映画『一命』の口コミ・レビュー

一命

[イチメイ]
HARA-KIRI : Death of a Samurai
2011年上映時間:126分
平均点:6.57 / 10(Review 28人) (点数分布表示)
公開開始日(2011-10-15)
ドラマ時代劇リメイク小説の映画化3D映画
新規登録(2011-10-11)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2017-01-17)【イニシャルK】さん
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監督三池崇史
キャスト市川海老蔵(十一代目)(男優)津雲半四郎
役所広司(男優)斎藤勧解由
瑛太(男優)千々岩求女
満島ひかり(女優)美穂
竹中直人(男優)田尻
青木崇高(男優)沢潟彦九郎
新井浩文(男優)松崎隼人正
波岡一喜(男優)川辺右馬助
笹野高史(男優)宗佑
中村梅雀(男優)千々岩甚内
平岳大(男優)井伊掃部頭直孝
斎藤歩(男優)
仁科貴(男優)
原作滝口康彦「異聞浪人記」
脚本山岸きくみ
音楽坂本龍一
作曲坂本龍一
編曲坂本龍一
撮影北信康
製作松竹(映画「一命」製作委員会)
電通(映画「一命」製作委員会)
講談社(映画「一命」製作委員会)
朝日新聞社(映画「一命」製作委員会)
OLM(映画「一命」製作委員会)
プロデューサー坂美佐子
中沢敏明(エグゼクティブ・プロデューサー)
ジェレミー・トーマス〔製作〕(エグゼクティブ・プロデューサー)
制作OLM(制作協力)
配給松竹
美術林田裕至
松井祐一(特殊造形)
衣装黒澤和子(衣裳デザイン)
編集山下健治
録音柴崎憲治(音響効果)
その他坂本龍一(指揮・演奏)
IMAGICA(協力)
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💬口コミ一覧

28.ほぼ「切腹」のリメイクと言ってよい内容です。切腹は大好きな映画ですが、これはちょっと消化不良でした。2Dで観たのですが、特に3Dで観たいと思わせる画はなかったので2Dで十分でしょう。
時代劇初の3Dとのことですが、最初で最後になるような気がします。
映画ファンには周知のことですが、三池監督は下品&暴力描写に定評のある方です。
「13人の刺客」では、話のケレン味と暴力描写がマッチしていたと感じたのですが、この映画の静謐な空気の中にそれがあると、どうしても違和感を覚えてしまいます。
要するに中途半端に三池さんっぽさが出ていて、勢いのあるアクションでもなく、落ち着いた時代劇でもない、どっちつかずな雰囲気になっているのです。
また今作にはG(全年齢指定)ではちょっと甘いんじゃないかという残酷な描写が出てきます。これも監督らしいのだけど・・・むしろ作品全体に不快感を与えてしまうのではないかと心配になってしまいます。
大筋展開が切腹とほぼ同じであったので新鮮味は感じらませんでしたが、ラストが全く異なっています。
原作の「説明しすぎない」雰囲気が削がれてしまったと嘆く方もいるかもしれませんが、自分はこの結末は気に入りました。「切腹」を観た方も、このラストのためだけに観る価値は十分でしょう。
あと香ばしい事件を起こした市川海老蔵主演ということで身構えてしまいましたが、目力と、一喝をした時の声量、演技力は確かなもので役どころとしては良かったです。尋問シーンでは懐かしい記者会見の様子が脳内再生されそうになって大変だったり、目力が入りすぎて若干怖かったり、満島ひかりの父親役は年齢的に無理があるとか、いろいろ言いたいことはあるんですが、主演に相応しい仕事っぷりを見せてくれました。
ヒナタカさん [映画館(邦画)] 5点(2011-10-16 14:16:04)
27.ネタバレ 邦画史上屈指の名作をリメイクする、という事であまり期待をせずに鑑賞したが、それなりに観ることができた。「原作/映像作品に対するリスペクトを残しつつ、新しい解釈を取りこむ」というリメイク作品のあるべき姿勢を見せてくれているのは好感が持てる。ラスト「竹光」の扱いも主人公の主義主張としては理にかなっていて感心した。それでもこの点数にしたのは『ただ体面を保つためだけの「偽りの武士道」に対する糾弾』が映画的に弱い気がしたから。スクリーンで観た「切腹」では映像から情念というか、怒りが漂うくらいの迫力を感じたがこの映画に関してはあまり感じられないのがつらい。なによりも「切腹」で観客を不安に陥れる効果のあった撮影(宮島義勇の最高傑作でしょ、こりゃ)や音楽(武満徹!)の点でどうしても見劣りしてしまう。こればかりは仕方がないのかな、うむ。
Nbu2さん [映画館(邦画)] 6点(2011-10-16 15:45:41)
26.映画の冒頭、非常にショッキングなシーンがある。映画館の後方で観ていた中年女性は、気分が悪くなったようで、そのシーンを見るや否や呼吸が荒くなり、耐えきれずに席を立ったまま戻ってこなかった。
僕は、オリジナル作品である「切腹(1967年)」を鑑賞していたので、“そのシーン”があるだろうことも心得ていたが、それでも尚、あまりの光景に目を背けそうになってしまった。
ただ、“そのシーン”が、この映画にとって必要不可欠なものであることは間違いない。
そして、大傑作であるオリジナル作品を受け、現代においてそれを真っ正面から描き出すことが出来たのは、やはり三池崇史を置いて他に居なかったろうと思う。

