映画『おくりびと』の口コミ・レビュー

おくりびと

[オクリビト]
Departures
2008年上映時間:130分
平均点:7.05 / 10(Review 232人) (点数分布表示)
公開開始日(2008-09-13)
ドラマコメディ
新規登録(2008-09-18)【Requin】さん
タイトル情報更新(2025-03-19)【イニシャルK】さん
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監督滝田洋二郎
助監督橋本光二郎
キャスト本木雅弘(男優)小林大悟
広末涼子(女優)小林美香
山崎努(男優)佐々木生栄
余貴美子(女優)上村百合子
吉行和子(女優)山下ツヤ子
笹野高史(男優)平田正吉
杉本哲太(男優)山下
橘ゆかり(女優)山下理恵
峰岸徹(男優)小林淑希
山田辰夫(男優)富樫
石田太郎(男優)曽根崎
諏訪太朗(男優)
大谷亮介(男優)
脚本小山薫堂
音楽久石譲
佐々木次彦(音楽プロデューサー)
浅梨なおこ(選曲)
作詞AI「おくりびと」
作曲久石譲「おくりびと」
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン劇中曲「Symphony No. 9」
ヨハネス・ブラームス劇中曲「Wiegenlied」
主題歌AIイメージソング「おくりびと」
撮影浜田毅
製作TBSテレビ(「おくりびと」製作委員会)
松竹(「おくりびと」製作委員会)
電通(「おくりびと」製作委員会)
小学館(「おくりびと」製作委員会)
朝日新聞社(「おくりびと」製作委員会)
毎日放送(「おくりびと」製作委員会)
TBSラジオ(「おくりびと」製作委員会)
プロデューサー中沢敏明
配給松竹
特殊メイク江川悦子
美術小川富美夫
江川悦子(造形)
ヘアメイク柘植伊佐夫(ビューティーディレクター)
編集川島章正
録音小野寺修(整音)
照明高屋齋
その他IMAGICA(協力)
吉川威史(キャスティング)
あらすじ
オーケストラでチェロを弾く大悟。ところがオケは解散することになり、職探し。そして、条件のよさそうな求人を見つける。「旅のお手伝い」の仕事ということで、旅行会社か何かだと思い面接に行くのだが、その仕事とは納棺師であった。
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💬口コミ一覧

