映画『冷たい熱帯魚』の口コミ・レビュー

冷たい熱帯魚

[ツメタイネッタイギョ]
Cold Fish
2010年上映時間:146分
平均点:6.67 / 10(Review 106人) (点数分布表示)
公開開始日(2011-01-29)
ホラーサスペンス犯罪ものエロティックバイオレンス
新規登録(2011-02-04)【ヒナタカ】さん
タイトル情報更新(2014-08-18)【ぐうたらパパ】さん
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監督園子温
演出坂口拓(アクションデザイン)
キャスト吹越満(男優)社本信行
でんでん(男優)村田幸雄
黒沢あすか(女優)村田愛子
神楽坂恵(女優)社本妙子
梶原ひかり(女優)社本美津子
渡辺哲(男優)筒井高康
諏訪太朗(男優)吉田
三浦誠己(男優)吉田の弟
芦川誠(男優)
中泉英雄(男優)
阿部亮平[1980年生](男優)
坂田雅彦(男優)川尻進
古藤ロレナ(女優)
裵ジョンミョン(男優)オオクボヒロシ
脚本園子温
撮影木村信也
製作日活
配給日活
美術西村喜廣(特殊造形)
編集伊藤潤一
照明尾下栄治
その他日活(宣伝)
あらすじ
社本信行は、娘の万引きをかばってくれた村田幸雄から、あるビジネスを持ちかけられる。が、それは地獄への入り口だった・・。実際にあった事件をもとに、生きることの痛みを説いた、園子温監督の猛毒ムービー。
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💬口コミ一覧

106.人間の可能性は、果てしなく無限。それは、まさに宇宙の如く。大変残念なことに、基本的に人間は綺麗好きだから人間とその人間の住む世界を美化し過ぎてしまう。
人間とは優しく、愛に満ちていて、信じ合うことができる。そう、きっとそう。でもそれだけじゃない。人間にとってそれらは陽のほんの一部に過ぎず、それと同じくらい人間は憎しみ合い、殺意と隣り合わせにあり、そして簡単に殺し合う。人間のこれまで生きてきた短い短い歴史がそれを明確に物語っている。人間、生きていれば幸せだと感じれる瞬間もあるが、それと同じくらい、苦しみ、己を不幸だと、つまらない人生だと嘆いている瞬間もある。ただ、そっちがわに目を向けてしまうと気持ちが沈んでしまうから目を向けないだけであって、生きているというのはその両方があって、その両方をちゃんと受け入れなきゃいけない。陽が当たる場所には必ず影があるものだから。
そして、人間なんて簡単に死ぬ。人格や性格なんてもっと簡単に姿を変わる。理性なんて、たかが知れてる。本能には逆らえない。深い深い欲望の下にいる、生きようとする本能。
ぼくには十分伝わった。不器用で引っ込み思案、そして人見知りの激しい監督が、子供みたいに捻くれた思想を眠れない夜に酒に頼って死に物狂いで作ったこの作品の想いが。
泣きながら人の命がどうとか映画で描くのも良し、殺人者をただただ狂った人間だと描いたり語るのも良し、なんでもあり。
だけどぼくはやっぱり、これだけ遠周りなやり方でしか人間を描くことができない監督が、ぼくは本当に好きだ。 人間の残忍で冷酷な面を見せつけられ、ただただ幸せになりたいと願っていただけの男が、人殺しになる。誰もが、その可能性を秘めている。
ボビーさん [映画館(邦画)] 9点(2011-02-04 10:11:40)
👍 2
105.ネタバレ うーーん!これも監督の支配力がものすごーー光る!
しかしっつ!!!でんでん!!、、、やはりね、、、、、(神でんでん様と呼ぶ)、、、、、おもえば、”の、ようなもの”から思い出し、つい最近”クライマーズハイ”の渋さと、演技のなんという”リアリズム!”そしてこれーーー!!全盛期の”植木等”を彷彿とさせる、芝居と、言い回しの楽しさよ!(またまた、感動的なセリフの洪水!)この作品で彼が魅せた断固たる演技!!!アクション!ものものしさ、ダイナミズム、リアリズム、プラグマティズム、コミックはここ20年ぐらいの他のメジャー俳優群を一人として、まったくよせつけない!(ちなみに、最近のたけしの”アウトレイジ”にはこういう俳優の、こういう演技が皆無なんです。ぜんぜん解ってない。)”リアリズムアクター大地康男、橋爪功”を抜いた。あと、ヤクザの連中のなかでいいのがいたね。その他は?それ以外はだめね!というか、その他俳優はオレはどーでもいいわ!まあ、作品のこと云うとね、でんでんが出てるときまで良かった、それ以降はだめね。グロも、たいしてものめずらしくもなんともない。気分わるくなるだけ。(むしろ、長くて飽きた)それだったら、生本番、性器露出の濡れ場やったほうが、よりきもちイイよ。そう!この監督でもっともっとエロもみたいね。
とにもかくにも、これからも、でんでんと監督には目がはなせない。全日本、必見!のスゲー作品。もうホント、”総合芸術そのもの!”ついでに言うと、私的には前作”愛のむきだし”のほうが、好きです。追加!せぇーのっつ!”シャモトーーーー!!!!”

