映画『君の名は。(2016)』の口コミ・レビュー

君の名は。(2016)

[キミノナハ]
YOUR NAME.
2016年上映時間:106分
平均点:7.03 / 10(Review 183人) (点数分布表示)
公開開始日(2016-08-26)
公開終了日(2017-07-26)
SFラブストーリーアニメ青春もの
新規登録(2016-07-31)【ユーカラ】さん
タイトル情報更新(2025-04-29)【イニシャルK】さん
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監督新海誠
神木隆之介立花瀧
上白石萌音宮水三葉
長澤まさみ奥寺ミキ
市原悦子宮水一葉
成田凌勅使河原克彦
悠木碧名取早耶香
石川界人高木真太
てらそままさき宮水トシキ
大原さやか宮水二葉
花澤香菜ユキちゃん先生(雪野百香里)
井上和彦瀧の父
茶風林勅使河原の父
谷花音宮水四葉
島﨑信長藤井司
原作新海誠
脚本新海誠
音楽RADWIMPS
深澤恵梨香(音楽協力)
作詞野田洋次郎「前前前世」
作曲野田洋次郎「前前前世」
主題歌RADWIMPS「前前前世」
撮影新海誠
製作市川南〔製作〕
東宝(「君の名は。」製作委員会)
KADOKAWA(「君の名は。」製作委員会)
コミックス・ウェーブ・フィルム(「君の名は。」製作委員会)
山内章弘(「君の名は。」製作委員会)
企画川村元気
プロデューサー川村元気(プロデュース)
制作コミックス・ウェーブ・フィルム
Production I.G(制作協力)
スタジオカラー(制作協力)
シャフト(制作協力)
テレコム・アニメーションフィルム(制作協力)
マッドハウス(制作協力)
GONZO(制作協力)
配給東宝
作画新海誠(絵コンテ)
安藤雅司(作画監督/キャラクターデザイン)
黄瀬和哉(作画監督)
田中将賀(キャラクターデザイン/オープニング作画監督/原画)
錦織敦史(オープニング原画)
西村貴世(原画)
沖浦啓之(原画)
田中敦子〔作画〕(原画)
松本憲生(原画)
橋本敬史(原画)
吉野耕平(3DCG)
美術丹治匠(美術監督)
馬島亮子(美術監督)
編集新海誠
録音山田陽(音響監督)
その他IMAGICA(デジタルラボ)
岩井俊二(スペシャルサンクス)
あらすじ
東京に住む男子高校生・瀧は、ある朝 田舎町に住む女子高生・三葉と体が入れ替わっていた。他人の日常を生きる事に四苦八苦する2人であったが、何度も入れ替わったり戻ったりを繰り返しているうちに段々と打ち解けて行く。  しかし突然入れ替わりは途絶えた。瀧は三葉と彼女が住む町について調べて行くうちに、驚くべき事実を知る。  全世界で4000万人を動員し、数々の賞を受賞した新海誠のメガヒット作。
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💬口コミ一覧

183.ネタバレ 公開当時めちゃくちゃ話題になっていましたが、流行になんか乗ってやるものかと見に行かず、情報も一切仕入れずに今日まで過ごしてきました。見終わってみて社会現象になった理由がよくわかったし、ネタバレを一切喰らわずに見れたことを感謝したいと思いました。圧倒されてしまってまともな感想が出てこないんですけど、一つだけ、あんな体験をして相手に持つ感情が恋愛感情っていうところがなんか納得いかなかったです。もう一人の自分、みたいな感覚に陥ってしまうのでは?と思いました。
あなたのはレビオSir.さん [インターネット(邦画)] 10点(2025-01-30 22:02:57)
👍 1
182.ネタバレ 久しぶりに3度目の視聴。日本のアニメーションを誇りに思える作品。映像も驚くほど綺麗。
何度見ても、また見たくなる。既に40近い年齢の自分にとって誰かに感情移入するということはないが、ストーリーの面白さに引き込まれる。
物凄い確率の中で出逢う人との繋がりがこういった形で出来ていると考えるとロマンを感じる一方で、ちょっと無理があるなと感じてしまう自分を残念に思う気持ちもある。心が荒んできたなと感じた時にまた観てみようと思う笑
2人が今後どうなるかを視聴者に託したのも、非常に良い終わり方と思う。
シュシュさん [DVD(邦画)] 10点(2019-07-22 00:05:09)
181.ネタバレ 内容、映像、音響、全て一級品。
心に残るシーンがひとつの映画の中に2つ~3つある映画は珍しい。
階段ですれ違い、振り返るシーンは映画史に残る名場面。

