映画『日本の黒い夏 冤罪』の口コミ・レビュー

日本の黒い夏 冤罪

[ニッポンノクロイナツエンザイ]
(日本の黒い夏 [冤enzai罪])
2000年上映時間:119分
平均点:6.29 / 10(Review 38人) (点数分布表示)
公開開始日(2001-03-24)
ドラマ犯罪もの実話もの戯曲(舞台劇)の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2023-12-31)【イニシャルK】さん
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監督熊井啓
キャスト中井貴一(男優)笹野誠
寺尾聰(男優)神部俊夫
二木てるみ(女優)神部の妻
遠野凪子(女優)島尾エミ
細川直美(女優)花沢圭子(ハナケイ)
加藤隆之(男優)野田太郎(ノロ)
北村有起哉(男優)浅川浩司(コージ)
石橋蓮司(男優)吉田警部
梅野泰靖(男優)鈴木捜査一課長
北村和夫(男優)永田威雄
岩崎加根子(女優)古屋教授
平田満(男優)小田営業部長
藤村俊二(男優)藤島教授
根岸季衣(女優)大出女医
反田孝幸(男優)神部の長男
山崎美貴(女優)
白鳥哲(男優)
脚本熊井啓
音楽松村禎三
山本純ノ介(音楽補)
作曲ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467
撮影沖村志宏(色彩計測)
製作日活
製作総指揮中村雅哉
配給日活
美術木村威夫
安宅紀史(美術補)
編集井上治
録音小川武(録音補)
照明矢部一男
その他吉川威史(キャスティング)
TBSテレビ(協力 TBS報道局)
朝日新聞社(協力)
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💬口コミ一覧

38.ネタバレ まず個人的な好みの観点から言わせてもらうと、こういったマスコミや情報化社会へのメッセージ性の強い作品はとても好きなジャンルです。『誰も守ってくれない』『それでも僕はやってない』然り。

テレビの情報に踊らされるな、ということをとても真剣に描いています。警察やマスコミにでも勤めていない限り、一般市民の情報源はニュースかテレビか。最近ではウェブ上のものもありますがそれもほとんどはどこかの出版社の記事がネタ元です。そういった中でマスメディアの責任というものは本当に大きいもので、それを認識するのにとても良い映画だと思います。

また個人的な話になりますが、私自身ニュースだけ見てわかったように物事を話す人がとても嫌いです。特にそれがこの映画のように誰かを貶めるような内容のものだったとき、私はよっぽどの確信(それこそ自分が関係者だというくらいの)がなければ絶対にその人の誹謗中傷はしないようにしています。自分が反対の立場ならと考えると、当たり前でしょうが顔も見たことないような人からそんなことを言われれば、腹が立ちますので。

顔を出して非難される人と、顔も出さずに非難する人と、どっちが公正かなんて誰でもわかるでしょうに。

作中では取材に来た学生らがすんなり容疑者の神部さん(作中)の話を信じてしまったのがちょっと気になります。「情報に踊らされないために」と言いながら、被害者側の話はノーフィルターで受け入れるのは、それはそれで違うだろう。どちらに対しても公平な見方が出来て初めて堂々と世に意見が出来るのではないか。この学生らも公平さを語りつつ、明らかに神部氏寄りの意見しかしてこないのが矛盾を感じるところでした。そういったものも判断材料の一つでしかないということも作中で大事にして欲しかったように思います。

