映画『醜聞(1950)』の口コミ・レビュー(2ページ目)

醜聞(1950)

[スキャンダル]
Scandal
1950年上映時間:104分
平均点:6.15 / 10(Review 27人) (点数分布表示)
公開開始日(1950-04-26)
ドラマ法廷ものモノクロ映画
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-11-28)【イニシャルK】さん
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監督黒澤明
助監督野村芳太郎
キャスト三船敏郎(男優)青江一郎
山口淑子(女優)西条美也子
志村喬(男優)蛭田乙吉
桂木洋子(女優)蛭田正子
北林谷栄(女優)蛭田やす
千石規子(女優)すみえ
小沢栄(男優)
日守新一(男優)朝井
殿山泰司(男優)青江の友人
三井弘次(男優)カメラマン
上田吉二郎(男優)木樵の親爺
高堂国典(男優)木樵の親爺
千秋実(男優)新聞記者
左卜全(男優)酔っ払い
清水将夫(男優)裁判長
青山杉作(男優)片岡博士
山本多美(女優)
神田隆(男優)新聞記者
岡村文子(女優)美也子の母
小藤田正一(男優)ビルのデンスケ
清水一郎(男優)荒井
増田順二(男優)新聞記者
谷よしの(女優)
脚本菊島隆三
黒澤明
音楽早坂文雄
撮影生方敏夫
企画本木荘二郎
配給松竹
美術浜田辰雄
編集杉原よ志
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💬口コミ一覧

7.ネタバレ う~ん、微妙。雑誌ジャーナリズムの横暴から法廷ものを経て、最後は改心もの。テーマが入れ違いに現れて、全体として見応えを殺していました。法廷でダメ人間が改心するって、シドニー・ルメット&P・ニューマンの「評決」などがすぐに思い浮かぶけど、こちらは途中からそのテーマに切り替わった感が強くて深さを感じません。途中で何度もあった改心する機会を引っ張った理由は、志村喬の最終答弁に告発と告白と懺悔を集約して一気に解決させたかったから。そこは強引さが否めず呆気なくて拍子抜けでした。そもそも、原告側の弁護人が被告に買収されていたことが、争点を決定づける証拠になるものだろうか? 「情婦」が本作の7年後の製作だから、このジャンルはまだまだ未開拓の部分が多かったのだろう、と勝手に納得しておこう。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(邦画)] 4点(2010-11-15 23:47:15)
6.ネタバレ 画家と声楽家が恋人同士であり、旅館に同泊したなどと、でっちあげ記事を雑誌に書かれる。雑誌社にしてみれば、真実かどうかは重要ではなく、売れればよいわけで、二人の談笑写真があるのが強みだった。画家は正義感が強く、泣き寝入りはせず、雑誌社を告訴する。声楽家は最初は消極的だったが、心なきファンレターがを受け取った事と、画家の熱意にほだされ、告訴に同意。ここから法廷対決のはずが…、話は卑劣弁護士の改心譚に転調する。弁護士は雑誌社に金で抱きこまれ、会社側に有利になるように仕組む。弁護士はうだつが上がらず、寝たきりの娘を抱えて経済的に困窮している。画家と声楽家は弁護士の娘に会い、その清らかな心に触れ、その父親の誠心を信じた。裁判は雑誌社優位に進んだが、最終的に弁護士が自らの買収を暴露する事により二人の勝利となる。二人にとって裁判の勝利より、弁護士が改心し、真人間になった事の方が嬉しかった。
◆脚本に一貫性がない。無責任な雑誌記事により「醜聞」に曝された被害者の憤慨と苦悶、どうやって「醜聞」に対抗するかという問題が、後半になると「醜聞」はどうでもよくなっている。又二人の「醜聞」なのに声楽家の扱いが等閑なのが奇妙だ。後半になると会話はほどんどなく、裁判でも一切発言しない。刺身のツマ扱いだ。二人が協力しあい、その過程で恋愛も芽生えるというのが自然の流れだろう。協力の結果、裁判に勝ち、弁護士も改心し、恋愛も進展することでカタリシスが得られた筈だ。
◆弁護士が改心した理由だが、これは本人が何かを経験したとか、誰かに影響を受けたという事ではなく、ただ最愛の娘を失くした事が契機となっている。問題の解決策としては、実に安直である。
◆この映画は当然描くべきことを描いていない。第一に娘の死ぬ場面だ。最大の泣かせ場であり、弁護士がどれほどショックを受けたを示す絶好の機会なのに。「いきなり死にました」では観客もどん引きである。その伏線があってしかるべきである。
次に告訴を逡巡していた声楽家が告訴を決意する場面。心の推移を見せてこそ感情移入できるというもの。弁護士が酒場で皆と「蛍の光」を合唱する場面がある。正しいことをしようと心に念じているが、それがなかなか実行できないもどかしい心情を巧に演出していて見事である。このような演出を声楽家にもすべきだった。バランスが悪いのである。法廷闘争も緩くて魅力薄。
よしのぶさん [ビデオ(邦画)] 6点(2011-10-11 20:43:44)
5.昔からこんなことがあったのねという意味では、
今鑑賞してもそれほどの古さを感じさせない、狙いどころの面白い作品。
ストーリーの流れ自体は悪くないと思うけど、三船敏郎演じる猪突猛進型の主人公はまだしも、
志村喬の弁護士役の描写の掘り下げが甘く、裁判劇としても人間ドラマとしても、
今一つ物足りなさを感じてしまう。総体的に小粒な作品という印象は拭えないけど、
それでもそこそこ楽しめる作品かと思う。
MAHITOさん [DVD(邦画)] 5点(2012-02-13 01:14:10)
4.長かったなぁ~。本当に長く思えるくらいだらけたように感じました。
それだけ。
クロエさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-01-07 22:22:56)
3.ネタバレ 弁護士生命を懸けた逆転さよならホームランのカタルシスなんてものは一片もなく、負けるわけがない裁判をこんなにこじらせた善良なつもりのバカのどうしようもなさへの徒労感だけが募る。星が生まれた?ウソコケ。一連の蛭田弁護士の法廷でのふるまいが、「蛍の光」を合唱してから練り上げたシナリオ通りだったというスジだったらと思うと残念でならない。
なたねさん [DVD(邦画)] 5点(2015-10-24 11:32:54)
2.ネタバレ  とにかくもう、悪役となっているマスコミ側が徹底的に憎たらしく描かれていて、いっそ痛快。
 