主人公に市川海老蔵を起用した配役はまったく間違ってはいない。
武士の様式美と人間としての本質的な迫力を必要とする役柄に、“歌舞伎界のプリンス”は流石に合致していた。
色々と“お騒がせ”な話題にも事欠かない人なので、どうしても訝しく見てしまう側面もあった。
しかし、単純なことだが、例えば発声の仕方一つとっても、必然的に他の役者とは一線を画すものがあったと思うし、少なくともこの映画のこの主人公に対しては、市川海老蔵以外のキャスティングは想像できないと思わせるものがあった。

ただし、そういうことを踏まえて敢えて言うならば、やはり彼がこの役を演じるにはいささか若過ぎたように思えてならない。市川海老蔵の娘が満島ひかりでその夫が瑛太、瑛太が海老蔵に対して「父上」と呼ぶのにはどうしても違和感を覚えた。
よくよく時代性を考えれば、市川海老蔵の実年齢である三十代半ばで孫を持つということは充分にあり得る事だろうとは思う。
そもそも、「切腹」で同じく主人公を演じた仲代達矢は、公開当時三十歳だったらしいから、単に役者としての力量の差と言ってしまえばそれまでだろうとも思う。

しかし、市川海老蔵が見せたパフォーマンスと潜在能力自体は、確実に素晴らしく思えただけに、彼自身がもう少し一人の人間として様々な経験(「死ぬかと思った」一連の不祥事や実子の誕生も含めて)を経た上でこの役を演じたなら、もっと凄まじい描写が見られたように思う。

