映画『恋するトマト』の口コミ・レビュー(2ページ目)

恋するトマト

[コイスルトマト]
2005年上映時間:126分
平均点:7.81 / 10(Review 26人) (点数分布表示)
公開開始日(2006-05-13)
ドラマラブストーリー
新規登録(2006-06-22)【エスねこ】さん
タイトル情報更新(2012-02-14)【ESPERANZA】さん
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監督南部英夫
キャスト大地康雄(男優)野田正男
富田靖子(女優)景子
ルビー・モレノ(女優)リバティ
村田雄浩(男優)和男
織本順吉(男優)清一 (正男の父)
藤岡弘、(男優)勇作
あき竹城(女優)加奈江
清水紘治(男優)中田
でんでん(男優)秀明
阿知波悟美(女優)由紀江
アリス・ディクソン(女優)クリスティナ
脚本大地康雄
製作IMAGICA
製作総指揮大地康雄
企画大地康雄
プロデューサー瓜生敏彦(ラインプロデューサー)
録音井家眞紀夫
照明三善章誉
あらすじ
野田正男。茨城で農業を営む55歳独身。真面目が祟って家を継ぎたくても嫁が来ない、どこにもいない…でここまで来た。焦る気持ちで失敗し、傷心の彼はフィリピンパブに連れ出され、そこで出会ったのだ。結婚を快諾してくれる女性に。正男は彼女の両親の許しを得るためフィリピンに行く決意をするのだが…短いはずだったその旅行は、正男の人生を大きく変える事になるのだった…。構想13年。「マルサのジャック・ニコルソン」こと大地康雄が企画・脚本・製作総指揮・主演。「農家」という生き方の意味を探る、実り多き試み。
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💬口コミ一覧

6.ネタバレ ネタバレあります。未見の方はご注意ください。

『恋するトマト』『クマインカナバー(ごはん食べましたか?)』。1つの物語にタイトルが2つ。これは『ラブロマンス』と『家族の在り方』、2つのテーマを内包しているためと考えます。まず『ラブロマンス』について。異国の地で結婚詐欺に合いどん底に落ちた主人公は、何とか立ち直り、運命の人と出会えました。彼女の家業を献身的にサポートし、信頼を獲得。弟くんを手懐け、ついには相思相愛の関係を築きます。今までの婚活のようにガツガツせず、しっかり手順を踏んだ事が功を奏したワケです。いわば怪我の功名。人間、挫折を経験するのも悪くありません(死なない程度に)。さて、このままフィリピンで2人が結ばれれば『ラブロマンス』として『妥当なハッピーエンド』でしたが、主人公は帰国を望みました。これには『農家長男の性』が大きく影響しています。本作で語られる『家族』の定義は、『夫婦』あるいは『夫婦とその子』ではなく『夫婦とその親』であります。かつての日本や農家、フィリピンでは当たり前の価値観です。ここから先が『家族の在り方』についての話。彼女の父親は日本へ嫁ぐことを許しません。傷みやすいトマトを輸入する難しさと同じ。美味しいトマトも、一緒に食卓を囲む家族も、生活圏内で確保するのが常道です。それでもなお、障害を乗り越えるのが『愛』でしょう。さて、一見ハッピーエンドにみえる結末ですが、果たして本当にそうでしょうか。2人が抱き合う前に終幕となったことが、どうにも引っ掛かります。ラストシーンは、主人公の願望が見せた幻の可能性も大いにあると推測しました。愛する彼女と同じ年頃の娘さんを日本へ売り飛ばしていた主人公が、報いも受けずに幸せになれますか?(結婚詐欺被害とは相手が違うので相殺不可)それに主人公が望む『家族の幸せ』と、彼女が求める『家族の幸せ』は等価値のはず。どちらかの犠牲で成り立つ『幸せ』をハッピーエンドと呼べるのかという話です。シビアな現実をラブロマンスで包み、口当たりは甘め。しかし噛みしめるほどに苦みを感じてしまいます。(以下余談)結末の解釈については、正直言い掛かりです。私もクリスティナちゃんは日本に来てくれたと思います。ただし実家への『金銭援助』は必須。カワイイ彼女も10年もすれば倍の太さになるでしょう。田植えと稲刈りで年に2回は里帰りするでしょうし、将来的には母国に帰るかも。子育て、借金苦、親の介護に悩まされる人生を、本当に主人公は望んだのでしょうか。いやー震えますな。もっとも、人生の悩みの大半は『お金』で解決します。主人公の場合、農業より別の道で才能を発揮できそうですが、自分自身で気づいているかどうか。やりたいこと、やれること、やらなければならないこと、向いていること。一致しないのが人生の難しいところです。
目隠シストさん [インターネット(邦画)] 7点(2020-07-10 18:54:55)
👍 1
5.ネタバレ 日本とフィリピンの現状を、飾らず時に冷徹な目線で人々の生き様をうまく描いた作品だと思いました。環境はそれぞれ違えどもみんな必死で生きている。それが良い事と悪い事、綺麗な事と汚い事と言った明と暗がコントラストとなって視聴者に訴えかけてきました。その中で主人公がどん底から這い上がり、ロマンスをきっかけに自分自身を見つめ直し、そして故郷に帰るまでを飽きる事なく見られました。ラストは2人が再開を果たしますが、如何なのでしょう。単なるハッピーエンドというより何処となくまだまだ順風満帆とはいかないぞと暗示されている様に私は感じました。
さん [インターネット(邦画)] 8点(2021-02-06 01:07:18)
4.最初の一時間は「なかなか予想ができない展開」で残りの一時間は予想通りの展開で終わります。
紫電さん [DVD(邦画)] 7点(2021-12-05 22:14:35)
3.まさか、こんな おっさんの映画が こんなにオモロいとは。
ケンジさん [インターネット(邦画)] 8点(2022-07-15 22:31:07)
2.ネタバレ Amazonプライムビデオで鑑賞。最近はあまり見かけることのなくなった個性派俳優の大地康雄さんが企画脚本から作り上げた作品のようですが、当時はこんな映画があったのには気づいていませんでした。過疎農家の嫁探しを舞台に、本気感のない富田靖子に案の定振られた後に「絶対だます」ルビーモレノに首尾よくフィリンピンで金をだまし取られてどん底に落ちたところから本編が始まる感じで、その後は非常にさわやかな純愛ストーリーが展開され、観終わった後はすがすがしさを覚えました。

