映画『バリー・リンドン』の口コミ・レビュー(2ページ目)

バリー・リンドン

[バリーリンドン]
Barry Lyndon
1975年上映時間:186分
平均点:7.27 / 10(Review 112人) (点数分布表示)
公開開始日(1976-07-03)
ドラマ戦争もの歴史ものロマンス小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2025-05-12)【イニシャルK】さん
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監督スタンリー・キューブリック
キャストライアン・オニール(男優)レドモンド・バリー
マリサ・ベレンソン(女優)レディ・リンドン
パトリック・マギー(男優)シュヴァリエ・ド・バリバリ
ハーディ・クリューガー(男優)ポッツドルフ隊長
スティーヴン・バーコフ(男優)ラッド卿
アンドレ・モレル(男優)ウェンドーヴァー卿
ゲイ・ハミルトン〔女優・1943年生〕(女優)ノラ・ブレイディ
マリー・キーン(女優)バリーの母
マーレイ・メルヴィン(男優)ラント神父
ゴッドフリー・クイグリー(男優)グローガン大尉
レナード・ロシター(男優)クィン大尉
フィリップ・ストーン(男優)執事グレアム
レオン・ヴィタリ(男優)ブリンドン子爵
ジェフリー・チャター(男優)ブロートン医師
アンソニー・シャープ(男優)ハラム卿
バーナード・ヘプトン(男優)
ヴィヴィアン・キューブリック(女優)(ノンクレジット)
マイケル・ホーダーンナレーター
原作ウィリアム・メイクピース・サッカレー「バリー・リンドン」
脚本スタンリー・キューブリック
音楽レナード・ローゼンマン(編曲)
作曲ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル組曲第11番 ニ短調より「サラバンド」
フランツ・シューベルトピアノ三重奏曲第2番 変ホ長調 第2楽章
撮影ジョン・オルコット
製作スタンリー・キューブリック
製作総指揮ヤン・ハーラン
美術ケン・アダム(プロダクション・デザイン)
ロイ・ウォーカー(アート・ディレクター)
ヴァーノン・ディクソン(セット装飾)
衣装ミレーナ・カノネロ
ウルラ=ブリット・ショダールント
編集トニー・ローソン〔編集〕
字幕翻訳高瀬鎮夫
あらすじ
18世紀。純朴な青年バリーは故郷を追われ、様々な冒険をする。戦争、脱走、スパイ、詐欺師…。そして美貌のリンドン夫人を誘惑した彼は遂に上流階級に登りつめる。しかしバリーには次々に不幸が襲い掛かり…。冷めたナレーション、「下手な」主役俳優の起用、ズームバックの多用、皮肉で支配的な音楽の使い方。キューブリックはありとあらゆる手段を使って、我々が主人公に感情移入することを拒否する。そうしないとあのエピローグの言葉を我々に伝えられないからだ。あの言葉こそ、バリーの、そして我々の人生の真実だとは思わないか?
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💬口コミ一覧

92.「キューブリックで何が一番良い?」と聞かれると、「バリーリンドン!」と答える私だが、10点ではない気がする。「フルメタルジャケット」は10点なのだが。
みんな嫌いさん [DVD(字幕)] 9点(2004-04-17 02:12:40)
👍 1 😂 1
91.音楽、映像、内容、演技等完璧で、おもしろかったです。
やっぱトラボルタでしょうさん 9点(2004-04-12 12:06:57)
90.全編から「モンティ・パイソン」の匂いがプンプンする。話はそれなりに悲劇で、それを強調するレディ・リンドンの美しさには、他の作品にみられるおふざけ感は感じられないのだが、「・・・すべてあの世」のクレジットも含めて、やはりキューブリックはこのエピソード自体を笑い飛ばしているように見える。オープニングのナレーションは「フライング・サーカス」の常套手段だし、親子の強盗はセリフも「デニス・ムーア」にそっくり!景色も似ている場面がたくさん出てくる。黒澤監督がこの映画を絶賛したそうだが、はたしてモンティ・パイソンを知っていたのか・・・。
神谷玄次郎さん 9点(2004-03-21 03:13:17)
89.映像が美しすぎる、ストーリーも最高。もうちょっと短かったら10点
BAMBIさん 9点(2003-11-26 16:04:21)
88.鏡のごとき水面にうつる城、ろうそくの揺らめき、その絶妙な光加減、色鮮やかな景観・・・まさに息を呑む映像美。ベルナルド・ベルトルッチの「暗殺の森」以来の衝撃だ。芸術に満ちた世界を冒険したような錯覚に陥る。スタンリー・キューブリックにしては珍しくストレートに一人の男の半生を描いた作品だが、深く考えず映像の美しさを堪能せよってことなんだろうね。
ゆたKINGさん 9点(2003-04-12 08:46:48)
87.マーチが流れるキッチュな戦争シーンが大好きです。バリーの親戚のおじさんが死んじゃうところなんて笑いがこみあげてくるくらいお間抜けな最期だし。台詞もいっぱいあるのに、あえてビジュアルに徹しようとする姿勢が伝わってきます。スバラシイ。大根役者のライアン・オニール起用も絶妙。
クーさん 9点(2003-03-25 06:15:15)
86.ネタバレ 時は18世紀、アイルランドの青年バリーが、貴族社会でいかに成り上がり、いかに没落していったかを描く大河ドラマ。原作は『虚栄の市』で知られるウィリアムサッカレーの小説" The Luck of Barry Lyndon"で、スタンリーキューブリックが映画化した。キューブリックはもともとナポレオンを主人公とした映画を企画していたが、予算的な事情から企画が頓挫し、その代わりとして本作が制作されたとのこと。とはいえ、当初の企画で温められていたアイデアや時代考証の成果が、本作にも盛り込まれているのは間違いない。重厚かつ豪華絢爛な貴族社会の風景を再現した美術・撮影・照明が圧巻の作品だった。

