映画『カティンの森』の口コミ・レビュー

カティンの森

[カティンノモリ]
Katyn
2007年ポーランド上映時間:122分
平均点:6.15 / 10(Review 26人) (点数分布表示)
公開開始日(2009-12-05)
ドラマ戦争もの歴史もの実話もの
新規登録(2008-11-18)【エスねこ】さん
タイトル情報更新(2013-07-07)【ESPERANZA】さん
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監督アンジェイ・ワイダ
キャストマヤ・オスタシェフスカ(女優)アンナ
アルトゥル・ジミイェフスキ(男優)アンジェイ
マヤ・コモロフスカ(女優)アンジェイの母
アンジェイ・ヒラ(男優)イェジ
ダヌタ・ステンカ(女優)大将夫人ルジャ
脚本アンジェイ・ワイダ
撮影パヴェル・エデルマン
配給アルバトロス・フィルム
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💬口コミ一覧

26.捕虜になったポーランド軍大尉の妻を軸に第二次世界大戦の時代をなぞっている物語ですが、どこか客観的で淡々としてることもあり、深く感情移入出来にくかったのが残念でした。
ただ、大戦後、ソ連による隠ぺい工作と軍事的圧力で真相があやふやになったあまりに許されざる残虐行為を描ききっている部分は、見るというより、世界が知るべき意味があるように思いました。
映画が娯楽だけでなく、史実を伝え残すものでもあると強く感じさせてもくれました。
意味合は高く評価できますが、映画作品として見たときには、辛口申訳ありませんが...5点で...。
sirou92さん [映画館(字幕)] 5点(2009-12-28 20:46:01)
25.ネタバレ これもハンガリー動乱同等に知らなかった自分が知らなかった戦争の事実。この映画で初めてカティンの森虐殺事件というのを知ったし1万数千人もの将校が・・・。アウシュヴィッツ収容所と並ぶ最悪の事件を題材にしてるんですがなんか・・、、、主演のアンナと娘を取り巻く環境というか人というか、時が過ぎるごとにどんどん変わっていきシーンが変わるごとに新しい人新しい人が出てくるので強引な感じというかなんというか、無理やりアンナと絡ましてるような感じがしてならなかったっす。なのでもうちょっと時間をかけてアンナと会う前までのことを少し取り上げてほしかったなぁと思います。BGMや映画の雰囲気は良かったんですがそこがちょい心残りでした。
M・R・サイケデリコンさん [映画館(字幕)] 6点(2010-01-16 01:30:10)
24.ネタバレ  アンジェイ・ワイダのこれまでの映画人生はこの作品を世に出すためにあったのではないかと思わせるほど、思い入れの強さが伝わってくる作品でした。ワイダ監督の作品だからこそ、この作品は日本でも公開されたのだと思いますし。

 自らの肉親の命を奪った事件を、その卓越した技量と名声によって世界中に、そして後世に残していきたいという意気込みが感じられましたね。また、この作品はドイツとソ連という大国の中間に存在するポーランドの苦しみ、悲しみを全世界に伝えてきたワイダ監督の総決算とも言えると思います。

 とにかく、この作品をこれから観ようと思われている方は必ず事前にこの事件について予習しておいていただきたいですね。ドラマとしては後味は悪いですが、「カティンの森事件」の悲劇性の全てをこの作品は描いていて非常に興味深い映画となっていると思います。
TMさん [映画館(字幕)] 7点(2010-01-18 00:34:08)
23.ネタバレ 暗い。この暗さをきちんと描ききれるのは監督の技量でしょうね。暗さを観客として楽しめました(起こっている事件は楽しめないけどさ)。気になったのは、ひとまず歴史解釈が終了している事件とはいえ、視点が一方的に過ぎやしないか、ということ。ソ連を断罪するだけのように見える。それともうひとつはあまりにも未来への希望がなさ過ぎること。ま、歴史検証映画なので希望なんかなくてもいいんだけど、ちと後味が悪くて…
ケルタさん [映画館(字幕)] 6点(2010-02-16 16:00:33)
22.ネタバレ パースを活かした縦構図が多用されるが、その突き当たりは移送列車の壁であったり、刑場と思しき地下へと続く階段の暗い闇であったり、濃い夜霧であったりと、見通しは悪く閉塞した空間が充満している。ファーストシーンの橋における右往左往の混乱状況もまたポーランド情勢そのものの縮図であるかのように遠景は展望を欠く。

そんな中、青年と娘が見晴らしの良い屋根の上に登る場面で一時の開放感が訪れる。1ショット挟まれる街の見晴らしが切ない。二人が交わす映画の約束とキスに、『灰とダイヤモンド』の青春像がよぎる。彼が既に前段で「記念写真」を撮るシーンをもつこともまたその後に待つ運命を予感させ、より切実で印象深い場面となっている。その他、日記が途切れ白紙となったページを風が繰るその虚無感。墓地に差す夕陽の淡い光線なども印象的だ。

