映画『冷たい熱帯魚』のいいねされた口コミ・レビュー
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冷たい熱帯魚の口コミ・レビュー
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(レビュー・口コミ)
冷たい熱帯魚
[ツメタイネッタイギョ]
Cold Fish
2010年
【
日
】
上映時間:146分
平均点:6.67 /
10
点
(Review 106人)
(点数分布表示)
公開開始日(2011-01-29)
(
ホラー
・
サスペンス
・
犯罪もの
・
エロティック
・
バイオレンス
)
新規登録(2011-02-04)【
ヒナタカ
】さん
タイトル情報更新(2014-08-18)【
ぐうたらパパ
】さん
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監督
園子温
演出
坂口拓
(アクションデザイン)
キャスト
吹越満
(男優)
社本信行
でんでん
(男優)
村田幸雄
黒沢あすか
(女優)
村田愛子
神楽坂恵
(女優)
社本妙子
梶原ひかり
(女優)
社本美津子
渡辺哲
(男優)
筒井高康
諏訪太朗
(男優)
吉田
三浦誠己
(男優)
吉田の弟
芦川誠
(男優)
中泉英雄
(男優)
阿部亮平[1980年生]
(男優)
坂田雅彦
(男優)
川尻進
古藤ロレナ
(女優)
裵ジョンミョン
(男優)
オオクボヒロシ
脚本
園子温
撮影
木村信也
製作
日活
配給
日活
美術
西村喜廣
(特殊造形)
編集
伊藤潤一
照明
尾下栄治
その他
日活
(宣伝)
あらすじ
社本信行は、娘の万引きをかばってくれた村田幸雄から、あるビジネスを持ちかけられる。が、それは地獄への入り口だった・・。実際にあった事件をもとに、生きることの痛みを説いた、園子温監督の猛毒ムービー。
【
コウモリ
】さん(2011-11-01)
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34.
ネタバレ
私、放浪紳士チャーリー氏の実家(奇しくもこの映画の舞台静岡県)には、幾つか家訓めいたものが存在していました。ガキの頃から、いやっていうほど何度も言い聞かされてきて、もはや耳タコ状態。①他人の保証人には絶対なるな!②知らない人にホイホイ付いていくな!②初対面から馴れ馴れしく接してくる人間はまず疑ってかかれ!③すぐ恫喝してくる人間は弱い人間でろくな奴はいない、相手にするな!etc・・・。さてさて、この作品はウチの家訓を一つだけならまだしも、同時に二つも三つも破ったら、一体どういった羽目に陥るかを、実に具体的に分かり易く映像化してくださった、ある意味懇切丁寧な映画であります。点数が低いのはダメな映画という意味ではなく、ひとえに内容一切白紙状態で観た、私自身が小心者且つ虚弱体質ゆえ、他の同じような体質の方に「警告」したかった為。悪どいくらい押しが強い演出で、全編ひたすら押しまくられるので、心臓がお強い方ならおそらく高評価にされるでしょう。脚本も監督ご自身との事、極限状態の人間の、むき出し生のままの欲望と感情噴出を克明綿密に描きたいなら、もう少し別の切り口で作れなかったのかなあ・・・と。都心唯一の封切館「新宿テアトル」は、立ち見も出るほどの満員御礼大盛況。ところどころで笑い声も起こり、反応も良かったんですが、私はマジでテンパっていて、それどころじゃなかった(笑)「R18」とか「R15」とか、もうどうでも良いから(←良くないだろ)逆に「R小心者」っていう表示を、映倫さんで設定してくれないものでしょうか?最後に父さん、母さん、育ててくれて本当にありがとう。これからも我が家の家訓を極力守りつつ、地道で堅実な人生を僕は歩んでいきます。
【
放浪紳士チャーリー
】
さん
[映画館(邦画)]
2点
(2011-02-17 11:13:12)
👍 3 😂 3
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33.
ネタバレ
情け容赦なく、殴って蹴って殺って犯ってヤりまくってバラす!
ヌメヌメグチャグチャドロドロズッコンバッコンゲロゲロ映画!