男ザンパノさん [映画館(邦画)] 7点(2011-02-05 00:38:42)
104.ネタバレ この映画は、邦画では近年稀に見る悪役を出現させた点で既に賞賛されるべきだ。悪そのものは、自らの存在を肯定する必要さえない。村田はごく普通の家庭の父親であり夫である社本を圧倒する。呑み込むといっていい。村田の指摘に痛いほど自覚する所があるからこそ社本は村田に従う。それは私達も皆同じだ。
 愛子の頭に振り下ろされるのはマリア像である。「愛のむきだし」でも象徴的だったマリア像だが、本作でも重要な位置を占めている。本来救いや希望の象徴であるマリア像が殺人の道具に使われようとする。しかし実際は打撲を与えた程度だ。希望や救いは人を殺すことさえできない無力な存在として徹底的に否定される。マリア像で殺せてしまったら、これらに力を付与することと同じだ。やはりナイフで殺す。妻の妙子も殺す。血まみれの夫を抱擁しようと感動的に走り寄ってきたからか? そんなハッピーエンドは要らない、と言わんばかりの呆気ない妙子の死。そして続くラストシーンは最も印象的だ。我が子にナイフを何度も突きつけ「痛い、痛い」と言わせる社本。そして最後に「人生っていうのはな、痛いもんなんだよ」と苦悶と自責と後悔と‥‥色々な表情が入り交じりながら社本は娘に語る。娘だけは救おうと思ったのだろうか。本作で唯一といっていい教訓である。そして社本は自殺する。見所はここからだ。 娘は父親を足蹴にしながら「やっと死にやがったくそじじい」「ざまぁ見ろ」「起きてみろよ」と罵倒する。ある種感動的に成り得た父親の教訓は無視され、唾のように吐き捨てられる。熱っぽい教訓が最早滑稽なものにしかみえない。家族は崩壊したまま、再生することはない。ラストシーン、社本が夢見た地球が映し出される。「こんなものが地球だ」とのメッセージか、希望への嘲笑か。いずれにしろこの作品のメッセージは単純かつ明快だ。希望や救いなんて必要無い、という凍れる視線が常に向けられている。ところで、村田や愛子の言動とか行動はしばしば滑稽だ。実際に観客席でも常に笑いが起きていた。しかし、だからこそ恐ろしい。ああいう人は、あなたの周りにも居るはずだから。
Balrogさん [映画館(邦画)] 7点(2011-02-05 10:45:47)
👍 2
103.ネタバレ 個人的には紛うこと無き傑作、いや大傑作でした。誰もが口を揃えて話すであろう、でんでんの怪演、園子温のエロ・グロへのこだわり、上映規制(ついでに観客の倫理観も)ギリギリのゴアシーンには度肝を抜かれました。こんな映画を今現在日本で観られることに感謝したい。しかしこの映画を最高得点の10点にした理由はその要因によってではありません。私はこの映画について途中まで「描写は凄いけど、ただそれだけだな」と思っていました。過激ではあるけれど、何かを鷲掴みにされる訳ではないと。