232.僕は実際に自分の父を見送る時、そこで色々な儀を目にしました。それまでは、僕は葬式とかそーゆうしきたりなんて単に形式的なもので、死んだら終わりなんだから、自分が死ぬときは別にどーでもいーやって考えでした。でも葬式を終えて、その考えはいっぺんに吹き飛びました。それは亡くなった方のためだけにあるものじゃなく、生きてる者がちゃんとお別れして、その後、生きていくのに悲しみを引きづらないためにもあるんだと。もちろん、悲しみや寂しさはその後も残ります、でもちゃんとお別れした事で、喪失感をだいぶ癒された気持ちになったのも本当です。そして、こーゆう葬祭の職業は人を癒す優しい仕事なんだとその時、認識しました。この映画を見て、僕はそのことを思い出しました。この映画では、納棺師の仕事をうまく物語におとしこんであって、ちゃんとお別れすることの大切さを、説明的な描写をあまりすることなく描いていて、なんだか癒された優しい気持ちになれました。
なにわ君さん [DVD(邦画)] 10点(2015-06-19 18:35:20)
👍 1
231.ネタバレ あれ、私はなぜこれのレビューを書いてなかったのかしら? 他の方のを読んでいたらけっこう辛口の方が多いので、私はどう書いたんだっけ?と読み返してみたら、「な、何と、なーい!」ビックリしました(笑)。まさか、「×」はいただいてないですよね!?(苦笑) ところで、滝田監督は元から私の好きな監督。ときどきびっくりしたり嫌悪したりする作品もあったのに、一貫して私は好きなんですね、彼の、特に現代劇が。滝田さんて、かなりなシャイマンではないかと思われます。大上段にかまえて大声で言うタイプではなく、こそっと、つぶやきよりさらに小さい、聞き取れないくらいの小さな声でものを言うのが好きなんじゃないかなあ、と思わされるようなさりげない作風が私は好きなんであります。アカデミー受賞作品としてではなく、滝田作品の「秘密」「僕らはみんな生きている」なんかと同じ系譜の作品として見ていただけたらというのが、滝田ファンの私のささやかな望みです。 【追記】ほんとにおかしいなあ、「シコふんじゃった。」を模したシーンが面白かった、と書いたおぼえがあるぞ、と自分のブログを読み直したら、こちらに書いてありました(^_^;)長くなりますが、転記します。→とにかく噂にたがわぬいい出来でした。特にキャスティングのよさ、脚本のよさが、すばらしい。脚本のどういうとこが?と言えば、一例は登場人物のキャラにブレがないこと。もちろん一人の人間にも多様性があるのだから、多少のブレはあって当たり前ですが、この人のキャラからいってこのセリフ、この行動はないだろう、ということがないのね。むしろこの人は、わかっていてもこうしかできないのね、といったあたりに一貫性やリアリティがあります。簡単なように見えて、こういう脚本作りって意外と簡単じゃなかったりすると思うんですよね。
 それと、モックンへのあて書きなのか、昔の「ファンシィダンス」や「シコふんじゃった。」を彷彿とさせるシーンもあって、こういうクスグリも、あの作品群が好きだった者にはグッときます。音楽も過剰ではなく、はしばしに滝田監督のシャイさがよく出ていて、ああ、ほんとにいい作品でした。
 モックンはたとえるならダニエル・デイ・ルイスみたいだったし、山崎努はマイケル・ケインみたいでした。広末はちょっと比ゆが思い浮かばないけど、彼女の顔立ちって絶対に欧米人が好む日本女性の典型だと思います。だからリュック・ベッソンにもゾッコンされたんじゃないでしょうか。しかしあの「ワサビ」でしたっけ、あれ以降コケた感のあった彼女、今回かなりカブが上がったことでしょう。よかった、よかった。【おまけ】映画館で観たあとで衛星放送で見たときの感想もこちら→http://tiaratiara.exblog.jp/11986000/に書いてあります。よろしかったら、お読みください。「納棺師ってそんなに差別される職業?」というのと、「石のエビソードが不自然」という指摘に対する私見も書きました。
おばちゃんさん [映画館(邦画)] 10点(2014-03-05 11:26:21)
230.邦画も捨てたものではないなと思わせてくれた良作。素直に感動できました。
たるださん [DVD(邦画)] 10点(2012-02-05 00:57:38)
229.必要な時に、さり気ないコミカルさが重さを和らげ、必要な時に、凛と空気張る演出が、とにかく素晴らしかった。
様々な思いが重なりながらも、人のすばらしさ、よろこび、かなしみ、何より生を感じられる内容は、日本人特有の美さえ感じさせてくれた。
文句無しの良質な映画でした。
sirou92さん [地上波(邦画)] 10点(2010-01-15 13:13:18)
228. 気持ちよくみられる映画の典型ともいうべき作品です。人の生と死を大切に扱っている、差別的な目で見られる納棺師という職業に光を当てている、葬儀を美しい営みとしてみせている、悪い人はひとりも出てこない、話の展開に大きな破綻はありませんし、クラシック音楽、美しい東北の風景がよく生かされている、エンディングもすっきりしています。
 たいていの映画にはなにかつっこみたいところとか物足りないところがあるのですが、そういったところのない作品はそうあるものではありません。アカデミー賞をとったということで米国で受けを狙った作品かと思ったのですが、そうではありませんでした。
stak55さん [DVD(邦画)] 10点(2009-11-16 23:59:10)
227.ネタバレ 「フランダースの犬」劇場版より泣ける映画に初めて出会いました。。すべての役者のキャラもピッタリ、、。亡くなった親父さんをケアするシーンでのモッくんにヤラれました。
レンジさん [映画館(邦画)] 10点(2009-03-21 23:47:54)
226.ネタバレ 色々感想はあるんだが、まとまらんな。
 