こんなにブチ切れた映画がインディーじゃなく、メジャーな感じで公開されてヒットしてるなんて、なかなか気持ち良いね。公開劇場増えればいいのに。
ブチ切れてる映画って、結構観客置いてけぼりのオナニー映画になりがちだと思うんだけど、本作はしっかりエンターテイメントになっていて、面白いのが凄い。2時間半弱の長さは全く感じない。ハードバイオレンスに、コメディ風味が足されているので終始苦笑いで観られる。
濃厚なゲロの味がするような、すげえ汚いけど、すげえ面白い映画。
実話ベースとは言っても、ここまでやられるとファンタジーにしか見えない。
細かいツッコミなんてしゃらくせえ。
18歳未満お断り!
「冷たい熱帯魚って面白そうだけど、グロいの苦手なんですけど大丈夫ですかね?」
とかイチイチ聞くような人は観ないでヨロシ。
しかし、間違ってもお母さんと観に行ったりしちゃダメだぞ!
「いやー、良い見世物を観た!」というような清々しい気持ちで劇場を後にできました。
【
すべから
】
さん
[映画館(邦画)]
8点
(2011-02-13 12:16:21)
👍 4
🔄 処理中...
32.
ネタバレ
「映画の映画」ということばがあるが、この映画は、「映画館の映画」である。つまりでんでんが主人公に陰気な犯罪への加担を迫るのとパラレルに、この映画は観客に、この映画の悪趣味に耐えられずに映画館を出るか出ないかを迫ってくる。この映画の凄さはそこにしかないが、私はそんな「凄さ」を求めてはいない。
【
ひと3
】
さん
[映画館(邦画)]
2点
(2011-02-22 23:48:03)
👍 3
🔄 処理中...
31.
ネタバレ
死体を陽気に解体するでんでんと黒沢、その様子をみてゲラゲラ笑う我々観客。こんなに気を違えた映画館体験に居合わせることができたのがうれしい。
【
no_the_war
】
さん
[映画館(邦画)]
9点
(2011-02-21 22:07:02)
👍 2 😂 1
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30.
ネタバレ
園子温映画はできるだけ映画館でみましょう。と教科書に載っていたと思いますが、理由はわかりますか?
スクリーンで見ないと八割損しているからです。
あんなにセンセーショナルな愛のむきだしの監督が、更にエスカレートした世界をむき出してます。
でもまったく別物です。すいません。
園子温ワールドとしか言いようがない。
この映画では、だれもが自分の意志を失うほどに愛に飢えて、叫んで、殴って、糸を張ったように真剣で、力ずくで体当たりして・・。歪んでしまった欲求の形がまたゴツゴツした地球を創りだす。
だから誰も憎めない。
なのに、出てくる人間全員に死ねえ!と思ってしまう。
前半では、村田のどエロ悪人っぷりと異常っぷりを思いっきり見せつけられた社本。
次々と共犯者として死体を抹殺しては、コーヒーを淹れる。
弁護士を抹殺した後、村田は己の世界を社本に熱弁。これが人生の終焉への引き金となる。
そして後半。おとなしい社本が爆発。村田をペンで死に損ないにしたあと、愛子に処理を命じ、覚醒したように家族にもどなり散らす。
どうやらこの家族の中には最初から「平穏」という文字はなく、ただ理想の家族像のみが父親の頭にぽっかりと浮かんでいただけのようだ。
最後に娘に「人生はなぁ、痛いんだよ!!」という教訓を残すが、あっけなく死んだ父親に娘は「やっと死んだか!くそジジイ!」「おい、立てよ!」と笑いながら蹴り飛ばす。
最後の娘の笑いには鳥肌と戦慄が立った。
地球は丸いと信じたかったのに。この娘の喜びの笑い声に最後まで追い詰められた。
鑑賞後、恋人にプラネタリウムに行こう。と言いました。
わたしたちは、そこに丸い地球の姿を見つけられるはず。
この映画の中の役者に拍手。
でんでんのすごい演技!これぞ役者!この人、死体を捌いてても毒っけがない顔してるんです。
黒沢あすかにも脱帽。色気狂気凶器!!神楽坂恵もいいなぁ。
でも一番のお気に入りは渡辺哲さん。
保険のCM見るたびに、いかつそうなイイじいちゃんやなぁーもっと見たいぜ・・と思っていたら、今回ハメてましたね。いいなぁ。
「愛のむきだし」では安藤サクラ、満島ひかりにおったまげたが、園子温のエロい女選びのセンスは長けすぎていると思う。
教科書訂正。
園子温映画に限らず、見たい映画は全て上演されてる映画館で見ましょう。
【
アンヌ
】
さん
[映画館(邦画)]
10点
(2011-02-10 04:04:46)
👍 3
🔄 処理中...