しかし終盤でその考えは完全に覆されました。この映画の真の主役はキチガイ演技全開のでんでんでは無く、冴えない主人公を演じる吹越満なのです。主人公は終盤で悪の村田と同じ行為(厳密には違いますが)に身を染める事で男になるのです。他人に全てを委ねているようでは生きているといえない。やりたいことは反社会的であろうと何でもやる。それでこそ人間が生きるということなのだと。その証拠に何かを成し遂げた時、主人公の顔には満足が浮かんでいるのですから。勿論、村田のように殺人を犯したり、人を暴力でねじ伏せる行為はいけません。それでもやる時はやりたいことをやれ!ということを、この映画が観客に伝えたかったのだと私は解釈しました。ただのエログロ映画では無い。人間一人の生き方を変えてしまう力を持つ、大傑作だと私は思います。
民朗さん [映画館(邦画)] 10点(2011-02-07 00:31:37)
👍 1
102.ネタバレ 村田(でんでん)の徹底した悪人ぶりに圧倒され、現実から逃げて楽な服従を選ぶ社本(吹越満)。実際、観ている側も圧倒されます。エスカレートする圧力へ反抗心が芽生えても、人のネガティブを知り尽くした悪魔のような村田の弁舌に消沈する。これは大人のイジメの話なのかと思いつつ、社本のストレスがいつ、どの方向へ解放されるかを心待ちにしました。タガが外れた後の社本は期待以上。村田をメッタ突きにして溜飲を下げた後、家族への態度も変わる。村田が口にしていたネタを教訓にしたような横暴ぶり。コイツは村田2世になって、その強権で家族をまとめ上げるのかと思ったら、そんなありがちな回答は用意していない。妻を道連れにし、娘には遺言として社会の厳しさを痛みと共に教えようとする。人生はイタイとかツライとか…。たぶん、円満な家族ならそれは伝わるけど、この家族には無理。娘にしてみれば「私だってイタイしツライわよ」で終わり。何の成果もあげずにウザイ親父の死として娘を喜ばせる。テーマはシンプルだと思う。崩壊している家族を徹底的に暴こうとした映画。あるいは、崩壊していても体裁を保つことが出来る、家族と呼ばれるあやふやな人間関係に豪快にケチを付けた映画だろうか。ウチはあそこまで酷くないと思える人には良い映画なのかも知れない。徹底的にやる映画は素敵だ。グロさのインパクトが不穏な余韻を残す反面、全てを見せられた快感がある。スクリーンに向かってもう十分と言いたくなる作品は滅多にありません。役者に対する褒め言葉に「体当たりの演技」と云うのがあるが、本作の黒沢あすかと神楽坂恵こそ、その言葉に相応しいと思います。
アンドレ・タカシさん [映画館(邦画)] 8点(2011-02-09 23:31:44)
👍 1
101.ネタバレ 園子温映画はできるだけ映画館でみましょう。と教科書に載っていたと思いますが、理由はわかりますか?