ただ、身内の葬式するなら、こんな人たちにお願いしたいし、
自分の葬式をもしやるなら、こんな人たちにおくってほしいと思った。


ひで太郎さん [映画館(邦画)] 10点(2008-10-24 12:15:02)
225.ネタバレ  昔一度観ているんですが、なぜだかレビューをしていなかった。自分ももう40で、前に観た時と印象も変わるかもしれないと、もう一度見直すことにしました。

 結論から言うと、その予想は大当たりでした。前に観た時は広末涼子さん演じる妻の美香さんの行動や言動がしっくりこなかった部分があったんですが、いま観ると違和感なく受け止めることができた。
「夫は納棺師なんです」
このセリフが当時はなんだか唐突に思えてずっと引っかかっていた。けれど今ならスッと入ってくるセリフになっていました。納棺師という、少なくとも当時の世間からはさげすまされるような職に就いた夫をようやく認めた妻のセリフなんですね。ようやく腹に落ちました。

 さらに、今回鑑賞して納棺師に対する職業差別のようなものが以前より増して気になりました。もう14年前の映画。さらに東北の地方ではああいう感覚はやはりいまだに残っているんでしょうか。この『おくりびと』という映画のフィルターを通して見たからか、なぜこの職業がここまで蔑まされているのか私にはピンと来ませんでした。最初のほうにあった腐乱死体の処理みたいなことも含まれてるからなのかも知れませんが、だから旧友に無視されたり、葬式の場であのように罵倒されたりするのでしょうか。あの感覚が、私にはピンと来ません。そういうことを訴えたい映画でもあると思いますが。
 この、良くも悪くも個人の価値観や考え方がさまざまに溢れているこの時代に、納棺師、という職業が不当な差別を受けずに評価されてほしいと心から願います。

 そして音楽がとても合っていました。チェロ奏者という設定は物語そのものや舞台の雰囲気ととてもよくマッチしていたと思います。音楽が久石譲さん、ということにはエンドクレジットまで気付かなかったんですが、終わって見てみて流石だなと思ってしまいました。間違いなく良作だと思います。改めて誰かに勧めたくなる映画でした。
TANTOさん [インターネット(邦画)] 9点(2022-10-20 00:18:28)
224.ネタバレ どんな仕事でも、その道を極めた人の所作というものは美しい。
まして、人生の最期に携わる気の抜けない仕事。
納棺師という仕事があることをこの映画が公開された時に初めて知ったが、今回が初見。
大吾の動き一つひとつが死者と遺族への敬意に溢れていて、美しく気高い。
ただ、身近な人物の納棺を見ないと、この仕事への理解はなかなか難しいのかもしれない。
妻の嫌悪感は理解できるものの、少し言葉が過ぎた。
死人で食ってるくせにと遅刻を怒った男が、死化粧をした妻を見て、今までで一番綺麗だったと頭を下げるエピソードで充分伝わったのになあとその点が残念。
脇を固める山崎努と余貴美子のキャスティングが素晴らしく、物語に重厚さとユーモアを添えるのは流石。
亡くなった父親の所へ行ってやってくれと頭を下げる一連のシーンは、この映画最大の山場で、心を落ち着けた大吾が父親をおくるシーンは、愛と敬意と悔恨と信頼といろんなものが詰め込まれながらも、静謐。本当に美しいシーンだった。
人の人生に対する慈愛と敬意に満ちた佳作。
roadster316さん [インターネット(邦画)] 9点(2020-10-04 09:07:51)
223.ネタバレ 死者を送りだす「生きる」人々
緩やかな、何処までも緩やかな映画。
にも関わらず、これほど人の神経を逆なで、魂を揺さぶる“あぶない”映画もないだろう。私はそういうあえて危険な道を行くこういう映画が大好きなのです。

