映画『善き人のためのソナタ』の口コミ・レビュー

善き人のためのソナタ

[ヨキヒトノタメノソナタ]
The Lives of Others
(Das Leben der Anderen)
2006年上映時間:138分
平均点:7.73 / 10(Review 122人) (点数分布表示)
公開開始日(2007-02-10)
ドラマサスペンス
新規登録(2007-01-29)【rothschild】さん
タイトル情報更新(2024-12-12)【イニシャルK】さん
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監督フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
キャストウルリッヒ・ミューエ(男優)ゲルト・ヴィースラー大尉
マルティナ・ゲデック(女優)クリスタ=マリア・ジーラント
セバスチャン・コッホ(男優)ゲオルク・ドライマン
ウルリッヒ・トゥクール(男優)アントン・グルビッツ部長
ヘルバート・クナウプ(男優)西側の新聞記者 ヘッセンシュタイン
トーマス・ティーメ(男優)ブルーノ・ハムプフ大臣
石塚運昇ゲルト・ヴィースラー大尉(日本語吹き替え版)
萩尾みどりクリスタ=マリア・ジーラント(日本語吹き替え版)
萩原流行ゲオルク・ドライマン(日本語吹き替え版)
麦人ブルーノ・ハムプフ大臣(日本語吹き替え版)
大橋吾郎パウル・ハウザー(日本語吹き替え版)
小形満アルベルト・イェルスカ(日本語吹き替え版)
磯辺万沙子(日本語吹き替え版)
星野充昭(日本語吹き替え版)
脚本フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
音楽ガブリエル・ヤレド
製作フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク(共同製作)
配給アルバトロス・フィルム
字幕翻訳古田由紀子
あらすじ
1984年・・ベルリンの壁が崩壊する前の監視国家東ドイツ、国家保安局シュタージのヴィースラー大尉は劇作家のゲオルク・ドライマンが反体制である証拠を見つけ出そうとし、彼の家に盗聴器を仕掛ける。しかしドライマンを監視していく中、ヴィースラーの心に次第に変化が現れる・・・。他人の生活に触れた彼が感じた事とは一体何なのか・・・?第79回アカデミー最優秀外国語映画賞受賞作品。
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💬口コミ一覧