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29.これは良いおっぱい映画かと期待した僕が馬鹿でした。
グロいシーンは目を瞑って、おっぱいだけ観賞出来たら最高だったんですけど、おっぱい1に対してグロ9くらいの割合なので吐き気を催しました。
おっぱいで得した分を全部吐き出すくらい催したので、どう考えても得してません。
かなり損してます。
おっぱいシーンだけを繋ぎ合せた10分くらいの作品に編集してくれたら嬉しいです。
作品の持つエネルギーというか、破壊力は凄いので、グロいのが好きな人にならオススメできなくもないけど、僕はもう2度と見たくありません。
いろんな人に警告したい危険な作品ですね。
【
もとや
】
さん
[DVD(邦画)]
2点
(2014-05-23 15:13:32)
😂 2
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28.
ネタバレ
『自殺サークル』『エクステ』『気球クラブ、その後』で、自分は園監督から脱落しました。今回久々の鑑賞に至ったのは『愛のむき出し』(開始から1時間程度しか観ていませんが)を思いのほか楽しめたから。これなら、今の自分なら、園映画を理解できるかなと。信頼できるレビュワー様が軒並み高評価であった事も鑑賞を後押ししました。確かに傑作と呼ばれるのも頷ける出来ばえ。画作り、脚本、演出。全てにおいて躊躇なく振り切れていました。でんでんの顔は当分忘れられそうもないですし、「透明にしちゃおう」はホラー映画史に残る名台詞でしょう。観客を惹き付ける力は抜群です。映画監督としてのセンスが傑出している事は、映画オンチの自分でも理解できました。凄かった。凄過ぎました。そう、自分には“過ぎた”のです。過ぎたるは及ばざるが如し。極上の料理も食べ過ぎれば苦痛であるように、本作の毒を自分は処理仕切れませんでした。美味しいが故に、毒と知りつつも取り込み続けてしまうのが恐ろしい。ついに自分の心は、動きを止めてしまいました。茫然自失のエンドロール。それは、村田の毒に犯された主人公の姿に重なります。この影響力をもってして賞賛の評価を与えることは可能です。むしろその方が妥当でしょう。しかし、主人公が村田に感謝などしていないように、自分も監督を褒め称える気になれないのです。もしこの映画を受け入れてしまったら、自分が監督の奴隷になってしまうような気がするのです。『冷たい熱帯魚』は完璧なる観客調教映画であったと考えます。以下余談。某入浴剤のCMにでんでんが出演しているのですが、もう怖くて仕方が無いです。生田斗真、透明にされちゃわなきゃいいけど…。
【
目隠シスト
】
さん
[DVD(邦画)]
7点
(2012-01-22 19:26:46)
👍 2
🔄 処理中...
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27.
ネタバレ
「自殺サークル」とか「紀子の食卓」には、監督のメッセージを観客に押し付けない懐の深さがあった。だから園監督と、見ている自分のとの共存が、映画の中に可能だった。
ところが本作での園監督は「オレは正しい。俺に従え」と一方的に主張してくる。その姿は村田そのもの。
そう。死ぬ間際になって「お父さんごめんなさい。もう悪いことはしません」と、急に弱々しい姿を見せるあの男だ。トラウマが彼を悪人にしたっていうのか?そんな設定にはうんざりだよ。
社本の反撃にはスカッとしたが、ラストはいただけない。何が「生きることは痛い」だよ。お前死んじゃったじゃないか。
したたかに生きろよ。すべて村田夫妻のしわざに見せかけて警察も世間もあざむいて「のうのうと」生き伸びろよ。生きるって、そういうことじゃないのか?
村田の妻が、次々に勝ち馬に乗っていく姿は、美しかった。女らしいってこういうことだもんね。
でも「痛みをともなって生きろ」とかいう監督の安っぽいメッセージの押し付けが全編を支配しているので、イヤーな気持ちになるんだよなあ。
あと「愛のむきだし」の満島ひかりみたいな「うまい」女優が、一人もいなかったのもしらける要因。
ただ、なんだかんだ言っても、内蔵グチャグチャの描写が単なるスプラッタになっていない、こういうリアルな映画は大好きなので、7点。
【
コウモリ
】
さん
[DVD(邦画)]
7点
(2011-08-29 00:44:28)
👍 2
🔄 処理中...
