映画『禁じられた遊び(1952)』の口コミ・レビュー(7ページ目)

禁じられた遊び(1952)

[キンジラレタアソビ]
Forbidden Games
(Jeux Interdits)
1952年上映時間:86分
平均点:7.76 / 10(Review 129人) (点数分布表示)
公開開始日(1953-09-06)
ドラマ戦争ものモノクロ映画小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-07-18)【イニシャルK】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督ルネ・クレマン
キャストブリジット・フォセー(女優)ポーレット
ジョルジュ・プージュリー(男優)ミシェル・ドレ
ジャック・マラン 〔男優・1919年生〕(男優)ジョルジュ・ドレ
冨永みーなポレット(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
増岡弘ジョゼフ・ドレ(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
園田裕久ジョルジュ・ドレ(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
吉田理保子(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
富山敬(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
桑山正一ジョゼフ・ドレ(日本語吹き替え版【TBS】)
名古屋章ジョゼフ・ドレ(日本語吹き替え版【日本テレビ】)
太宰久雄(日本語吹き替え版【日本テレビ】)
水鳥鉄夫(日本語吹き替え版【日本テレビ】)
戸松遥ポーレット(日本語吹き替え版【N.E.M.】)
小松未可子ミシェル(日本語吹き替え版【N.E.M.】)
稲田徹ジョゼフ・ドレ(日本語吹き替え版【N.E.M.】)
原作フランソワ・ボワイエ”Les Jeux Inconnus”
脚本ジャン・オーランシュ
ピエール・ボスト
フランソワ・ボワイエ
ルネ・クレマン
音楽ナルシソ・イエペス
撮影ロベール・ジュイヤール
配給東宝東和.
あらすじ
1940年6月、ドイツ軍がパリを占領、難民となった人々の列が南部地方へ続く中、5歳のポレットは機銃掃射で両親を一瞬の内に失ってしまう。死の意味も知らぬまま、愛犬の死体を抱いて森を彷徨った彼女は貧しい農家の10歳の少年ミシェルと出会い、家に置いてもらうことになる。ポレットはミシェルと犬の墓を作り、寂しいからと周りに色々な動物の墓を作り始める。ポレットに淡い恋心を抱いたミシェルは彼女に霊柩車の十字架を盗んで差し出し、家と仲の悪い隣家のせいにするが、ポレットは祭壇や墓地の十字架を欲しがるようになる。
スポンサーリンク

💬口コミ一覧

9.個人的に生涯見た映画で一番好きな映画。
牧歌的というような、閉鎖的な静かさ、静かな和やかさの中に、
戦争の残酷さや、少年少女の無垢さ、そしてもののあはれといった切なさが、
静かに、しかし白黒映画特有の焼き付けるような描写によって描かれている。
終わり方は個人的に、呆気なさすぎるような気もしたが、
少年と少女が、短く、小さくも作り上げた二人だけの世界の存在が、
この映画に描かれていて、それを見た僕の心のなかに残り続けている。

この映画のタイトルで知られているテーマ曲、「愛のロマンス」も儚くて、この映画にあっていていい。
麻田葉一さん [DVD(字幕)] 10点(2015-11-29 16:49:53)
8.ネタバレ 最初は幼い頃にテレビで字幕版を観ている親の横で遊びながら観た記憶。あのメロディーと爆撃とラストの「ミシェール!ミシェール!」と何度も叫ぶ少女がとても印象に残った。大人になってからちゃんと鑑賞してみたら、無邪気(?)な子供たちの恋(?)のお話に感じた。表向きは反戦なんだろうな。
movie海馬さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-06-10 00:15:10)
7.なんというか、子供が幼くして戦争で家も両親もなくして、置いてもらえることになったのは、自分まで「良かったー、助かったー」と思わず出そうになるのですが、お墓で十字架で遊んでしまうのはいただけない。なんか観ててばちが当たりそうな映画でした。あのメロディはまた、寂しさ倍増で、映画終わったらホッとしてしまいまいた。
SUPISUTAさん [DVD(字幕)] 6点(2016-07-03 09:15:57)
6.ネタバレ 見てる最中はこのクソガキ共とイライラしました。
いくら無知な子供とはいえ酷すぎる。

しかしいろいろレビューを見ているうちに深いテーマがあるのかもと思えるようになりました。
むしろそう考えると腑に落ちるという感じです。
この映画で語られたものは戦争の比喩表現であり
もしかしたらタイトルの「禁じられた遊び(ゲーム)」とは戦争を指しているのかもしれない。
子供の墓場づくり。隣人との争い。恋人との情事。
目的と手段が逆転しており戦争もまた同様であるということなのかも。
Dry-manさん [DVD(字幕)] 6点(2018-11-27 02:20:46)
5.ネタバレ 言うまでもなく超々有名なテーマ曲は知ってました(小学校の給食の時間になぜかよくこの曲が流れていたことを思いだしましたw)が、肝心の作品をよくよく考えてみれば観ていなかったので鑑賞。 感想は ああぁこういう映画だったのね、こりゃ確かにしちゃいけん遊びだわ ですね。戦争中のお話しなのでなかなかエグい描写が多い、隣との仲が超悪くて最後には取っ組み合いのけんかになるとか、子どもの可愛い遊びのお話しかなという勝手な予想とは大違いでした。子役の女の子はかわいいけどちょっとかわいそう、かつ意味深な終わりかたでアリマシタハイ
Kanameさん [インターネット(字幕)] 6点(2019-05-29 15:53:07)
4.ネタバレ 両親よりも犬に執着した割には、新しい犬に誘われてミシェルについて行く。
ポーレットにとって必要なのは、それぞれ個性を持った特定の両親や犬ではなく、まさに両親や犬という記号的な存在だったのだろうか。
十字架を立てるには何者かの死が必要だが、そのことには思いが至らず、ただ十字架を増やすことに熱中する。
誰かの死を想像して悼むことができない、無益な戦争を始める為政者への強烈なメッセージのように感じられた。
善悪の判断力が失われているのは、為政者と子どもと何ら変わるところがない。
しかしポーレット役の少女の演技は見事。
そこに加点。
roadster316さん [インターネット(字幕)] 8点(2019-08-17 00:55:27)
3.戦争はろくなものではない、と考えさせれる映画だった。ただ、本作は戦争そのものを描いた作品ではない。むしろその戦争の周縁において描かれる、少年少女の物語だ。