絵から飛び出てきたような、という表現がこの上なくふさわしいほどに、本作の撮影・美術・照明は素晴らしい。一つ一つのカットがまさに名画のような出来栄え。ある場面では、映画の人物たちが絵画から飛び出てきたように感じるときもあれば、逆にある場面では、映画の人物たちが絵画の中に没入しているのように描かれる瞬間(特にバリーが椅子に座って眠りこけている場面の完成度!)のもあり、その意味では、映画史上最もアート的な映画だと言えるかもしれない。

3時間超えの大作だが、映像に魅了されたせいか、体感時間はあっという間。
ストーリーはよくあるピカレスクロマンという感じで、キューブリック特有のエキセントリックな演出は意外に控えめ。ただし、音楽や美術がやけに威圧的に感じるときがあり、キューブリック映画らしい不穏さは随所に盛り込まれている。また、ラストの結語によく表れているように、総じて冷笑的で厭世的な雰囲気が映画には漂う。ただ、主人公のバリーについては、享楽的で不道徳な部分は首肯できないものの、友や息子の死には涙を流し、決闘に際しては常に毅然たる人物であり、嫌いにはなれなかった。だからこそ、決闘では毅然としていたバリーが追放され、ただただ無様でしかなかった義息のブランドンが勝利するこの作品の結末は、ことさら冷笑的に感じられた。
nakashiさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2025-02-19 13:19:57)
85.才気ある青年が戦争を通じて、資産家の一族になるまでの過程とそこからの転落の過程を、描いた傑作。特に後半の息子に追いやられる過程は、今までの人を踏み台にして上り詰めていった人生のツケが回ってきた様で、可哀想だが同情も出来ない。キューブリック作品らしい尋常ではないキャラクターが作品を盛り上げてて面白い。
SUPISUTAさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2019-03-17 01:43:56)
84.ネタバレ 長いし感動ストーリーでないのだが、徹底的に時代考証を進めた本作は、異様に説得力がある。どうて事ない男の人生記であるのだが
にけさん [映画館(字幕)] 8点(2019-01-19 20:36:47)
83.18世紀版「スカーフェイス」といったところでしょうか。アル・パチーノのギラギラ感からはほど遠いですが、全編に渡ってライアン・オニールの表情から滲み出る不誠実感が実にいい。またその人生を憐れむように、もしくはあざ笑うように流れる「サラバンド」が心に沁みます。
長尺な上、よかれ悪しかれ近世ヨーロッパの世界観にどっぷり浸かっているので、話の展開は遅く感じます。数日間に分けて見るのが吉か。私は4日かけました。
眉山さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-05-26 00:20:07)
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82.ネタバレ 蓮實重彦教授はたしか「劇中で正確に37回大笑いさせていただきました」と映画芸術のベスト10選出で本作を評価(?)していた記憶がありますが、再見するにあたってそれはどのシーンなのか確認を試みてみました。一つ目はたぶんバリーが水浴びをしながら愛を語り合うホモ将校の制服と親書を盗んで脱走するところ、二つ目はバリーがシュバリエの変装をしてプロイセンから逃げ出すところ(これは確かに笑わせてくれます)じゃないかと推測できましたが、三つめ以降はどうしても判りませんでした。もし蓮實教授にお会いする機会があればぜひ聞いてみたいです(そんな機会あるわけがない)。 キューブリックはナポレオン映画を撮りたかったそうですけど、彼のフィルモグラフィ中唯一のコスプレものである本作は、きっとその予行演習かナポレオンものを撮る夢が破れてその腹いせとして撮ったんじゃないでしょうか。この映画で蝋燭の灯りで撮影するテクノロジーが確立したことは有名ですが、キューブリックもその技術を試すための実験映画のつもりだったのかもしれません。なんせ主演がライアン・オニールとマリサ・ベレンソンというハリウッドきっての大根役者で、俳優に百回テイクを要求したという鬼とは思えず、もう端から演技を見せようという気がないのは見え見えです。またお話しの方も前半はともかく後半は悲惨で、登場人物が全員不幸になって終わってしまうという究極の悲劇でもあります。でもキューブリックらしい凍り付いたような目線で全登場キャラを舐めまわしてくれるし、全編に流れるマイケル・ホーダーンの冷徹なナレーションが琴線を揺さぶるし、三時間なんてあっという間と感じてしまいました。また自然描写が美しいのも、キューブリック映画にしては珍しいです。ヘンデルの『サラバンド』を有名にした功績も大ですね。
