映画『扉をたたく人』の口コミ・レビュー

扉をたたく人

[トビラヲタタクヒト]
The Visitor
2007年上映時間:104分
平均点:7.24 / 10(Review 33人) (点数分布表示)
公開開始日(2009-06-27)
ドラマ
新規登録(2009-08-08)【泳ぐたい焼き】さん
タイトル情報更新(2019-06-08)【たろさ】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督トーマス・マッカーシー
キャストリチャード・ジェンキンス〔男優・1947年生〕(男優)ウォルター・ヴェイル
ヒアム・アッバス(女優)モーナ
ダナイ・グリラ(女優)ゼイナブ
リチャード・カインド(男優)ジャコブ
一城みゆ希モーナ(日本語吹替)
桐本琢也タレク(日本語吹替)
佐古真弓ゼイナブ(日本語吹替)
脚本トーマス・マッカーシー
音楽ヤン・A・P・カチマレク
製作マイケル・ロンドン
製作総指揮ジェフ・スコール
編集トム・マカードル
字幕翻訳太田直子
その他パトリシア・クラークソン(スペシャル・サンクス)
テイト・ドノヴァン(スペシャル・サンクス)
アレクサンダー・ペイン(スペシャル・サンクス)
スポンサーリンク

💬口コミ一覧

33.ネタバレ バカップルかと思いきや共に好人物でホッとする。大学教授との友情物語かと思いきや逮捕、不法移民、送還と重たい展開に。ここに母親とのロマンスが絡んでくる脚本と、殊更に劇的にしない演出が見事ではありますが、本作は初めて主役を張ったリチャード・ジェンキンスの特筆ものの名演に尽きます。静かな佇まいでありながら喜怒哀楽の機微が滲み出る姿が沁み入るもので、とりわけ母親への恋心に身悶えさせられました。
何故レンタルしたのか思い出せない(情けない)本作は小品でありながら忘れ難い秀作でした。
これだから映画鑑賞は止められません。
The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 9点(2022-01-19 02:27:48)
32.ネタバレ 地味で控えめだけど、いつまでも心が共鳴するような良作。人生に厭いた大学教授の出会う、予期せぬ扉。人と出会い、繋がることの幸福感と、そんな一市民のささやかなつながりすら絶つ9・11後のアメリカの現実。ドラマチックに盛り上げるような演出を控えたドキュメントタッチでまとめているけれども、唯一教授が感情を昂ぶらせるのは願いが叶わなくなったと知る移民局での場面。小役人相手に、どうにもならないことだけど、彼の叫び、憤怒は観る者すべての思いを代弁するように感じた。個人的に好きな場面は教授がストリートショップで店番をせざるを得なくなっちゃうトコ。「手作りです」って。こういう、ふっと笑みがもれるようなシーンを挿入してくる映画がほんと好き。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-09-19 23:54:46)
👍 1
31.ネタバレ その後、R・ジェンキンスを使い、そのとき何をなすべきだったのか。そしてその首尾は?を検証されてもいいぐらいの映画。ストーリー、脚本、編集、演出、すべて好み。しかし、主人公も精神的異邦人、すなわち移民であったと気付かされるところがにくいもんだ。
monteprinceさん [DVD(字幕)] 9点(2013-08-08 00:59:18)
👍 1
30.ネタバレ たいへんな秀作だと思います。派手なシーンは何一つないのに、しかも途中で結末はだいたい見えるのに、最後の一滴(ここが重要)までじっくり味わえました。おそらく低予算ながら、脚本をじっくり丁寧に作り上げれば、ここまでおもしろい作品ができるんだなと。主人公が「開発経済学者」という設定も、ウィットが効いています。それにしても、よりによってシリアとは…。ドラマ上の人物とはいえ、その後の母子の無事を祈らずにはいられません。
眉山さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-04-19 01:13:55)
👍 2
29.序盤、奇妙な共同生活の始まりにワクワクさせられるのだけど、物語は次第に深刻な展開を辿る。
それでも、アフリカンビートの軽快なリズムに心が躍り、悲しみをほんの少し和らげてくれる。
特にガラス越しのセッションに希望を感じられたのが良かった。
これはハッピーエンドは望めそうにないと薄々感じ始めた頃に新たな訪問者が投入される展開も自然で好感が持てる。
ウォルターとタレクの友情物語で終わっていても感動的だったとは思うけど、このギアチェンジで終盤はなんとも切ないラブストーリーの様相を見せ始める。
これもやっぱりハッピーエンドは望めそうにないんだけど、2人の節度ある関係性はとても魅力的に感じられた。
深刻な社会問題を描いたテーマはとても重たくて、どちらが正しくてどちらが間違ってるとは言えないのかも知れないけど、扉をたたく人を招き入れる優しさがなければ、物語は始まらないんでしょうね。
それにしても、こんなにも落ち着きのある深い作品なのにジャンベの鼓動に思わず体が反応してリズムを刻んでしまうのは何故なんでしょうね。
ミトコンドリア・イヴから受け継がれたアフリカのDNAが僕にも刻み込まれてるんでしょうか。
もとやさん [DVD(吹替)] 9点(2012-06-03 19:19:04)
👍 1
28.ネタバレ 妻を亡くして以来無気力気味に過ごしてきた大学教授がひょんなことから出会ったジャンベ奏者の青年との交流によって変わり始める。ありがちな友情ものかと思われた物語は青年の理不尽な逮捕により別のテーマが浮き彫りになってくる。

