映画『わたしを離さないで』の口コミ・レビュー(3ページ目)

わたしを離さないで

[ワタシヲハナサナイデ]
Never Let Me Go
2010年上映時間:103分
平均点:5.90 / 10(Review 49人) (点数分布表示)
公開開始日(2011-03-26)
ドラマSFラブストーリーロマンス小説の映画化
新規登録(2011-04-04)【枕流】さん
タイトル情報更新(2023-03-15)【イニシャルK】さん
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監督マーク・ロマネク
キャストキャリー・マリガン(女優)キャシー
アンドリュー・ガーフィールド(男優)トミー
キーラ・ナイトレイ(女優)ルース
シャーロット・ランプリング(女優)教師 ミス・エミリー
サリー・ホーキンス(女優)教師 ミス・ルーシー
エラ・パーネル(女優)ルース(子供時代)
アンドレア・ライズブロー(女優)クリッシー
ドーナル・グリーソン(男優)ロドニー
弓場沙織ルース(日本語吹き替え版)
弥永和子教師 ミス・エミリー(日本語吹き替え版)
山像かおり教師 ミス・ルーシー(日本語吹き替え版)
竹内順子トミー(子供時代)(日本語吹き替え版)
嶋村侑ルース(子供)(日本語吹き替え版)
原作カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」(早川書房刊)
脚本アレックス・ガーランド
音楽レイチェル・ポートマン
ランドール・ポスター(音楽スーパーバイザー)
編曲レイチェル・ポートマン
ジェフ・アトマジアン
撮影アダム・キンメル
製作アンドリュー・マクドナルド〔製作〕
製作総指揮アレックス・ガーランド
カズオ・イシグロ
配給20世紀フォックス
特殊メイクウォルド・メイソン
美術マーク・ディグビー(プロダクション・デザイン)
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💬口コミ一覧

9.カズオ・イシグロの名前に惹かれて鑑賞。生存本能に逆らって教育だけでこんなにも従順になってしまう臓器提供者。長くは生きられない若者の生がテーマのような気もしますが、この不自然さが最後まで気になってしまう映画でした。
ProPaceさん [地上波(字幕)] 6点(2018-10-13 18:49:48)
8.ネタバレ ルースの終了場面が一体何ゴト?なぜ?と思えるほど冷酷で 顔にハンカチさえかけてもらえぬ姿に唖然となり、キャシーとトミーが信じて疑わなかった噂を元学長に否定された瞬間の凍りつく間が絶望感を誘い、トミーが描き溜めた絵が無となる虚しさに 虚しさを通り越して暗黒の世界へと誘われてしまう。