映画のラスト。犠牲者の手に握られたロザリオと共に、パワーショベルの土に埋もれ、暗溶する画面にレクイエムが被る。地中の暗黒の視点と無音には、飽くまで「埋められる側」に立つアンジェイ・ワイダの矜持と同時に、語るべきことを語った、というような情念がある。
ユーカラさん [映画館(字幕)] 7点(2010-02-19 19:40:26)
21.ネタバレ 最初の避難民が橋の中央で、両方から来た群衆が混ざり合い
「こっから先はソ連がいる!逃げてきたんだ!」「俺たちはナチから逃げてきたんだ!」と混乱するシーンに改めて「ポーランドの悲劇」を実感させられた。
両方から挟み撃ちにされ動物のように追い立てられる。この恐ろしさ。
最期の20分は呆然と見る感じでしたが、歴史的にも意義のある映画です。
ポーランド大統領の追悼集会への出席を強行し専用機が墜落。
ポーランド大統領夫妻を含めたポーランド政府の主要閣僚が亡くなられました。
この映画を観ると、大統領が悪天候でも出席を強行しようとした背景も理解できます。
しかし、60年以上経っても、ポーランドという国に「カティンの森」が亡霊のように悲劇をもたらしている。
さらに大統領を含めた被害者の国葬はアイスランド噴火の影響で、国賓がほとんど列席できない寂しいものだったという・・。
この国の歴史、運命・・。
グレースさん [DVD(字幕)] 8点(2010-05-08 01:16:27)
20.ネタバレ 歴史の闇を描いた作品だけあってトーンは重厚。なんとも言えぬ後味と相まって、まさに映画を観たという余韻に浸れました。アンナと将校の夫のドラマが中心ですが後半、唐突に別のストーリーが絡んできてしまい作品としての軸がややブレ気味に見えてしまったのが残念。
8bitさん [DVD(字幕)] 6点(2010-07-12 13:29:00)
👍 1
19.ネタバレ ワイダの映画は「長いものに巻かれるな」という強い意志に満ちている。本作では、おもに政治から一歩引いたところに立てる女性に、その意志は託された。夫をナチスに・息子をソビエトに奪われるような、両側からの暴力にさらされてきたポーランドのうめきが聞こえる。しかし長いものに巻かれて生きる生き方を選んだものを見下してはいない。それを選んだことの苦悩も、やはりポーランドの苦悩として、自死する兵によって同等に描かれる。偽証して生き残った彼と、手帳に記録を残しなすすべもなくカティンの森に消えていった男と、その悲劇を比べてはいない。ただ「記録」することによってやがて歴史が裁くだろう、という願いのようなものの分だけ、後者が重い。絶望はたしかに限りなく絶望的なのだが、それを踏まえた上で「やがて誰かが手帳を必ず開くだろう歴史」に対する希望がワイダの映画にはある。ソビエト影響下のポーランドで作られた彼の映画は、この手帳・もしくは手帳の存在を指さすものだった。本作にもワルシャワ蜂起の生き残りという娘が出てきて『地下水道』を思い返させたし(彼女は地下へ消えていく)、『灰とダイヤモンド』のマチェクになっていったかも知れない青年も登場する。私たちがワイダの映画で会ってきた人たちが、破壊され得ない墓碑銘として本作には埋め込まれている。
なんのかんのさん [DVD(字幕)] 6点(2010-09-25 10:14:54)
👍 3
18.ネタバレ 重い映画なので、軽い気持ちでは見られません。最後の虐殺シーンの、音もなく、色もあまりないシーンは、衝撃的で、悪夢のようです。主人公がどんな窮地に立っても必ず生き延びる映画を見なれた目には、なすすべもなく射殺されていく人々の姿に、現実の怖ろしさを実感させられます。女主人公と、大将夫人との区別がつかず漫然と見ていると、話がわけわからなくなります。後半から新たな登場人物が出てきて、新たな挿話が始まりますが、校長と大将夫人も似ているので、混乱します。
エンボさん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-25 17:35:19)
👍 1
17.ネタバレ カティンの森事件を軸に、物語の多くは残された待っている側の視点で進行する。それにより殺された将校たちの背景が見えてきて、事件の悲惨さは増し、体制に屈することなく生きる人たちが力強く見えました。
そして事件を一番最後に持ってくる構成の妙。
客観的な視点を保ちつつも戦争というものはどういうものなのかということがしっかりと描かれていた気がします。
ちゃじじさん [DVD(字幕)] 6点(2011-03-01 18:29:30)
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16.銃殺シーンは直視できないほど怖く、遺体が映し出されるだけの記録映像では伝わらない恐ろしさをこの映画で伝えていくという意志がひしひしと感じられた。それだけに観る者にも救いがなく、どんよりとした感情だけが残る。悲劇を描きつつも、何らかの感動要素があればイメージは違ってくるのだが、この映画にそういった要素は無いので、ちょっときつかった。
リーム555さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-04-16 11:02:08)
15.ネタバレ ナチスもソ連もどっちもどっちといったとこでしょうか。ラストに処刑シーンで重みがずしり。
すたーちゃいるどさん [DVD(字幕)] 6点(2011-06-05 11:20:13)
14.ネタバレ 物語最後のソ連内務人民委員部によるポーランド軍将校殺害シーン息詰まりそうで堪らんです。
ただ どうなんでしょう?全体的に独ソによる分割統治と戦後のソ連支配によるポーランドの悲劇性が強調されすぎでは。
第一次大戦の終結から独ポ開戦への過程でポーランドは決して善良な被害者ではなかった訳なので、ちょっと嫌ですね。。