しかし良い作品でした。こういう映画はもっと世に出て認識されていって欲しいですね。マスコミに流される人、もっと減ってくれますように。
TANTOさん [地上波(邦画)] 10点(2009-09-08 01:17:39)
37.ニュースでしか知りえなかった事件の背景が見えて、非常に興味深かった。役者陣の熱演とストーリーが見事。
サスペンス命さん 10点(2002-11-16 17:03:09)
36.私の今年のベストワン候補。事件の全貌・背景が分かりやすかった。俳優陣は皆熱演だが、やはり主役の中井貴一と特に石橋蓮司の芝居が秀逸。演出も静かでありながら時にダイナミックで観客を引きこむ2時間。ものすごく心の深い部分で、”生きる”ということを考えさせられる映画。”蛍”で涙するであろう作り物の感激とは違った意味で心に響き、観て良かった。(22歳)
ゴールデンリトリバーさん 10点(2001-05-28 22:31:35)
35.ネタバレ 一冊のノンフィクションを忠実に映像化した感じの映画でした。「冤罪がどうやって作られたか」というテーマを拙い部分はありながらも、感情的・一方的にならずあくまでも冷静に、かつわかり易く描いていて非常に面白かったです。マスコミに興味のある方には是非お勧めしたいですね(ちょっと作りは安っぽいですけど)。
  しかし、冤罪が悪意(まあ、某カルト集団が諸悪の根源であり憎むべき存在ではあるのですが)によって作られたのでは無く、警察にしてもマスコミにしてもあくまで自らの職務(使命)に忠実であったが故に作られてしまったということが非常に恐ろしいですね。警察は犯人を検挙し社会の安全と平穏を保つ、マスコミは高視聴率やスクープを目指し広告等の収入を確保するという与えられた役割を忠実に果たすために動いているわけで、それをしなければ生活が成り立たなくなっていくわけですから・・・・・・。ただ、そのことによって被害を受ける人が出てきたわけですから全く同情はできませんけど(人を傷つけ苦しめる使命などありえません)。
   散布されたサリンがまるで夜霧のようで、幻想的な悪夢のようでしたね・・・・・。被害にあった方々のご冥福を心からお祈りしたいと思います。
TMさん [DVD(邦画)] 9点(2007-07-27 17:59:57)
👍 1
34.松本サリン事件の全貌がやっとよくわかった。弱り目に祟り目とはこのことなのかな?
masaoさん 9点(2003-03-23 01:11:01)
33.ネタバレ まず、オープニングミュージックが信じられないくらいにダサい。言葉悪く言ってしまえば、タル過ぎて(歯が浮くような)。もしやこれはテレビドラマ並のものなのか、もしくはそれ以下なのかと一瞬不安がよぎり鑑賞ヤメようかなとさえ思えましたがそこは我慢。
しかし、我慢してよかった。その後は実に興味をそそる重厚さで松本サリン事件のその後の内情ドラマを見せてくれました。題材が地下鉄サリン事件ではなく、こちらをフォーカスされていた事の意味はでかい。そして何より、この“報道ミス事件”、“人権破壊事件”、“冤罪事件”が、エンターテイメントの業界内において、その記録がフィルム映画として後世に残ってゆくという事の意味はでかい。そしてそれを高校生を使い、一般目線で分かりやすくこちら側に伝えてくれた事の意味はでかいと思います。

そして終盤、過剰な演出されることなく、静かにサリンが放出されるシーンが怖い。えずい。
これを時系列に沿って最初に見せるわけでなく、後に持ってきたところに僅かながらもただの記録映画ではなく一応のエンターテイメント性を保った映画であることを感じさせてくれた気分になれました。