これ、見終えてから既に二週間ほど経ってるんですが、後から かなりズキュンときますねえ 忘れようにも忘れられない かなり後引く哀しく切なすぎるストーリー。

きっと原作は相当面白いんじゃなかろうかと想像出来ます。
だがそれは別として予備知識がほとんど無しで見始めた場合(例えば自分のことでもありますが)なんやら普通に教育され普通に育っていく子たちじゃないみたいだなということはすぐ判る。提供者という意味も判る。提供者が何のために躾され教育されていたのかもよくわかる。だが分かりにくかったとこを言わせてもらえば彼女たちは皆、クローン人間なのだというところ。自分は後半になってようやくそれに気付いた次第なんですが、そこをもっと早く気付いて(判りやすく気付かせてくれて)いれたらなあ なんて思いが残ります。 そんな意味では そこ すごく惜しい作りになっていたかと思います。
3737さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-11-19 20:37:19)
7.ネタバレ たしかに原作と大きく話はずれていないし、順を追って映像化すればこうなるのでしょうが・・。残念なことに人間の持つ感情のひだ、逡巡や葛藤といった情感を収め切れなかったせいでカズオ・イシグロの精緻な描写はざっくり削られ、「あらすじで知る名作」になってしまっています。
やはり三人の関係の核になっているヘールシャム時代を描き足りていないことが大きい。キャシー・ルース・トミーが青年期の入り口まで過ごしたヘールシャムでの日々は原作ではそれは瑞々しく、青春期の学園小説として読んでも一級品の「十代あるある」なのです。だから読者は彼らの友人となり得るし、彼らの人生を大きなクエスチョンを抱きつつ見守ることになるのでした。映画ではこの疑問の回答も早々とばらしてしまうんだもんなあ。ああそれにテープのエピソードもざっくりカットされたのにもがっかり。あのテープは本作のタイトルであり、ヘールシャムではルースの性格の多面性に気付かせ、ロスト・コーナーでのトミーとの思い出に繋がる、キャシーの人生にとって非常に大きなアイテムであるのに。
というわけで鑑賞後の感想は芳しくないのだけれど、キャスティングは三人を含め校長もマダムもルーシー先生も原作の世界観を損なわない理想的なものでした。舞台となるヘールシャムやコテージ、ルースのポシブルを探しに行った街角や船が打ち上がった海岸等、映像は原作のイメージそのままに哀しい美しさです。脚本はともかく、キャストと美術スタッフさんには満点を差し上げます。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-04-13 23:51:18)
6.ネタバレ ショート・ショートを青春ドラマで仕立てた感じか
生への執着は希薄というわけではないが、人権を知らずに育ち、ただ終了を待つばかりな従順かつ無力な登場人物ばかりなのが哀しい
逃亡するもかなわず帰ってくるとかいうことすらない。人生を勝ち取る戦いを始めたりはしないのだ
最後のあまりにも当たり前で今更それ言う?って感じの「普通の人たちと私たちとの違いがわからない・・・」というモノローグ。
本当に受け身で生きてきて、最後にやっとそういう考え方にたどり着いたんだとしたら、もしかしたらこれから闘争が始まるのかもしれないね
現在ここまで人類は非道ではないと思うので、そのあたり少し昔の年代のIFストーリーという設定を受け容れられるかどうか
あり得そうもないこの世界設定だが、余計なことを考えずに単純に悲しい気分に浸れるかどうか
そういう疑問をやわらげるような緻密さというか、世界観の描写は乏しいといわざるを得ない
出入口に認証装置があって管理されてる風ではあったが、それだけではあまりにチープすぎる
臓器提供による医療の進歩があるならそれで世界はどう変わるのかを作り込む発想もお金もないんだろうか
著名人がいつまでも生きているとか、権力者は死なないために力を奮うその影響とか歪が生まれてしかるべき
残念ながら話の流れで不自然に感じたところもあった
おそらく、誰の目にも「画廊の件、どうしてそういう発想になるの?」と首をかしげること請け合いかと
うまシネマさん [ブルーレイ(吹替)] 5点(2019-08-13 01:36:58)
5.ネタバレ 臓器を提供するために生まれたクローン人間。
臓器を摘出されボロボロになって無残な死を迎えることを自らの運命と諦観しているが、真実の恋をしている二人は猶予期間が与えられるという噂にすがる。
結局その噂とは異なる残酷な真実を突きつけられて打ちのめされるのだが、そんな噂に頼って助かろうとするアクションができるのであれば、なぜもっと反抗しないのか?なぜ脱走しないのか?と不思議に思える。
飛鳥さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-12-26 00:27:22)
4.ネタバレ 話としてはSFの側面が強いはずですが雰囲気重視のせいか、どうも”暗い青春恋愛映画”の様相を呈してしまっています。そもそもプロローグでクローン技術の普及発達まできちんと言及されていないがため、ヘイルシャムのパートもあまり可哀そうに見えず、ルーシー先生の告白の衝撃も微妙、コテージで自分のオリジナルにまで話が及んでもあまり衝撃的に感じられないのは残念でした。

詩的な文学作品は大好きですが、雰囲気を重視しすぎたせいで「クローンにも人間の尊厳があるのか」というとてつもなく重大な問題がスルーされてしまっているように感じました。(そこを描きたかったんじゃないのか?って話ですよ) 他の方も書かれていますが主人公達が自分の運命を受け入れてしまっていること自体にも無理があり、「悲しい」を共有できないばかりか、厳しく書くなら「バカなの?死ぬの?」という状態にまで陥ってしまっています。ヘイルシャムの描写からクローンにも”心”があるのは一目瞭然ですが、そこもサラッとスルーされており、あくまで彼らはクローン羊と同じ、物と同じなんだという扱いになっている点にも激しく違和感を感じました。(実際問題、あれだけ素直で素晴らしい若者達と接している看護士の描写もあるが、なんとも思わずにサクッとメスを入れられるものかね?)