122.ネタバレ 普段は怒りも興奮もなく職務にまっとうしますが、タイプライターを素早く隠して肝を冷やしたり、クリスタ=マリアに1ファンとして熱烈に訴えたり、デブ専熟女デリヘル愛好者だったりするヴィースラーさんがとても可愛いです。鑑賞後はいつもとても清らかな気持ちになります。本作を超える映画が今のところありません。
DAIMETALさん [DVD(吹替)] 10点(2014-08-17 02:24:07)
121.ネタバレ 久しぶりに良い映画を見た。
上質のブランデーのごとく、心地よい余韻があった。
そして、一度見ただけでは拾えなかった細かい個所をもう一度見ながら
詳さに検証した。
私にとって良い映画というのは、そういう映画であり
終わってすぐでも、続けて観賞に耐えられる映画なのだ。
ドライマンの部屋を覆うにぎやかさがあっても、全体を漂う静謐さ。
その静かさを補ってやまない、ヴィースラー大尉の瞳の雄弁さ。
澄み切った瞳を持つ大尉とは対照的な俗物たち。
主役だっただけではなく、ウルリッヒ・ミューエの存在がこの映画の肝だった。
最後のせりふと大尉の表情を私は一生忘れないだろう。
バッハバッハバッハさん [DVD(字幕)] 10点(2012-08-28 13:44:08)
120.ネタバレ 実は、冒頭10分位で一回飽きてレンタル返却前日に通して全部観たんだけど、結論、ここまでの作品は年に数本出会えるかどうかだと思った。ラスト15分、本当に素晴らしかった。あの車の中から新聞を配る彼を見つめるシーンは、ハリウッド映画だったら駆けつけて話をしちゃうんじゃないかなと思った。お互い本当は話をしたかっただろうし。ヨーロッパ映画のあの淡々とした演出が鑑賞後、全てのシーンの意味が繋がって感慨深い印象が残るこの感じ、大好きだ。
ネフェルタリさん [DVD(吹替)] 10点(2012-04-05 10:03:22)
👍 1
119.ネタバレ 悪役が次第に心変わりして人を助ける話に弱い。決して感情を顔に出さないヴィースラー大尉だが、意気消沈しているクリスタを励まし、恋人たちの危機を救い、2人が愛と信頼を回復しているさまを確認して、自分が冒した冒険の成果に酔いしれる。シャンパンのコルクが弾ける音に耳を痛打され、体制批判を繰り返す劇作家たちの言動に、「こらえろ」「みのがしてやる」とぶつぶつつぶやき、彼らの部屋が捜索される際には気をもみながらハラハラする。こんなかわいらしいおじさんが、泣く子も黙るシュタージ関係者とは驚きだ。無表情の彼の心情をどこまで視聴者が汲めるか試すような、決して饒舌ではない脚本の素晴らしさに舌を巻く。また、劇作家が自分の生活を盗み聞きしていた体制をクズと呼びながら、その実行犯に対して謝意を示すという複雑で繊細な心理を、この映画はとてもしなやかに、粋に描いている。人を許すこと、愛に生きること、人のために、自分のために生きることの尊さ等が、『善き人のためのソナタ』というラストの「書名」に収れんされていく…。 (「ソナタ」とはあるが、これは音楽、演劇、小説を問わず、あらゆる芸術の象徴として選ばれた言葉ではないかと思う)
tonyさん [DVD(字幕)] 10点(2012-03-13 10:34:19)
👍 2
118.大尉の無表情な中、目で見せる演技が見事。見た人の内面にジワジワと染み込んでくるような映画です。愛を感じさせるラストシーンも素晴らしい。ヴィースラー大尉役のウルリッヒ・ミューエ彼が亡くなられたのが本当に残念です。自分の中では100点の映画です。
akilaさん [DVD(字幕)] 10点(2011-02-19 02:47:06)
117.ネタバレ '00代は個人的に、比較的良作が少ない感じだったが、この年代では五指に入る名作。作家も脚本家も音楽家も演出家も、その他、芸術表現を志す人全てに見て欲しい作品。
芸術家とは、偽りのない感情で表現し、人間の心を動かす人のことだと思う。媚びを売った芸術では、人の心は動かせない。僕はこの映画から、そのようなメッセージを受け取った。
主人公は中盤に、「東ドイツで本音を語れる唯一の場所」で、心を揺さぶる本当の芸術に触れてしまった。監視者は観客になっていく。感情を殺して生きてきた主人公は、その後のシーンで娼婦を抱くのだが、このシーンが切なくて実にいい。主人公は、愛というものをそれまで知らなかったのかもしれない。感情を押し殺してきて、そんな瞬間を知らなかったから、これまで非情に振舞えた。その後も、ベートヴェンやブレヒトが上手くきいている。エレべーターの子供のシーンもうまい。
バーで主人公が、女優に話しかけるシーンで、「あなたの舞台を見た」という。あなたのファンだと。彼が云う舞台とは、冒頭で見た舞台とは別のことだろう。
その後も、感情がすこしずつ顔を出すようになる過程が◎。よく練られた巧い脚本だと思った。ラストシーンも納得。芸術の為に身を投じた主人公に報いる為には、本当の芸術で恩返しするしかない。それ無しでは、あわせる顔もないだろう。
ただひとつ不満なのは、邦題。ソナタは象徴的に使われてはいるが、なぜ本国で題名にされなかったかを考えれば、これはないんじゃないかと。ソナタとは盗聴器で聞いたすべての出来事だと捉えても、誤解を招く表現だと思う。
最後に、芸術家を育て上げた芸術家、ヴィースラー役を演じたウルリッヒ・ミューエのご冥福をお祈り申し上げます。あなた無しでは、このような芸術は生まれなかった。