26.
ネタバレ
妻投稿■ご愁傷様としか言えない内容。眼鏡のお父さんも、村田みたいな人間が近づいてきたら奥さんを犯されたり娘さんが危害に遭いそうな事ぐらい予測はできると思うんだけど。それが出来ずに村田の言いなりになったのは、たぶんお父さん人間以前に動物としてすでに死んでいるということだと思います。「人生は痛いんだよー」と言っていますが、誰も守らずに痛みから逃げた人が説教しても娘には伝わらなくて当然だと思います。■ちなみにこういう現実事件や虐殺を題材にした映画で、暴力が動物的本能や狂気によって発生するような描かれ方をするパターンは多いのですが、大概残虐で死者数の多い事件ほど、大勢に支持された「高潔」な精神、理性的、論理的な思考のもとで発生するものだと思います。だって動物は人間ほど同種同士で殺しあわないもん。縄張り争いにしたって動物は本能的に致命的な殺し合いを回避していますし。一方で、村田さんの営業話術や指導法は社会に必要とされる技術だと思うし、殺人や死体解体、部下の奥さんに手を出して部下を拘束するやり方にしたって社会を有利に生きる上では何も間違ってはいない。■つまりこの映画の人間たちは自分達を抑制する「動物的本能」を置いて行って、「社会的関係」の名において頭を「理性的」に働かせた結果こうなっちゃった、実は物凄い「人間らしい」存在としてこの映画で描かれていると思います。映画のメッセージは「人間は進化によって暴力から離れたんじゃない、近づいたのだ」という当たり前のこと。そして受動能動問わず「人間・理性・社会(および宗教)」というキーワードだけで殺人や暴力から解離出来ると考えている現代人への警告。だけど問題を考える上では動物的本能だけでは当然不十分で理性も社会も、そしてなにより自立能力が必要なんだよね。■だが、そう考えると私はこの映画の点数を下げてしまう。だって園子温がこの映画で描きたい物は無法同士の殺人と言う一面のある埼玉愛犬家殺人よりも、市井の従業員や子供を含む家族同士でヒエラルキーを作らせて殺し合わせた北九州と尼崎の事件の方にあると思う。だが園はそれをモチーフにしなかった。これ彼の逃げ道じゃないだろうか。おかげで私は劇中「こんな状態になったら逃げるわ」と思ってしまった。これはこの映画の致命的な失敗。そんな園監督が人間の猟奇性を炙り出した問題監督と予告編でもてはやされるのも変だと思う。
【
はち-ご=
】
さん
[映画館(邦画)]
4点
(2011-08-23 15:13:38)
👍 2
🔄 処理中...
25.
ネタバレ
確かに、熱帯魚は綺麗で美しい。だが、魚は魚を食い、弱肉強食の如く憐れみの欠片も見当たらない。なぜならそれが、自然の摂理だから。思えば人間とは、そういう本能的な部分を普段は理性の衣で覆い隠している希有な生き物である。劇中の登場人物、村田はそんな人間が大嫌いだという。言うまでもなく、村田という人物は相当ヤバいキャラで、主人公の社本は観客にははっきりモノを言わない優柔不断な男に映るだろうが、彼が言うならば今の日本人の等身大だとも言える。それ故に観客は社本に肩入れをし、終盤で村田やその妻愛子をめった刺しにするシーンは見ていて胸のすく様な思いすら覚える。不思議なもので、やってることは村田と同じなのだが、その行いのカタルシスや凄まじいものがある。思えばこの作品は、全編に渡って嫌悪感を感じるとんでもないエログロの爆弾みたいな代物なのだが、なぜだか笑えてきてしまう。それは実を言うと、殺戮の行為というよりも描き方に理由があって、人間の描かれ方が表面的でポップだからだ。リアルだけならただの嫌悪で笑いにならないが、ありえない反社会的行為であってもそれがブラックジョークになる。カタルシスを覚え、多いに笑ってしまう自分を省みたとき、その時初めて自分自身が表面上小綺麗に演じているだけの「冷たい熱帯魚」であることに気づくのだ。話長くなったが、とにかくでんでん氏の怪演は相当見ものだということは間違いない。
【
あろえりーな
】
さん
[DVD(邦画)]
8点
(2011-08-22 23:51:41)
👍 2
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24.レディースデーの金曜だというのに観客は5名ほどのしょぼい映画館。いや、上映してくれるだけでも御の字です。入ってきた老夫婦がいたのですが、終わって後ろを振り返るといませんでした(笑)
【
べるぜ
】
さん
[映画館(邦画)]
5点
(2011-07-25 14:24:31)
😂 2
🔄 処理中...
