好きです。
Nbu2さん [DVD(邦画)] 8点(2006-04-14 21:26:22)
👍 3
23.ネタバレ 客観的に観れば、新珠三千代よりも芦川いづみを取るべきだ(いや、あくまで映画の中の話)。だけどそうならないのが男と女の常。恋愛って理屈じゃないって言う典型的なストーリー。意外なことに(失礼!)、川島雄三って、こういうネオリアリズモっぽいものもいけたんだ!
いのうえさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-09-07 05:51:14)
👍 1
22.映画館まで観に行った作品。
映画館で観てよかった。
“洲 パラダイス 崎”と架かったアーチが何とも印象的な作品だ。
あのアーチを観ただけで、心が躍ってしまった。
勝鬨橋や都電、そしてこのアーチなどが鮮烈に映像に焼きついており、それだけでも貴重極まりない本作。

本作『洲崎パラダイス 赤信号』は、成瀬巳喜男監督の代表作『浮雲』を思わせる“男女の一筋縄ではいかない後腐れな関係”を首尾よく描いている。

さすが川島雄三監督の代表作の一つと呼ばれるだけあって、独特の余韻を残す紛れもない傑作だった。

それにしても、蕎麦屋のお姉ちゃんを演じていた芦川いづみだが、めちゃくちゃキュートだった!
夫である藤竜也がニクイ!!