Nujabestさん [DVD(字幕)] 10点(2009-01-15 12:42:13)
👍 1
116.単純な社会主義批判を超えて人間の優しさと強さを教えてくれる。言葉ではなくストーリーのみで主人公の心情を表現し切っているところが素晴らしい。ラストは映画史に残る名台詞だ。ずしんとした心地よい重さが残る。
ぷりんぐるしゅさん [DVD(字幕)] 10点(2008-02-01 12:17:18)
115.ネタバレ 一見したところ「善き人のためのソナタ」という題名の方がぴったりと来る印象なのに、原題はどうして「他者の人生」なのだろう。それを少し考えてみると、この映画をより深く味わうことができるように思います。・・・・・大尉はどうして変わったのか。・・・大臣とクリスタとの関係を、呼び鈴を操作して故意にドライマンに知らせたのは大尉でした。大尉は、ドライマンとクリスタとの関係が破壊され、ラズロ作戦の目的がより容易に達成されると判断したからでしょう。しかし、二人の愛は逆に深まってしまう。[・・この二人の孤独な魂がふれあうようなシーンは実に素晴らしい]・・大尉は自分と違う世界に突然に遭遇して混乱する。ベッドに手を当て、その世界が何であったのかを理解しようとする。・・・・そして少なくとも、その愛の行方を見届けたいという気持ちに強くひかれてしまう。・・・・酒場でクリスタは大尉にいいます。「guter mensch善い人ね」、・・・・他者の人生に接し、それを赦し、理解しようとすること、そしてそれが自分を変えることになるのなら、甘んじてそれを受けること、それが善きことの本質なのだ、と映画は語っていると思いました。つまり、旧東ドイツのシュタージを直接のテーマとしていながら、この映画はそれを越えた普遍的な事柄に迫っています。・・・・・・それにしても映像の美しいこと。また例えば大尉の報告書のインクリボンの跡など、細かな映像上の仕掛けなど、隅々まで素晴らしくできあがっていると感嘆しました。
王の七つの森さん [DVD(字幕)] 10点(2008-01-29 12:28:02)
👍 3
114.ネタバレ 静かな雰囲気の中淡々と、そして非常に丁寧に登場人物の心情を描いています。まるで小説を読んでるようでした。クリスタの女優としての道をとるか、恋人との愛を取るかの葛藤。そして最終的に愛を捨ててしまった時の心情。ドライマンがラストあえて声を掛けずに違う方法で彼に礼を述べたこと・・語りたいことは沢山ありますが、その中でも特筆すべき点はやはりウルリッヒ・ミューエ演じるヴィースラーの心情の移り変わりの描き方が本当に丁寧なことです。ドライマンが弾いた「善き人のためのソナタ」を聴くシーンから本当に少しずつヴィースラーの心情、考えが変わって行きます。完璧な社会主義者の彼が他人の生活(Das Leben der Anderen)の中で何を感じていったのか・・・そして変わり行く中であの東ドイツを見て何を思ったのか・・・それらが観ている自分に、じわじわと伝わってきました。ラストシーン、ドライマンからの礼を受け取りうっすらと笑みを浮かべたヴィースラーの表情がとても印象的で忘れられません。派手な演出は一切ありません、地味な演出がそっと心の琴線に触れます そういう心情を見事に表現したウルリッヒ・ミューエの演技にも注目していただきたい。ヴィースラーの心情の殆どを彼が、その演技で、その表情で表現してくれています。彼自身旧東ドイツの出身で当時の妻に行動を密告されていたという過去があったそうです、あの迫真の演技が出来た理由は実際にあの時代をあの場所で生きた。そんな実体験があったからなのでしょうか。良い役者に出会えたな、と思ったら胃癌のため急逝されたそうで・・・、御冥福をお祈り致します。
ケ66軍曹さん [DVD(字幕)] 10点(2007-09-23 01:53:19)
113.ネタバレ  観終わった後、素直に「ああ、素晴らしい映画をみたな」と思える作品でした。オープニングの掴み(非常に勉強になりました)も抜群で、ストーリーも淡々とした進行ながら社会主義政権下の監視社会の様子を上手く描いていて全く飽きさせることがなくラストも本当に見事な締めかたで、おまけに旧東独の様子や監視・取調べの手口なんかも知ることが出来るというまさに言う事なしの映画です。
TMさん [映画館(字幕)] 10点(2007-09-09 00:25:51)
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112.ヴォリュームもテンションも控えめで穏やかな終盤シーンにもかかわらず、展開の見事さに開いた口が塞がらない。皮肉による苦味も含みつつも、静謐で寡黙で感動的なピリオドの置き方が素晴らしい。かつて無いほど感動。泣く暇がないほどの感動って言うのも、あるんだなぁ。蛇足かもしれないが、1973年生まれのこの若き監督、これが初長編作品だという。
aksweetさん [DVD(字幕)] 10点(2007-08-23 01:14:24)
👍 1
111.ネタバレ 00年代、実際の出来事を“告白”でもするかのようなドイツ映画が複数撮られた。
一つは「ヒトラー ~最期の12日間~」によって戦時中を、
もう一つはこの「善き人のためのソナタ」によって戦後の闇を告白するように。