S&Sさん [映画館(字幕)] 8点(2017-02-04 23:27:35)
81.ネタバレ これ、「時計仕掛けのオレンジ」のスタッフが勢ぞろいですね。演出もそっくりだし。それはともかく、時間を忘れて見入ってしまいました。淡々とした演出なんですが、キューブリックマジックですね。なんといっても「今となっては、みんなあの世」というラストのナレーションが最高。字幕を担当した方の才覚が光ってます。
loveさん [映画館(吹替)] 8点(2012-05-09 09:07:43)
80.ネタバレ ○これだけ壮絶な人生を淡々と描き、背景やエキストラが異様に壮大。淡々と描いているとはいえど、3時間飽きることなく見られるのはやはりすごい。
TOSHIさん [DVD(字幕)] 8点(2011-08-17 20:48:38)
79.スーパーリアリズムというべき再現性をもって表現された映像は一見の価値有。
キャスティングで素人俳優を主役に据えた意図が成功しているのが感じ取れる。
キューブリックの映像にはいつも驚かされるが、このバリー・リンドンはその極みといっても過言ではないように思える。それほどにこの作品は視覚のみでの鑑賞に耐え得る。
円軌道の幅さん [DVD(字幕)] 8点(2010-10-06 23:57:58)
78.ネタバレ 穿った見方とは思いますがこの映画、キューブリック流「真・善・美」の解釈のように思いました。中世のカソリック、プロテスタントが交錯した国々を描く中で宗教問題は完全にスルー、牧師のラントは教育係に徹してます。つまり「真」は今も昔も不確かなものとして相手にせず片付けられています。淡々としたナレーションと現代人の我々が主人公に感情移入できない構成、しかも善悪の判断を描かないことで、何が「善」であるかも不確かなものと解釈していると思います。平民、貴族それぞれに善悪の解釈が違うし、現代人の観客とも違うと見るべきでしょう。一方で中世の城なんてもっと不潔きわまりないものだったはずですが、「美」については映像全てを壮麗な絵画の中で描くように徹底的に追求しています。虚実や善悪は人間が死んでしまえば同じでたいした問題ではないけれど「美」だけは永遠であるという監督の主張が最後のナレーションによってさらに強調されたようにも感じました。
rakitarouさん [DVD(字幕)] 8点(2010-05-04 18:46:56)
77.ネタバレ レドモンド・バリーの流転の人生。「虚栄の市」のサッカレーの上流階級を冷笑する筆致とキューブリックの人間性を排したような作風が噛み合い不可思議な世界を形作る。理想や模範からは遠いところにいるバリーの見えぬ心に添うこともならず、石の如く転がってゆく人生を眺むるのみだが、それに飽くこともない。ライアン・オニールも演技よりも貌(かお)が求められているのだろう。叔父の家に身を寄せる身分であったバリーが決闘により世に出で、決闘によりそこから退場するまでの年月を立身出世と呼ぶにはあまりに卑俗であり、一粒種に先立たれても天誅としか感じないが、最後の決闘場で僅かに人間らしさを覗かせることで若干の憐憫の情が湧く。もう一つの選択をすれば先は違ったろうが、そうしなかったのは既に自分のまやかしの人生に倦み未練なしとも受け取れるのである。しばしば使用された機材が引き合いに出されるほど美しく撮られた壮麗にして絵画的な画面に陶然となるが、観賞は一度で十分と思えるのはその虚しきライズ・アンド・フォールを今一度とは心が向かぬからか。
レインさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-02-10 07:13:34)
76.ネタバレ 日本人の私からは、全くなじみの無い、アイルランド人の成り上がりと衰退の話。異国の昔話だけど、美術が素晴らしすぎるので、全く退屈しませんでした。絵画のような完璧なまでの配置で、絵葉書になるんじゃないかってくらいワンシーンごとに拘りまくってます。主役のバリーは、悪知恵・無鉄砲・勇気があり、強運の持ち主。何も考えてないけど世渡り上手なヤンキーも、こんな感じな気がw バリーはDQNだ。ただ、尊敬も同情も到底出来ませんが、実の息子への愛情だけは感心できます。ていうか息子が無茶苦茶可愛くて、途中まで娘だと思ってましたw 上流階級の暮らしって、退屈で形式ばっかりなことが多そうだけど、ダラ~っとした富裕生活を一度体験してみたいなと思っちゃいました。
VNTSさん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-12 20:27:16)
75.史劇もキューブリックも苦手と言う全くこの映画に適性の無い僕だが、観てみると意外とおもしろかった。3時間と言う長い尺にもかかわらず、過不足なくバリーの人生を描いており、特に長さを感じることも無かった。原作がサッカレーだそうだが、いかにも彼らしい皮肉たっぷりなナレーションも良い。