9.11以降のアメリカの闇に焦点を当てながらも映画は深刻になりすぎない。もちろん当事者にとっては深刻な展開だがそうなりすぎないのは音楽の存在があるからだろう。偏屈そうな主人公の顔をほころばせたのは青年タレクに教えられたジャンベ。「練習してる?」と逮捕後面会の時に聞く彼が印象的だ。タレクの母親は「あなたたちが好きなものを教えて」と彼の妻に聞き思い出を辿る。そして「オペラ座の怪人」。人は状況に関わらず楽しみや生きがいが必要なのだ。「オペラ座の怪人」の興奮の後に訪れる非情な宣告。あまりのあっけなさにどうしようもない無力感に襲われる。ラスト、主人公は青年が逮捕された地下鉄のホームでジャンベを叩く。大きくなるその音は彼の怒りだろうか。悲しみだろうか。そして日常の轟音にそれはかき消されていく。秀逸なラストだ。この音が「聞こえるか!聞いているのか!」

リチャード・ジェンキンスの演技も素晴らしいがタレクの母親を演じたヒアム・アッバスの存在感も良い。二人の関係を恋愛に発展するかしないかという微妙な塩梅に落ち着けている感じも良く、抑え気味かつ丁寧な演出も好感。しかし、タレクたちの祖国がシリアというのは物語上のこととはいえなんとも言えない気持ちになる。移民というもはやアメリカだけの問題ではなくなったテーマにしても公開当時よりリアリティーを持ってきている作品ではないだろうか。
さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-01-06 00:39:45)
27.ネタバレ アメリカ移民問題を背景に、映画としても見応え。 ウォルターとタレクの楽器ジャンべによる音楽を仲立ちとした友情がメインかと思いきや、後半タレクの母親モーナとの関わりにシフトしていく構成に奥行き。 リチャード・ジェンキンズの抑え目で渋い演技に加え、「画家と庭師とカンパーニュ」にも出ていたモーナ役のヒアム・アッバスがとても魅力的、妻を亡くして心が干からびていたウォルターの心をうるおし、寡婦モーナがウォルターに親しんでいくのも自然。 「オペラ座の怪人」のエピソードが素敵で、異邦人同士のつつましい恋は「ターミナル」を思わせる。 自分の国を抜け出してよその国に住まなければ不幸、という状況そのものが哀しいことだけれど、タレクが米国に来なかったらウォルターがモーナと出会うこともなかった。 主要人物が4人だけで、タレクの恋人ゼイナブがウォルターを警戒するのにリアリティがあり、彼女はとっつきにくいが作品は可愛らしい。 ウォルターとモーナが一緒にならなかったのは、あのラストシーンにしたかったからなのだろう。
レインさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-05-08 07:00:02)
👍 2
26.ネタバレ ありがちな音楽交流ものかと思って最初はあまり期待していなかったのですが、何気ない地下鉄の1シーンからのドラマの動き方が凄い。前半にその辺の危機的なものを露骨に描いていないからこそ、中盤からの容赦なさが引き立っている。その中で、タレクを着々と画面から消していく手際(そして、ある一点以降はまったく出てこない)、モーナの行く末とそれに対する彼女の決断を「君は再入国できない」の一言で全部表してしまう表現力など、着実なステップを経ながら、秀逸なラストシーンへと至るのである(アップにしないのがいい)。リチャード・ジェンキンスの演技はもちろんだが、作中の人物同様、ヒアム・アッバスの的確なサポート力が、作品の感銘力を強く高めている。