私たち日本人がフィリピンに抱くイメージとか知識のなさなども手伝って、フィリピンのストーリー展開に突っ込みどころを感じなくて済む要素もあるんだろうなとぼんやり思いながら、非常にわかりやすい主人公の苦難と、その後のうまくいきすぎる恋愛ストーリー展開を違和感なく楽しめたと思います。人生の価値観を問う普遍的なテーマにも誰もが共感する明快な答えを出しているので、くさいですが、そこもよかったのかなと思います。フィリピンの人がみたらこの映画にどんな感想を持つのかは少し興味があります(海外の映画で日本が変な感じで描写されるのも結構ありますので)。

いずれにしても、違和感なく観れて楽しく感動的で、人生のテーマも描いているこの作品は高い評価を受けてしかるべきなんじゃないですかね。他の皆さんも感じたと思いますが、この作品が日本アカデミー賞でノミネートもされていないのだとしたら、それはちょっとどうなのかなと思いましたね。これは8点に値する映画だと思いました。
たあたんさん [インターネット(邦画)] 8点(2022-08-21 16:35:49)
👍 1
1.この映画はタイトルで損をしていますね。もう少し深刻さを感じさせるタイトルだったら注目度も評価も上がったはずです、少なくとも副題のクマインカナバーをメインタイトルにするべきでした。しかしちゃんと御覧になった方々は高く評価されてるようで何よりです。①非現実的な設定がなく、善人でも悪人でもない平凡な人間の物語である。②登場人物が日本人に限られず多国籍である。③現代社会に対する批判性がある。④その上で作家性を押し出したような作風ではなく親しみやすいエンターテインメントとして成立している。現代の日本映画でこの四つの条件すべてを満たす作品を見つけることは困難ではないでしょうか。やや主人公に都合の良い展開や安易なオリエンタリズムのきらいがあるのは認めざるを得ませんが、それでも前述の①②③④の観点から見直される価値がある映画だと思います。このような美点を持つ作品が増えれば日本映画の状況はずっと良くなることでしょう。
Сакурай Тосиоさん [インターネット(邦画)] 8点(2023-03-05 22:08:58)
👍 2
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 26人
平均点数 7.81点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
513.85%
627.69%
7830.77%
8726.92%
9623.08%
1027.69%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.66点 Review3人
2 ストーリー評価 9.66点 Review3人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review3人
4 音楽評価 6.50点 Review2人
5 感泣評価 7.66点 Review3人

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