映画『ラースと、その彼女』の口コミ・レビュー

ラースと、その彼女

[ラーストソノカノジョ]
Lars and the Real Girl
2007年カナダ上映時間:106分
平均点:7.30 / 10(Review 47人) (点数分布表示)
公開開始日(2008-12-20)
ドラマラブストーリーコメディロマンス
新規登録(2008-12-16)【Sgt.Angel】さん
タイトル情報更新(2019-09-07)【Olias】さん
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監督クレイグ・ギレスピー
キャストライアン・ゴズリング(男優)ラース・リンドストロム
エミリー・モーティマー(女優)ガスの妻 カリン
ポール・シュナイダー〔男優〕(男優)ラースの兄 ガス
ケリ・ガーナー(女優)マーゴ
パトリシア・クラークソン(女優)ダグマー・バーマン医師
R・D・リード(男優)ボック神父
ダグ・レノックス(男優)ホルステッドラー
ニッキー・ガダーニ(女優)ピーターセン夫人
内田夕夜ラース・リンドストロム(日本語吹き替え版)
魏涼子ガスの妻 カリン(日本語吹き替え版)
藤真秀ガス(日本語吹き替え版)
唐沢潤ダグマー・バーマン医師(日本語吹き替え版)
脚本ナンシー・オリヴァー
撮影アダム・キンメル
製作シドニー・キンメル
MGM
製作総指揮ピーター・バーグ
ウィリアム・ホーバーグ
配給ショウゲート
字幕翻訳松浦美奈
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💬口コミ一覧

47.ネタバレ 息が詰まるような優しい物語。時間の経過を感じさせない、冬のシーンが続き、春が来て映画は終わる。好きなシーンを2つ。1つ目。ビアンカを”思い出の場所”に連れて行って、ラースが「LOVE」を歌うシーン。あまりにへたくそで、変な格好で歌っているので、よっぽどこころを許しているんだな、って。2つ目。ボウリングのシーン。ビアンカへの気持ちを考えると、ある種異様な背徳感がある。背徳ボウリング。なお、DVD特典として、「女優・ビアンカにまつわる共演者とスタッフの証言」(5分56秒)がありますが、これは本作の外伝なのだとおもう。いい邦題だよね。「、」がニクいよ。
なたねさん [DVD(字幕)] 9点(2023-12-12 17:07:54)
46.ネタバレ 現実だったら、家族や身内が泣き崩れたくなるほど深刻な心の病をテーマにしながらも、周りの人たちのやさしさに守られて、前半はコメディ要素も交えながら、ほのぼのとした心温まる雰囲気に仕上げています。特に、初めてビアンカを紹介した時の兄夫婦の「えっ?どうしたらいいの、これ・・・」という表情、最高でした。

ラースの心の病の原因は、出産による母の死。兄嫁の妊娠をきっかけに、心の奥に潜んでいた恐怖が心を支配しそうになったため、自己防衛本能が「人に触られると痛みを感じる」体を作り、「死への恐れを感じずに済む存在(=ビアンカ)」を求めてしまいます。

そんな彼の救いとなるマーゴ。彼女のやさしさと人間らしい魅力が、ラースの心に「ビアンカの死」という概念を芽生えさせ、「死」に対する恐怖心の克服、つまり彼の「心の修復の大きな一歩」へとつなげてくれます。

この映画の素晴らしいところは、彼の心の闇を必要以上に説明的にしなかったことで、ハートフルな雰囲気を保ち続けたこと。そして、こういう展開の映画ではお約束の、彼の心を傷つけるキャラクターを極力排除したこと。ボウリングのシーンで「コイツら、何かやらかすんじゃ・・・」という雰囲気満々で登場した彼らも、いい意味での肩すかしを食わしてくれましたね。

