映画『ペコロスの母に会いに行く』の口コミ・レビュー

ペコロスの母に会いに行く

[ペコロスノハハニアイニイク]
2013年上映時間:113分
平均点:6.77 / 10(Review 30人) (点数分布表示)
公開開始日(2013-11-16)
ドラマコメディ実話もの漫画の映画化
新規登録(2013-10-24)【ESPERANZA】さん
タイトル情報更新(2024-03-13)【イニシャルK】さん
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監督森崎東
キャスト岩松了(男優)ゆういち(ペコロス)
赤木春恵(女優)母・みつえ
原田貴和子(女優)若い頃のみつえ
加瀬亮(男優)若い頃の父・さとる
大和田健介(男優)ゆういちの息子・まさき
畠山紬(女優)幼い頃のみつえ
竹中直人(男優)本田
松本若菜(女優)秀島さと
原田知世(女優)ちいちゃん(愛情出演)
宇崎竜童(男優)女学校の教師(特別出演)
温水洋一(男優)喫茶店のマスター
穂積隆信(男優)洋次郎
根岸季衣(女優)陶山
長澤奈央(女優)百武
大門正明(男優)
佐々木すみ江(女優)本田マツ
正司照枝(女優)ユリ
島かおり(女優)みつえの妹・よしの
長内美那子(女優)みつえの妹・すずこ
志茂田景樹(男優)
相築あきこ(女優)
上原由恵(女優)
音楽星勝(音楽監督)
宇崎竜童(音楽特別協力)
作詞一青窈「霞道(かすみじ)」
西條八十「青い山脈」
作曲武部聡志「霞道(かすみじ)」
服部良一「青い山脈」
編曲武部聡志「霞道(かすみじ)」
主題歌一青窈「霞道(かすみじ)」
撮影浜田毅(撮影監督)
製作東風(「ペコロスの母に会いに行く」製作委員会)
配給東風
特撮浅野秀二(VFXプロデューサー)
美術若松孝市
照明高屋齋
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💬口コミ一覧

30.ネタバレ 原作コミックは未読だが、まさかこれほど「ハゲ頭」の男たちの挽歌(?)な映画だとは予想もしていなかった・・・。まあ、岩松了演じる主人公がハゲなのはポスター等からも窺えたが、温水洋一や竹中直人(は、登場してしばらくはいかにも不自然なフサフサ頭だが・笑)、加瀬亮までもが変装した加藤茶みたいな“ヅラ頭”を披露してくれるのだ。さらに介護センターの職員や、主人公のライブ演奏場面でチラリと映し出される客にいたるまで、やたらツルツル頭が目につくんである。

そうなってくると、“認知症と老人介護をめぐるヒューマン・コメディ”という宣伝文句(には、偽りはないんだが)以上に、ずばりこれは「(ハゲ男たちの)喜劇」なのだ、と納得させられた次第。そりゃあ、そうだ。だって監督は、あの森崎東なのだから。

森崎監督の喜劇は、しばしば「怒劇」として語られる。それは、社会の周縁で生きる人々の喜怒哀楽、そのなかでも“怒”を描いてきたからだ。貧困や偏見、差別などによって蔑まれた者たちが、それでもどっこい生きて(や)る! というバイタリティーこそが森崎映画の原点であり、「笑い」の源泉なのである。

しかし、この最新作においては“怒”ではなく、それ以外の“喜・哀・楽”こそが中心となっている、と言えるかもしれない。いや、むしろ“優(しさ)”の字こそがふさわしいだろう。・・・そう、ここにあるのは、すでに人生をじゅうぶんに生き抜いてきたひとりの女性、すなわち赤木春恵(と、原田貴和子)が演じた主人公の母親への、静かな賛嘆と慈しみの念ばかりだ。彼女は、昭和という時代を懸命に生き抜いてきた。そして、今はこうして現在ではなく「過去」の時間のなかで生きている・・・あの、眼鏡橋におけるひとつの「奇跡」的な瞬間。その記念写真の場面は、あまりにも美しい。それは、この映画が彼女に用意した最高の“贈り物”でなくしてなんだろう。