あと10年、いやあと5年、市川海老蔵がこの役を演じる時期を待っていてくれたなら、この映画はほぼ完璧な映画になったかもしれない。
鉄腕麗人さん [映画館(邦画)] 9点(2011-10-17 09:09:34)
👍 1
25.ラストに多少不満は残るが全体として見ごたえのある良い映画でした。海老蔵も現代劇では表情・セリフに違和感がありますが時代劇にはピタリとはまります。お勧め!2D観賞
東京ロッキーさん [映画館(邦画)] 8点(2011-10-20 15:03:58)
24.「切腹」を未見なので、この映画の素直な感想ですが、非常に良かった。
一見ミスマッチかと思われた、海老蔵の演技も時代劇中ではピタリとハマリ、満島ひかりのパッチリした目も静かな演技で違和感無し、竹中は抑えた演技で見事に脇を支え、役所は堂々たるもの、青木、新井、浪岡も一瞬見せる表情が命の役を上手く演じた、瑛太は一番役に合っている感じ、皆上手い大満足。
緊迫した静かな演出でドップリ引きこまれ最後まで釘付けだった。
津雲(海老蔵)の言い分も解るが、斉藤(役所)の言っている事の方が正論ではある、しかしそれでも捨てられなかった武士の魂に対する自分への怒りが、命に代えてまで主張をし剣の腕のみを存分に見せつけることで侍の最期とした、結果若者3人は十分追い込まれた訳だが、太平の世に戦闘が本来の仕事である武士という職業、そこにある不条理を目の当りにさせられる、お見事。
上映スケジュール的に2Dでの観賞、引きの町並みなど3D向きのアングルが多々あったがそれほど気にならず楽しめた。
カーヴさん [映画館(邦画)] 8点(2011-10-21 11:10:01)
23.ネタバレ 今の時代に「武士」はいません。「武士」の代わりに「仕事」があります。「武士」と「仕事」を置き換えて考えることができます。上流階級(役所広司たち)で生きていくには「武士道>人間性」っていう公式のもと動かないといけない。この階級の人達は、色んな物事が満たされているから、より満たされるためには武士道を優先しないといけない。仕事を中心に考えて生きることができるわけです。反対に下流階級(市川海老蔵たち)で生きていくには、逆に「人間性>武士道」っていう公式で動かないといけない。武士云々よりも、前提として日々生きていかないといけないから。仕事は単なる生きていくための手段で、そこに固執する暇なんて無い。これ、貧富の差によって見えてる世界が違うから、どっちが良い悪いとかじゃなくて、仕方ないって言えば仕方ないんですね。海老蔵寄りの目線で見れば、武士は「見栄やプライドに固執しているSNOB野郎」として描かれているし、役所広司寄りの目線で見れば、海老蔵たちは「嘘つきは泥棒の始まり。運が悪くて貧乏なのを人のせいにするな」と見えるし。まぁ、どっちかっていうと海老蔵寄りの目線で描かれてるので、SNOBな武士に対し「人の為なら見栄やプライドも捨てられる、それが真の武士じゃないの?」というアンチテーゼを言いたいんでしょう。傑作です。
VNTSさん [映画館(邦画)] 8点(2011-10-21 20:59:32)
22.ネタバレ オリジナルは未見。 生活に困った浪人が裕福な大名家に押しかけ面倒を避けたい屋敷側から金品をせしめる狂言切腹が流行る時代。淡々とその切腹を願い出るいかにも貧乏浪人とした風情の半四郎。それを諭すように一人の若い侍の顛末を語る斎藤。回想を交え徐々に事実が明らかになっていく流れは巧かったし、美術や登場人物の凛とした所作の美しさも相まって見応えがあった。 武士の魂である刀を質に入れてでも助けたかった家族。それでもお金が足りず噂を聞き行った狂言切腹。それを、武士の建前を押し付け、無理やり竹光での切腹を強いる井伊家の虐めっ子トリオ。 