映画『かぐや姫の物語』の口コミ・レビュー(2ページ目)

かぐや姫の物語

[カグヤヒメノモノガタリ]
The Tale of Princess Kaguya
2013年上映時間:137分
平均点:7.19 / 10(Review 113人) (点数分布表示)
公開開始日(2013-11-23)
ファンタジー時代劇アニメ小説の映画化
新規登録(2013-07-23)【鉄腕麗人】さん
タイトル情報更新(2023-05-24)【イニシャルK】さん
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監督高畑勲
朝倉あきかぐや姫/女官
高良健吾捨丸
地井武男
三宅裕司翁(一部代役)(特別出演)
宮本信子媼/語り
高畑淳子相模
田畑智子女童
立川志の輔斎部秋田
上川隆也石作皇子
伊集院光阿部右大臣
宇崎竜童大伴大納言
中村七之助(二代目)御門
橋爪功車持皇子
朝丘雪路北の方(友情出演)
仲代達矢炭焼きの老人
クロエ・グレース・モレッツかぐや姫(英語吹き替え版)
原作高畑勲(原案)
脚本高畑勲
坂口理子(脚本)
音楽久石譲
東京交響楽団(演奏)
作詞二階堂和美「いのちの記憶」
高畑勲「わらべ唄」/「天女の歌」
坂口理子(脚本)「わらべ唄」/「天女の歌」
作曲二階堂和美「いのちの記憶」
高畑勲「わらべ唄」/「天女の歌」
主題歌二階堂和美「いのちの記憶」
製作氏家齊一郎
奥田誠治(製作担当)
スタジオジブリ(「かぐや姫の物語」製作委員会)
日本テレビ(「かぐや姫の物語」製作委員会)
電通(「かぐや姫の物語」製作委員会)
博報堂DYメディアパートナーズ(「かぐや姫の物語」製作委員会)
三菱商事(「かぐや姫の物語」製作委員会)
東宝(「かぐや姫の物語」製作委員会)
高井英幸(「かぐや姫の物語」製作委員会)
島谷能成(「かぐや姫の物語」製作委員会)
市川南〔製作〕(「かぐや姫の物語」製作委員会)
ウォルト・ディズニー・ジャパン(「かぐや姫の物語」製作委員会)
製作総指揮フランク・マーシャル(英語吹き替え版)
企画鈴木敏夫
プロデューサー西村義明
制作星野康二
スタジオジブリ
配給東宝
作画百瀬義行(特任シーン設計)
安藤雅司
小西賢一(作画監督)
大杉宜弘(原画)
森田宏幸
タツノコプロ(作画協力)
日本アニメーション(作画協力)
古屋勝悟(原画)
美術男鹿和雄
編集小島俊彦
録音東京テレビセンター(音響制作協力)
浅梨なおこ(音響監督)
その他スタジオジブリ(提携)
日本テレビ(提携)
電通(提携)
博報堂DYメディアパートナーズ(提携)
三菱商事(提携)
東宝(提携)
久石譲(指揮・ピアノ)
高畑勲(劇場公開時キャッチコピー【ノンクレジット】)
太田光(DVD・ブルーレイ用キャッチコピー【ノンクレジット】)
IMAGICA(デジタルラボ)
種田陽平(協力)
読売新聞社(特別協力)
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💬口コミ一覧