映像の美しさは当然ですが「提供」「三回目」「終了」などの言葉の雰囲気も非常に素晴らしく、彼らの絶望感や未来がやってこない感じがよく表現されています。好きなジャンルなので期待していただけに残念な作品でした。余韻があるので点数は少しオマケで。
アラジン2014さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-02-22 11:39:59)
3.ネタバレ 臓器を提供することだけが目的ならば、その体に魂は必要なのだろうか。ある種、人間としての存在意義を全て否定された彼らが、その命をどう生きたのか、というこの話を深く考察していくことは、個人的にはこれもある種、人間の存在意義のひとつの本質に迫ろうとする非常に意味の深い行為だ、とも思える。

そして本作は、SF的な状況設定を有する物語ではあるが、その方面の深掘りや整合性はさほど重視していない、という様にも見える。とするとやはり、前述の哲学的な面に意味を持った内容になっていることを期待してしまうのは、そこまで的外れなことでもないのではないか。だからとにかく残念なのは、率直に言ってこの映画では、そういった深く深く突き詰めた様な、と言える程の含蓄は殆ど感じられない、ということであるのだ。

原作を読んでいないのでアレなのだが、他のレビュアーの方の意見を拝見するに、原作も内容としては映画と大差無いが、原作者の優れた文学的表現の方に作品としての価値を見出せる、ということの様である。ナルホド、つまり文芸映画としては、非常に難しい方の道を選んでしまった作品、ということなのかも知れない。
Yuki2Invyさん [DVD(字幕)] 5点(2020-08-12 22:07:09)
2.ネタバレ SF的な部分はクローンというだけで、それ以外はクラシカルな雰囲気でグレーの制服が上品で風景も美しく、イギリス上流階級の物語のような語り口ですね。
暴動が起きることもなく淡々と話が進んでいくのが逆に切なく哀しく、残酷に感じました。「提供」「終了」という事務的な表現も冷めてはいるけどなぜか嫌悪感はなく、むしろ上手い言い方だなと。
例の猶予の噂を噂と言いながら、最後の望みとしてマダムを訪ねるキャシーとトミーが哀し過ぎです。

ガラス越しに手術台を見つめるキャシーの思い出で寄宿学校にいた頃からの3人が語られる、これもまた淡々としていて喜怒哀楽もそれほど感じないんですが、ここで大いに感情移入させられて鑑賞後の私自身の落ち込みを想像するとあれでよかったのかもと思ってしまった。
生あるものは全て終わりが来るのはわかっているけど、自分のクローンまで用意するほどの生への執着てなんなのかしらね。
キャシーとトミーも二人の今の時間を少しでも長く持ちたいとなった時、噂でしかない「猶予」に望みを託す。
生きている時間は限られている、生きてるだけで良し勝ちとか、だから大事に意味ある時間にしましょうというよりも、何が生への執着になるのかということを思ったし感じたし、でもどうあろうがどうしようが人はみんな遅かれ早かれ例外なく死ぬってことを強く再確認させられたような気がします。
envyさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-09-21 15:11:52)
👍 1
1.ネタバレ カズオイシグロ自ら製作を兼ねた映画。
原爆の長崎出身なのか、科学者の暴走の産物に対する目が鋭い。
クローン技術の非人間性を訴えている。

映画は、感情豊かなクローンたちの子ども時代から捉える。
クローンなのに、小さい頃から母性を兼ね備えている
キャシーは、聖母マリアのよう。
彼らは、恋もするし、芸術を生み出す喜びも知っている。

しかし、ラストは彼らにどんどん厳しくなっていく。
そして、キャシーにこう言わせる。
「生も分からず、みんな「完成」(死去)する」

科学者のクローンたちへの想像力の欠如が悲しい・・
トントさん [DVD(字幕)] 9点(2023-09-24 21:22:15)
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 49人
平均点数 5.90点
012.04%
112.04%
212.04%
324.08%
4816.33%
548.16%
61122.45%
71020.41%
8816.33%
924.08%
1012.04%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.66点 Review3人
2 ストーリー評価 4.00点 Review4人
3 鑑賞後の後味 5.00点 Review2人
4 音楽評価 4.33点 Review3人
5 感泣評価 3.33点 Review3人

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