映画『風立ちぬ(2013)』の口コミ・レビュー(2ページ目)

風立ちぬ(2013)

[カゼタチヌ]
The Wind Rises
2013年上映時間:126分
平均点:6.54 / 10(Review 184人) (点数分布表示)
公開開始日(2013-07-20)
ドラマ戦争ものアニメ伝記ものロマンス漫画の映画化
新規登録(2013-05-14)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2025-04-05)【イニシャルK】さん
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監督宮崎駿
庵野秀明堀越二郎
瀧本美織里見菜穂子
西島秀俊本庄季郎
西村雅彦黒川
風間杜夫里見
竹下景子二郎の母
大竹しのぶ黒川夫人
志田未来堀越加代
國村隼服部
野村萬斎カプローニ
渋谷はるか
ジョセフ・ゴードン=レヴィット堀越二郎(英語吹き替え版)
エミリー・ブラント里見菜穂子(英語吹き替え版)
ジェニファー・グレイ黒川夫人(英語吹き替え版)
スタンリー・トゥッチカプローニ(英語吹き替え版)
メイ・ホイットマン堀越加代(英語吹き替え版)
マーティン・ショート黒川(英語吹き替え版)
ウィリアム・H・メイシー里見(英語吹き替え版)
ヴェルナー・ヘルツォークカストルプ(英語吹き替え版)
ジョン・クラシンスキー本庄季郎(英語吹き替え版)
イライジャ・ウッド曽根(英語吹き替え版)
原作宮崎駿「風立ちぬ」(原作掲載 月刊モデルグラフィックス)
脚本宮崎駿
音楽久石譲
作詞荒井由実「ひこうき雲」
西條八十「風」(訳詩)
作曲荒井由実「ひこうき雲」
ウェルナー・リヒャルト・ハイマン「Das gibt's nur einmal」(邦題「唯一度だけ」)
主題歌荒井由実「ひこうき雲」
撮影奥井敦(撮影監督)
製作奥田誠治(製作担当)
日本テレビ(「風立ちぬ」製作委員会)
電通(「風立ちぬ」製作委員会)
博報堂DYメディアパートナーズ(「風立ちぬ」製作委員会)
三菱商事(「風立ちぬ」製作委員会)
東宝(「風立ちぬ」製作委員会)
高井英幸(「風立ちぬ」製作委員会)
島谷能成(「風立ちぬ」製作委員会)
市川南〔製作〕(「風立ちぬ」製作委員会)
ウォルト・ディズニー・ジャパン(「風立ちぬ」製作委員会)
製作総指揮フランク・マーシャル(英語吹き替え版)
プロデューサー鈴木敏夫
川上量生(プロデューサー見習い)
制作星野康二
スタジオジブリ
配給東宝
作画高坂希太郎(作画監督)
米林宏昌(原画)
近藤勝也(原画)
友永和秀(原画)
本田雄(原画)
山下明彦(原画)
青山浩行(原画)
古屋勝悟(原画)
田中敦子〔作画〕(原画)
新井陽次郎(動画)
美術武重洋二(美術監督)
保田道世(色彩設計)
高屋法子(ハーモニー処理)
編集瀬山武司
録音東北新社(音響制作協力)
東京テレビセンター(音響制作協力)
木村絵理子(アフレコ演出)
その他スタジオジブリ(提携)
日本テレビ(提携)
電通(提携)
博報堂DYメディアパートナーズ(提携)
三菱商事(提携)
東宝(提携)
堀辰雄(献辞)
久石譲(指揮・ピアノ)
IMAGICA(デジタルラボ)
鈴木敏夫(キャッチコピー【ノンクレジット】)
読売新聞社(特別協力)
あらすじ
零戦の設計者堀越二郎と作家堀辰雄をモデルに、美しい飛行機を製作したいという夢を抱き情熱を注ぐ青年と、彼が愛した女性との出会いと別れを、宮崎駿監督が自身の集大成として描く。青年が生きた大正から昭和の日本社会の様子を、大震災、避暑地の田園風景から、庶民の生活に至るまで、丹念かつ綿密に、そして、圧倒的な美しさで描いていく。第71回ゴールデングローブ賞外国語映画部門・第86回アカデミー賞長編アニメ部門にノミネート
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💬口コミ一覧