「記事なんか少しぐらい出鱈目でも、活字になりさえすれば世間が信用するよ」
「(抗議されたら)誰も読まないようなところに謝罪広告を出せば、それで済む」

 と言い放つ姿には、狡賢い悪党としての「大物」感すら窺わせました。

 観客側としては、当然そんな彼らが敗訴して、溜飲を下げる展開を期待する訳なのですが、どうも毛色が違う結末。
 分かり易い人情譚として纏められており、感動的と言えば感動的なのですが、正直ちょっと不満が残る形でしたね。

 三船敏郎演じる原告側からすると「被告による買収が発覚して勝てた」という訳なのだから、どうも相手側の一方的な自滅というか、勝利のカタルシスに乏しくて、法廷物としては如何なものかと思われます。

 志村喬演じる弁護士が、最後の最後で正義を貫く事になるキッカケが「愛娘の死」という点に関しても、申し訳ないのですが娘が登場した瞬間に(あっ、この子死んじゃうな……)と覚らせるものがあったせいで、どうにも予定調和な印象が拭えず、残念でした。

 長所としては「横暴なマスコミに対し、決して泣き寝入りはしない毅然とした態度」を描いている事。
 そして山口淑子演じる声楽家の「尊敬のない人気なんか沢山だわ」と言い放つ姿から、誇り高く生きる人間の美しさを感じられた事でしょうか。

 新進気鋭の若き画家という、他の作品ではあまり見かけない役柄を演じている三船敏郎の姿にも、流石と思わせるものがあり、それだけでも観る価値がありましたね。
 独特の渋い声音で

「僕達は生まれて初めて、星が生まれるところを見たんだ」
「その感激に比べれば勝利の感激なんて、ケチくさくて問題にならん」

 と言われてしまえば、そういうものかと納得しかけてしまうのだから、全く不思議なものです。
ゆきさん [DVD(邦画)] 5点(2016-08-15 20:35:56)
1.ネタバレ 三船と志村喬の絶妙のコンビ。
黒澤さんの映画の大黒柱だ。

今の日本映画は、人間の微妙な綾を描こうとするが、
黒澤さんは、ドラマツルギーを成り立たせるために、
分かりやすいキャラ設定で挑む。
だから人間賛歌の物語も、分かりやすく面白い。

今の時代、こんな分かりやすいキャラではバカにされるかもしれないが、
それでも黒澤さんだけの芸当にしてしまうのは惜しい。
トントさん [DVD(邦画)] 7点(2020-06-02 09:32:48)
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【点数情報】

Review人数 27人
平均点数 6.15点
000.00%
100.00%
200.00%
313.70%
413.70%
5829.63%
6622.22%
7622.22%
8414.81%
913.70%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.50点 Review2人
2 ストーリー評価 5.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 5.50点 Review2人
4 音楽評価 4.50点 Review2人
5 感泣評価 4.50点 Review2人

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