流行りの狂言切腹に苦慮し仕官に抱えたり金品を与える、という行為を家臣の前では易々と受けられない名家の家老である斎藤の武士の面目を重んずる気持もわかるが、恥を承知で竹光の刀を差し妻子を助けてくれるように願いを乞う求女の願い、それを酌んでやらないのは何故だ?という半四郎の気持ちもそれぞれよく分かる。 武士としての面子や体制を重んずるならば、と虐めっ子トリオを峰打ちで倒し、髷を斬り、それを持参し斎藤に見せる半四郎。3人がかりでも打ち負かされ、おまけに武士の誇りでもある髷を斬られた虐めっ子トリオは己を恥じて逃げ隠れしているが、それはどうする気だ?という半四郎の問いが判明した辺りはゾクゾクとしましたよ。武士道がいかにまやかしで無駄なモノ、体勢を整えるだけのモノであるか、という内容ですかね。武士の見栄や建前を守る前に人間としてどうなのか。それを井伊家の人間に問うためにきた半四郎。ちょっと抵抗してはみたが、抜いた刀は竹光だったってのも良かったな。たんなる復讐劇に終わらないトコが素晴らしかった。
ロカホリさん [映画館(邦画)] 8点(2011-10-21 22:11:16)
21.元ネタが良いのだからこれくらい出来て当たり前、というのが正直なところ。「十三人の刺客」に続き傑作時代劇をリメイクした三池監督の意図はどこにあるのだろうか。「自分ならあれよりもっと面白く描ける」とでも思い上がっているのだろうか。今度は「七人の侍」でも狙っているのでは…。とにかく後出しジャンケンはズルイっす。「12人の怒れる男」をパロディに焼き直した「12人の優しい日本人」をちっとは見習えば。それと3Dにした意味が分からない。風景シーン以外はほとんど3Dを感じられなかったし。
Q兵衛さん [映画館(邦画)] 6点(2011-10-24 14:09:32)
20.主人公は、考えようによっては、ダークナイトの「ジョーカー」的キャラクターと言えないこともない・・・かな?当たり前のように信じているその価値観が、本当に正しいのか?と揺さぶりをかけてくる。サラリーマンでも共感するというか考えさせられるところはあるんじゃなかろうか。家庭と仕事、どっちが大事なの!なんて。話を小さくしちゃった。3Dはあまり意味なかったです。
ゆうろうさん [映画館(邦画)] 9点(2011-12-13 11:53:00)
19.三池監督にしては抑えた描写。
ただ切腹シーンはすごい。直接見せてないのにすごい。
「スカーフェイス」の電ノコシーンを思い出した。
画面からは終始緊張感が伝わってくる。役者が良い。
海老臓さんが良いのにはびっくり。
ちょっとオーバーアクトと感じる部分はあるけど時代劇が似合うみたい。
役所さんもさすが。
「切腹」は見てないけど、脚本や設定づくりが素晴らしいと思った。
貧乏暮らしのセットが若干、作りこまれたボロさに感じたところはマイナスかな。
それと一緒で、海老臓さんは素晴らしいのだが、ちょっとキレいすぎたか。
あと、ラストの殺陣にもう少し、鋭さがあればもっと良かった気がする。
とは言え、久しぶりに見入ってしまう映画だった。
コーホーさん [DVD(邦画)] 8点(2012-04-13 04:33:28)
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18.見応えあり、でしたね..ただ、クライマックスの大立ち回りシーンは、作りすぎ、強すぎ、長~い (あんなに強かったら、傘作っていないで、剣術道場開けるでしょ)..それに、海老蔵の風貌はいいんだけど、一人だけ浮いた、歌舞伎のような台詞回しが、頂けない..オリジナルの仲代達矢には、到底敵わない...
コナンが一番さん [DVD(邦画)] 7点(2012-04-17 12:53:05)