最初は7点をつけようと思ったが、あまりに脳裏に焼きつく映像の数々に、1点プラスの8点を献上したい。
にじばぶさん [映画館(邦画)] 8点(2007-11-01 20:58:16)
👍 2
21.ネタバレ  「パラダイス」という名は付いているけど、集まってくる連中はどうしようもない男女ばかりなのが味わい深くて良いですね。もう、「お見事」といいたくなるような巧みさです。無駄のないストーリー展開、ラストのまとめ方やすれ違いシーンの見事さ、せつなさの中にもかすかに残る希望等々・・・本当に素晴らしいと思いました。
TMさん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-11-18 14:28:26)
👍 2
20.ネタバレ 最初は「赤線地帯」のような娼婦たちの生き様を描いた作品かと思っていたが、男女の腐れ縁を描いたラブストーリーだった。川島雄三監督らしいユーモラスなシーンもあり、同じく男女の腐れ縁を描いている「雪国」や「秋津温泉」ほど見ていて暗い気持ちにはなることはなかった。また、それでいて人間ドラマが非常に深く描かれた傑作に仕上がっており、川島監督がやっぱり並の監督ではなかったと実感できる。出演者の中では新珠三千代が今まで見た役柄のイメージとは少し違う印象の役(とはいえはじめはちょっと気づかなかった。)を好演していて新鮮で良かった。ダメ男を演じる三橋達也も素晴らしい。でもやっぱ出演者の中でいちばん印象に残るのは芦川いづみ。この間見た「愛と死の記録」では印象が違いすぎて違和感しかなかったのだが、本作ではこれでもかと言わんばかりに可愛さを振りまいていてとてもキュートだった。ほかにもチャンバラごっこに興じる子供たちなど、製作当時の時代風景も印象的だ。ラストシーンも余韻を残す終わり方でよい。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2007-12-04 18:12:49)
👍 2
19.ビックリした!見る前は川向こうの歓楽街【洲崎パラダイス内】で繰り広げられるオハナシなのかと思っていたら、それは最初のタイトルバックだけ。結局最後までカメラは川のこっち側、普通の人々が日常生活を送っている側から頑なに離れようとはしない。どうしようもないダメ男から離れられない女の姿から、自分も成瀬巳喜男「浮雲」を連想しましたが、こちらの方が良い意味でより軽佻浮薄、何より深刻ぶらないのが良いです。脇役ながら芦川いづみ、この映画でもメチャメチャ可愛いっすねえ~。全シーン、地味な蕎麦屋の店員の前掛け姿なのに、こんなに可愛いなんてよっぽど素材が良いんでしょう。何気なく前掛けの2つのポッケに手を入れている仕草を見ているだけでも、こっちの顔がほころんできます。昔、『山口百恵は菩薩である』なんていう言葉があったような記憶があります。私は同監督作「風船」のレビューで、ラストシーンの芦川いづみからは後光が射しているようだと書きましたが、この作品や「陽のあたる坂道」「乳母車」での彼女のたおやかな微笑みを見ていると、ついこんな言葉が浮かんできます、『芦川いづみは千手救世観音像である』と。
放浪紳士チャーリーさん [DVD(邦画)] 8点(2007-12-29 11:03:40)
👍 3
18.洲崎パラダイス 赤信号。もうネーミングの響きがいいですね~。冒頭の洲崎パラダイスの通りに連なる賑やかな店先を、上から見下ろし延々と横移動するシーン。長回しもさることながらエネルギッシュな芝居にも感服。ああ、こんな風に物語は進行するのかと思ったが、ここからが少し違った。本編は洲崎パラダイスの入口手前で進行する。溝口健二は中からこの世界を描いたが、この設定は正直、斬新です。しかしそれからの展開は男と女の愛情のもつれに終始し、前半ほどのインパクトはありませんした。玉ちゃんの扱いも中途半端だし、ラストもね・・。でも背景はおもしろかったですよ。秋葉原(でしたっけ?)の電気街などは賑やかさも建物も壮観でした。それにしてもこの時代は勢いがありますねえ。
カリプソさん [DVD(邦画)] 7点(2008-01-30 00:00:10)
17.場末っていうのはつまり、都心で進行している社会活動の濃密な人間関係から離れた場所。遊郭ってのがそもそも後腐れのなさを売ってる場所だったわけで、そういったフワフワした感じがもう洲崎という土地にしみ込んでいる。身元の保証などなく、ざっと店主が上から下まで見下ろしただけで、蕎麦屋の出前になれる自由さ。でもかえってそういう頼りないフワフワした土地だから、腐れ縁は腐れ縁としてクッキリ浮かび上がってしまうのかも知れない。このなんともブヨブヨした場末ならではの空気が見事に写し取られていた。やたらに雨が降るし。新珠のシャキッとしたところと対照させるためだろうが、三橋のウジウジぶりはやや過剰に感じられる。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 7点(2008-11-24 12:14:11)
16.わたしは、”旧赤線地帯フリーク”なので、前から見たいとおもってました。この時代の東京が見れることがまず嬉しいし、当時の洲崎パラダイスがみたかった。(健さんも行ったという東京パレス、なんてデカイのも小岩にあったらしい)この時代の日本映画ってほとんど知らないんですけど。いいっすねえ!世界のクロサワ作品がマジで、ガキんちょにみえます(笑)。しかし、ひょっとして、非常に上質ではないですか?コレ?
とくに、酒屋のおばさんのやさしさ。なんという、ふところの深さ!泣けてきたなあ。ほかにも、やはり”銭のハナ”も”藤達也”もスキになっちゃう!みんないいオンナやなあ。 この監督、他のもガゼン!観たくなった。
男ザンパノさん [DVD(邦画)] 8点(2009-10-02 00:41:22)
👍 1
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15.ネタバレ ダメカップルが周りに迷惑をかけながらくっついたり離れたり…なんだかどうでもいい話で、もう勝手にしておくれ感が強い。この二人より、魅力的な脇役達にもっと物語を与えて欲しかった。お玉ちゃん可愛い。
すべからさん [DVD(邦画)] 6点(2010-03-15 12:21:23)
14.ネタバレ 今作は【 「 予見 の 提示 」→「 予見 の 裏切り (トラップ) 」→ 「 トラップ の 途中放棄 」 → 「 予見 の 具現化 」 】 というプロセスを推移していく、2つの事例を織り交ぜながら表面的なストーリー展開と並行する
【「制作者の文脈」 を推理する楽しさ】 に満ちた鑑賞となりました。
■そして、川島雄三 という天才が、日陰者の視線から、日本の近代化と経済成長の 「予見」 を 語っていたことに対して 、【社会学的な価値を見い出せた作品。】  と、評価します。