霧、道を走ってくる車、喪服を着た男のセリフ、雪原。
葬式、仏の顔を覆う布をとり、手を合わせ、顔をなでて表情を整え、固く結ばれた両手を指の一本一本ほぐし、再び布団をかぶせ、衣服を下から抜き去り仏に被せる。

漆黒の喪服ですら、死者を優しく送るように何処か明るみを帯びている。撮影は「生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言」や「女優霊」でも知られる浜田毅。
滝田洋二とは「病院へ行こう」や「壬生義士伝」でも組んだコンビだ。

布の下に手をやり、体を清める。そして雰囲気をブチこわす本木の一言の破壊力。
師匠も“勲章”を確認。

音楽で食っていた男が、死者のためにレクイエムを奏でる存在になる。妻のために嫌々やっていた“作業”が、誇れる“仕事”になる瞬間。

葬式のPVで死んだフリ入門。

死への接近、冷え切った肉体への接触、対面した人間にしか解らない匂い、それを周りの人間の噂話で理解し、銭湯で生きている実感を、嫁に抱き着き服をまさぐる事で生きる喜びを味わう。温もりと呼吸。死んだら嘔吐も抱き合う事もできない。
社長もまた派手な咀嚼音で生きる瞬間を噛み締めている(と思いたい。つうかちょっとは自重しろよ社長)。

父を恨んでさえいた男が、同業者の“無自覚さ”によって怒る。いなくなって初めて解る存在の大きさ、拳に握られていた物の大きさ、流れる涙。
妻もまた、最後まで「生きた人間」として死者を送り続ける夫の仕事を見届ける。
すかあふえいすさん [DVD(邦画)] 9点(2014-12-15 23:19:56)
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222.ネタバレ この内容に着目したことが勝利。タブーではないけれど普段知らない世界を見せてくれたことがこの映画の価値。
aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 9点(2014-08-05 00:36:29)
221.ネタバレ  寒いさなかに、一人で山道を走る。軽自動車の上げるエンジンの音は悲鳴のようだった。だけど、捉えようのない気持ちを三つのピストンがたたきつぶしてくれる。喪失感は車が坂道を上っていくにしたがって別の何かに置き換えられ、心を埋めていく。ようやくたどり着いた高台に車を止めて街を見下ろすと、何となく止まっていた時間が動き出すのを感じた。
 バッグの中から小さな魔法瓶を取り出して、コーヒーを紙コップに注いだ。コーヒーの苦さで色々な辛さが澱のように重なり、段々と、もう死んでしまったあの人の声がよみがえった。

 その日偶然見たおくりびとの作中、大悟は大切な物を失ってしまった。その大切さに気付く頃、もう手に入らない様々なものをどうして良いのか咀嚼できないままに納棺師になる彼を見ていると、胸の痛みは耐えられないほど大きくなっていった。
 彼はわだかまりの大きさと、生きていく方法の少なさを受け入れることが出来た。それを暖かく溶かして再び柔らかく作り直す事が出来た彼を見て僕は、どうやっても涙を止める事が出来なかった。想いが込められた石は大悟の個性を形作るためにずっと側に居たという事実を彼は知る事が出来、僕も安堵を覚えた。