何度も鑑賞したくなる映画。
バッジョさん [映画館(邦画)] 10点(2018-06-09 20:49:15)
180.傑作。こんなに大ヒットしたのに今の今までネタバレに出会わずに見られたのが幸運だった。コメディからスリル、SFほか様々な要素が詰め込まれているのに、とても見やすく理解しやすくスッと入り込める。何度も笑って泣いて驚いてハラハラしてしまう、『転校生』『時をかける少女』『オーロラの彼方に』を混ぜたような脚本が卑怯なほど良い。奇跡の連続を楽しむお話しだから粗探しや御都合主義なんて批判は野暮だと思う。基本的に吹き替えは声優がやるのが一番と思っているけど、今作の主役二人の演技がまた最高に良かった。挿入歌だけど、当初は歌声が肌に合わなかったけど、何度も聞くうちにクセになってきた。■何度も鑑賞しているとどうやら数回、タイムラインが変わってしまっているらしいと気づいた。(たぶん世間的には今更の話だろうが...)瀧が三葉に電話をかけるが、最初は呼び出し音が鳴っていたのに、別の場面に映ってまた戻ると今度は電源が入っていない/電波が届かないことになっている、三葉が髪を切ってテッシー達が驚く場面が異なるシチュエーションで2回ある、テッシーから自転車を借りて壊してしまったのとテッシーが貸してないことになっているシーン。三葉や祠のことを覚えている瀧とすっかり忘れてしまっている瀧などの矛盾点にはこれで説明がつく、のかな?
リンさん [ブルーレイ(邦画)] 10点(2017-12-28 01:10:03)
179.新海誠という人は、本当に人生の美しさと儚さを描くのが上手い。いろいろ粗もあるけれど、素直に素晴らしい作品だと思います。とにかく、観客を本気で楽しませようとしてくれるプロの姿勢に感服しました。
TMさん [DVD(邦画)] 10点(2017-11-19 02:06:43)
178.ネタバレ トレイラーもあらすじも、監督の過去作も映画のジャンルすらも、一切の前知識を入れずに「好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧」を信じて観賞する。この観賞方法は時に驚くべき面白さを生み出します。そう、私がインターステラ―を見た時のように。

コメディ多めの前半のパートを「男女の入れ替わりモノかぁ」「後半は切ないラブストーリーかな?」とニヤニヤしながら見ていたら、実は相手は死んでいたと言うまさかのSF展開!瀧が過去を調べ、糸守を訪ね、三葉の手掛かりを探していく冒険的な展開には私の好奇心がグイグイ惹きつけられました。一抹の望みをかけてご神体の元へ向かっていくあたりからは伝奇的な要素も加わりましたね。かくして最後の入れ替わりは起こり、希望は繋がり、運命は変わりました。宮水家の巫女には代々入れ替わりが起こっていたようですが、これは1200年前の厄災から生きのこったご先祖様から今に至るまで、哀しみを繰り返させないために受け継がれてきた秘術なのではないでしょうか。もはや何のために行われているのか分からなくなってしまった伝統、それを守り続けてきたことが現代の糸守の奇跡へと繋がった。ご先祖様の大願は1200年の時を経て叶った、そう考えるとまた一層ストーリーに深みが加わりますね。
しかしこの監督さんは焦らしますねぇ、エンディングパートに入っても最後の最後までドキドキさせられました。ハッピーエンドに終わって本当に良かったです。

ストーリー以外の部分ですと、映像の美しさが際立っていました。背景の自然やビル群、太陽の光等々が、美しくリアルにそれでいてアニメの人物と違和感なく仕上げられており、一般のアニメ作品とは一線を隔すクオリティです。アニメでは手間がかかる回り込みも惜しげもなく使われており、2Dのアニメでありながら空間の広がりを感じられます。音楽の使い方も良かったですし、本職ではない声優さんの演技も良いです。三葉が入ってる時の瀧の声はは本当に女の子っぽくて見事な演じ分けでした。

さてさて、ここまで絶賛してきた本作ですが、もし私が最初からSF要素があると知った状態で観賞していたらここまで面白く感じてはいなかったかも知れません。コメディー→SF→伝奇→恋愛へと変化して行った本作の面白さを120%味わえたのは、この視聴方法も一役買っていると思っています。このレビューサイト特有の機能を活かした「ゼロ知識視聴」、あなたも試してみませんか?
alianさん [ブルーレイ(邦画)] 10点(2017-11-12 23:31:10)
177.ネタバレ 傑作だと思う。封切られた2016年に社会現象となるほどのメガヒットを記録したので、当初は話題先行の映画かと思っていたが、実際に見てみたら決してそんなことはなかった。新海作品は映像美がよく称えられるが、それだけではなく、ストーリーが巧みに練られ、テーマ設定も確か。また無駄なシークエンスもなく、完成度のきわめて高い作品だった。

新海作品は本作まで『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』『星を追う子ども』と見てきていた。それぞれ面白くはあったが限界も感じていた。『雲のむこう、約束の場所』と『星を追う子ども』はジブリ作品やエヴァンゲリオンの影響が強く出過ぎていたし、『秒速5センチメートル』はオリジナリティが発揮されていたがストーリーに難があった(第3話。私的にはということだが)。そのため、いい線を行っているのに、いま一つ突き抜けられないもどかしさが残っていた。しかし、この『君の名は。』でついに殻をぶち破って、新海作品の決定版に到達した感がある。