164.ネタバレ  いろいろな意味で新鮮な驚きを感じる映画だった。
まず、完全に大人向けの映画であること。自分のジブリ一押しの「豚」でもかなりそういう傾向はあったが、それでも多少はお子様向け要素を残していた。
 だけども、これは大人、しかも大正から昭和の歴史がある程度入っている大人向けで、
さらに「会議は踊る」がすぐわかったり、九六式艦戦から零式観戦への流れを知ってる人間にだけは、一層楽しめるという「わがるやつだけわがればいい」という映画。
 子供がどうしても見たいというならともかく、楽しませようとして連れて行くのは、お勧めできない。
 あと、扱った時代が大正時代から昭和への戦争の時代、しかも主人公が軍事兵器の著名な設計者、にも拘わらずあくまで主人公の目は高みに向けられているだけ、「自分の作った飛行機は人殺しの道具」なんていう中途半端なイデオロギー色が一切感じられないのも実に快適だった。
 ただ、自分的には良い映画だけど、一般向けにはどうかな。上映30分前に行って上の方に座れて、なおかつ最前列2列が空いていたのにはびっくり
rhforeverさん [映画館(邦画)] 7点(2013-07-25 15:40:09)
163.ネタバレ <超ネタばれ注意>
終盤、二郎は自身と菜穂子のことを「僕たちは1日1日をとても大切に生きているんだよ」と言い、黒川婦人は山に帰る菜穂子のことを「美しいところだけを好きな人に見てもらおうとしていたのね」と言いました。
菜穂子が出て行く前、二郎はタバコを吸うために外に出ようとしますが、菜穂子にここでよいと言われます。
このタバコのシーンは批判を浴びることも多いようですが、たとえタバコの害があっても「少しの間だけでもそばで寄り添うこと」「美しい自分を見ててほしいこと」を菜穂子が望んだ―と考えれば納得できます。

そして素晴らしかったのはラストシーン。
菜穂子は再会したあの日のように、パラソルを持ってそこにいます。
菜穂子は「あなたは生きて」と二郎に声をかけます。そして彼女は風のように消えていき、パラソルも消えました。カプローニは奈保子を「美しい風のような人だ」と表現しました。
二郎は、ただ美しい飛行機を作りたかった・・・しかし二郎が作った飛行機は、望んでいない戦争のために、やがて残骸になるものでした。
中盤に本庄が言った「矛盾」ということばは、二郎にも当てはまります。
菜穂子の「美しいところだけを見てほしかった」という想いは、二郎が最後に飛行機の醜い残骸を見たことと正反対のものです。
だからでこそ、菜穂子は二郎の前から姿を消したのでしょう。
そして彼女は最後まで「美しい風のような人」となったのです。
本作で戦争の描写が一切ないのも、観客に「美しいものだけ」を観てほしいという意向なのだと思います。