スクリーンで見ないと八割損しているからです。
あんなにセンセーショナルな愛のむきだしの監督が、更にエスカレートした世界をむき出してます。
でもまったく別物です。すいません。
園子温ワールドとしか言いようがない。


この映画では、だれもが自分の意志を失うほどに愛に飢えて、叫んで、殴って、糸を張ったように真剣で、力ずくで体当たりして・・。歪んでしまった欲求の形がまたゴツゴツした地球を創りだす。

だから誰も憎めない。

なのに、出てくる人間全員に死ねえ!と思ってしまう。

前半では、村田のどエロ悪人っぷりと異常っぷりを思いっきり見せつけられた社本。
次々と共犯者として死体を抹殺しては、コーヒーを淹れる。
弁護士を抹殺した後、村田は己の世界を社本に熱弁。これが人生の終焉への引き金となる。

そして後半。おとなしい社本が爆発。村田をペンで死に損ないにしたあと、愛子に処理を命じ、覚醒したように家族にもどなり散らす。
どうやらこの家族の中には最初から「平穏」という文字はなく、ただ理想の家族像のみが父親の頭にぽっかりと浮かんでいただけのようだ。
最後に娘に「人生はなぁ、痛いんだよ!!」という教訓を残すが、あっけなく死んだ父親に娘は「やっと死んだか!くそジジイ!」「おい、立てよ!」と笑いながら蹴り飛ばす。
最後の娘の笑いには鳥肌と戦慄が立った。

地球は丸いと信じたかったのに。この娘の喜びの笑い声に最後まで追い詰められた。

鑑賞後、恋人にプラネタリウムに行こう。と言いました。

わたしたちは、そこに丸い地球の姿を見つけられるはず。

この映画の中の役者に拍手。
でんでんのすごい演技!これぞ役者!この人、死体を捌いてても毒っけがない顔してるんです。
黒沢あすかにも脱帽。色気狂気凶器!!神楽坂恵もいいなぁ。


でも一番のお気に入りは渡辺哲さん。
保険のCM見るたびに、いかつそうなイイじいちゃんやなぁーもっと見たいぜ・・と思っていたら、今回ハメてましたね。いいなぁ。

「愛のむきだし」では安藤サクラ、満島ひかりにおったまげたが、園子温のエロい女選びのセンスは長けすぎていると思う。

教科書訂正。

園子温映画に限らず、見たい映画は全て上演されてる映画館で見ましょう。
アンヌさん [映画館(邦画)] 10点(2011-02-10 04:04:46)
👍 3
100.(倫理的には)最低だけど、(心を揺さぶるエンタメとしては)最高な映画でした。
R18+でも足りないと思います。しばらくユッケは食べれそうにありません。冷凍食品も。
ヒナタカさん [映画館(邦画)] 9点(2011-02-12 20:38:18)
99.ネタバレ 情け容赦なく、殴って蹴って殺って犯ってヤりまくってバラす!
ヌメヌメグチャグチャドロドロズッコンバッコンゲロゲロ映画!
こんなにブチ切れた映画がインディーじゃなく、メジャーな感じで公開されてヒットしてるなんて、なかなか気持ち良いね。公開劇場増えればいいのに。
ブチ切れてる映画って、結構観客置いてけぼりのオナニー映画になりがちだと思うんだけど、本作はしっかりエンターテイメントになっていて、面白いのが凄い。2時間半弱の長さは全く感じない。ハードバイオレンスに、コメディ風味が足されているので終始苦笑いで観られる。
濃厚なゲロの味がするような、すげえ汚いけど、すげえ面白い映画。
実話ベースとは言っても、ここまでやられるとファンタジーにしか見えない。
細かいツッコミなんてしゃらくせえ。
18歳未満お断り! 
「冷たい熱帯魚って面白そうだけど、グロいの苦手なんですけど大丈夫ですかね?」
とかイチイチ聞くような人は観ないでヨロシ。
しかし、間違ってもお母さんと観に行ったりしちゃダメだぞ!
「いやー、良い見世物を観た!」というような清々しい気持ちで劇場を後にできました。
すべからさん [映画館(邦画)] 8点(2011-02-13 12:16:21)
👍 4
98.ネタバレ でんでんと黒沢あすか夫妻の壊れっぷりと、吹越満の小市民感(というか至極まっとうな人間感)、凄まじい殺戮の融合。なんだかもう、わけがわからんけど、とにかく園子温らしく、全体的に赤いイメージの、ショッキングながらもパワーがある映画だった。
個人的にはスプラッターやグロいのはあまり得意ではないけれど、シリアスではなくどこかポップでもある(たぶんこれが園作品の特徴なんだと思うが)から、二時間半の長い尺も楽しく観られた。吹越満による「生きるって痛い」という娘へのメッセージ、そして娘のリアクション。ひどいオチだが、だからこそこのメッセージも生きる。ところで、「アウトレイジ」もそうだったが、バイオレンス表現があまりにひどすぎると笑えるというのはどういうメカニズムなんだろう。ダチョウ倶楽部や出川哲郎のリアクション芸を見て笑うのと同じなのか。大量出血も肉片も見慣れてくる頃には観客の倫理観も完全に麻痺していて、現実的に考えれば法的にも心情的にも許されないようなシーンでも構わず爆笑が起こる。そんなサディスティックで不思議な空間にいたことも、体感として忘れられない。「この素晴らしき世界」はまさしく、映画館で体験するべき。

