1.ネタバレ ノルマンディー、レマゲン、etc、、。CG処理であれ何であれ、戦争映画で馴染みの場所の見事な再現だけでも心ワクワクなのだが、科白を大幅に削ってテンポよく描写される隊員集めのシーンからその軽快さに心が沸き、アルデンヌの森の夜に響く、レコードの澄んだ歌声の清らかさに泣かされる。女心をみせるケイト・ブランシェットに「I love my tie.」と返すマット・デイモンはまるで『荒野の決闘』のラストのヘンリー・フォンダのようだ。ブルージュの聖母子像をめぐるエピソードの中で、ヒュー・ボネヴィルが殉職する場面で逆光のジョージ・クルーニーがフラッシュ・フォワードで挿入される。トリッキーな印象の編集だが、それがクライマックスで岩塩鉱の中から眩い光の中に運び出される聖母子像とモニュメントマンたちのシルエットへ、さらにラストで教会の外へ歩み出る彼のシルエットへと変奏されていくことで、スライドの映写でレクチャーする巻頭巻末のシーンとあわせて、光を巡るドラマとしても印象深い連携になっている。