93.ネタバレ 「姫の犯した罪と罰」が気になり、鑑賞することに致しました。想像するに、地球へ来る前の、月での出来事が主な映画かと思い、予告編の、着物を脱ぎ捨ててまるでそう、「ここではない何処かへ」向かって走るかぐや姫を見て、あぁきっと、何か罪を犯してそれから逃げてるんだな。そして逃げた先が竹の中、つまりは地球だったんだな。と、なんともはや早とちりに解釈し、その走る姿がこれまた魅力的な映像ときたもんで、もうこれは絶対に見よう!と、思っておりました。地球に憧れたのが、一度行ってみたいと思った。興味が湧いた。歌が綺麗だった。それはそんなに罪ですか。楽しい思い出消して、一度生きた人生を全くの無かったことにするほどの罰ですか。地球を、地球に住む人々を罰の一環であるコマとして使うこと、月に住む方々って傲慢で高飛車です。あんなに陽気な音楽鳴らして迎えに来るなんて、まるで翁や嫗をあざ笑うかのような、そんなお出迎え。いいご身分デスよ。なにはともあれ、映像がすごく良かったし、地井さんはじめ、声優さんもすごくよかったので、見てよかったとは思っております。「姫の犯した罪と罰」…、これだけが余計だったんですよー!これは「かぐや姫の物語」です!って、はじめから言っといて欲しかったんですよね。じゃぁ、全然満足だのに…。。あ、あれ。題名で言ってるじゃん!!
小星さん [映画館(邦画)] 7点(2013-12-19 00:32:33)
92.ネタバレ トレーラーに惹かれて洗脳されたのと、こちらで評判が良いので観てきました、期待が高すぎたのでちょっと残念な部分はあるけど、良い作品だと思います。作画に関しては独特で良い味が出ていますね。改めてあらすじをしらべてみると、大きくアレンジしているかと思えば、原作にほぼ忠実なんですね。
ないとれいんさん [映画館(邦画)] 7点(2013-12-24 10:02:39)
91.ネタバレ  「上映時間が長いのと、絵がちょっとヘタなのが難点だけど、味はあるし、静とダイナミズムとのメリハリがあって、なんか悲劇的な部分のウエイトが大き過ぎる気はするけれど、それでもこの素晴らしい世界ってテーマはいいんじゃないかと思いました。」

 という感想で済むんですよ、作品部分のみをきっちりと切り取れば。だけどジブリの看板ぶら下げて、大量の資金を投入して、大量のアニメーターと下請けスタジオがこれを組み上げた、ってのがメジャーメディア作品としてどうしたって耳に目に入っちゃうわけじゃないですか。
 となると「で、これなの?」って。

 もちろんタッチの縛りそのものは作品世界を決定付けるものとして大切ですが、大勢のウデのある人々がわざとヘタな味を出してるわけじゃないですか。色がちゃんと塗れてないのも線がカクカクしてるのも全部わざと。それはこの作品にとって果たして最良なのか、最高なのか?って。

 子供文学のアニメ化作品で言えば『まんがこども文庫』の作品ごとの凄まじいタッチとか、東映が積み重ねたまんが祭りの諸作とか(あ、『ワンピース』とかの近作は別として)、いや高畑作品で言えば『赤毛のアン』第一話の衝撃とか、そこら辺を確かに経た、積み重ねた日本のアニメーションが、その叙情性ではともかく、物量主義によるこのタッチでこれが到達点です、って言われてもねぇ。
 『SHORT PEACE』と真逆のベクトルのようで実は同種の「これみよがしのテクニックによるジャポニズム」臭く感じられてしまいましてねぇ。
 大体「記号化された悪しき描写」はこれだけやってみせた世界にもしっかりと刻まれてしまっていて、結局はその呪縛から逃れられてないじゃん、って。