冷戦時代の尋問というとリシャルト・ブガイスキ&アンジェイ・ワイダによる「尋問」を何故か思い出した。
「尋問」は監視者が監視対象だった者から“証拠”をでっちあげ、自分のテリトリーに引きずり込んで散々痛めつける事で屈服させようとした。
この映画は、監視者が監視対象から“証拠”を引きずり出せるか出せないかという過程を追っていく。疑はしきは罰せよ、何かされる前に先手を打たなければならないという恐怖。
この二つの映画に共通する事は、一人の女性が他の人間のために“犠牲”になる事を選ぶということ。

劇中でも引用されるベルトルト・ブレヒトの存在。
ブレヒトもまた戦時下のナチスに反撥してフリッツ・ラングと組んだスパイ映画「死刑執行人もまた死す」を発表している。
ラングのこういった映画の女性たちが活き活きとしていた事に比べ、この映画の女性たちは観客の感情移入を許さないような深い闇を背負っている。


廊下、腕を捕まれ連れてこられる“監視対象”だった男。男の声からテープレコーダー→現在→過去を行き来する。
疲弊していく男の表情を知るのは立ち会った本人だけ、声を聞いて当時を想像するのは生徒たち、そしてこの映画のスタッフたちだ。
椅子に付着した“匂い”、涼しい顔で男を言葉によって弄り続ける男。教壇に立つ男は、自分の過去を隠すことなく、生徒たちに教えていく。きっと同じような“告白”を何度も繰り返してきたのだろう。

劇場の鑑賞会から既に監視は始まる。上からの視点・パンフレット。
標的の家に慣れた手つきで黙々と盗聴器とカメラを仕込んでいく。ありとあらゆるところに。
その監視者を“監視”してしまった者の視点。

この映画の監視者は、勝手に疑い、勝手に同情し、勝手に揺さぶられ、勝手に自分を緊張状態に追い込む。監視されている者は何も知らないし、生を謳歌している。知らない事の不幸・幸福。妻の隠す真実にすら中々気付けない。妻と楽しんでいる間も、情報は絶えず流れ続ける。
勝手にピアノの音色に心を打たれてしまうのだから。男の葛藤が表情一つで語られ、その音楽は監視される者たちの“抵抗”の証になっていく。
人の出入りが少ない“仕事場”で画面や針、タイプライターとにらめっこ、ヘッドフォンの音に耳をそばだてていなければならない。そりゃあ監視対象に興味を持って退屈しのぎもしたくなる。ハイタッチする気分でも無くなってくる。エレベーターで子供とおしゃべりをする一時、暇な時は豊満な情婦と楽しい一時でもせにゃやってられない。豊満なバストに顔をうずめても何処か満たされない様子。そりゃ監視者は人妻の方が気になるし、情婦とも真に仲良くなれない。偽りの愛だ。

その監視されている者たちが、監視者を意識し、恐怖し、反撃に出る瞬間の恐怖。スパイのように潜り込む男たちも、いつ監視者側を裏切る・・・いや表返るか解らない。
ケーキの下の“武器”、盗聴器への“祝杯”は監視者への宣戦布告。

監視者の存在を知りながらドアの鍵をかけない。床下の“武器”の存在を偽らないのも妻を信じていたから。
妻も夫を愛していたからこそ“言わなかった”し、“躊躇”しなかったし、耐える自信も無かった。監視者との決定的な違いがそこにあった。
床下を剥がす瞬間に奔る緊張。