まぁ、戦争被害者の面ばかりを強調したがる日本の映画、ドラマよりはましかも知れませんが。
生き残ったことに負い目を感じながら親ソの軍に身を置いていることを責められ、ついに自殺してしまうイジェ少佐?は気の毒かな。
Feld Hern Halleさん [DVD(字幕)] 5点(2011-08-05 23:24:04)
13.歴史に疎い私としては、このポーランドの歴史も映画を見るまで全然知りませんでした。そういった意味ではすごい映画ですが、登場人物の誰に感情移入していいのかわからず、ストーリーはすごいんだけど、映画としては楽しめませんでした。元々楽しむための映画ではないと思いますが…でも、みてよかったと思います。
木村一号さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-11 22:48:59)
12.史実を題材にしたドラマ。
ドキュメントというより、ドラマ色のほうが強く、構成もしっかりしている。
キャスティングもよかったし、演出も悪くない。
わかっていても、やっぱりショッキングな事実だよね。
観ておいて損はない作品。
MAHITOさん [DVD(字幕)] 6点(2011-08-14 10:08:32)
11.ネタバレ 不勉強なもので歴史背景を知らず肝心なことを見落としているかもしれませんが、やはり本作は伝えたいメッセージ性の強さが〝映画〟を凌駕してしまっています。 早い話し悲惨で恐ろしい出来事ですが、それは史実によるものであって映画によるものではなく、これ自体を見て怖いとは思えませんでした。 ラストの繰り返される機械的な殺戮シーンにしても紋切型ですし、あるいは夫が生存しているかというサスペンスもほとんど機能していません(そんな気もないかもしれないが)。 ただ、若者の男女が屋根の上に逃げるシーンは印象的です。
ミスター・グレイさん [DVD(字幕)] 6点(2011-08-30 18:46:21)
10.映画の冒頭で、ドイツ軍に追われた人々とソ連軍から逃げてきた人たちが橋の上で遭遇する。第2次世界大戦よりもずっと昔から侵略や分割など、大国にはさまれ苦難の道を歩み続けたポーランドをもの語る象徴的シーンだ。カティンの森の事件は、戦争終結以前に判明していながら、ナチスドイツの宣伝活動に利用されたり、逆にソ連がナチスの起こした事件とごまかしたりして、戦後も醜い争いが続いていたことも知った。脚色を加えず淡々と事実を物語る手法に驚く。
ESPERANZAさん [DVD(字幕)] 7点(2013-06-13 21:20:13)
9.ネタバレ この素材を対象として選択したということ自体が、ポーランドのプライドとアイデンティティを感じる、志高い作品。ただし、映画としては、視点がやたらあっちこっちにぶれているのと、必要性のよく分からない登場人物が頻出しているのが気になった。あと、軍人も民間人も服装がぴかぴかで、苦闘の跡が見えないのも、何とかしてほしかったかな・・・。しかし、事件を再現したラストの20分はいうまでもなく強烈で(そのまま無音の暗黒につながるフィニッシュも凄い)、このためのそれまでの100分だったということがよく分かる。
Oliasさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-25 01:10:31)
8. ある程度ポーランド周辺の歴史を勉強しないと意味がわからない作品でした。不明な点が多すぎるので見終わった後、ネットでいろいろ調べるハメになりました。もっとも、ネットで調べてわかるような内容でもなさそうです。
 もう少しわかりやすい構造になっているといいのですが。
海牛大夫さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-02-11 21:55:04)
7.ネタバレ ポーランドのトラウマを描き続けるワイダ監督。行方知れずの将校の妻を物語の中心に据えてはいるものの、視点が色々な人物にくるくると移って観賞しづらい。彼のこれまでの作品では一市民のドラマをもっと上手く描いてきたと思うのだけど。もっとも、骨太でリアルで容赦の無い筆致は相変わらず。軍人の大量虐殺はソ連によって行われたと、ソ連統治下では公に口にできない二重の理不尽さ。飲み込む人あり、抵抗する人あり。一筋縄でいかないポーランドの苦悩がべったりと描かれて息苦しい。
ラストの惨殺シーンは正視出来ないほどの酷さだ。人間が壊れている。ワイダ監督が突きつけてくる戦争の狂気、その淡々とした空気が恐ろしい。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-02-16 00:26:37)
👍 2
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【点数情報】

Review人数 26人
平均点数 6.15点
000.00%
100.00%
200.00%
313.85%
400.00%
5311.54%
61350.00%
7830.77%
813.85%
900.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.50点 Review2人
2 ストーリー評価 7.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 3.66点 Review3人
4 音楽評価 4.50点 Review2人
5 感泣評価 4.50点 Review2人

【アカデミー賞 情報】

2007年 80回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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