何気なく見始めたこの映画、思ってた以上に良質だったので、もう一度じっくりと見ようと思います。
ramoさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2020-07-25 11:37:33)
👍 1
45.ネタバレ これはなにやら、かなり秀逸な映画であるように思う。ラースの心情の変化が、本当に微妙な変化が表現されている。温かい。教会で小さな人形に触れるラース。カリンに抱きしめられ、逃げて転ぶラース。医者に少し触れられただけで痛がっていたのに、いつしかエリックに言われる「力強い握手だ」という言葉。色々なサインが映画の中で登場していて、感心してしまう。ビアンカの表情も場面によって違って見えるから不思議だ。そして何より、ビアンカを紹介されたときの兄夫婦の表情は傑作だった。
lalalaさん [DVD(字幕)] 9点(2012-07-30 00:24:05)
44.ネタバレ 心を病んだ一人の男が、周りの人々のサポートを受け、徐々に回復していくまでを丁寧に描いたヒューマンドラマ。ラースの心の闇の正体。それは母親を亡くした事に対する自責の念でした。出産に対する恐怖。兄嫁の妊娠に、ラースの心は耐えられなかった。そこで彼が求めたのが、決して死ぬ事の無いラブドールでした。絶対的な“安心”がそこに在りました。ところが、周りの人々の優しさが、彼を気遣う思い遣りが、人形に命を吹き込んでいきます。ラースにとっては、ある意味想定外の出来事だったでしょう。洋服屋のショウウィンドウで働き、ボランティアに勤しむラブドール。操り人形は、いつしか彼の手を離れていきました。もはや人格を持った一人の女性。そんなビアンカの死は、彼女が人として生きてきた事の証です。そしてラースが人間の摂理を受け入れた事実を意味していました。彼女はラースの心を癒す使命を全うしたのです。寂しいけれど、希望に満ちたラストでありました。ラース役のライアン・ゴズリングはもとより、端役に至るまで上手い役者を揃えている本作ですが、MVPにはやはりビアンカちゃんを推したい。その画的なインパクトは絶大で、前半は彼女が映るたびに笑ってしまいました。ところが、物語が進むにつれて、本物のレディに見えてきたのが不思議。湖の辺で佇む2人。彼女の瞳から、その口元から、感情を読み取りました。それは観客(私自身)の想いが創り出した“彼女の心”だった気がします。ビアンカは人の心を映し出す“鏡”でした。
目隠シストさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-05-28 19:23:58)
👍 2
43.ネタバレ 口のところが丸くなってないのが幸いだ。(もちろんビアンカのことですが。 ^^;) 
ライアン・ゴズリングってデヴィッド・アークエットに似てる。(スクリーム1、2、3 の役に立たないダメ警官:デューイ役。 ) 
テディベア救出の際の小ネタにセンスを感じた。(ビ~ンを思い出したりした。あとチャップリンとかも。 ) 
人形相手に精神壊れてしまった( ‥のかもしれない) ラースを嫌いになどならないマーゴの純真な乙女心にキュンとした。 
弟想いの義理姉カリン、彼女が発する愛情によって全ては始まったと理解したい。ラース役のライアン・ゴズリングと共にエミリー・モーティマーが良かった。すごく良かった。すごく良かった と3回ほど言っておく。
3737さん [DVD(字幕)] 9点(2011-06-12 19:35:30)
👍 1
42.ネタバレ これほど優しさに包まれた、心温まる映画を久しぶり見た。
心優しい性格だが母親と早くに死別し男しかいない家庭環境で育ったためか女性とうまく接することができない、いわば内向的で根暗な青年の主人公ラースは、リアルドールのビアンカを恋人にすることで少しながらも外向的になっていく。そんなラースの心理描写や、リアルドールを連れる彼の姿に心配しながらも、彼の優しい人柄のためにビアンカを生きてるものとして接しようとする兄夫婦をはじめとした町の人々、そしてラースと彼の抱える問題を解決しようとする医師との交流を描いたのがこの映画だ。