よーちーさん [映画館(邦画)] 8点(2011-02-15 12:15:07)
👍 1
97.ネタバレ 確かにどんどんは怪演なんだけど、
そこまで異常な世界でもないし正直ダラダラ進んでる感じ。
自殺サークルんときみたいな緊張感がもっと欲しかった。
期待しすぎたかな.....。
出演者の内面性の描きが殆ど無く、ただのスプラッター映画くらいにしか感じ無かった。
笑えたとこといえばー。「ちょっと痛い」はおもしろかったです。
あと、最後に娘さんが笑ってたのは気持よかった。
音楽が黒澤の乱から選んでる気がしたが.....。
食欲は全然萎えなかったが、観終えて疲れた...。
reitengoさん [映画館(邦画)] 5点(2011-02-16 19:51:25)
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96.ネタバレ 私、放浪紳士チャーリー氏の実家(奇しくもこの映画の舞台静岡県)には、幾つか家訓めいたものが存在していました。ガキの頃から、いやっていうほど何度も言い聞かされてきて、もはや耳タコ状態。①他人の保証人には絶対なるな!②知らない人にホイホイ付いていくな!②初対面から馴れ馴れしく接してくる人間はまず疑ってかかれ!③すぐ恫喝してくる人間は弱い人間でろくな奴はいない、相手にするな!etc・・・。さてさて、この作品はウチの家訓を一つだけならまだしも、同時に二つも三つも破ったら、一体どういった羽目に陥るかを、実に具体的に分かり易く映像化してくださった、ある意味懇切丁寧な映画であります。点数が低いのはダメな映画という意味ではなく、ひとえに内容一切白紙状態で観た、私自身が小心者且つ虚弱体質ゆえ、他の同じような体質の方に「警告」したかった為。悪どいくらい押しが強い演出で、全編ひたすら押しまくられるので、心臓がお強い方ならおそらく高評価にされるでしょう。脚本も監督ご自身との事、極限状態の人間の、むき出し生のままの欲望と感情噴出を克明綿密に描きたいなら、もう少し別の切り口で作れなかったのかなあ・・・と。都心唯一の封切館「新宿テアトル」は、立ち見も出るほどの満員御礼大盛況。ところどころで笑い声も起こり、反応も良かったんですが、私はマジでテンパっていて、それどころじゃなかった(笑)「R18」とか「R15」とか、もうどうでも良いから(←良くないだろ)逆に「R小心者」っていう表示を、映倫さんで設定してくれないものでしょうか?最後に父さん、母さん、育ててくれて本当にありがとう。これからも我が家の家訓を極力守りつつ、地道で堅実な人生を僕は歩んでいきます。
放浪紳士チャーリーさん [映画館(邦画)] 2点(2011-02-17 11:13:12)
👍 3 😂 3
95.ネタバレ 死体を陽気に解体するでんでんと黒沢、その様子をみてゲラゲラ笑う我々観客。こんなに気を違えた映画館体験に居合わせることができたのがうれしい。
no_the_warさん [映画館(邦画)] 9点(2011-02-21 22:07:02)
👍 2 😂 1
94.ネタバレ ◇園子温監督作品は「愛のむきだし」に続いて2本目。エログロ覚悟で見に行ったので許容範囲とは思いつつも、「そこまで描く必要ある?」と、ブラックユーモアにツッコミ入れながら、見入ってしまった。
◇乾いた砂に染み込む水のように、社本一家に村田の暴力が染み込んでいく。このまま飲み込まれてしまうのか、と思った矢先、社本が逆襲。
◇逆襲の原動力は「愛」ではなかったか。妙子・美津子に危険が及ぶかもしれないという恐怖。妙子の裏切りに対する怒り。美津子に残した「生きることは痛い」というメッセージ。
◇美津子が最後に浴びせた言葉は、救いのない容赦ない言葉のようにも思えるが、私には「死んでほしくない」という表現の裏返しにも感じられた。崩壊した家族関係を表す象徴的なセリフとしての罵倒。いつか社本の「愛」に助けられたことはわかるのではないか。
◇「空虚を生きるな。痛みを伴っても生きろ。」
ハクリキコさん [映画館(邦画)] 7点(2011-02-22 00:47:39)
93.ネタバレ 「映画の映画」ということばがあるが、この映画は、「映画館の映画」である。つまりでんでんが主人公に陰気な犯罪への加担を迫るのとパラレルに、この映画は観客に、この映画の悪趣味に耐えられずに映画館を出るか出ないかを迫ってくる。この映画の凄さはそこにしかないが、私はそんな「凄さ」を求めてはいない。
ひと3さん [映画館(邦画)] 2点(2011-02-22 23:48:03)
👍 3
92.ネタバレ 「バデー(ボディー)は透明」。でんでん大活躍。実話を元にしているようですがブラックコメディーでした。「ちょっと痛い」など笑えるところがあるのがプラス。やたらと性描写が多いのがマイナス。
すたーちゃいるどさん [映画館(邦画)] 7点(2011-03-20 17:12:18)
91.ネタバレ 今年度の「理想の上司」は「冷たい熱帯魚」で村田幸雄を演じたでんでんさんに決定!個人的に。村田のバイタリティ、話術、そしてメリハリの利いた指導。何たって営業力が凄いもの。吉田が超だまされてるのがうける。いや、マジで怪物ですよこのおじさんは。でんでんさんはハリウッドデビューもある演技だったんじゃなかろうか。彼が大活躍する前半の時点でこれを映画館で観て良かったとうっとりすること暫し。