制限文字数では語り切れず、完成版はこちら、ネタバレ注意

    ↓

http://ouiaojg8.blog56.fc2.com/blog-entry-98.html
マーク・レスターさん [DVD(邦画)] 9点(2010-08-08 11:33:48)
13.大人がつくった大人の映画。これなんかを観ると、日本映画もガキンチョになっちまったなあ、とつくづく思う。見ごたえあり。
goroさん [DVD(邦画)] 9点(2010-11-02 13:10:58)
12.ネタバレ 完璧である。主人公カップルが脱出してきた洲崎パラダイスへと架かるあの小さな橋は、カオスとコスモスを分節する橋であり、そのカオスへの逆戻りをこのカップルはぎりぎり踏みとどまる。しかしこちら側カタギの空間とて「コスモス」となりはしない。50年代の時代の寵児たる「オートバイに乗ったラジオ商」が、彼女を奪い去る。 主人公は人に尋ねる、二人が去った方角は「橋の中か外か」。「外の方」だという答え、つまりカタギの物象化された都会。同時代のイタリアでも「自転車泥棒」(デ・シーカ)すら捕まらないご時世に、相手がオートバイでは探し当てることは不可能だ。そうしてさらに、ひとりの純情娘がこの橋に現れ、主人公へのかなわぬ恋心を水面に映す。見事な橋の映画である。
ひと3さん [映画館(邦画)] 10点(2011-03-02 17:57:39)
👍 1
11.洲崎パラダイス一歩手前の赤信号、よくぞ留まった。最初の方は、義治の駄目男ぶりが嫌でたまらなかったが、次第に物語に引き込まれてしまった。男と女の間柄はそう簡単に割り切れるものではない。この映画はそれを深く掘り下げ、鋭く描き出している。名作という以外ない。
新珠三千代の演技力はすばらしいし、芦川いづみさんもいい。最後はちょっとかわいそうだったけど・・・。
ESPERANZAさん [DVD(邦画)] 9点(2011-10-12 20:47:28)
10.おどろおどろしい娼婦ものかと思いきや、人情味溢れるカラリとした青春物語。最大の功労者は飲み屋のおかみさんで、彼女を中心に物語は回っていました。さらに玉子ちゃんの瑞々しさが作品に彩りを添えていました。起承転結全てが見事な一品。
The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 9点(2012-10-01 00:33:52)
9.ネタバレ ろくでもない男女の愛憎劇だから、もっとデロデロするもんだと思うのですが乾いている。因果応報とか一宿一飯の義理とかがまるでない不思議な世界。だから、なんかこう、感情移入できる登場人物がいないんだ。
なたねさん [DVD(邦画)] 4点(2012-12-29 07:21:41)
8.ネタバレ 本作品、川島雄三監督、得意の題材と見た。彼の作品を何作か観て、戦後の日本の苦しい時代、みんなが支えあって生きてた時代を描くと、彼は名人のような、後味のうまい作品を創ると感じていた。「愛のお荷物」「あした来る人」などのような作品より、「暖簾」「わが町」のような作品に、僕は彼の生き生きした演出を感じてならない。川島監督の早逝した理由は、商業主義の映画界にあって、自分の不本意な作品作りを強いられたための彼のアイデンティティの危機だったのでは?と勝手に解釈してる。もっともっと彼の戦後のヒューマンな映画が遺されていたら、と悔しくてしょうがない。
トントさん [DVD(邦画)] 8点(2014-07-28 22:03:47)
7.映画はタイムマシーンである。ぼくたちはこの映画と一緒に昭和31年の深川州崎を散策する。当時の人たちと一緒に。――それにしても、ああ、なんと愛しい人たちだろう。
火蛾さん [DVD(邦画)] 10点(2015-10-31 16:33:49)
👍 1
6.古い映画には当時は評価されていたのだろうけど時代とともに評価が落ちるものも多い。逆に時代に色あせないものや時代とともに魅力が増してくるものもある。この映画はまさに後者。

蓮っ葉なのに上品さのある新珠三千代もダメな男の愛しさ満開の三橋達也もほれぼれしてしまう。
ぽっちゃり体形になってからしか知らない轟夕起子も「青春怪談」と同じくらいのいじらしさ。
でもやはり主役は洲崎パラダイスと街の風景。
知らないはず時代の知らない風景なのに不思議な郷愁に誘われて気が付くと当時を知っているような懐かしさを感じてしまった。
50年以上前の映像なのに勝鬨橋も万世橋の欄干の石の表示板も今も健在。
映画の中から現在を探してしまった。そんな愛しさのある映画です。
omutさん [映画館(邦画)] 8点(2019-10-20 08:35:37)
👍 1
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マーク説明
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《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 25人
平均点数 8.16点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
414.00%
500.00%
614.00%
7312.00%
81144.00%
9520.00%
10416.00%

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