23.
ネタバレ
台風の影響で計画していた九州旅行がキャンセルになり、やり場のないエネルギーをぶつけるには『キック・アス』で最も信頼できる監督の一人になったマシュー・ボーン最新作の『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』よりも、欲と欲がぶつかり合い過剰なエネルギーが横溢する園作品こそ、旅行キャンセルのフラストレーションを受け止めてくれるのではとの主張が通り、妻と名画座に観に行ってきました。『愛のむきだし』と同じく「愛」と「家族」をテーマとしているものの、B級要素を放り込んだごった煮大ほら話であった前作に比べて物語のスケール感は後退しましたが、血糊とエログロは大幅に増量して吹きこぼれ寸前の作品を、でんでんという悪役でフタをしたのが本作です。村田夫妻のかもし出す過剰さ、悪役としての突き抜け方とケレン味は秀逸で、でんでんと黒沢あすかには万雷拍手を贈りたいです。バラバラ殺人を「ボデーを透明にする」と言い換え、輪ゴムにこだわるB級感覚とハッタリに賭ける過剰さこそ園作品の真骨頂であり、私が本作に望むものでした。のび太が眼鏡を外してスーパーサイヤ人化する終盤を過ぎてからのハチャメチャな展開も園作品のお約束で、作品のモチーフとしても、映画への取り組み方にせよ「やりたいことは、やれ」という一貫した姿をスクリーンで大写しにして示す様子に私は安心して鑑賞できました。一方妻はグロ要素に拒否反応を示し、作品選定と鑑賞料金について説明責任を追及されてしまいました。
【
さめがい
】
さん
[映画館(吹替)]
8点
(2011-07-19 15:51:00)
😂 2
🔄 処理中...
22.冷凍食品やレトルト食品があっという間に食卓に並ぶ怒涛の切り替えしで圧倒されたかと思うと、でんでん登場でその有無を言わせぬ過剰な台詞まわしにさらに圧倒され、その後の豹変にさらにさらに圧倒され・・・と、結局全編で圧倒されっぱなしの映画だった。はっきり言ってそれらはコケオドシに過ぎないような気がする。『紀子の食卓』『愛のむきだし』という傑作からはほど遠い内容。しかしそれでもそのコケオドシで最後まで持たせてしまうパワーは認めねばなるまい。そのコケオドシのクオリティを高めたでんでんの演技も絶賛に値する。自身の作品も含めて他のどの映画にも似ていないオリジナリティも捨てがたい魅力。そして無駄にエロいのもいい。ということでなんだかんだ言って7点。
【
R&A
】
さん
[映画館(邦画)]
7点
(2011-05-13 18:04:25)
👍 2
🔄 処理中...
《改行表示》
21.