だが、ラストシーンにはまたもやオープニング時同様にダサいミュージックの使用。この音楽萎える。センス悪いよ。いいですか スタッフの方聞いてますか これは視聴者からの貴重な意見だよ!
3737さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2021-11-12 23:48:00)
32.被害者を加害者にしてしまう生々しさに引きつけられる。論理的思考を欠いたこうあるべきという思い込みと、村八分社会に根を下ろした世論の後押しが冤罪を作ってしまう過程がよく分かる。「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」という古代ローマ人の言葉が蘇る。自分も含めて偏向や誘導に馴染んでしまっている社会での冤罪根絶の限界を感じてしまう。作品としての出来はパッとしないが、とても心に響く映画だった。
ProPaceさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2016-05-26 20:13:59)
31.冒頭の松本市内の美しい風景と静かな音楽がとても印象的だ。この美しい平和な街にとんでもない大事件が起こるとは誰しも思わないだろう。そういう印象を起こさせてくれるが、事件は起きた。 
映画は高校生の取材によって進められるのが非常によい。事件が解明されていくのと同時に、どうして冤罪事件が起きたかもしっかりと私たちの目に焼き付けられる。
警察の見込み捜査、強引な手法が明らかになるのと同時に、マスコミの報道次第ではどんなにでも変わる恐ろしさを感じさせてくれる。
ESPERANZAさん [DVD(邦画)] 8点(2012-08-23 00:54:41)
30.面白いか面白くないか、と言ったら面白くない。
上手いか上手くないか、と言ったら上手くない。
しかし、撮りたいこと、伝えたいことが、こうも熱く明確な作品には、心を動かされずにはいられないものだ。
愚直で真っ正直な作風が、監督の清廉な人柄を伺わせる。
そしてその「志」が、作品の品格を高めているのだと、私は思う。
poppoさん [映画館(邦画)] 8点(2009-07-25 08:55:39)
👍 1
29.よくこの作品を警察は上映禁止にしなかったものですね、実在の河野さん一家の皆さんは大変でしたね、本当にお気の毒様でしたとしかいいようがありません。
白い男さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-02-11 15:42:50)
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28.当時よりも確実に肥大しつつある「情報化社会」に生きる私には、何とも耳の痛い作品。まだまだ世の中(不肖、情報の受けてである私も含む)、結構デタラメなんで、怖いですね。続編ともいえる(いえるか?)「それでも僕はやってない」も、観たくなってきた。「冤罪」が我々を襲う確率は、当時より右肩上がりなんだなぁ。
aksweetさん [DVD(邦画)] 8点(2007-04-11 00:07:23)
27.熊井啓監督の生真面目さ、正義感の強さがプラスに出た映画。映画の出来云々というより、いまこれを作らなければならないという義務感、使命感をすごく感じる。一部の俳優陣の学芸会みたいな演技が辟易するが中井貴一、石橋蓮司のうまさが、それを救ってあまりある。サリンでバタバタ人が倒れていく場面は怖かった。熊井監督の面目躍如だ。こういう映画は斜に構えないでこっちも真摯に見たいものです。
ひろみつさん 8点(2004-01-14 14:51:19)
👍 1
26.今どきお金を払ってこの映画を観に行く人は滅多にいないと思いますが、日本映画の良心として、この映画を作ろうと思ってくれる人がいることは嬉しいです。作りとしては非常に古式ゆかしい日本映画ですし、ここまで真面目に真正面からこういう題材を撮ること事態、あり得ないぐらい特殊なことだと思います。ただし映画にはこういう使命もあるということを、たまに認識しておくのは悪いことではないです。こういう事件があったことを、多くの人に知ってもらいたい、という作り手の誠意がこれほど感じられる作品に、最近では滅多にお目にかかれません。そしてこれをきちんとこのタイミングで映画にしておくことで、この作品は歴史にこの事件を記録しようとしているのです。それは正しいことで、楽しいことではないかも知れませんが、そういうことも映画としての一つのあり方ではないかと私は感じます。
anemoneさん 8点(2003-12-28 11:59:18)
👍 4
25.どうやって冤罪が仕立て上げられたかという部分も興味深かったけど、やっぱり松本サリン事件そのものが衝撃的だった。
正直言うと、この事件の報道に関しては阪神大震災で掻き消されてしまって、あまり記憶には残ってなかった。
改めて事件の詳細を知ることが出来て良かったと思う。
ラストの再現シーンはほぼホラー映画でした。
こんなことが身近なところで起こるかも知れないと思うと、とても怖いですね。
もとやさん [DVD(邦画)] 7点(2016-02-01 13:38:54)
24.ネタバレ 高校生がマスコミを取材して番組制作をするという実話(確か取材した男の子はその後松本のTV局に入社してたような)をベースに映画化したという少々凝った作品なので、この構造が理解できずにとまどう人が居るのは仕方ないかな。それに高校生は結果を知った上で取材をしているので、当時の混乱状況への追及がしやすいという優位性がある。ただし、目的はマスコミの糾弾ではなく、なぜこのようになってしまったのか?という真実の追求という体裁になっている。よって、この作品の本質はサリン事件の解明・説明にあるのではなく、ある事件に対する警察とマスコミの関係や姿勢、それに振り回される一般人の有り様を高校生の目線から描く事にある。いまどきマスコミが警察の情報を垂れ流しているだけだという事を知らない人はいないだろうが、一応警察の事は信じているのだろうし、ついつい第一報の刷り込みで脊髄反射してしまう状況は今も昔も変わらないように思う。
取材先のTV局の姿勢や登場人物が、どこまで実話で脚色なのかがわからない所が難点ではあるが、問題提起としてはよくできているし、さすがにラストの再現シーンは戦慄が走った。一番印象に残ったのは警察の焦りには長野五輪(のセキュリティー強化)があったという事。今後、東京五輪に向けて冤罪が発生する可能性が高くなるのでは?と心配になった。
東京50km圏道路地図さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-07-04 11:14:09)
👍 1
23.松本サリン事件をもっとこうエグく深く緊迫感とかあおって描いて欲しい人には肩透かしやと思う。そして、あの事件をまのあたりに知ってる人たちには、物足りない出来やと思う。あくまで真面目に、変に娯楽的に作ってない。中学生の社会の授業で「冤罪とマスメディアのあり方」って題材でそのまま放映してもおかしくない作りやねん。ただ、この事件は誰かが映画化して残すべきモノかもしれないし、この先、あの事件をまったく知らない子供達が、それこそ学生時代にマスメディアや冤罪や松本サリン事件の概要を知ろうとした時、そのキッカケとして、非常に感情移入しやすく優しい作りにはなってる。それなら、それでサリンがまかれる描写は余計かもしれん。サリンが散布される描写はやっぱ怖いもんがあったから。俺は正直、あの事件の裏側をもう一度垣間見れて、さらに第一通報者が加害者にされる怖さみたいなのを考えさせられ、退屈ではなかった。
なにわ君さん [DVD(字幕)] 7点(2006-05-07 01:53:35)
22.真実を見抜くのは難しい
フッと猿死体さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-02-22 13:19:23)
21.ネタバレ この作品は誰でも知っている松本サリン事件を題材にした、