また、何と言ってもこの映画の見所は、衣装や音楽、背景に一分の隙もない点だ。完璧主義者の異名をとるキューブリックだが、今までは何でそう呼ばれるのか良く分かっていなかった。でもこの作品においては、何から何までビシッとはまっていて凄い人だったんだと実感した。

一癖ある映画監督の中でもひときわ異彩を放つキューブリックだが、ある意味で、これが一番一般に分かりやすい作品だと思った。でもやっぱり話の筋にあまりにも救いが無くて愛せないんだよなあ。キューブリックファンじゃないけど、この作品は好きです。
枕流さん [DVD(字幕)] 8点(2009-11-18 23:42:23)
74.主人公が経験することは非凡そのものなのに、この淡々とした語り口は何なのか。大掛かり過ぎるセットと大勢のエキストラが全て無駄に思えてしまうほど。しかし、そう思わせることこそがキューブリックの狙いだったに違いない。戦争中に呆気なく死んで行ったイギリス人にも、主人公にも大した差はないということか。映画の持つ虚構性を逆手に取った凄い作品。
j-hitchさん [DVD(字幕)] 8点(2009-02-02 01:31:18)
73.ネタバレ バリー・リンドンの人生をリアルに追っかけちゃいました!という設定で、普通なら全く面白くも無く、この長い映像に退屈することでしょう。でも、これは違います。これだけの長さですが無駄が無く、削る部分なんて一つも無い気がしました。いつものキューブリック風味とは少し違いますが、全部鑑賞し終わると「なるほど」ですね。
ClocheRoseさん [DVD(字幕)] 8点(2008-05-15 04:42:27)
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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 112人
平均点数 7.27点
000.00%
100.00%
221.79%
321.79%
454.46%
576.25%
61614.29%
72219.64%
83228.57%
91715.18%
1098.04%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.83点 Review6人
2 ストーリー評価 8.40点 Review10人
3 鑑賞後の後味 8.30点 Review10人
4 音楽評価 8.91点 Review12人
5 感泣評価 6.25点 Review8人

【アカデミー賞 情報】

1975年 48回
作品賞 候補(ノミネート) 
監督賞スタンリー・キューブリック候補(ノミネート) 
撮影賞ジョン・オルコット受賞 
作曲賞(ドラマ)レナード・ローゼンマン受賞歌曲・編曲賞
美術賞ケン・アダム受賞 
美術賞ロイ・ウォーカー受賞 
美術賞ヴァーノン・ディクソン受賞 
衣装デザイン賞ミレーナ・カノネロ受賞 
衣装デザイン賞ウルラ=ブリット・ショダールント受賞 
脚色賞スタンリー・キューブリック候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1975年 33回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
監督賞スタンリー・キューブリック候補(ノミネート) 

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