 大予算&CGでショボい特撮を再現してみせた『マーズ・アタック!』みたいなモンで、お月様からの使者だけに『ムーン・アタック!』とでも形容しましょうかね。
あにやん‍🌈さん [映画館(邦画)] 6点(2013-12-27 21:41:19)
90.観終わってすぐは実は少し退屈な映画だったなぁと感じていたんですが、時間が経つ毎にジワジワときました。ただ、捨丸兄ちゃんとの再会シーンはオイオイ・・と思ってしまいました。
ネフェルタリさん [映画館(邦画)] 6点(2013-12-31 18:43:40)
89.ネタバレ 内田吐夢の原案というのがまず面白い。内田吐夢というとどんな地味な題材もダイナミックかつ面白くしてしまうキング・ヴィダーのような名匠でした。「土」なんか農村の様子を延々と撮るような内容で「誰がどう考えても売れない」題材をヒットさせてしまいました。流石に「かぐや姫」はアイデアが斜め過ぎて没になってしまったようですが、そこに目を付けた高畑監督。
五年の歳月を駆けた作画の動きは流石です。今回の「竹取物語」は何故彼女が竹の中にいたのか?何故彼女は月からやってきた?などなど古典で語られなかったテーマについて新しい視点で描いていきます。
そうテーマは斬新で良かったのですが・・・いかんせんヒロインの性格が面倒くさい。
言いたい事があるならストレートに言えばいいのに・・・物凄く遠し、だけどズケズケとした物言い。解ったからハッキリ言ってくれよ・・・少くとも多くの人間を言葉で振り回す彼女は「罪な女」です。彼女を竹の中に閉じ込めた月の両親も真っ青です。
いやー高畑監督は良い意味でマジの「キチガイ」です。富野由悠季監督でもここまで狂ってません。「トトロ」で盛り上げておいて「火垂る」でハートフルボッコのリバーブロー・・・まともな人間がこんな凄い映画を作れる筈がありません(褒めてます)。
かなり長さを感じましたが、中々の作品でした。
すかあふえいすさん [映画館(邦画)] 8点(2013-12-31 19:57:22)
88.ネタバレ 高畑監督作品のよいところは、原作へのリスペクトがしっかりしている…というか再現性が高い点にある。そして悪いところはオリジナル要素の部分になると途端にストーリーから剥離した「自分のいいたいとこだけを強引にねじこむ」という無理やりさにつきる。その為、原作要素ののびやかな雰囲気から一転していきなり説教くさくなったりメッセージ性が前面に押し出てきて鼻白んでしまったりする。要は映画の中でチラチラと監督が頻繁に顔を出してくるので作品そのものに没頭させてくれないのだ。また私はメッセージ性をキャラクターに直接言わせる演出方法が根本的にあわないので、そうした作品は基本的に好感がもてない。そういう点で、私は高畑勲監督作品は火垂るの墓といいぽんぽこといい思ひ出ぽろぽろといいあまりいい印象をもっていない。それでもこの映画を映画館まで観にいったのは題材が古典であり「かぐや姫」だからである。他メディアで映像作品化されたかぐや姫は過去にもいくつかあるが、それのどれもが原本から逸脱したオリジナル部分に恋愛要素を盛り込み相手を5人の求婚者か帝のいずれかの狭い登場人物相関の中からチョイスしていくといった貧しい脚本のものばかりで不満だったから。さらに私はなるべく原作が古典や歴史ものの場合そのまま当時の文化風習を再現してくれるものを好む。その為地雷である監督さんではあるが、オリジナル部分に目をつぶればそこそこ古典の『かぐや姫』を楽しませてもらえるのではないだろうかというやや打算的な目論見で鑑賞した次第。
鑑賞した結果はというと、意外や生き生きとした魅力的なかぐや姫で中盤までは楽しく観れた。しかし正直中だるみした感は否めないしラストの〆方も多分こうなるだろうなという想定内そのまま。ただ『かぐや姫』という骨組だけでよく主人公の性格にここまで肉付け出来たな、と感心した部分も多い。それでも相変わらず原作とオリジナル要素のかみ合わせがスムーズにいってないので主人公の行動理念がちぐはぐになっている部分がどうしても出てきてしまった。仕方ないとはいえやはり残念である。ああ、これがディズニーであるなら翁(育ての父)とかぐや姫(娘)の父娘の物語として『オリジナルかぐや姫』と割り切りラストもとんでもハッピーエンドにしてしまうところだが、ガチ日本人の日本人による作品ですなあ。本当に勤勉ですよこの作品は、実に日本人。
どぶん子さん [映画館(邦画)] 6点(2014-01-04 02:00:39)
👍 2
87.個人的にはスタジオジブリ最高傑作。年をまたいで二回観に行ってしまいました。「神は細部に宿る」という言葉を正に体現したような作品。草木や生き物の動き、人間の生活描写など全てが作り込まれた見事な作画で表現され、それらを眺めてるだけでも飽きないくらい。日本人にはたまらない描写がたくさんあります。人物の絵柄も可愛らしく、特にかぐや姫の付き人の女童は本当に可愛かった。しかしストーリーは原作の竹取物語の残酷さをより強調した物で、終盤は胸が締め付けられるようでした。
セラーズさん [映画館(邦画)] 10点(2014-01-06 01:44:06)