👍 1
17.ネタバレ 『切腹』は未見。武士社会の矛盾を痛烈に皮肉った時代劇サスペンスドラマで言わんとしていることは非常に面白いし映画としても見ごたえがある。ただこの作品の完成度を落としているのは最後の殺陣と、貧乏武家に寄り過ぎたヒューマンドラマであろう。ただ悲惨な貧乏暮らしを描けばよいものを貧乏は「かわいそう」なようにダラダラと湿っぽく描いたのはいかにも失点。殺陣シーンも初めから三人の武士に勧解由が切腹を命じて筋を通させるだけで締まるものを冗長に過ぎた。あえて描くなら木刀で実力を見せた後、相手から真剣を奪って構えて見せたとたんに周りが一斉に怯み、それを見て井伊家の武士達の面目を潰したことに満足して切腹した果てるような展開のほうが主題には合ったのではないか。見ごたえはあるものの復讐劇としても風刺劇としてもそこの所の個人的な価値観のズレが惜しい映画であった。
Arufuさん [DVD(邦画)] 7点(2012-04-17 16:53:56)
16.ネタバレ 三池監督はいつも彼なりのジョークを必ずといっていいほど入れるものですが、本作はそういうシーンもほとんどなく、相当な真面目路線で硬派に作った印象。これは最初から賞を狙っていたんでしょうねぇ。ライティングもすごく暗いので、人によっては見にくいという批判もあるかもしれませんが、個人的にはこの作品のテーマにこの黒を基調とした重々しい画が合っていたと思います。市川海老蔵の初主演時代劇ということですが、彼の歌舞伎的な言い回しのある演技もなかなか様になっていて格好よかったです。時代劇ではあるけれども、このテーマは現代にもそのまま通用するお話で、武士の面目と人の情けのぶつかり合いはなにかと考えさせられます。個人的には、そういう面目とやらの上っ面や空虚さを、もっと痛烈に描いても良かったかなと。一番印象深いシーンは、なんといっても序盤の千々岩求女の切腹ですね。見てるこっちもお腹痛くなるほどのリアリティ。直接かっ割いてるところを見せてる訳ではないんだけど、音がなかなかリアルで、観る者に「想像」させる巧さが光ります。そんなわけで、リアルな江戸時代を堪能出来たわけですが、それ故に終盤の竹刀を持っての100人切りみたいなリアリティのない展開はちょっと違和感を持っちゃう。この点は三池監督らしい展開なんだけど、前述したように彼の色を抑えながらやってるもんだから、それが中途半端に感じてしまう面も否めなかった。貧乏を描くトーンも、やや上品すぎるきらいがあったと思うし。しかしながら、良作である事は事実です。皆の演技も全体的に素晴らしかった。7点を献上。
あろえりーなさん [DVD(邦画)] 7点(2012-06-03 19:32:49)
15.ネタバレ 『武士の面子だとか建前だとかそんなことは、どうでも良く、人間として生きろ』というメッセージは伝わった。
竹光でバタバタと倒して行く最後の殺陣は、あり得るはずもなく、さめてしまった・・・
ちなみに、原作未読、オリジナル未見。
あきぴー@武蔵国さん [DVD(邦画)] 6点(2012-06-10 19:42:13)
14.これは泣ける。
映画に泣かせたら勝ちというルールがあるのなら、この作品は間違いなく勝者なんだけど、どうも納得行かない部分もあった。
確かに同情の余地のある境遇や最期の優しさに触れて涙は溢れたのだけど、相手からしてみれば逆恨みにも程があるといった感じ。
要望通りに庭先を貸して、妻子の治療費として3両もあげたのにここまで荒らされますか。
なんとも後味の悪い作品でした。
もとやさん [DVD(邦画)] 5点(2012-08-06 19:33:42)
13.ご存じ、傑作時代劇『切腹(ハラキリ)』のリメイク。