その時、ぼくという観客は滂沱のナミダにくれながら、森崎東監督の映画における“怒り”とは常に“優しさ”の裏返しだったことにあらためて思い至るのだ。社会的な弱者として語られ、かたづけられる者たちの側に「連帯」することで、そういう風に語り、かたづける者たち(=社会)への怒りを画面にたたきつけてきた森崎「喜劇」。その“優しさ”こそが、この作品に充ち満ちている・・・もはや、泣くしかないではないか。
やましんの巻さん [映画館(邦画)] 10点(2013-11-22 19:40:03)
👍 2
29.ネタバレ 認知症という状況自体は悲劇だと思うが、この映画は見事な人情喜劇に仕上がっている。森崎東監督の目線がとても温かいからだろう。たとえ惚けてしまっても、忘れたくないことや、大切なことが人にはたくさんある。生も死も老いもそこに美しくある。心に沁みる優しい映画だった。
よーちーさん [映画館(邦画)] 9点(2014-01-23 18:33:42)
28.ネタバレ  のっけから衝撃だった。オレオレ詐欺の電話で笑いをとっているが、笑えるどころか愕然とした。認知症の人よりも、逆にもっとしっかりした人(通帳や印鑑など貴重品の扱いがスムーズにできる人)が被害に遭う確率が高いのか!と。これは盲点だった。
 物語が進むにつれ、少しずつ痴呆が進んでいく母。初めは声をあげて笑っていたのに、目に宿る光が次第に弱くなっていき、ついには何も見ていない、焦点の定まらない穴のような目になってしまう。その推移が赤木さんの神がかった演技でとても生々しく表現されていて、鳥肌が立つような心細さ、老いの残酷さを痛感した。
 私にも認知症の親がいるので、とても他人事とは思えない。若い人には、この作品は退屈、ありきたりと思えるかもしれないが、当事者にとっては、些細なことでもいちいち「ぐさっ!」と胸に突き刺さる。子供が親を施設に初めて置いて帰るとき、ことのなりゆきを理解できない親は、子供に捨てられた気分を味わうに違いない。その代償に、子供は親に忘れられる。認知症の悲劇は、双方の絆が1つずつ時間差をもって切れること。ペコロスの涙の切なさに、「自分はこんな涙とは無縁でありますように」と願わずにいられない。
 それにしても、親が子供を忘れる話は、身の回りでもよく耳にする。現実に、私の亡き祖母は息子(父)を忘れたにも関わらず、嫁である母を最期までしっかり認識していた(恐るべし嫁姑関係)。しかし、こんなやりきれなく辛い話はない。映画の母もペコロスを忘れ、かわりに自身の幼いころや夫や親友の残像に囲まれて満たされる(はあー・・・なんとやりきれない)。それでも息子は、たとえ自分がそこに含まれていないとおぼろげに感じていても、微笑む老母を「よかったなあ」と祝福する。無償の愛の形を見た気がした。
tonyさん [インターネット(邦画)] 8点(2018-08-04 00:28:44)
👍 2
27.笑いあり涙ありの良作。最後には赤木春江演じるお婆ちゃんが可愛らしく感じました。
私事ですが、最近自分が「他者に不寛容な人間」であると感じることが多い。そんな時分に見たので、いろいろと考えさせられました。
誰もが自分の歴史を持っている。良いことも嫌なこと辛いこともあっただろう。それを経て人は年老いて存する。そして人生の終盤になっても、表面的にはどう振る舞おうと、色々なことを感じている。それを少しだけでも気に掛けることで、少しだけでも寛容になれる優しくなれる気がした。
印象に残るのが分かりやすい感情移入しやすい回想シーン。使い方が巧みでした。
さわきさん [地上波(邦画)] 8点(2017-01-18 00:09:45)
26.ネタバレ 冒頭は、原作の"ほんわかさ"を巧く映像化し、後半は「これぞ昭和節」といった感じの森崎コメディの真骨頂。(と言っても、小生、昭和生まれながら物心ついたときは森崎監督はもうベテランであまり拝見してないのですが・・)この作品、赤木春恵と岩松了のコンビが実に見事。最初は角野卓三とダブり、「渡る世間は鬼ばかり」の「幸楽」を思い出したが、岩松了のやり手ぶりに、すぐにこのコンビが違和感なく入り込んできた。この二人のかけあいを見てるうちに、いつの間にか昭和戦後の苦労話に話が入り、最後はじわっと目に熱いものが・・。やはり昭和を生き抜いた人たちの描写力は、半端ないね。これは森崎監督の「これが昭和だ!」というベテランの味をみせつつ、去っていった見事な遺作です。昭和の人間として森崎監督作品は、やはり観とかないと、と思いました。長崎が舞台なので、原田知世の愛情出演が嬉しい!