前半部分はコメディ要素が強い仕上がりとなっており、内向的なラースを心配していた兄夫婦が、彼の僅かな変化に最初は喜ぶもののリアルドールを見て絶句し戸惑う様子やラースとビアンカのデートシーン等、面白おかしい描写が多々見られる。しかし後半はラースの抱える精神的問題や心情の変化、そして恋人であるビアンカとの訣別の過程を主に描いていて、そこに感動的なシーンも多く挿入され、非常に見ごたえのあるものとなっていた印象がある。特にリアルドールであるビアンカが町のさまざまな施設に赴く場面は、非現実的でおかしさのあるものながらも心温まるもので、見ていて非常に心地よかった。
そしてこの映画の魅力を最も引き出しているのが、ラースを演じたライアン・ゴズリングの演技力である。彼の演技は奇妙ながらも優しげなラースの魅力を十二分に発揮しており、とても前年に彼の演じた生徒と関係を持つふしだらな教師と同じ人物とは思えなかった。そのライアン・ゴズリングの真に迫る演技があったからこそラースに過分なほど感情移入が出来、ラースが悩んだり泣いたりする場面でも大いに感動させられる。それほど素晴らしい演技を見せたにもかかわらず、その年のアカデミー賞にノミネートされなかったという事実が未だに信じられないくらいである。
陽踊り小僧さん [DVD(字幕)] 9点(2011-02-22 07:34:01)
👍 1
41.ネタバレ 体が傷ついて血が出ればすぐ気がつくので治療できる。しかし心が傷ついた場合、気がつかないことが多い。そしてその傷は長い年月を経て、突然本人に異変を与える。これをトラウマと言います。ラースのトラウマは、母親の死や、兄の家出、父の人間嫌いなどが遠因に挙げられる。彼のトラウマが突然発症した原因は、数人のレビューワーさんたちが指摘する通り、兄嫁の妊娠により、出産で死んだ母を思い出したからだと考えます。そういう意味ではラースの妄想は笑い事どころか、目を覆いたくなるほど痛々しい。表面的にはコメディに見えますが、実は心が壊れてしまった1人の男性が再生するまでを描いたヒューマン映画なのです。ラースには同僚の女性や兄嫁のように好きな人がいました。しかし好きな相手がそばに寄ってくると彼は逃げる必要がありました。彼が他人から体を触られると痛みを覚える理由は、肉体がラースに対して警告を発しているからです。「気をつけろ、またお前は、お前を愛するすべての人々から傷つけられるぞ」という警告です。もう二度と傷つきたくないという思いがそうさせたのです。心の傷は必ずこのように肉体に表れます。もはや人に触れることさえできない彼が愛することができる人間はこの世にいなかった─。人形ならば愛しても傷つけられない。抱きしめても痛みを感じない。こうして「ビアンカ」は生まれるべくして生まれたわけです。皮肉なことに兄嫁の深い愛情から逃れるために、ラースはどんどん追い詰められたのでした。ラースの壊れっぷりは凄まじい。そんな彼を周りのみんなが必死になって助けようとする様子は現実では中々見られない。あのボーリングのシーンで突然乱入してきた男たちは、通常だと「お約束ごと」のように、いじめっ子役だ。それがリアルだと言われる。しかし単に現実を知りたいならば新聞で間に合う。映画は現実をなぞるだけのものではない事をこの作品は教えてくれる。「ビアンカ」に生気を吹き込んだのは、まさにラースを愛する周りの人々たちの勇気でした。稀に見る斬新なアイデアを見事に活かした傑作です。
花守湖さん [DVD(字幕)] 9点(2010-04-26 20:26:34)
👍 1
40.ネタバレ おもしろかった!
ビアンカの登場シーンは笑いをこらえ切れなかったのに、物語が進むにつれほろりと涙が。
一緒に観ていた人の「この映画にはいい人しか出てこなかった」という感想に納得。
確かに。登場人物みんな、徹底して優しいです。ほんとによかった。
個人的にはかなり好みです。
Catherineさん [DVD(字幕)] 9点(2009-11-05 21:46:00)