ネタバレ
この映画は、邦画では近年稀に見る悪役を出現させた点で既に賞賛されるべきだ。悪そのものは、自らの存在を肯定する必要さえない。村田はごく普通の家庭の父親であり夫である社本を圧倒する。呑み込むといっていい。村田の指摘に痛いほど自覚する所があるからこそ社本は村田に従う。それは私達も皆同じだ。
愛子の頭に振り下ろされるのはマリア像である。「愛のむきだし」でも象徴的だったマリア像だが、本作でも重要な位置を占めている。本来救いや希望の象徴であるマリア像が殺人の道具に使われようとする。しかし実際は打撲を与えた程度だ。希望や救いは人を殺すことさえできない無力な存在として徹底的に否定される。マリア像で殺せてしまったら、これらに力を付与することと同じだ。やはりナイフで殺す。妻の妙子も殺す。血まみれの夫を抱擁しようと感動的に走り寄ってきたからか? そんなハッピーエンドは要らない、と言わんばかりの呆気ない妙子の死。そして続くラストシーンは最も印象的だ。我が子にナイフを何度も突きつけ「痛い、痛い」と言わせる社本。そして最後に「人生っていうのはな、痛いもんなんだよ」と苦悶と自責と後悔と‥‥色々な表情が入り交じりながら社本は娘に語る。娘だけは救おうと思ったのだろうか。本作で唯一といっていい教訓である。そして社本は自殺する。見所はここからだ。 娘は父親を足蹴にしながら「やっと死にやがったくそじじい」「ざまぁ見ろ」「起きてみろよ」と罵倒する。ある種感動的に成り得た父親の教訓は無視され、唾のように吐き捨てられる。熱っぽい教訓が最早滑稽なものにしかみえない。家族は崩壊したまま、再生することはない。ラストシーン、社本が夢見た地球が映し出される。「こんなものが地球だ」とのメッセージか、希望への嘲笑か。いずれにしろこの作品のメッセージは単純かつ明快だ。希望や救いなんて必要無い、という凍れる視線が常に向けられている。ところで、村田や愛子の言動とか行動はしばしば滑稽だ。実際に観客席でも常に笑いが起きていた。しかし、だからこそ恐ろしい。ああいう人は、あなたの周りにも居るはずだから。
【
Balrog
】
さん
[映画館(邦画)]
7点
(2011-02-05 10:45:47)
👍 2
🔄 処理中...
《改行表示》
20.人間の可能性は、果てしなく無限。それは、まさに宇宙の如く。大変残念なことに、基本的に人間は綺麗好きだから人間とその人間の住む世界を美化し過ぎてしまう。
人間とは優しく、愛に満ちていて、信じ合うことができる。そう、きっとそう。でもそれだけじゃない。人間にとってそれらは陽のほんの一部に過ぎず、それと同じくらい人間は憎しみ合い、殺意と隣り合わせにあり、そして簡単に殺し合う。人間のこれまで生きてきた短い短い歴史がそれを明確に物語っている。人間、生きていれば幸せだと感じれる瞬間もあるが、それと同じくらい、苦しみ、己を不幸だと、つまらない人生だと嘆いている瞬間もある。ただ、そっちがわに目を向けてしまうと気持ちが沈んでしまうから目を向けないだけであって、生きているというのはその両方があって、その両方をちゃんと受け入れなきゃいけない。陽が当たる場所には必ず影があるものだから。
そして、人間なんて簡単に死ぬ。人格や性格なんてもっと簡単に姿を変わる。理性なんて、たかが知れてる。本能には逆らえない。深い深い欲望の下にいる、生きようとする本能。
ぼくには十分伝わった。不器用で引っ込み思案、そして人見知りの激しい監督が、子供みたいに捻くれた思想を眠れない夜に酒に頼って死に物狂いで作ったこの作品の想いが。
泣きながら人の命がどうとか映画で描くのも良し、殺人者をただただ狂った人間だと描いたり語るのも良し、なんでもあり。
だけどぼくはやっぱり、これだけ遠周りなやり方でしか人間を描くことができない監督が、ぼくは本当に好きだ。 人間の残忍で冷酷な面を見せつけられ、ただただ幸せになりたいと願っていただけの男が、人殺しになる。誰もが、その可能性を秘めている。
【
ボビー
】
さん
[映画館(邦画)]
9点
(2011-02-04 10:11:40)
👍 2
🔄 処理中...
《改行表示》
19.
ネタバレ
無気力おじさんこと吹越満の演技と、陽キャサイコパスことでんでんのコントラストが凄まじい。
事前情報で知ってることは園子温監督作品ってことだけ。
なのでてっきり吹越満がやべー役で連続殺人鬼なんだろうなとばかり思ってた。
もうずーっとおかしい。店もおかしいし谷間丸出しの嫁もおかしいしなんだかんだちゃんと付いていく社本もおかしい。
出てくる女性も全員園子温の好み出過ぎだろうありゃ。
エログロが前面に出てくる映画ではあるのだけれど、でんでんの「お前はよ、今までのお前の人生の中で、今まで一回でも、自分の力ですっきりさせたことがあるか?」
この台詞は人生落ち着いてしまった大人には大なり小なり響くのではなかろうか。
面白いって言っていいのかどうか分からない映画だとは思うが、少なくとも自分は面白いと思ったな。
引っかかるのは実際性加害あったのかなってことぐらい。
【
悲喜こもごも
】
さん
[インターネット(字幕)]
6点
(2022-10-26 22:18:43)
👍 1
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《改行表示》
18.