きわめてリアルなドラマなのですが・・

視点は報道の体制を問いかけ、

犯人扱いされていた河野氏(もちろん違う名で登場)を中心に、

真実は報道によってゆがめられる怖さを描いていますので、

カルト教団の事件は二の次です。

私はこの描き方はよいと思いました。

悪いことをした架空の人物ではなく実在の人物がモデルならば、

こういう描き方の方がありかなと。

実在の犯人たちを派手に中心に持ってくると、

恐怖は間違えれば英雄視される恐れもあるのです。

ハリウッド映画ならば最後に真実の映像のあと、

カルト教団がいかに悪いことをしたかで終わるかもしれないし、

裁判のシーンまでつけてくれるかもしれない。

娯楽的にはそのほうが緩急がついていいのですが、

そうなると報道の冤罪を問うテーマがぼやけてくるのです。

邦画でそこまでやるのは無理でしょう。

好意的にこの真面目な作品を観ていたのですが・・

どうも作風が丁寧すぎというか、

私的には高校生は邪魔でした。

演技がどうというのではなくて、

ストリーテラーのように回想シーンに割り込んで問うのです。

これでは観ている方が自分で考えることができない。

頭で考えるのではなく自分のそのときの10年前の記憶で考えていくのに、

語られてゆくと自分の考えが映画を通しての理屈のようになる。

と私は思ったのですがもしかしたらこの描き方が共感できる人ももちろんいると思う。

そうだ思い出した、そうなんだよね、いや違うと思う、なんでそうなの・・

そういった問いかけは映画の中でできればしてほしくないのです。

それに扱っている問題が10年ほど前の最近の実話。

個人個人が思いを馳せ反省し共感し考えればいいことではないのでしょうか・・

ドキュメンタリーにはしたくはないと監督は言っていたけれど、

これではドキュメンタリーのようです。

アルメイダさん [DVD(字幕)] 6点(2006-02-15 11:00:37)
20.当時この事件、結構気になってたので最後まで集中してみれました。しかしノロじゃない方(コージだっけ?)の演技がオーバーすぎ。
やっぱトラボルタでしょうさん [DVD(字幕)] 6点(2005-10-25 17:26:07)
19.犯人扱いされた人の踏んだり蹴ったりぶりがよく描かれています。この映画の全てが真実ではないかもしれないけど、非常に勉強になりました。ラストのサリンの描写はなかなか…見ててつらくなりましたわ。
ふくちゃんさん 6点(2004-03-11 00:56:29)
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 38人
平均点数 6.29点
000.00%
100.00%
200.00%
337.89%
437.89%
51128.95%
6513.16%
737.89%
8821.05%
925.26%
1037.89%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.50点 Review2人
2 ストーリー評価 6.33点 Review3人
3 鑑賞後の後味 4.00点 Review2人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人

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