 その夜、何となく見下ろした街の灯の中にも、僕の居場所があるのかとため息を吐き出しながらじっと座り続けた。何時間にも感じられた時間は本当は長くも短くもなかったけど、永遠に繰り返し続ける堂々巡りの中にも答えの気配を感じる手がかりのような物を感じた。
 記憶に残された様々な言葉は傷つける対象を求めて蜷局を撒いている。いつだって変わる事はないかもしれない。それでも少し割り切れる事もあるのだろうかと気持ちが固まると、僕は何となくサイドブレーキを下ろして、街の光に混ざり込む事にした。
黒猫クックさん [地上波(邦画)] 9点(2013-01-05 03:48:44)
220.ネタバレ ストーリーがベタだの、盛り上がりがないだの、との声をここでたくさん見ましたが、作る方はそんな事は二の次で、映像で勝負、って所じゃないの。何しろまず、納棺師の仕事に見る儀式の静謐厳粛さを、主人公同様に見る方にも納得させなければならない。日本人が誇りとする、(って若い人に言っても分かんないのかな)様式美を示す。そこをクリアしているのが凄い。見ている方もすごいと思う。あっちこっちにメタファーをちりばめていて、その映像に厚みを与えている。タコの死から始まっている。海ではなく川に捨てられた。違う環境。自分も音楽という違う環境で死んでいたのに気がついた。鮭の話は、台詞で説明したからそのまま。食べるシーンが多用してあるのは、「生きること」の意味をそれこそ低音域で奏でている。詰め将棋に微かに感じる「終わり」の予知。命を表す白鳥。雪と白い山が見せる、ピュアさと生との対比、ラストの白い石と胎児のイメージの重なり。布団の白、ふぐの白子、ああ、白のイメージは大事だ。セロ弾きの宮沢賢治は岩手か、山形ではない。山形弁のごつごつしたイメージは広末の演技のイメージ(これは偶然か)。それでもって、やっぱり親子の情に涙するよな。良質のイタリア映画みたい。
K-Youngさん [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2012-06-02 13:06:57)
219.ネタバレ 父が亡くなった時、私は一人実家で仏壇の掃除をしていて、若くして亡くなった父の弟の位牌の前に置いてある石を見つけた。その事を妻に話したら、この映画を観ることを勧められた。私の実家はこの作品の舞台と同じ山形だが、このような納棺の儀式はなく、また、石文の習慣も聞いたことが無かった。ただ、仏壇の石の意味が解ったような気がして、心が和んでいった。そして、行方不明だった主人公の父が発見され、その手のなかから石が出てきたときは、思わず、父や父の弟、そして祖父母の事が思い出され、涙が止まらなかった。どのような事情があるにせよ、子を思わない親はいない。すてられた子にとって、どんな親の言い訳も納得できるものではないが、それでも、後悔の日々を生きていく親の心情は、私には十分伝わってきた。死を扱っているが、どう生きるかを考えさせてくれた作品だ。
パセリセージさん [DVD(邦画)] 9点(2012-04-12 22:39:07)
👍 1
218.ネタバレ ひと言で言って多くの映画賞を受賞したということに充分納得できるものでした。
「納棺師」という人々に馴染みのないテーマを、誠実に、地味に埋もれることなく、かつ観客に媚びることなく、エンタテイメントとしてのツボはしっかり押さえた脚本、抑制された演出が光ります。
キャスティングも本木雅弘、広末涼子は言わずと知れたスターですが、脇を固める山崎努、余貴美子など実力派が大変良い味を出しています。
特に銭湯のおかみ吉行和子、常連客の笹野高史が本当に素晴らしい。
本作は脇役の存在感が非常に活かされた作品だったと思います。
それから、音楽は宮崎駿作品でお馴染みの久石譲。僕は彼の音楽は宮崎作品以外ではあまりに叙情的というか大袈裟に感じて好きになれなかったのですが、本作ではチェロの旋律がピッタリとはまっています。