恥ずかしながら、本作を観る前にその情報知らなかったものだから、ストーリー丸分かりで、観ていて少々しんどかった。
何故かって、この作品って、ストーリーがかなり魅力の大半を占めていると私は考えているから。
『切腹』を観ていた時は、先の読めないスリリングな時代劇に、興奮したものだ。
それを考えると、ストーリーと顛末を知っていて、この『一命』を観たことは、自分で言うのも何だが、不幸というか、愚かというか。

市川海老蔵の演技は可もなく不可もなく。
歌舞伎には精通していないので、知った様なことは言えないが、海老蔵の発声方法が、歌舞伎調の様な気がして、映画向きではない気がした。
少なくとも、本作での話だが。

それを食ったのが、満島ひかりの演技。
あまり目立った演技ではなかったが、控え目ながら、実に巧く演じていたように思う。

ところで、最後の雪は余計ではないか??
3D映画だから、とってつけた様に降らせた様な気がしてならない。

どんなジャンルでも器用にこなす三池崇史監督だが、人情劇となると、さすがに不向きでないかと。
三池監督は好きな監督の一人で、今までに20本近く観てきているが、本作のような人情劇主体の映画を撮るには、かなり無理があるような・・・

とは言え、そこはさすがの三池監督。
瑛太の切腹シーンは、かなりの迫力。
あと、満島ひかりが死んだ瑛太の手のトゲを取るシーンとか。

随所に三池監督らしさも出ていて、部分的ではあったけど、楽しめたのは良かった。
にじばぶさん [DVD(邦画)] 5点(2012-08-16 00:34:16)
12.ネタバレ 「武士の誇り」という日本人にとって重くて深いテーマ。武士であることを捨てワラにもすがる思いの狂言切腹。ギョロ目の市川海老蔵が主演。瑛太の切腹シーンは痛々しくて思わず蒼白…。
獅子-平常心さん [DVD(邦画)] 7点(2012-08-17 00:33:47)
11.ネタバレ オリジナル未見。瑛太の切腹は見ていて力が入った。脚本が丁寧で構成がしっかりしている。特に子どもが病気になってからの展開が、じっくり時間を使ってじわじわと見せられ、おかげでとってもかなしい。「武士の面目」がテーマだが、それを看破して爽快って映画じゃないんだよね・・・ 海老蔵の歌舞伎風なニュアンスが気になったが、オチも付いてていい作品でした。
ラグさん [DVD(邦画)] 7点(2012-08-19 00:57:56)
10.海老蔵が歌舞伎役者だからキャスティングされたのなら凄い。オリジナルのあの重苦しい問答こそ及ばないが、歌舞伎テイストで的確に処理されている。時代劇リメークが薄っぺらく失敗が多いなか三池監督はツボを抑えるのが上手い。
monteprinceさん [DVD(邦画)] 7点(2012-11-05 23:50:38)
9.ネタバレ オリジナルとほとんど同じストーリーですが、変更点もありました。そのためにテーマまでが変化した作品だったと思います。テーマがぼやけて失われたと言ってもいい。
私の見立てでは、オリジナルからの大きな変更点が2つありました。ひとつはラストの立ち回りに竹光で挑むこと。それによって井伊側の侍が一人も斬られない。目的は「武士の面目」を潰すことで、仕返しでは無かった事が強調されている。ふたつ目は、立ち回りの後の事後処理を家老が命じるシーンがカットされていること。家臣から死者が出なかったので事件を隠ぺいする必要が無かった訳ですが、井伊藩側の姿勢を表現する意味では必要なシーンだったと思います。
本作が「武士の面目」の虚しさをテーマにしているならば、突っ込みどころも少なくない。そもそも、武士の面目を利用するような狂言切腹から事が始まっているのだから、武家社会という土俵に乗ったまま武士論を展開するような矛盾を覚えます。人情を持った奴が一人もいなかったのかと詰られても、瑛太側の事情を知らない限りは食い詰め浪人の浅知恵にしか見えないし、3両を貸して放免する選択肢は無かったはずです。もし瑛太の事情を斟酌できる人がいたら、その人が主人公ですね。竹光で切腹させたことも介錯人の残虐趣味で、藩の方針ではありません。そうなると、あの切腹は事故性が高く、何を訴求したかったのかが見えにくい。正直に事情を放さなかった瑛太側の「武士の面目」に問題があるようにも思えます。
もちろん、先にオリジナルを観たから感じることです。そちらは大藩の「傲りと慢心」がテーマだったと思っています。それは「武士の面目」と似ているようで、全く違います。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-01-03 14:01:22)
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【点数情報】

Review人数 28人
平均点数 6.57点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
427.14%
5621.43%
6414.29%
7828.57%
8621.43%
927.14%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 6.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 6.00点 Review1人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人

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