39.ネタバレ ライアン・ゴズリングがいいですね。『君に読む物語」でも素晴らしい演技を見せてくれましたが、この映画の中でも、見事にその役にはまっています。小さな町の中でこんな温かい人間関係があり得るのだろうかと思ってしまいますが、是非、こんな社会の中で暮らしてみたいものです。涙を誘うシーンが幾つもあるんですが、その一つ一つがいかにも「泣かせよう」としているのではないところが良いです。ほろりとほおを伝うほどの涙を誘います。ラースが兄に「いつ、大人になった?」と問うシーンがあります。そう問われて私自身も「いつ、どんな時に、どういうことで大人といえるのかな?」と、改めて考えてしまいました。それに対する兄の答えがごくごく真っ当な答えなんです。でも、自信を持ってあのように言えないなあと感じました。日本でリメイクしてもとってもいい映画になりそう。せっかくだからオリエント工業・・・・・。
蝉丸さん [DVD(字幕)] 9点(2009-08-20 15:45:43)
38.ネタバレ この作品は、人形を恋人と勘違いしている変な男の話だと思われているが、そうではない。ラースという心やさしい青年が、かけがえのない人の「死」をどのように受け入れるのかという物語なのである。ラースの母は、ラースを産んだときに亡くなっている。いわば、ラースはかけがえのない母を初めから失った状態で産まれてきたのだ。それは、大切な人を喪失するという体験ができないままに、失ってしまったということを意味する。ラースの兄夫婦に子供が授かり、やさしい義姉の出産が近づくことでラースに変調が訪れるのは、義姉が出産によって死んでしまうという恐ろしさゆえと考えられるだろう。だから、ラースは、人形であるビアンカの死を看取ることによって、たとえ義姉が出産ゆえに亡くなってしまうとしても、受け入れられる自信を得たのではないか。大切な人を愛するということは、その人をいつ失ってしまうだろうかという恐れと隣り合わせである。ラースの愛は、たとえ大切な人が死んでしまったとしても、ラース自身は歩き続けて行けるんだという自信に支えられている。この洞察はものすごく深い。
wunderlichさん [映画館(字幕)] 9点(2009-08-10 15:54:24)
👍 2
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37.ネタバレ 笑って泣けて、雪が溶けるように心をほぐしてくれるようなチャーミングなファンタジー。極端にシャイなラースが、リアルドールを通して大人への通過儀礼を果たす。抑圧された感情、想いをぎこちなく解き放っていき、1つ1つ大人になっていく不器用な過程を暖かく描写。そして人(特に女性)との触れ合いを克服し始めた時の、ビアンカとのキスシーンには、ラースの成長と共にビアンカへの別れが描かれ、胸にグッときました。 その2人を、戸惑いながらも見守る姉夫婦、地域や同僚の暖かさがとてもいい。最初は困惑した兄が、ラースに一番言いたかったことを伝えるシーンや、母のような姉が「誰も気にかけてないなんて、そんな馬鹿なこと言わないでよ!」とラースに言うシーン。家族なんですよね。あとラースが熊を助けるシーン、佳かったなあ。マーゴと同じく泣き笑いました。 コミカル要素も満載なのに、とてもハートウォーミング。人間を否定しない、強さと優しさと温かさがありました。
泳ぐたい焼きさん [映画館(字幕)] 9点(2009-02-11 10:59:43)
👍 1
36.ネタバレ 苦悩する人、傷ついている人、心に病を抱えている人、、、ライアン・ゴズリングはこういう人物を演じることが多いように思うし、上手いですね。トラウマを抱え、自分を出産して亡くなった母が産まれてくる子のために編んだというショールが手放せないラース。年齢に伴う成長過程を踏まずに大人になったラースです。
重いテーマだけど、観ているのが苦しくなるような悲壮感がなくユーモラスな雰囲気があるのがよいです。
とにかく、ラースとビアンカを受け入れる兄夫婦と街の人々、なんていい人たちなのかしら。いい人しか出てこない映画は観ているこちらもホッコリしてくるのね、和みます。
「人形くらいどうってことない、〇〇は猫に服着せてるし、〇〇はUFO愛好家じゃないの」
ハっとさせられましたね、確かに現実的とはいえないことをしてる人はいっぱいいますよね。