Oliasさん [DVD(字幕)] 8点(2013-02-16 02:45:54)
👍 1
25.ネタバレ 隠れた名作と言わせないで、みんなに見てもらいたいです。クィーンズの街とウォルターが住んでいる世界があまりにも違っていて、収容所のある付近の臭いまで伝わってくるようでした。無駄がなく、落ち着いてみることができます。ラストの彼の怒りが伝わってくる演奏、すばらしかったです。蛇足&下世話ながら、もうウォルターがモーナと結婚しちゃえばいいのに!!!と思いましたがなーー(^_^)
HRM36さん [DVD(字幕)] 8点(2012-08-06 15:15:52)
👍 2
24.ネタバレ これは地味ながらもかなりの良作なのではないだろうか。物語は淡々と進む。人との繋がりはそれはそれは暖かいのだが、分別がある。ボートはボート、ファックはファックといった具合に。大学教授と不法滞在の移民という、なんとも相入れないように見える人々の感情をうまく描いている。蛇足になるが、学生時代に見た英語の例文にこんなのがあった。「もし音楽が存在しなければ、世界は無味乾燥なものであっただろう」
lalalaさん [ビデオ(字幕)] 8点(2012-05-07 23:57:35)
スポンサーリンク
23.ネタバレ ○隠れた佳作。地味だが映画から発せられる言葉はものすごく強い。○テロが浮き彫りにした移民問題。ウォルターとダレクのささやかながら育まれる人間愛を一気に潰してしまう無機質な国家。徐々に画面からフェードアウトしていくダレクに対し、何もできないウォルターと母。非常に切なかった。○最後にウォルターがジャンベを駅で叩く。その音は次第に強くなっていく。日本にはアメリカほど問題視されていないが、いずれこういう問題に直面するかもしれない。観て本当に良かったと素直に感じた。
TOSHIさん [DVD(字幕)] 8点(2012-04-01 20:01:26)
22.ネタバレ 地味だけど、丁寧に人の心や移民問題を描いていて、本当に良作だと思う。もっと多くの人に見られるべき作品。最後のシーン、主人公が叩くジャンベの音が、見終わった後もしばらく心の中で響き続けるような感じ。
ashigaraさん [DVD(字幕)] 8点(2011-07-09 15:02:28)
21.タイトル後のファーストカットから訪問者が訪れます。
この作品は玄関や扉付近でのお芝居が本当に多く、
それがこの作品のテーマであることを意味しているように思います。
他人との繋がりの場である玄関や扉の持つ比喩的な
出会いと別れの表現が全編通して大変うまく描かれていました。
音楽以外に興味のない男が、音楽を通して他者への
興味、関心を抱いていくという内容で、作り方が
強引ではなく、とてもスマートで心地良かったです。
1人ぼっちを平然と受け入れていた男が、
他者に興味を持ったことで孤独を知り、
ラストカットでのあの俯きかげんに、寂しそうにジャンべを
強く強く叩くシーンはとても心揺さぶられました。
アップが無くても彼の涙も想いもヒシヒシと感じれました。
社会と人間を丁寧に描いた優しい映画でした。