一瞬映る新聞が物語る“終焉”、それぞれが失った物の大きさ。

ラスト20分は真実を知っていく者たちの顛末。
コードを引き抜く力なき姿、表情。大量の書類に眼を通し、人々の告白でも聞く様に読み進める哀しげな表情。

そこには互いを探り合った憎悪ではなく、直接会って語り明かす事のできない哀しみだけが横たわっている。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2015-06-09 20:56:24)
110.ネタバレ 哀しく美しい物語。ヴィースラーは愛国者だったんだと思う。国を愛しているからこそ、腐ったエロ大臣のやり方に反吐が出て、しかも相手が大ファンである女優(多少の恋心もあるだろう)であった事も要因のひとつだろう。自分は国家に逆らえない立場だが彼女には幸せになって欲しい。その一心だったのではないだろうか、と私は感じました。そしてベルリンの壁の崩壊。ラストの一言で私の気持ちも報われた。
movie海馬さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2014-12-15 22:49:43)
109.ネタバレ ヴィースラーの心変わりについては全然理解出来ます。マリアとドライマンのセックスに欲情して女を買ったシーンがちゃんと伏線になってますから。ラスト、ドライマンとヴィースラーを会わせちゃうの!?とハラハラしながら観ていたが、当然そんな野暮な演出はなし。粋なラストに仕上がっていると思います。
カタログさん [DVD(吹替)] 9点(2011-11-18 12:42:54)
108.エンドロールを見ながら、ああこれは「無法松の一生」にちょっと似てるなぁと思った。一種の美学ですね。人間にしかできない、きれいなこと。
kagrikさん [地上波(字幕)] 9点(2011-04-16 12:06:52)
107.ネタバレ 彼は何故、監視対象者を幇助するような行動を取ったのか?その答えを同時進行的に辿る、そういう映画なのだと思った。

彼女に恋をしたからだろうか? 最初のきっかけはおそらくそうなのだろう。そして、原題にあるように、彼が自分と違う「他者の人生」に深く感銘してしまったこと。それが実際の理由なのだろう。

監視していた劇作家が恋人の裏切りを知りながら、彼女を許したこと。それは何故なのか。人を許すとはどのようなことなのか?彼はその答えを知りたいと切望した。劇作家が弾く音楽を聴き、その読む本を読み、その佇まいを想像し、彼はその本質に触れたのだと思う。彼は「他者」を発見したのである。そして、彼は二人の他者の人生に実際に触れる。

最後に彼は劇作家の本の謝辞に自分を発見し、それを「私のための本」と言う。それが彼にとって「他者の人生」を「そうありたい自分の人生」と重ねられた瞬間だった。彼の微かに誇らしげな笑顔がとても印象に残った。

※各自の点数評価のことなので僕にはどうでもいいことですが、邦題でこの映画の内容を判断するのはちょっと可哀そうな気がします。。。
onomichiさん [映画館(字幕)] 9点(2011-01-17 22:13:45)
👍 2
106.ドイツ人のみならず人類が大切にしていきたい映画のひとつ。実話ではないにせよ、東ドイツの抑圧された社会や東西ドイツ統一が人々にどのような影響をもたらしたかを改めて振り返る機会となった。全体としては当然悲しい物語だが、最後に素晴らしい場面が待っていました、この感動の余韻はもうちょい続きそうです。
リーム555さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-11-04 21:33:06)
105.序盤は重くて淡々と進むがラストが良くて見応えのある作品。
BOWさん [DVD(吹替)] 9点(2010-08-29 06:50:15)
104.社会主義の中、国家と良心(愛情?友情?)に悩まされるヴィースラーの哀愁が素晴しい。
重い雰囲気だが、映像&音楽が非常に美しく素晴らしい映画。
のははすひさん [DVD(字幕)] 9点(2010-03-13 23:05:25)
103.冒頭、ヴィースラーが舞台上のクリスタに恋をするシーンから、僕はこの作品の魅力に嵌ってしまった。
盗聴を通じて彼女を知っていくという卑猥さ、ファンとして彼女に道徳的なアドバイスを送る誠実さ、自らを犠牲にしてまで彼女を救おうとした献身。
なんとも言えない哀愁が後に残ります。
こんなにも切ない片想いを描いたラブストーリーがこんなにも重たいテーマの中で語られるという奇跡的なシナリオに敬意を払いたいと思います。
壁の崩壊ですらヴィースラーの中にある空虚のようなものを癒すことはできなかったようだけど、レジでの彼が少し笑顔だったように感じられたのがせめてもの救いです。
もとやさん [DVD(吹替)] 9点(2010-01-06 13:59:30)
👍 3
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【点数情報】

Review人数 122人
平均点数 7.73点
000.00%
100.00%
200.00%
310.82%
400.00%
543.28%
61814.75%
72822.95%
83427.87%
92621.31%
10119.02%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.88点 Review18人
2 ストーリー評価 8.38点 Review18人
3 鑑賞後の後味 8.64点 Review17人
4 音楽評価 7.33点 Review15人
5 感泣評価 7.25点 Review16人

【アカデミー賞 情報】

2006年 79回
外国語映画賞 受賞 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2006年 64回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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