ネタバレ
てっきり主人公が「連続殺人の主犯」だと思っていたのですが、さにあらず「傍観者」「共犯者」という立場の人であった事に驚かされました。
で、そんな彼も次々に人を殺していくようになる終盤の展開は圧巻だったのですが……何故でしょう? 同監督作の「愛のむきだし」や「地獄でなぜ悪い」程の衝撃は無かったように思えましたね。
単純に、自分がこの手の衝撃に慣れてしまったというのが大きいのかも知れませんが
(実録犯罪物路線かと思ったけど、結局は何時もの園子温映画になるのか……)
と、達観するような思いで画面を眺めていた気がします。
勿論、そんな「何時もの園子温映画」は好きなんですけど、本作に関しては最後まで実録風に纏めて欲しかったという気持ちが強いですね。
監督さんも「主人公が疑似的な父親である村田を刺す場面」で終わらせても良かったかも知れないとインタビューで語っておられるみたいで、自分としてもそちらの方が自然な仕上がりになったんじゃないかと思えました。
序盤「冷凍食品をレンジで温めるだけの妻」「食事中でも平気で携帯電話を使い、途中で抜け出す娘」「妻の喫煙を見て見ぬ振りをする主人公」などの印象的なシーンによって、家庭が崩壊している事を端的に示してみせる手腕は、お見事。
でんでん演じる村田も存在感があって良かったし、吹越満演じる社本の善良さと臆病さが入り交じった感じも秀逸でしたね。
先程の発言に反するような形となりますが、終盤の主人公の変貌っぷりというか、眼鏡を捨ててからの吹っ切れっぷりは痛快なものがあり、こういう姿を恰好良く演じられる辺りには、役者さんの凄みを感じます。
監督さんも何だかんだで終盤の展開をカットせず採用したのは、主演俳優の熱演に「これを切り捨てるのは惜しい」と思われたから、なのかも知れませんね。
ラストシーンに関しては、父親の死体を蹴り続ける娘の感情が「本心から父親の死を喜んでいる」「実は内心では死を悲しんでおり、起き上がって欲しいと願っている」「その両方」と、大まかに三通りに分けて解釈出来るようになっており、これに関しては(上手いなぁ)という思いと(ズルいなぁ)という思いとが混在。
元々この手の「観客に判断を委ねる」ような結末って好みではない事が多いのですが、本作に関しては主人公の自殺で幕を下ろす形でもある為、どうしても「逃げた」という印象が強かったりしたんですよね。
「人生ってのは痛い」と主人公が説教するのは結構だけど、その後に自殺されたんじゃあ「人生は痛い。だから死にます」という敗北にしか思えない訳で、そんな後ろ向きな終わり方されても困るよ……というのが正直な感想。
最後に「丸く、青い地球」を映し出して終わるというのも「地球は単なる岩だ」という劇中の台詞に照らし合わせると、現実逃避の象徴であるように思えてしまいます。
とかく園子温監督の作品はパワーがある為、それが自分好みの方向に進んでくれた時は凄まじい傑作に思えるのですが、好みから外れてしまうと、何ともコメントに困る品が出来上がる……そんな事を再確認させてくれた一品でした。
【
ゆき
】
さん
[DVD(邦画)]
6点
(2017-04-06 17:10:31)
👍 1
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17.これは分類がホラーになってるので、ホラー映画かな。実際の事件をベースにしているということなので、興味本位で観ましたが、ちゃんと架空の映画でした。役者陣は、みなさん、おっしゃるとおり、すごい迫力です。ほんまもんに見えます。実際のサイコパスもでんでんみたいなもんかもしれません。平気で人を殺し、死体でちゃらけて、異常なんだけど、まともそーなこともちゃんという(いや、これは映画だから監督が言いたいことをしゃべらせてるのかもしれませんが)。誰にも共感はできません。主人公もどっかおかしいのに気づくと、恐怖感は途中で麻痺してしまいました。ただ長い映画ですが、正直、退屈はしませんでした。迫力負けしちゃいましたので。映画を見終わったあとには、すごい脱力感。今の平和な日常に感謝。やっぱホラー映画かな。<追記>その後、もとになった本「共犯者」を読みました。実際にあった愛犬家殺人事件の共犯者が書いた実際にあったことを書いたノンフィクションです。いやー、この映画、実際の事件の再現度がかなり高い。この映画のまんまでした。特にでんでんの役はセリフも含め、本当にこんな感じだったんですね。共犯者はこの映画ではもちろん吹越満演じる主役のキャラに相当しますが、そちらも結構、キャラ的には事実に近い感じがします。もちろん、最初にでんでんに出会うとこや、家族構成、後半はこの映画のフィクションですが、事件そのものに遭遇している箇所は事実と同じ感じでした。「透明のボディー」ってフレーズは、普通の感覚では出てこないのに、実際の犯人が映画のように使ってるなんて、やっぱ現実って怖いわ。
【
なにわ君
】
さん
[DVD(邦画)]
7点
(2015-05-15 15:22:44)
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16.