大部分の人は、普段死、自分の人生の終わりを意識してなど生活しないでしょう。
しかし生きとし生けるもの、必ず平等に訪れるのが死というもの。
人生の終わりは人それぞれ。多くの人に看取られる最期が有れば、腐乱するまで誰にも見つからない寂しい最期もある。
遠くない将来に訪れる両親との別れ、そしていつかくる自分のこの世との別れ。色々と考えさせられる作品でした。
ロイ・ニアリーさん [映画館(邦画)] 9点(2010-12-09 13:02:24)
217.邦画の中でも最近まれに見る秀逸な作品。ところどころドラマ的な部分もあるが脚本も演出も程良く全体的に美しさを感じた。見終わったあとも余韻の残るいい映画。
Jane.Yさん [DVD(邦画)] 9点(2010-10-16 07:13:25)
216.医療の進歩、核家族の増加、戦争のない日本、理由はいくつもあるが、生活の中で死を考えることは少なく、「死」は隔離されている。誰しもに訪れるのにもかかわらず、死を言うことは好まれない。いうならば、タブーだ。
そんな考えが染み付いてしまっている中で、人間の最期の姿を真正面から描いた潔さにまずは敬意を示したい。

題材だけでなく内容も本当に良かった。
まずは、映画全体のバランスの良さ。
人の死を通して、人間の醜さ、浅はかさ、素晴らしさを淡々と描いている。説教臭くならず、台詞で長々と説明することもない。しかし、見ている人に問題提起を鋭く突きつける。ときどき、挟まれる明るいやり取りも絶妙。メリハリが効いてて、見てて飽きない。
それから、人間臭さあふれる登場人物。
どの登場人物も完璧でなく不器用な人をリアルに描いていて、素直に感情移入できた。差別を持った友達も、子供を捨てた同僚も、憎めない。この人間味あふれる登場人物たちが映画に深みを与えていると思う。

うん。久しぶりに良作に会えました。ぜひ見てください。

うらわっこさん [地上波(邦画)] 9点(2009-10-17 23:56:00)
215. お話の展開がよぉーくできていて、たぶん脚本の時点で十分完成されていたのだろうと思う。しかし、話がしばしば安直に流れるといえばそうかもしれないし、ときに演出がベタだ。なかでも、銭湯の女主人のお棺が火葬炉で点火され、火に包まれるカットに、野の鳥の群れが飛び立つシーンがオーバーラップされるところなど、ベタすぎて、こちらが気恥ずかしくなるくらい。とはいえ、納棺という、誰でも一度通ることになる人生の通過点に、はじめて焦点をあてたところは10点。くわえて、小津安二郎同様、古今東西をこえて世に普遍的な、親子の葛藤という誰にも身に覚えのあるドラマに、観る者をひきずりこむ。このキタナイとさえいえるやり方に、泣くな、と言われるほうがむつかしい。そんなわけで、演出のベタさに1点減点して、9点。
goroさん [DVD(邦画)] 9点(2009-08-27 15:33:25)
214.ネタバレ 泣きはしなかった。ただ、本木雅弘の醸し出す静かな世界に引き込まれていた。滋味あふれる名作、としか言いようがない。
なたねさん [DVD(邦画)] 9点(2009-08-14 23:33:26)
213.ネタバレ 約1年半ぶりの観賞。海を越え世界に通じた感動、邦画の誇り!最期の旅立ちのお手伝いをする素朴な納棺師を本木雅弘が好演。父親をおくるラストシーンの感涙は最高級!バックミュージックは美しいチェロの旋律。貴重な“壁越え”に揺るぎなし!
獅子-平常心さん [映画館(邦画)] 9点(2009-07-17 22:19:27)
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【点数情報】

Review人数 232人
平均点数 7.05点
000.00%
110.43%
210.43%
352.16%
4104.31%
5166.90%
64720.26%
75222.41%
85624.14%
93715.95%
1073.02%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.81点 Review27人
2 ストーリー評価 7.71点 Review32人
3 鑑賞後の後味 8.06点 Review29人
4 音楽評価 7.80点 Review30人
5 感泣評価 8.00点 Review29人

【アカデミー賞 情報】

2008年 81回
外国語映画賞 受賞 

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