それに比べて社本は何だ!いつもめそめそうじうじしてプラネタリウムに逃避しやがって!そんなんでよく妙子を落せたものだな!まるで「ドラえもん」ののび太のような野郎だ。村田さんはお前のためを思ってだなあ、お前に胸を貸してやってんのに!ちゃんと自分の足で立てよ!このクソヤローが!演じた吹越満氏には全く恨みはないですが、最もイライラするキャラでした。

さて、ストーリーの前半では、村田が全く使えない社本を卓越した指導力で指導し、どうにかこうにか使いこなしながら、次々に欲張りな奴らから金を奪い、抹殺していきます。証拠も残らず消すべく、殺した奴はみんな「透明なボデー」にしちゃいます。ちゃっかり、社本の嫁である妙子もいただいちゃう村田。骨までしゃぶりつくせ!

一方、終盤はこののび太野郎がメガネを奪われたことによって急にトランスして、見境無く人をぶっ殺しまくるんですが、そうなってからはもう全っ然面白くない。まず、村田さんがいなくなった時点で画面に締りが無い。社本一人じゃ全然彼の魅力に太刀打ちできない。娘の美津子をぶん殴るところはスカッとしたが、愛子とのぐちゃぐちゃ格闘シーンで一気に冷めた。日本の映画って本当に泥とか血の中でぐちゃぐちゃやるの好きだなあ。ガタリンピックでは盛り上がれない。あれしか壮絶感とかリアル感を出す方法は無いのかと言いたい。そしてまた例によってニヒルが嵩じて逆に説教臭いラストになだれ込む。「愛のむき出し」から少しは良くなったかと思ったが、大して変わっていなかった。