トントさん [DVD(邦画)] 8点(2015-06-01 00:45:51)
25.ネタバレ 原作のボワっとしたかわいらしい感じから、赤木春恵と岩松了で大丈夫かと心配しつつ観たモノです。結果、心穏やかにみることができました。それは、映画全体から岡野家のおそらく味噌くさいような匂いというか、加齢臭というか、人間くさいかおりが漂ってきたからだと思います。無味無臭の真逆な映画。なんか馴染む。赤木春恵さんの洞窟のように暗い瞳がスゴい。岩松了のなにか卑猥な眼つきが好き。なお、鑑賞後こんなに面白い原作だったかと再読しましたが、前読んだときよりも、しみじみ読むことができました。
なたねさん [DVD(邦画)] 8点(2014-09-07 16:45:00)
👍 2
24.原作者の実体験がベースになっているからなのか、それぞれのエピソードにも違和感なく共感できました。最近は認知症への対処法もかなり進んできて、MRI等による早期発見と服薬による早期治療が進行の抑止にかなりの効果が上げられるそうですが、それと同時に認知症の方への周囲の人の接し方でその症状に大きな差異が見られるそうです。重く暗くなりがちな身近な問題をユーモアと優しさをまじえて描写したとてもいい映画だと思います。
ProPaceさん [映画館(邦画)] 8点(2014-08-20 22:17:37)
23.ネタバレ 「認知症と介護」という重い主題を努めて明るく、諧謔的に表現した人間喜劇である。
前半はハゲを中心としたネタで笑いを誘い、後半は母みつえの若かりし頃の辛苦に満ちた人生に焦点を当て、感動へと導く。
軽過ぎず、重すぎず、喜劇と悲劇の要点を押えての匙かげんが絶妙で、均斉の取れた手堅い脚本だ。
「ペコロス」とは小玉葱のことで、ツルツル頭の陰語、原作者の自らつけた愛称だ。だからハゲネタも嫌味にならない。それどころか、息子をつなぐ重要な品目となっている。
みつえの人生に暗い影を落とすのが夫と幼馴染みのちえ子だ。夫は根は優しいが、神経症の持ち主であり、酒乱で暴力も振るう。給料を一日で浪費してしまうこともあるのだから、妻の苦労は並大抵ではなかったろう。息子雄一は、そんな父のことが大好きだったという。人情の機微が垣間見れて興味深い。みつえが認知症の兆候を見せ始めたのが夫を亡くしてからというのも有り得べきことである。
みつえは十人兄弟の長子なので、少女時代を通じて弟妹達の面倒を見なければならず、畑仕事も手伝わなければならず、学校にもろくに行けなかった。そんな彼女の心の支えが友達のちえ子だった。だが、ちえ子は口減らしの為、奉公に出ることになり、別れが訪れる。お互いに手紙を書こうねと約束するが、みつえが何度書いても返事は来なかった。
雄一には母と一緒に暗い海をずっと眺めていた記憶がある。どうやら母は入水自殺を考えていたようだ。だが不思議なことに、そこへ手紙が届いた。ちえ子からの始めての手紙で、「生きねば」と認められていた。みつえは感涙し、自殺を留まる。後日ちえ子の元を訪ねたみつえは、ちえ子が苦界に身を沈め他界したことを知る。ちえ子を救った手紙は、皮肉なことにちえ子の死後に出されたものだった。感情が堰を切ったように落涙するみつえ。二人の思い出の曲、早春譜の旋律が流れ、いやが上にも感動が高める。複数の悲劇を一つの手紙に集約する技法は脚本家の取り柄だ。
幻の死人と嬉しそうに会話するようになった母を見て、認知症も悪い事ばかりではないと思い直す雄一。
苛酷な現実に押しつぶされるのではなく、時にはそれを笑い飛ばす事が出来るのが強い人間だ。老監督による人間賛歌として受けとった。
よしのぶさん [映画館(邦画)] 8点(2014-04-26 00:47:25)
👍 1
22.メインキャストの背後に印象的に配置された長崎の坂道。
その坂道を、夏服の女学生たちが、ベビーカーを押す主婦が、
下校途中の小学生たちが行き来している。そうした俳優の街への溶け込み方がいい。
そのベビーカーの親子はラストの坂道での交流に重なり、
女学生はコーラスの生徒たちのイメージと重なる。