ネタバレ
でんでんは最初ピン芸人で、サングラス掛けてハードボイルド風にクールに登場し、それを外すとあの顔で、その落差で笑いを取るという、いたって単純な・しかしそこでは必ず笑える「芸風」だった(趣味は卓球と知って凄く納得)。その落差を本作では裏返しに使ったわけで、この映画に価値があるとすれば、彼にやっと助演賞を与えられたということ。最近でも印象に残っているのは『クライマーズ・ハイ』の、地方新聞はこういう人物によって支えられてるんだなあ、と思わせた部長、『母べえ』の、日本のファシズムはこういう善良さによって支えられてたんだなあ、と納得させた隣組の組長、など素晴らしかった。本作のようなアクの強い役でないと賞を貰えないのが悲しいところだが、ファンとしては嬉しい。園監督は映画作りより、役者起用に才能があると思っている。本作でのでんでんの前にも、安藤サクラ、満島ひかり、吉高由里子、と幾多の才能にスポットを当ててきた。もう当時から評価はあったが『気球クラブ、その後』の永作博美も素晴らしかった。本作で気合いが感じられたシーンは、落語の「らくだ」を思わせる逆転の前のでんでんの言い募りの場で、インテリが非インテリに対して抱いている根源的な不安を、彼がズバズバと突いてくる、その滑らかでない喋りの鈍痛感。
【
なんのかんの
】
さん
[DVD(邦画)]
5点
(2013-02-16 09:55:58)
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《改行表示》
15.いやー、怖かった。
結構笑えるシーンもあるのに、見終わった後は、怖くてヨロヨロしてた。
普通は見た直後にレビュー書くことにしてるんだけど、これはなかなか頭の中が整理つかなくて、いろいろ他の方のレビュー見たり、検索したりした。
それで実際にあった埼玉愛犬家殺人事件から話を取っているとわかり、話に迫力がある訳がわかった。
それにしても、他の方も書いているけど、でんでんの怖さが圧倒的!
エロシーンなど、もはや休憩時間にしか見えないくらい。
「猛毒エンタテイメント」っていう宣伝文句に掛け値なし。R18も当然。
しかしこの映画、ちょっとした知人くらいじゃ、他人に薦められないなあ。
だって、自分なら、知人から「好きな映画は、冷たい熱帯魚」って言われたら、かなり引くと思うし。
それが女性だったら、ちょっと距離置いてしまうかも。
それから、自分は、この映画をもう一度見ることはたぶんないと思う。
テーマがやはり好きになれないから。
でも、凄いよ。
【
まかだ
】
さん
[DVD(邦画)]
7点
(2012-04-15 13:02:36)
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【点数情報】
Review人数
106人
平均点数
6.67点
0
1
0.94%
1
0
0.00%
2
4
3.77%
3
2
1.89%
4
8
7.55%
5
10
9.43%
6
18
16.98%
7
23
21.70%
8
21
19.81%
9
16
15.09%
10
3
2.83%
【その他点数情報】
No
名前
平均
Review数
1
邦題マッチング評価
7.50点
Review6人
2
ストーリー評価
6.37点
Review8人
3
鑑賞後の後味
4.87点
Review8人
4
音楽評価
6.14点
Review7人
5
感泣評価
4.00点
Review5人
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