86.ネタバレ 日本最古の物語、「竹取物語」を高畑勲監督が半世紀以上をかけて掘り起こしたジブリアニメ。かぐや姫=輝く姫。「日本昔話」を見ているような冗長な展開だったが、さすがに別れのシーンの演出は神々しく切なかった。月に住む姫の犯した「罪」は彼方の星・地球を憧れたこと、「罰」とは敢えてその星へ送ることで荒唐無稽な地と姫に認識させること。高い評判ほどではありませんでした。
獅子-平常心さん [映画館(邦画)] 6点(2014-01-06 23:59:13)
85.ネタバレ あまりにも原作通りで、あの高校の教科書で読んだ竹取物語まんまで。もうちょっとストーリーを少しだけでいいからずらしてほしかったようにも思いました。でも、この原作のストーリーまんまなのに、肉付けだけでここまで面白くできるのはすごいです。キャラクター造形がしっかりしていて。音楽もすばらしくて。最後のエレクトリカルパレードもすごくて。恐怖ですよ仏様が。怖かったなあ。
コダマさん [映画館(邦画)] 8点(2014-01-10 00:39:12)
84.ネタバレ かぐや姫が今風の顔立ちだがそれは監督の狙いだとわかる。かごや姫の生活が現代の女性の悩みと同じだと言いたいのだろう。そしてジブリお得意の偽善エコ暮らしのすすめ。
ちょっと「おもいでぽろぽろ」を思い出す。
捨丸兄ちゃんと最後駆け落ちしそうになるが、あんた先「自分はみんなを不幸にした」と落ち込んでいたじゃないか、全然反省してないじゃん。これが罪なの。
確かに映像は凄い、マンガ昔話なら15分で終わってしまう話を2時間以上かけても飽きずに見る事ができた。
ラストはどうなるのだろう、昔見た市川昆監督、沢口靖子主演の「竹取物語」の悪夢が蘇る、迎えに来た仏様の音楽が全く空気を読んでいないのが笑えて怖かった。かごや姫も最後はじけて踊りながら帰って行けばよかった。
かごや姫は宇宙人でなく黄泉の国から来た人なにね。
最後「2001年宇宙の旅」を意識したのか月に浮かぶ赤ん坊の姿に興醒めだ。このカットを見せられたのが罰なのか・・・。
こねこねこさん [映画館(邦画)] 8点(2014-01-16 22:19:26)
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83.ネタバレ みごとにやられちゃいました。高畑作品最高傑作といっても過言ではない。
一人の女性として掘り下げるとここまで切なくなるなんて思いもしなかった。
大きく話を変えないからこそ結末へ向けての切なさが大きく響く。生と死をテーマに
人間の愚かさでも生きるってすばらしいのだよって形がしっかり受け取れました。
とまさん [映画館(邦画)] 10点(2014-01-20 01:58:30)
82.ネタバレ 竹取物語のストーリーはうろ覚えだがもちろん知っている。何をいまさらアニメにするのかと、半信半疑で観た。観終わって、私が知っている古典のほうは、こんなにも生きることと死ぬことに肉薄した内容だっただろうか、と驚いた。近年ない感動だった。風立ちぬ本編の前に流れたこの作品の予告編で不覚にもぼろぼろ泣いてしまったが、それがなければおそらく観に行かなかったかと思う。近くに座っていたうるさい子供も「かぐや姫の死」(と私は捉えた)にはさすがに黙った。すべての人の心に訴えかける、そういう映画なのだと思う。
よーちーさん [映画館(邦画)] 9点(2014-01-23 18:01:09)
81.ネタバレ あの「かぐや姫」の物語がこんなにも心を揺さぶる話だったのか・・と
最近涙もろくなった私はボロボロと涙と風邪気味の鼻水を(汚くてスミマセン;)
垂れるにまかせエンドロールを眺めていました。
描きこんでいない?だからこそ良い意味でのザラザラ感が素晴らしい映像。
声優さんじゃないのに翁媼をはじめとするさすがの役者さん達の声の表情が
一体になって画面に引きずり込みます。
最後の場面のみ、月と菩薩?で、あの音楽??と違和感が残りましたが、
観て数日経った後でもあの調べだけが耳に残って・・印象的だったのかも;です。
高畑監督ありがとう!!
AKOさん [映画館(邦画)] 8点(2014-01-27 11:31:19)
80.ネタバレ 映像は斬新でカットも良かったですが、見ていてすぐに慣れました。ストーリーは京に行ってからテンポが落ちた感じで、御門が出てきてからはアラを感じました。ラスト前の駆け落ちと空中飛行は??で、ここだけジブリ色(駿色?)なのが惜しかったです。お迎えの音楽は賛否ありそうですが、自分的にはOKでしたが、、お迎えの人々の顔立ちが…。レベルが高いと少しの違和感が大きく感じてしまいますね。
Banjojoさん [映画館(邦画)] 7点(2014-01-29 01:34:16)
79.ネタバレ いやこれ完全に傑作でしょう。単純なストーリーなどではなく、言いたいことを読みとるのが楽しい系の映画。ぜひ原作(という呼び方で良いのかこの場合?)を読んでから観ていただきたい作品です。本作の構成の上手さがわかります。ストーリー自体はほぼ原作通り、①翁が竹からかぐや姫を発見、育てる②5人の皇子と帝がかぐや姫に求婚する③月に帰るという3本柱ですが、本作はこれにプラスしてかぐや姫が成長する過程が描かれる点が原作と大きく違う。すなわちかぐや姫が山での暮らしで自由や喜び・楽しさ・愛を知る描写。しかし都に出るとそれらは一転、自由が無く、喜びも楽しさも愛すらない現実の辛さを思い知る。小さな庭を作ったり「じっと我慢すればいずれ春が来る」と信じたが、所詮は誤魔化しに過ぎなかった・・・。