ボビーさん [DVD(字幕)] 8点(2010-05-23 20:27:52)
👍 1
20.ネタバレ 心の扉を閉ざした一人の老教授。その重い心の扉をたたき、開かせたのはアメリカから遠く離れた国からやってきてひょんなことから知り合い、友達になった一人の善良な若者だった。9.11以降、移民への措置が厳しくなったアメリカ。この心の扉を閉ざした老教授の姿を通して今のアメリカの姿をこの作品は伝えようとしたのでしょう。一個人も、国家も、隣人から学ぶべきことは多いはず・・・この若者と友人になりジャンベという打楽器を教わって生き生きとした心を取り戻し、公園で様々な人種の若者達が集いジャンベを叩く輪の中にこの老教授が加わっていく姿を見ているとそんな事を感じさせられます。そんな老教授を演じたリチャード・ジェンキンスの静かだが熱い、特に終盤の素晴らしい演技が感動的でした。ラストシーン、遠くに行ってしまい二度と会えないであろう友に届けとばかりにその友から教わったジャンベを一心不乱に叩き続ける彼の姿が忘れられません。隠れた名作と言っていい作品だと思います。
とらやさん [映画館(字幕)] 8点(2009-11-15 21:20:33)
👍 1
19.ネタバレ 静かな、だけどジャンベ(アフリカン・ドラム)の音のように、力強い作品。観終わった後、何だか胸が熱くなりました。扉を閉ざした老教授の毎日に、偶然の一つの出会いが訪れ、そしてゆっくりと扉を開けていく。その過程を丁寧に穏やかに、前半は綴っていく。そして暗転した後半、何もかもがフリだったと告白し、9.11以後扉を閉ざしたアメリカと、無力な自分自身に怒る。ラストの、地下鉄の駅のジャンベの音は、地下鉄の音に紛れようとも、決して消されはしない。静かな、でも強い抗議の音。秀逸なエンディングも然ることながら、原題と邦題も素晴らしい。役者も全員素晴らしいの一言。主演のリチャード・ジェンキンスはもちろん、ヒアム・アッバスも佳かったです。パンフレット見たら、この2人を念頭に脚本は書かれたんですね。ダレクとその彼女も佳かったです。秀作。
泳ぐたい焼きさん [映画館(字幕)] 8点(2009-08-19 23:41:07)
👍 3
18.ネタバレ 派手さは無いし控えめな演出なんだけど、とても心に残る映画ですね。音楽の素晴らしさを表した、ある意味情熱的なラストは素晴らしいと思います。
Kanameさん [DVD(字幕)] 7点(2016-03-30 02:23:51)
17.アメリカの抱える闇というか苦悩の部分がよくわかる。重いテーマだけど重くなり過ぎず、主人公の人生が少しずつ変わっていく様子も良かった。
nojiさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-03-22 23:23:47)
16.地味で気を抜くとすぐに記憶から消えてしまう映画だけど
しっかりしたいい映画。
aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 7点(2014-08-19 01:23:49)
15.人種や年の差を超えた友情が、911テロ後、アメリカで起きている変化によって引き裂かれていく。こういった社会問題を扱った映画制作は大事だし、本国アメリカでヒットした意味は大きいと思う。ただ、何ていうのか…映画的に優等生の型に嵌りすぎていて、やや面白みが薄い気がしないでもない。良い映画だとは思うんだけど…。
リーム555さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-03-23 15:06:37)
14.この映画はいろいろなエッセンスを含んでいておもしろかった。
ホットチョコレートさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-02-24 06:15:28)
スポンサーリンク
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 33人
平均点数 7.24点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
526.06%
6824.24%
7824.24%
81030.30%
9515.15%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 2.00点 Review1人
2 ストーリー評価 Review0人
3 鑑賞後の後味 Review0人
4 音楽評価 8.00点 Review2人
5 感泣評価 Review0人

【アカデミー賞 情報】

2008年 81回
主演男優賞リチャード・ジェンキンス〔男優・1947年生〕候補(ノミネート) 

■ ヘルプ