戸惑いながらも人々がビアンカを人間の大人の女性として対応したことで、ビアンカは病気で亡くなり弔われラースは大事な人の死を受け入れ乗り越えられたんでしょうね、いい話です。
話が進むにつれてビアンカの表情も変わっていったように思うのね、瞼が微妙に動いたように感じたシーンもあったなあ。単に振動でそうなっただけかもしれないけど。
エミリー・モーティマーがチャーミングでした。
envyさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-01-08 14:04:17)
35.ライアン・ゴズリングってやっぱりいい役者なんだね、みんなもちゃんとお仕事してて。ビアンカも特典映像に登場してきて、おもしろかったです。シザーハンズくらいにほめられてほしいくらいのデキだと思うのですがねー。小さい田舎町から一歩も外に出たことのない若者たちの素朴さがうまく表現されていて、とてもよかったです。
HRM36さん [DVD(字幕)] 8点(2014-04-21 11:01:34)
👍 1
34.ネタバレ リアルドールを生身の人間と勘違いするちょっと頭のおかしい男の話で、それを題材に、社会におけるミスコミュニケーションの問題に切り込んだりするのかなと思って鑑賞したのだが、全く逆の意味で素晴らしい映画であることに驚愕した。この映画はラースとビアンカの関係性を元に社会問題を風刺するような、そんな浅はかな社会派映画ではない。人間愛というものについて、深く考えさせられる映画だった。
確かに、リアルドールを自分の彼女と考え、それを他人に紹介するラースの思い込みは異常である。しかし、多くの人は何かモノに執着して生きている。マーゴのテディベア然り、男性同僚のフィギュア然り。ラースの住む小さな町の人々は、人ではなくモノを愛してしまったラースをとても優しく受け止める。この「優しさ」(人間愛とも言う)が一貫してこの作品の底流となっており、それが観ていて心地よかった。観客も町の住人と一緒にラースとその彼女を見守ることになる。
ラースがビアンカを愛してしまった背景も考えてみれば興味深い。自らのお産では母を亡くしたラースにとっては、兄嫁の妊娠はおめでたいことであると同時に、恐ろしいことでもあったのだ。兄嫁の様子がおかしいと先生に訴えるシーンからも、それは見て取れる。そのストレスと人に触れられることを病的に恐れる性質から、彼はリアルドールにその行き場のない愛をぶつけることになった。このあたりは、もっとラースを屈折した気持ちの悪いキャラクターに描くことも可能であったはずなのだが、あえて監督はそれを避け、この映画のメルヘン性を維持している。
とにかく、観てみなければ分からない独創的な映画であるし、非常に優れた映画でもある。これを観た後は、観る前よりも少し人に優しく接することができそうな気持ちになるのだ。しかもその押し付けがましさを一切感じさせないところが何とも心憎い。
枕流さん [DVD(字幕)] 8点(2011-12-17 20:26:27)
33.ネタバレ 主演のライアン・ゴズリング演じるラースと、それをサポートする人々の優しさに引き込まれる映画。これは真剣に見ればコメディ色がなく、完全なヒューマンドラマだと思う。
途中、自分にアプローチをしてきたマーゴに恋人が出来たときは、ラースがあからさまに苛立ったする様子を見せたし、医師がラースは精神疾患ではないという判断も下した。ではラースの恋人になった人形のビアンカは結局なんだったのか?人嫌いになった父親に背負わされた闇からの逃避だったのか、母親の死に対する罪悪感からの救済だったのか結局のところ最後まで明確に語られることはなく、その判断は観ている側に委ねられる。
最後にビアンカが死に向かっているとラースが感じたのは、図らずもラースが今までの自分から前進したからに違いない。そしてラースが流した涙は寂しさや悲しみから来るものではなく、苦手だった女性との関わり方をビアンカを通じて取り戻せたことに気付いた感謝の気持ちから来たものだったのかもしれない。
シバラク・オバマさん [DVD(字幕)] 8点(2011-05-11 00:08:23)
32.ネタバレ 主人公と人形との恋愛沙汰という表層的な部分にとどまらずに、その背景の部分から必然性をもって物語を組み立てているところに好感が持てる。一見して突飛に見える主人公の行動の数々についても、答えそのものは出さずに、しかしヒントや手がかりはきちんと埋め込んでいる脚本の精緻性と真摯性が素晴らしい。そして、役者陣では、キー・ポイントとなる3人の女優の、立ち位置を踏まえた堅実な演技の貢献が大きい。
Oliasさん [DVD(字幕)] 8点(2010-09-11 23:37:08)
👍 1
31.ネタバレ ビアンカはラースのイマジナリーフレンドだったのだと思います。ビアンカとの決別は彼のこころの成長を。リアリティのために下世話な描写も若干ありますが必要最低限におさえているので子どもと鑑賞しても大丈夫かな?
かれくさん [DVD(吹替)] 8点(2010-04-03 11:59:35)
30.ネタバレ 何だか暖かい気持ちになれる良作。 敢えてそうしているのだろうけれど、実在の人間であるマーゴさんの描写が生き生きとしていて良かった。 テディベアに人口呼吸と心臓マッサージをしてあげるシーンは素晴らしい。愛すべきワンシーン。
たくわんさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-03-13 21:39:53)
29.ネタバレ 人形のことを知ってから注文し届くまでの間にどのようにして本人が話を作り上げて受け入れていったのかということから既に理解しにくいところがあるし、病気になってなくなってしまうことにしたことのは人間は無意識にも自分勝手なところがあるんだなと感じてしまう。一見するとかかわってはいけないと思ってしまうようなラースの行動を暖かく見守っている周りの人々(もちろん葛藤があることも描かれてはいたが)に感銘を受けた。自分ももう少し人に優しくなりたいなと思うときにまた見たいと思う。
HKさん [DVD(字幕)] 8点(2009-12-18 17:55:29)
28.ネタバレ ヒロインのビアンカの表情が、もろリアルドールから、確実に憂いを帯びた女性に変わった・・・ように見せる手腕が素晴らしい。アメリカ映画らしくない良い作品。女医の優しさが印象的。
ブタノケ2さん [DVD(字幕)] 8点(2009-11-03 19:24:32)
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【点数情報】

Review人数 47人
平均点数 7.30点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
436.38%
548.51%
6510.64%
71021.28%
81429.79%
91123.40%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review3人
2 ストーリー評価 9.00点 Review3人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review3人
4 音楽評価 8.00点 Review3人
5 感泣評価 8.66点 Review3人

【アカデミー賞 情報】

2007年 80回
脚本賞ナンシー・オリヴァー候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2007年 65回
主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)ライアン・ゴズリング候補(ノミネート) 

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