 「姫の犯した罪と罰」というのがキャッチコピーというのは鑑賞後に知りましたが、なるほどものすごく納得しました。かぐや姫はかつて月で「地球に好奇心を持つ」という罪を犯した。それゆえ「地球で生きる」という罰を受けた。何も思い悩むことのない無色の月で生きず色どりあふれる地球で生きることがどんなに辛く苦しいことかをかぐや姫に思い知らせること、それが罰だった。

 しかしそれでもかぐや姫は地球で生きたいと願った。どんなに辛く苦しいことがあろうと「生きていたい」と願った。

 最後のシーンの羽衣がかけられた時のかぐや姫の一瞬の表情の変化と、背景が白黒になる描き方は素晴らしかった。「色どり」から「無色」へ。感情を失ったにも関わらず最後にかぐや姫が流した涙にこそ、この映画の言いたいことが込められていると思います。
 ・・・と、なんか感想じゃなく考察(しかも浅い)になってる気がしなくもないですが・・・とにかく、素晴らしかったです!
53羽の孔雀さん [映画館(邦画)] 9点(2014-01-29 23:10:48)
👍 1
78.ネタバレ エンドロールまでが作品。急に成長するかぐや姫、その成長のきっかけがいちいち日本の美点。育て親もその点を涙ながらに喜ぶも、その喜びを再度、エンドロール直前で思い出すとは。良いと思っている時代に戻りたい、そんな思いが届かず、しかし残っていてほしいと願う姫のはかないものがたり。はかないとここに書きながら、はかないと自身を思えることってそう無いよね。傑作。
元祖さん [映画館(邦画)] 9点(2014-01-31 23:02:35)
77.日本最古のSFを、矮小な仏教説話に書き換えた「罪」は重い。絵にも疑問はあるが、背景画だけはいい。
keijiさん [映画館(邦画)] 2点(2014-02-11 22:55:49)
76.ネタバレ 絵はよかったけれど、話がいまいち……。前評判で期待しすぎました。
プランクトンさん [映画館(邦画)] 5点(2014-02-11 23:26:21)
75.ネタバレ この「かぐや姫の物語」は、「ナウシカ」や「ラピュタ」に拘ることをしなければ、
正に「ジブリの最高傑作」といえる内容だったと思う。
西洋ファンタジーが好きな自分としては「ナウシカ」「ラピュタ」の方に軍配が上がるが、
後期ジブリアニメ勢の中では紛れもなく最高傑作であると思う。
アニメの原点に立ち返り、高畑勲のテーマでもあるだろう古き良き日本の美というものを見事に観客に伝えている。
線や絵はジブリらしくないが、見事に「ジブリの原点回帰」を果たした作品だと思う。
正直、宮崎駿の集大成「風立ちぬ」は(作品としてはいいが)彼らしくなく煮え切らず、実はまた宮崎駿は新作を構想中なんだろうなとひそかに僕は思っているが、
高畑勲の集大成「かぐや姫」は燃え尽きた感があり、彼の作品のファンでも納得のいく集大成だったと思う。
平凡な日常の仕草が丁寧に優しく描かれていて感動を覚える。そこに愛があふれているようだ。
日本昔話のような内容ではあるが、そこで勝負した結果彼の才能が前面に出たと思う。
絵の細かいところは省いてあるが、筆の強弱で感情や動きが表現される。
これが効果的で、誰もが楽しめるアニメは絵を細かくすればいいとか、
色をたくさん使えばいいとか、そういうのとは程遠いところに答えがあるのかもしれない。
このアニメーションの美しさは「沢山のスタッフを使って豪勢に作ればいい」とかいう次元のものではない。
そして監督の作品に対する愛情が伝わる。「風立ちぬ」よりも。
「風立ちぬ」よりも「アニメで表現できることは何か」をよく考えられていると思う。
淡い色遣いの中に激しく感情揺さぶられたり儚かったりいろいろなものが込められてるが、あくまでもシンプルであるというのが良い。
シーンのいくつかのぶつ切り感はあったと思うが作品のクオリティに変わりはない。
しかしほんとに高畑勲監督と宮崎駿監督はライバルなんだろう、
宮崎駿「風立ちぬ」のタイトルに「の」が入ってないと思ったら、
高畑勲の「かぐや姫の物語」にはちゃんとタイトルに「の」を入れてきた。