空を舞う鳶や、水平線を見る背中や、バックミラーとの切り返しといった
類似・相似ショットのさりげない反復。
登場人物たちの対話における同一フレーズ・仕草の反復・変奏。

それらの繰り返しが、個々のシーンや端役まで含めたキャラクターのイメージを
より印象深いものにしていく。

黄色いランタン祭りの中を彷徨う赤木春恵と、花街を彷徨う原田貴和子の重なり合い。
現在と過去、幾度も登場した個々の写真のイメージがクライマックスで
鮮やかに集約する。

ユーカラさん [映画館(邦画)] 8点(2013-11-24 01:15:34)
21.先行上映にて鑑賞。長崎出身の原作者、長崎出身の監督、長崎出身のキャストによる長崎を舞台にした映画。認知症の年老いた母とペコロス(小タマネギ)のニックネームを持つ息子が主人公の物語。岩松了のハゲっぷりと赤木春恵のポケっぷりがたまらなく良い。笑いと涙のなかに喜劇を得意とする森崎東監督らしいユーモア溢れる映画となっている。ふんだんに長崎弁が使われているために若干抵抗のある人も出てくるかもしれないが、それが長崎から全国へ向けたメッセージとなっている。「ぼけるって悪いことばかりじゃない」と。 ところで婆ちゃん役の赤木春恵さんを見るのは久々だったが、かつては武田鉄矢主演の金八先生の学校の女校長先生として活躍していたっけ。
ESPERANZAさん [映画館(邦画)] 8点(2013-11-12 15:27:00)
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20.ネタバレ 何故雄一の妻のことは一切触れられてないのか、
竹中直人のハゲネタはいらないんじゃないかとか、
多少不満はありますが、ともかく、赤木春江さんの演技が素晴らしかったです。
徐々に進行していく認知症のお婆さんを、もう本当にそうなってるんじゃないかとしか思えないような演技でした。

寿命が延びるとともに認知症の人も増えるといわれているので、
人事と思わずに見たほうが良いと思う映画でした。
nanapinoさん [DVD(邦画)] 7点(2020-07-07 17:44:10)
👍 1
19.ネタバレ 良い映画なので、観て良かった。
これは「喜劇」だ。認知症は喜劇として描かれていて、本当に何度も笑った。「家族にとって」現実の認知症は笑えないだろうが、無関係の者には喜劇だろう。たとえば自分の糞を食べる認知症は家族には辛いが、他者は大笑いできる。そんな暗い面がこの映画に少ないのは個人的に良かった。

次に「悲劇」について。ちいちゃんのことを、ゆういちは殆ど知らないだろうし、みつえとちいちゃんの子供時代が少ないので、みつえの葛藤にあまり感情移入できなかった。ちいちゃんのエピソードは映画に必要と思うが、もっと上手い描き方がある気がする。

中年男「ゆういち」が主人公で、認知症の母「みつえ」との生活に苦労するわけだが、みつえの視点(と回想)も多いため、ちょっと散漫な気もする。また、主人公の妻がいない理由が不明だ。死別か離婚か1秒も語られない。喜劇だから気にならないが、ちょっと知りたかった。

他の人も書いてるが、確かにスポンサーの看板シーンは興醒め。圧力と思ったので、スポンサーに悪い印象をもった。私はDVDで観たので気にならないが、映画館で観た人の中には腹が立った人がいる気がする。それから、みつえの若いときを演じた女優が原田貴和子と気付かなかった(EDで気付いた)。