中盤の主人公が仕事をしている描写が全く面白くなかったのは残念ですが、晩年の宮崎駿の想い、そして美しさを感じられる作品です。
ヒナタカさん [映画館(邦画)] 6点(2013-07-25 20:20:45)
👍 1
162.ネタバレ  本作は、飛行機設計に邁進する堀越二郎と堀辰雄の「風たちぬ」を融合させたものとのことでしたが、単に2つの話を合わせたものという印象が残りました。
 菜穂子が結核であると分かっても、主人公は生活の軸足を飛行機設計から菜穂子へと移すか移すまいかと葛藤するようなことは全然なく、それぞれ独立したストーリのようでした。いくら昔のこととはいえ、やはり、結核患者のすぐ脇で煙草は吸わないでしょう。ここの違和感は強く残りました。
 そんな主人公よりも、高原のサナトリウムで大人しく我慢して一寸長く生きるよりも、多少命は短くなるけれども一番居たい所にいる決意をする菜穂子とそれを理解して応援する周りの人々に共感しました。
 この菜穂子は、意志の強さから、同じ堀辰雄の作品でも「風たちぬ」の節子でなく「菜穂子」の菜穂子でしょう。
 エンドロールで流れる荒井由美の「ひこうき雲」は秀逸。この映画にベストマッチですね。まるで、タイアップ曲のようです。
ぶん☆さん [映画館(邦画)] 6点(2013-07-25 22:17:00)
161.何もないまま2時間経ってしまった.「死の翼アルバトロス」の方が30分で数倍楽しめる.「才能の寿命は10年」という言葉は,監督本人の実感なのだと思う.コナン~ラピュタで枯れてしまったのでしょう.
マー君さん [映画館(邦画)] 4点(2013-07-25 23:52:59)
160.宮崎監督はファンタジーを作るのに長けている監督なのでノンフィクションを描くのは向かない監督だと思っていたが、この人物に関して言えば宮崎監督で良かったと思う。他の監督が描いていたら零戦をメインに、それができるまでの話になってたと思う(そうするとまたかの国がクレームをつけて来るかもしれない…)。しかしこの作品では零戦はほとんど出てこない。二郎そのものを描いている。かなりフィクションも入っていると思うが、飛行機設計に情熱をかけた人物という点はよく表現できていたと思う。残念だったのは夢の部分。これは二郎を表現する為に監督が創作したものだが、これは二郎が現実逃避しているようにしか感じず、正直いらなかったのではないかと思う(ただそこがなくなってしまうと監督らしさがなくなってしまうが…)それでもこの作品に感動してしまうのは菜穂子さんの存在が大きい。今まで数多のヒロインを描いてきた監督の本領発揮という感じだ。歴史好きとしては物足りなさを感じる作品だが堀越二郎にそこまで注目した事がなかったので観れて良かった。堀越二郎にスポットライトを当てたという意味ではこの作品は成功している。
Yoshiさん [映画館(邦画)] 6点(2013-07-26 21:33:31)
159.印象に残るのは「タバコ」かな。JTの回し者じゃないかと思うくらい「タバコ」のシーンが不自然に多い。
「タバコ」は「兵器」なのかもしれない。「兵器」が好きで好きでたまらないけど「戦争はいけませんよ」と言い訳が入る。
巨匠と呼ばれ世の中への影響も無視できないのかもしれないけれど、「兵器が好きで何が悪い」って完全に開き直って作品作って欲しい。
プロデューサーの意見なんて聞くな。もう時間がないよ。「豚の虎」期待してます。
ピチクンさん [映画館(邦画)] 7点(2013-07-27 10:12:50)
😂 1
158.ネタバレ  6点にしたのは5点だとDVDでもいっかって評価だから…。これは映画館で観なかったらつまんないかも。
 話としては面白いか面白くないかっていうと正直あまり面白くないです。子供向きでは絶対ないと思う。子供はラピュタ見てなさい。
 ただただ映像の素晴らしさを見た2時間だった。宮崎駿の空に対するあこがれの集大成というような。
 本当の堀越二郎さんのことは置いといてこの映画の二郎さんですが…。とにかくおたくだなあ…。当時のいいおうちの知識人ってみんなこんなかんじっぽい。
 最初は大震災の時に助けた女中さんのことが好きだったんじゃないかと思ったので(年からいっても後姿を思い出してたりというシーンとか)奈穂子さんの方ですか…。まあそうですよね・・・。
 でもほんとに菜穂子のことが好きなのかな。向こうが好意を寄せてくれたからじゃないのかなあ?いきなりおうちに訪ねていっちゃう情熱的なとことその後の生活のあっさり感が変な感じ。まあ日本の男はそんなもんか。肺病の人の前でタバコ吸ってるしね…。病気の苦しさも貧乏のつらさも戦争の恐ろしさも次郎の周りに薄い膜があってそこから少しのぞくだけ…。クリアなのは美しい飛行機だけ。なので夢のシーンのほうが現実感があるというか、生き生きしている。
 庵野さんの声に批判もあるようですが、私的にはすごくあっていました。というのも知り合いのT大の理系君にそっくり。そうそう、こういうしゃべり方するよね。常に他人事のような。
歩き方もこんなかんじ。どこかで観察していたんだろうか・・・・。
ぺーこさん [映画館(邦画)] 6点(2013-07-29 22:49:25)
👍 1
157.完全肯定!