最後の最後で高畑勲は宮崎駿を大きく超えてきたようだ。
ゴシックヘッドさん [映画館(邦画)] 9点(2014-02-13 21:05:11)
74.ネタバレ これは単に闊達な少女の喜怒哀楽や生き様を描いただけの娯楽作品ではない。人間の本質とは何かを問う、高畑勲の人間観を世に突き付けた作品だ。高畑がこの作品を通じて強調したのは、人が自由を求める心、欲望、極端に言ってしまえば「煩悩」の肯定である。この映画には幾つもの高畑解釈・オリジナル要素が挟まれているが、つとに「友達と野山を駆け巡った幼少期の楽しい思い出」が姫の心、作品全体を支配する。姫の「自由への渇望」を強調するためだ。籠の中の鳥となった姫は、終始人の世の煩悩に振り回される。養父の上昇志向、男達からの求愛、そして帝に迫られる(男の直接的な煩悩に触れる)や、ついに現世=地球での暮らしを疎ましく感じてしまう(この時の姫のゾッとする表情がまた秀逸)。これが月の世界=極楽浄土帰還のスイッチとなる。月から迎えに来る王が釈迦の姿をしていたりと、仏教義への痛烈な皮肉が垣間見える。煩悩にまみれ穢れた人の世=地球に憧れた罪により、人の煩悩に苛まれて生きる罰を与えられた姫は、しかし最終的に自らの煩悩を肯定する事になる。男達からの求愛を尽く退けてきた姫が唯一グラついたのが「駆け落ち」の勧誘だった。「ここではないどこかへ行き二人で暮らそう」との言葉に、自由を求める姫の心は一瞬揺らぐが、それまで姫を肯定し続けた養母に珍しく阻止される(これは駆け落ちなど大概上手くいかないという年長者からのアドバイスであり、倫理観によるものではない)。しかし幼馴染みのイケメン青年と再会するや、彼が妻子持ちであるにも拘らずあっさり駆け落ち宣言。もちろんこれは幻想に終わるが、姫は初めて女としての欲求を素直に表現し、不倫という不道徳な願望=煩悩を抱いた。「人の世は穢れてなどいない」と力説する姫の言葉は、高畑自身が叫ぶ人間賛歌ではないだろうか。自由を求め、欲求を抱く事こそが人間の本質である、と。こうして原文「竹取物語」にて描かれていない姫の「罪と罰」を明確にした点がこの作品のテーマであると同時に最大の見所・魅力である。
にしきのさん [映画館(邦画)] 9点(2014-02-19 02:44:10)
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【点数情報】

Review人数 113人
平均点数 7.19点
000.00%
100.00%
210.88%
310.88%
497.96%
597.96%
61815.93%
72421.24%
82017.70%
91916.81%
101210.62%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.22点 Review9人
2 ストーリー評価 7.85点 Review14人
3 鑑賞後の後味 7.37点 Review16人
4 音楽評価 7.86点 Review15人
5 感泣評価 7.42点 Review14人

【アカデミー賞 情報】

2014年 87回
長編アニメーション賞 候補(ノミネート) 

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