誰でも老人になる。なので認知症の映画を観るのはためになる。
良い映画で、観て良かった。
激辛カレーライスさん [DVD(邦画)] 7点(2018-11-25 23:52:21)
18.現実にはもっと大変なのかも知れないけど、コメディタッチの演出で深刻になり過ぎず、バランスの良い作品に仕上がってると思います。
号泣するほどのことはなかったけど、じわじわ心に染み入るような良作でした。
もとやさん [DVD(邦画)] 7点(2016-05-04 17:58:17)
17.ネタバレ こら赤鬼、鬼ババ。だから暗い駐車場での待ち伏せはやめなさいってばさ(笑)バックしてそんなところに居たらあかんねんてばさ 顔がテールランプで赤く染まって恐いからそこにいるのはお願いだからやめてくださいんだってばさ(^^; 
3737さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-02-26 21:18:35)
😂 1
16.ネタバレ 認知症になった母親への介護奮闘記を面白可笑しく漫画化したものが原作。玉ネギのようなハゲちゃびんの息子による介護コメディ。今の事はどんどん忘れ、意識はいつも大昔の思ひ出の中。アタマの中がぶっ飛んで、あどけない童女のような満面の笑顔。89歳の赤木春恵がある意味渾身の怪演。竹中直人の髪型はウサン臭いサギ師みたい。母親の大切さを思い起こされる心温まるヒューマンドラマ、良作。
獅子-平常心さん [DVD(邦画)] 7点(2015-10-04 02:30:35)
15.竹中直人が他人のハゲばかり見ているのが面白かった。
ケンジさん [DVD(邦画)] 7点(2014-12-18 21:54:22)
14.映画も凄く良い雰囲気だったのですが、原作の方が泣けたのでこの点にしておきます。しかし赤木春恵さんには個人的に今年度最優秀主演女優賞授与させて欲しいです。
movie海馬さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-12-01 17:54:04)
13.ネタバレ 肝心な場面で協賛している会社の広告がデカデカと映り込むのがかなり興ざめです。クライマックスでカメラのピントがあの生命保険会社の看板にバッチリあって、それからピントをずらしているので明らかに「強調」しています。「ここで宣伝かよ!」と思わせるのはやめてほしいものです。
でも映画はとてもよかった。原作のメッセージ性、その面白さが十二分に受け継がれていました。
その面白さの理由のひとつが、認知症の方の行動を明るく笑えるギャグにしていることです。
認知症は一度発症してしまうと、その症状は悪化をしていくか、よくても横ばいになるだけで、奇麗に治ったりするものではありません。
実際に認知症の行動で悩まされている方にとって、そのことはとても重く、苦しいものでしょう。
「認知症の行動を笑いに変えるなんて不謹慎だ」と思われる方もいるかもしれません。
しかし本作にそんな心配は無用です。
「勘違い」や「誇張」などのコメディのツボはしっかりと押さえられています。
認知症によって起こる数々の事件、そのシチュエーションは気兼ねなく笑えます。
しかも原作よりもグレードアップしているギャグもありました。
原作を読んだ方には「あ、あのシーンだ」と思えますし、「こうくるか!」とより笑えると思います。
そして本作は、「ボケるのも、悪かことばかりじゃないかもしれん」というメッセージを送ってくれます。
それは決して強がりではなく、作品を通じて「そうかもしれないなあ」としみじみ思えるものです。
実際に認知症で苦しんでいる人にとって、どれほど勇気づけられることばでしょうか。
それだけで、この作品が好きになってしまうのです。
ヒナタカさん [映画館(字幕)] 7点(2013-12-17 20:23:02)
👍 1
12.赤木春江の表情、特に過去と現実が切り替わる際の眼の演技が素晴らしかった。老人にも様々な出来事があって、自分の人生を生きてきて今に至っているという、当たり前のことをよく描いている。
nojiさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2017-03-26 08:24:42)
11.えっ?この作品がこの年の一番の邦画なの?森崎東監督の作品の中でも一番評価されている映画らしいけど本当にこれが森崎東監督の最高の作品なのかな?良い映画かもしれない。言いたい事、伝えたい事もよく解る。でも森崎東監督じゃなければならないのかな?という意味でこの点数が限度です。認知症、介護の世界の描き方、人間ドラマとしてもよく出来ているとは思うけど森崎東監督というと寅さんをはじめとするパワフルな喜劇を幾つも書いてる脚本家だ!そんなパワフルな面白さがこの作品には感じる事ができません。こうした難しいテーマを題材として扱えば普段は辛口な評論家達にも評価してもらえるかもしれない。それでも森崎東作品にしかない毒のある笑いで楽しめる作品が観たい。どうせなら元気な頃の渥美清主演、認知症の母をミヤコ蝶々で見たい気がする。主人公の母がお世話になる施設の名前がさくら館というのもどうしても寅さんを思えてしまいます。
青観さん [DVD(邦画)] 6点(2017-01-21 19:21:48)
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【点数情報】

Review人数 30人
平均点数 6.77点
000.00%
100.00%
213.33%
300.00%
413.33%
526.67%
6826.67%
7826.67%
8826.67%
913.33%
1013.33%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.50点 Review2人
2 ストーリー評価 6.33点 Review3人
3 鑑賞後の後味 7.33点 Review3人
4 音楽評価 6.00点 Review3人
5 感泣評価 6.33点 Review3人

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