カリオストロから34年、ナウシカから29年、当初の大人も子供もという重圧から開放されてきた近年、創りたいもの自分の好きなものに特化してきた「紅の豚」以降の作品は、宮崎駿の作家性が客を選ぶようになった、特に死にまつわる描写が。

それでもジブリ、客は入るのでいろんな批判的意見も目に付くが、同じく年齢を重ねた自分には常にビタビタはまる。もしかして俺に見せるために創っているのか?などと勘違いしてしまうほど。

煙草をバカスカ吸い、震災の重厚な演出、軍人をアホのように描写、詳細な飛行機設計製作過程の表現、避暑地のドイツ人に忍び寄るもの、特高なんていうバカの扱いと物作り企業のプライド、帰ってこなかった戦闘機と戦争は町の炎上シーンで一瞬、レンズ越の目は歪み、信じられないサナトリウムでの治療から菜穂子が戻った訳、などなど・・・どれも素晴らしい、監督の言いたいことがリアルに伝わり涙が溢れる。

まだまだ良い作品を見せてくれる事を願ってやみません。

※映画館入場時に渡された、鑑賞後に見てくれと言うかさばる紙切れ、高ぶって開いてみるとau宣伝の上に文章の不可解さ、あれは興ざめ鈴木P、監督の才能を再認識した上で己の仕事に専念してください。
カーヴさん [映画館(邦画)] 9点(2013-07-30 11:04:12)
👍 2
156.菜穂子と再会するまでの時間が少々長く中だるみ感は否めませんが、最近のジブリ作品の中では間違いなく当たりだと思います。物語に内容は少ないですが、映像が綺麗で飛行機がとにかく事細やかに描かれており感動しました。