でんでんさんだけに5点上げたい。次は優しいお父さん役とか観たい。すこし愛し始めてるかもしれない。
枕流さん [映画館(邦画)] 5点(2011-05-07 17:07:36)
👍 1
90.冷凍食品やレトルト食品があっという間に食卓に並ぶ怒涛の切り替えしで圧倒されたかと思うと、でんでん登場でその有無を言わせぬ過剰な台詞まわしにさらに圧倒され、その後の豹変にさらにさらに圧倒され・・・と、結局全編で圧倒されっぱなしの映画だった。はっきり言ってそれらはコケオドシに過ぎないような気がする。『紀子の食卓』『愛のむきだし』という傑作からはほど遠い内容。しかしそれでもそのコケオドシで最後まで持たせてしまうパワーは認めねばなるまい。そのコケオドシのクオリティを高めたでんでんの演技も絶賛に値する。自身の作品も含めて他のどの映画にも似ていないオリジナリティも捨てがたい魅力。そして無駄にエロいのもいい。ということでなんだかんだ言って7点。
R&Aさん [映画館(邦画)] 7点(2011-05-13 18:04:25)
👍 2
89.ネタバレ 台風の影響で計画していた九州旅行がキャンセルになり、やり場のないエネルギーをぶつけるには『キック・アス』で最も信頼できる監督の一人になったマシュー・ボーン最新作の『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』よりも、欲と欲がぶつかり合い過剰なエネルギーが横溢する園作品こそ、旅行キャンセルのフラストレーションを受け止めてくれるのではとの主張が通り、妻と名画座に観に行ってきました。『愛のむきだし』と同じく「愛」と「家族」をテーマとしているものの、B級要素を放り込んだごった煮大ほら話であった前作に比べて物語のスケール感は後退しましたが、血糊とエログロは大幅に増量して吹きこぼれ寸前の作品を、でんでんという悪役でフタをしたのが本作です。村田夫妻のかもし出す過剰さ、悪役としての突き抜け方とケレン味は秀逸で、でんでんと黒沢あすかには万雷拍手を贈りたいです。バラバラ殺人を「ボデーを透明にする」と言い換え、輪ゴムにこだわるB級感覚とハッタリに賭ける過剰さこそ園作品の真骨頂であり、私が本作に望むものでした。のび太が眼鏡を外してスーパーサイヤ人化する終盤を過ぎてからのハチャメチャな展開も園作品のお約束で、作品のモチーフとしても、映画への取り組み方にせよ「やりたいことは、やれ」という一貫した姿をスクリーンで大写しにして示す様子に私は安心して鑑賞できました。一方妻はグロ要素に拒否反応を示し、作品選定と鑑賞料金について説明責任を追及されてしまいました。
さめがいさん [映画館(吹替)] 8点(2011-07-19 15:51:00)
😂 2
88.レディースデーの金曜だというのに観客は5名ほどのしょぼい映画館。いや、上映してくれるだけでも御の字です。入ってきた老夫婦がいたのですが、終わって後ろを振り返るといませんでした(笑)
べるぜさん [映画館(邦画)] 5点(2011-07-25 14:24:31)
😂 2
87.ずーっと半笑いで、ときどきふき出しながら観てて、自分はもしかして頭おかしいのじゃないだろうかと思ったのだけど、他の方々のレビューを見て一安心。やっぱ笑ってよかったんだ。2時間半という長さはまったく感じず、観終わった後にはすぐどんな話だったか忘れてしまうという園子温監督らしい映画だった。たまに会って激しくアブノーマルなセックスをして終わったらすぐ後腐れなくバイバイっていう割り切ったセフレみたいなの。 はまっちゃダメってとこも似てるな。でんでんと吹越満にさわやかサッカー教室でのセルジオ越後とサッカー少年の影をみてなぜか熱いものがこみ上げそうになったということを追記しておく。
長谷川アーリオ・オーリオさん [DVD(邦画)] 7点(2011-08-04 06:41:33)
😂 1
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【点数情報】

Review人数 106人
平均点数 6.67点
010.94%
100.00%
243.77%
321.89%
487.55%
5109.43%
61816.98%
72321.70%
82119.81%
91615.09%
1032.83%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.50点 Review6人
2 ストーリー評価 6.37点 Review8人
3 鑑賞後の後味 4.87点 Review8人
4 音楽評価 6.14点 Review7人
5 感泣評価 4.00点 Review5人

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