善悪を知らず、命の軽重も知らない無垢な子どもたちの禁じられた遊び。鑑賞しているあいだは、子どもたちの無文別な行動に劇中での大人たちと同じように憤りを覚えると同時に、物語の救われない結末から子どもたちを哀れにも思った。

だが、鑑賞して少しすると、また違った感想が生まれてきた。大人たちはどうなのだろう。少年少女が出会い、禁じられた遊びに興じたきっかけは、そもそもは戦争のためだった。戦争がなければ二人は出会わず、愚行も犯さなかっただろう。そしてその戦争は、大人たちが始めたものだ。子どもたちは物事の善悪を知らずして、他人のための十字架を盗み、墓作りに勤しんだ。大人たちは戦争が害悪だと明確に認識しながらも、戦争に勤しんでいる。(善悪を知りながら戦争という害悪を続ける)大人のほうが、もっと性質が悪いのではないか、と考えさせられてしまった。

映画公開から半世紀以上過ぎているが、いつになっても戦争は起こっている。映画で描かれたように、戦争で親も故郷も失った子どもが、世界のどこかに必ず存在する。子どもたちを主役に据えながらも、その背景としての戦争の災禍に考えを巡らせてくれる映画だった。
nakashiさん [DVD(字幕)] 8点(2023-03-21 20:19:31)
2.ポーレットがひとりぼっちになり川に犬の亡骸が投げ捨てられて始まるこの映画は、ミシェルが川に十字架を投げ捨てポーレットがまたひとりぼっちになって終わります。しかし冒頭の犬の痙攣はすごい、この時代のことですから危険な薬でも飲ませちゃったりしたのでしょうか。描かれるのはとにかく死が尊重されない世界です。十字架の扱いはまさにその象徴です。感動の名作というよりルイス・ブニュエルに近いほとんどブラックコメディですらあります。墓場での殴り合いはもう笑わせに来てるとしか思えません。もうほとんど忘れられたような監督ですが、良質なフランス映画の伝統ともヌーヴェルヴァーグとも微妙にずれた立ち位置にいるのがルネ・クレマンの面白さです。現代だとミシェル・アザナヴィシウスが似たような立場にいるのかもしれません。
Сакурай Тосиоさん [インターネット(字幕)] 7点(2023-04-10 23:57:34)
1.ネタバレ “Jeux Interdits(Forbidden Games)”邦題ままですが、英題の通り『禁断のゲーム』って意味合いでした。
両親が機銃掃射で殺され、子犬のジョックも死に、一人ぼっちになったポレット。親切なおじさんの荷車を降りてまで拾いに行った子犬の死骸。でもミシェルに「新しい犬をあげる」と言われればそれで納得してしまう幼いポレット。まだ自分の状況と、死について理解出来てない年齢です。
ポレットは警察の手で戦災孤児院行きとなり、駅で「ミシェル」の名を聞き、涙を流して駆け出す。ポレットはここでようやく、自分が一人ぼっちになったことを理解したんじゃないでしょうか。

となり同士なのにいつも喧嘩しているドレ家とグアール家。「十字架を盗んだのはグアールかもしれない」なんて根拠のない言い掛かりを真に受けて更に悪化する反グアール感情。冷静に話し合えば解決するものもあるだろうに、ついには墓場での殴り合いに発展する。そんな親同士のことは関係なく、両家の子たちは結婚を誓い合う。この両家の争いを国家間の縮図、戦争に至った些細な原因と考えると、日本と近隣国の関係も他人事とは思えないですね。

墓から十字架を盗む。この子たちがやってることを大人が見つけたら、そりゃ怒るでしょうね。だけど怒るべき立場の大人は、もっと酷い戦争をしてる。戦争の結果、無差別に人が殺され、身寄りのない子供が作られ、道徳を学ぶ以前に死と向かい合い、見様見真似でお墓を作り、犬一匹じゃ可愛そうだからと、必要のない殺生をしてまでも墓に収める。この子たちは大人を困らせようとしていたのではなく、ただ子犬のお墓を綺麗にしたかっただけ。
タイトルの『禁断のゲーム』とは、恐らくこの子たちのお墓作りというより、大人たちがしている戦争の方でしょう。
K&Kさん [DVD(字幕)] 7点(2024-03-17 23:08:03)
スポンサーリンク
スポンサーリンク
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 129人
平均点数 7.76点
000.00%
100.00%
210.78%
310.78%
421.55%
564.65%
62015.50%
72519.38%
82922.48%
91914.73%
102620.16%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.75点 Review8人
2 ストーリー評価 8.54点 Review11人
3 鑑賞後の後味 8.88点 Review9人
4 音楽評価 9.75点 Review12人
5 感泣評価 8.77点 Review9人

【アカデミー賞 情報】

1954年 27回
脚本賞フランソワ・ボワイエ候補(ノミネート)原案賞
外国語映画賞 受賞名誉賞

■ ヘルプ