鈴木さん [映画館(邦画)] 7点(2013-07-31 20:17:59)
👍 1
155.ネタバレ 原作は未読で鑑賞。ある意味非常に評価が難しい作品と感じた。単純に面白いわけでもなく、主人公達に感情移入しやすく作っているわけでもなく(二郎と菜穂子の出会いの場面で、あの時代に外国語を交わし合うといった情景は私達の住む世界と最初から違うと感じたし、感情の起伏に乏しい庵野の声も観客に「慣れ」を要求している)、学ぶべきメッセージもよく見えない(あったとしても既に既視感があり陳腐化している)。だが、大正から昭和という日本に暗雲が立ち込めつつある時代はアニメ作品の舞台としては特異であるものの、しっかりと描写されているし、最愛の人と切ない想いを慈しみあった経験がある人は、二郎と菜穂子のなにげないやりとりに心の琴線を揺り動かされるだろう。劇中、二郎の夢の場面がポイントとして幾度も挿入されるが、もしかしたら全編がこれ宮崎監督の夢なのではないかとも思えてくる。だからこそ物語は美しい飛行機と美しい菜穂子にフォーカスされ、他のディティールは省略されているのかもしれない。 そして主題歌の「ひこうき雲」はエンドタイトルとして珠玉の光彩を放っており、深い余韻を残すことに成功している。
田吾作さん [映画館(邦画)] 7点(2013-08-01 13:52:52)
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154.ネタバレ 想像していたより良い映画だった。主人公の飛行機にかける熱意、妻への愛情、共に未来と現在からくる懸命さが、切なさと、そして空しさを強く表現している。未来:二郎は過去と現在を繋いで未来を創るでなく、ファンタジスタのように未来だけを見つめ、たぐり寄せる。現在:二郎と菜穂子は危惧される未来よりも、今の愛情を毎日確かめ合う。映像美も相まって、死のシーンさえもファンタジーのように、夢見る世界に昇華させているのはアニメ、宮崎駿ならではではないか。「創造に費やせるのは10年の期間だけだ。君の10年を...」とあったが、10年どころか、刹那を未来のために生きる様。だからこそ、結婚のシーンでは泣けた。いつだって未来は今この瞬間から始まるのだ。夢を見ている時間さえ、夢見る世界の1ピースになる。 駿自身も、このようなファンタジーをつくってきた時、同じことをおもい、同じことを感じ、空しさの中に夢を見てきたのではないだろうかと、自己投影も強く感じた作品。
元祖さん [映画館(邦画)] 8点(2013-08-02 01:53:20)
153.ネタバレ 鑑賞中は、特に菜穂子の場面に涙するのだが…。
後になって、じっくり考えると「随分と男に都合のいい女性」と思う。
あなたは白馬に乗った王子様よ、泉にお願いしていたの、お受けします、
会いたくて抜け出して来ちゃった、こっち来て、手を繋いでいたい、
夢に向かって(設計して)いるあなたを見ていたい、タバコ吸ってもいいわよ…。
う~む。設計を続ける彼に黒川が問う「君のエゴなんじゃないかね?」その通り。
「二人には時間が無いから」そうか?。それは「美しい飛行機を作りたいという彼の夢が
私の夢でもあるのよ」という「男性側からの理想的女性像」の上にだけ成り立つ話では?。
いよいよ余命少なになったら、黙って病院へ帰る…。彼に迷惑かけないわ。
美しい自分だけを見せたい?。血ヘド吐いたって愛する人は最後まで美しいだろうに。
腐海の毒で傷んだ手を「美しい手」と捉えるナウシカこそ大人ではないか!。
二郎、何やってんだ。死という魂の離陸に付き添いやがれ。
まあ、その辺は描いて無かっただけで不明なのだが…。
アニメーションと飛行機の違いはあれど、つい「監督自身の理想(の女性)を描いたのか?」と
思わずにいられない。そういう男を愛してしまう古風な女か。
この映画は、現代の女性から見てどうなんだろう。
じょるるさん [映画館(邦画)] 7点(2013-08-02 16:12:10)
👍 1
152.ネタバレ 一般ウケはしないと思う。
ただ個人的には大好きです。
色々な見方ができる映画です。
そのひとつが「夢や愛、生きることが持つ業」やと思います。
飛行機を作ることも、結核の妻を愛するのもすべて業。
ただ純粋に美しく飛ぶ飛行機を作ろうとしても、莫大な金と労力がかかり軍用機として多くの生命を奪う(国防とかは置いといて・・・)。
結核の妻を愛することも上司の言うようにエゴ。
でもそんな夢や愛を綺麗に描いて肯定してるんですよ。
ラストの焦土と化した国土と飛行機の残骸の上に、美しい緑の丘があって美しいゼロ戦が飛んで、愛する妻がいて・・・。
ジブリシリーズの中でじゃりン子チエの次か同じくらい好きな映画ができました。
いや~よかった。
CBパークビューさん [映画館(邦画)] 8点(2013-08-02 17:08:15)
151.◇風、空、飛行機。愛するものを詰め込みました!という潔さ。◇説明的な描写が少なく、時代背景がわからないところがあったり、明らかな口述効果音に違和感があったりで、思ったより感情移入できなかった。◇でも、映像の美しさは存分に楽しめました。◇震災・戦争の時代背景や「生きねば」というコピーとは裏腹に、主人公はそれらをたんたんと受け入れているように見えます。が、「生きる」ということは、まさに生活であり、日常の連続なのだ、というメッセージのようにも感じました。
ハクリキコさん [映画館(邦画)] 6点(2013-08-03 11:53:12)
150.大好きなユーミンの名曲「ひこうき雲」の長ぁいPVだと思えば良い作品に思えますが。
tonaoさん [映画館(邦画)] 4点(2013-08-03 22:04:26)
149.主役の演技が擁護しようもないほど下手で、どのシーンもギャグに見える。
ただ、じゃあダメなのかと言われればそうでもなく、理由はどうあれ笑えることは良いことなので、素直に笑って楽しめれば、これはこれで長所とも言える。結果論もいいところだけど。

さて、もしマトモな声優やナレーター上がりの役者が主演をしていたらと考えると、やや全体の纏まりが悪く、趣味に偏りすぎた場面(特にドイツの小型機をナメるカット等はいちいち退屈だった)も目に付くものの、総じて言えば普通のアニメ映画といえるだろう。さして良くもなく、けなすほど悪くもなくといった感じだ。

敢えて際立った長所を挙げるとすれば、モブシーンか。前半での列車の俯瞰、避難する人の群れなどは素晴らしい。
それから、ちょっとしたことだが風呂敷越しの灯りの表現も良かった。

あとは……いや、まあ、そんなところ。
肛門亭そよ風さん [映画館(邦画)] 5点(2013-08-03 22:18:25)
148.ネタバレ 一言でいうと、この風立ちぬは腹立ちぬです。まず、庵野さんの一辺倒な声。なぜ飛行機の話をしている時の声色と好きな女性に「きれいだよ」という声色が同じなのですか。今回の作品では劇中でキスシーンがある。それなら尚更女性への愛情表現にも一層熱を込めるべきではないでしょうか。
音に関してもう一つ。今回の効果音は人間の声を使用したとのこと。なぜこれまでの本物に近い音を生み出してきた技術を無下に放り出して、こんな不気味な音を流したのでしょうか。
次にヒロインの菜穂子は美しいが病弱体質で結核。ならサナトリウムにいなさい。サナトリウムを抜け出して結婚して、旦那の横にいたいからといって喫煙を許したり、うつるかもしれないのに布団を持ち上げて「来て・・」と言ったり、散歩するといって姿を消したり・・。その結果が自分が死んでいく姿を見せたくなかったなんて!この安っぽいパターンは邦画では数年前にセ○チューがやってるわけですよ。自らの奔放さに酔っているヒロインに対して「まだ生きてるんか・・はよくたばりや・・」と思ってしまいました。とても残念です。
ストーリーでは、この映画は結局何に軸をおきたかったのでしょうか。飛行機作りへの情熱?戦争に使われるという葛藤?それともラブストーリー?軸がぶれていて一体どこに腰をすえて観たらいいのかわからない。
先日のラピュタを鑑賞して、宮崎駿の「飛ぶ」ことへの執着心・羨望・憧れを改めて認識しました。サツキとメイはトトロのお腹に掴まり、キキはほうきやデッキブラシに跨がり、ラピュタという巨大都市を宇宙に浮かべ、姫様はキツネリスとメーヴェに乗り、豚にさえ「飛べない豚はただの豚だ」と言わせた宮崎駿です。
空への憧れはこれまで何度も感じ、彼の映画の主人公たちが空高く飛ぶ度にわたしも一緒に飛翔するような魅力がありました。
素晴らしい点としては松任谷由美のヒコーキ雲です。このために1800円払いに来たのかーと思うほど、映画館のサウンドで聞けてよかった。
宮崎駿はこの作品を最後に引退するのでしょうか。余計なお世話でしょうが、それくらいの意気込みを感じた番宣だったので。もう宮崎駿監督のネームバリューがあったとしても、映画館で鑑賞することはないでしょう。とはいえ今後もジブリには期待しています。
どうか、リアリティーに慣れた子供たちに、映画館では夢を観させてください。
アンヌさん [映画館(邦画)] 2点(2013-08-04 17:40:04)
👍 1
147.ネタバレ 愛だね。震災時のジェントルマンさに惚れ惚れ。草をパクつくドイツ人のあたりで眠気が。結婚式で泣けました。ポニョよりは良かったです。
すたーちゃいるどさん [映画館(邦画)] 7点(2013-08-05 23:28:03)
146.ネタバレ 久々に宮崎駿らしいアニメだったと思う。
これを観ると”ハウル”や”ポニョ”は少しファンタジーに傾倒し過ぎていたと思う。
宮崎駿アニメは描写力があるのでファンタジーよりも日常を軸にして描いたほうが表情が生き生きとするかもしれない。
この作品を観ると、近年の彼の作品にあった停滞感は意味があってのことだったなのだと思った。
というのもこの作品は、彼の過去の作品の多くが生かされた力作だったからだ。
宮崎駿の作品というと「大人から子供までが楽しめる」という印象がある。
しかしこの”風立ちぬ”は子供向けな作品ではない。
実際に「面白かった」と言っている子供の声も聞いているので決して断定はできませんが、この作品は子供には難しいんじゃないかなと思う。
今までの彼の作品は少年少女の視点で描かれていたが、
本作では青年の視点で青春が描かれているからかもしれない。
男のロマンや男女の純愛とかいったものは子供向けに属するはずがない。
ところでこの作品では宮崎駿監督の飛行船好きがハンパなく表れている。
彼の作品には空を飛ぶものが多い。その点では”ラピュタ”が最も評価され”もののけ姫”は不評だった。
この”風立ちぬ”ではその点はしっかりしている。

途中でなんか”ハウル”を見ているときのようなダルい疲れを感じてしまった。
これは纏まりに欠けたところが中盤にあるからだと思ったが、
もしかしたら鑑賞者である僕の問題かもしれない。

ヒロインは二人いる。メインヒロインの菜穂子は美しかった。

この作品は宮崎駿の母に対する想いが最も強く出ていると感じる。
ゆえに宮崎駿アニメ史上最も感涙必至な作品だった。
松任谷由実の歌うテーマソングを聴くとまた泣けてくる。
既に述べられていると思うけど宮崎駿の作品のタイトルには「の」が必ず入るがこの作品にはそれがない。ちょっと残念。
宮崎駿のアニメはしばしば予言説がネット上で噂されるので、それも考えると真に迫った地震のシーンなどは少し怖く感じる。
宮崎駿は最後までライバル高畑勲を意識してたんじゃないかと思う。
というのも本作の結婚式での着物姿のヒロインは宮崎アニメにしては異様な場面で、高畑勲監督が制作中の「かぐや姫の物語」からのインスピレーションはあったんじゃないかと思う。
ゴシックヘッドさん [映画館(邦画)] 7点(2013-08-06 19:06:21)
👍 1
145.ネタバレ 宮崎監督の「飛ぶことへの愛」が惜しみなく発揮されている。もともとラピュタが飛び、ナウシカではメーヴェに乗り、トトロも飛び、カリオストロでさえルパンは飛行機で侵入し、豚さえも飛び、千と千尋もメインはハクが飛ぶところ。それだけ飛ぶのが大好きな監督が徹底して「夢」を追いかけて飛ぶシーンを作り上げた作品、といっていいだろう。

■冒頭からエンディングまで繰り返し描かれる「夢」のシーン。そしてロマンスも、菜穂子は自らの命を削ってサナトリウムから降りてきて、二郎は結局日中のほとんどを飛行機に費やし夜のわずかの時間しか会えず、それでも最期の美しくない姿は見せまいと再びサナトリウムに戻る、通常ではありえないまでの献身性。出会いから死別まで、まさに「夢」のパッチワーク。展開がトトロ的で山場がないのも、全編のそうした雰囲気を楽しむタイプの作品なのだろう。

■裏テーマは「生きねばならない」「悲惨の運命を受け入れること」等であろう。カストルプも登場し、トーマス・マンの『魔の山』の設定はいろいろとバックにある。しかしこの作品中では葛藤(飛行機への愛と戦争利用の間の葛藤、妻と飛行機の間の葛藤など)はほとんど描かれず、主人公は飄々としている。こうした難問に対して「純朴さでもって超越せよ」ということであろうか。

■二郎に感情移入するか、菜穂子に感情移入するかで、見え方もだいぶ変わるように思う。二郎は飛行機への愛(オタクともいえよう)は素晴らしいが、全体にピュアというか単純な描かれ方であり、対する菜穂子は自己犠牲と献身性、死に向かう姿勢を提示している。映画館で女性客の一定数がラストで泣いていたのはどこに感情移入したかもあるだろう。
θさん [映画館(邦画)] 8点(2013-08-09 01:42:35)
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【点数情報】

Review人数 184人
平均点数 6.54点
042.17%
110.54%
221.09%
384.35%
4179.24%
5179.24%
63116.85%
73921.20%
83720.11%
9137.07%
10158.15%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.27点 Review18人
2 ストーリー評価 6.10点 Review29人
3 鑑賞後の後味 7.19点 Review31人
4 音楽評価 7.68点 Review29人
5 感泣評価 6.39点 Review28人

【アカデミー賞 情報】

2013年 86回
長編アニメーション賞鈴木敏夫候補(ノミネート) 
長編アニメーション賞宮崎駿候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2013年 71回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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