ストーリーの初めは単なる入れ替わりものかと思われたが、じつはそうではなく、3年という時間の隔てが存在し、糸守はすでに消滅していたことが明らかになる。そこに至って、いったい、物語をどう収斂させるのかと見る者をハラハラさせるのだが、見事にエンディングまで力技で持って行った。ラストも『秒速5センチメートル』の第3話みたいなやりきれないものではなく、見る者に希望を持たせる心地よいものがあった。

本作のよくできたところは、見る人によって多様なテーマの受け止め方が許容されるところだ。誰にも大切なものはあるがそれは黄昏時のように移ろいやすいものでもあるという哲理、テクノロジーがどれだけ発達してもそれがすべてではないのではという問いかけ、いまのメディアの力弱さへのチクリとした批判、母なる自然は大いなる恵みを与えてくれると同時に情け容赦のない存在でもあるという現実(いうまでもなく、3・11が踏まえられているだろう)……作品にちりばめられたいくつものテーマは、まるでミラーボールのように見る人ごとに違った色彩の光芒を放つ。にもかかわらず、どのような受け止め方をしようとも、しっかりした手応えあるものが受けとめられる。加えて、テーマの提示加減が絶妙である。これ以上語れば教条的臭くなるし、寡黙すぎれば伝わらなくなるという、ちょうどほどよい線を見事に見出し実現している。これは至難の業であろう。

先鋭的な作品だが、他方、映画づくりとしては基本に忠実である。さまざまな伏線が配され、それらがしっかり回収されていく。映画序盤、糸守にはカフェがないことを登場人物たちは嘆く。ところが、三葉と入れ替わった瀧は丸太をノコギリで切り、木のテーブルとイスをつくり即席のカフェを仕立てている。さりげないシーンだが、彗星落下のカタストロフィーから人々を救おうとする瀧の行動力の一端がすでに示されている。糸守では黄昏時をなぜ「かたわれ時」というのか? 「かたわれ」は「片割れ」だったことがあとでわかる。三葉になった瀧が休日なのに制服に着替えてしまったのも寝ぼけていたからではなかった。違う年だったので曜日がずれていたのだ。ストーリーの練り上げ方も念が入っている。彗星落下から8年後、瀧と三葉の再会へ至るプロセスは簡単には進まない。雪の降る新宿の歩道橋では互いに何かを感じ取りながらもすれ違いで終わる。ようやく、春になってついにはっきりと互いを認識し、こんどこそしっかり再び出会う。冬という厳しい季節を経たあとの春なればこそ、望みが叶うということを暗に私たちに伝えている。

登場人物たちのキャクター設定もうまい。妙に媚びたようなキャラといったこともなく、瀧にも三葉にも自然に感情移入することができる。脇を固めるサヤチンやテッシー、四葉らもよく効いていた。さらに、天空をオーロラのような極彩色で彩る彗星のスケールとビジュアル、小気味よい音楽、幽玄な巫女の舞い、組紐を一本一本編んでいく伝承の手業などなど、壮大さときめ細かさが同居しており、隙のない、ごくていねいな作品づくりに心を動かされた。

きっと、何度見ても新しい発見がある作品だろうと思う。また、海外の映画賞をいくつも受賞しているのも、日本アニメの底力を世界に改めて知らしめたという点で胸のすく想いがする。歴史に残る、残すべき日本アニメの金字塔として最大の評価を贈りたい。なお、本作の誕生によって、今後もっとも苦しむことになるのは新海誠自身となるかもしれない。これだけの作品をつくってしまったことで、これをどう乗り越えていけばいいのかということが大きな課題となる可能性がある。クリエイターの宿命とはいえ終わりなき道である。そこからこそさらなる「進歩」や「成長」が生まれるのだとしても。
delft-Qさん [映画館(邦画)] 10点(2017-11-07 12:12:41)
👍 2
176.言葉はいらない、最高の映画でした。
ただただ感動した。
ICEMANさん [映画館(邦画)] 10点(2017-03-27 18:23:45)
175.とても面白かった!
「ただの恋愛もの(ちょっとSF風)」かと思ったら,とても緻密なストーリーに,大胆な構成力。ミステリー好きとしても,大満足でした。
情報量が多すぎて,1度目は「何でいきなり2人はお互いを好きになってるの?」と思いましたが,2度観て,時系列的にも整理できて,スッと飲み込めました。
歌の入り方も,映画ではあまり見ない演出でしたが,これもとてもよかったです。

でも,ごめん,一言だけ。
「家を出る時は,カギをかけてください!」
プランクトンさん [映画館(邦画)] 10点(2016-12-05 13:49:38)
174.ネタバレ いつも一人で映画を観に行く私に対して16歳の娘が「映画観に行くの?『君の名は。』観に行こうよ」と誘ってくれた。
本来ならアクションシーリーズ第3弾の洋画を観に行くハズだったが、世間じゃ騒がれてるし「まいいか」と軽い気持ちで誘いに乗った。
アニメ映画を観ないわけじゃないが、スクリーンで観るにはもったいない感覚があり、千と千尋以来になる。

映画は正直こんなオジさんも楽しめた。
恋愛要素が多いと思っていたがそんなこともなく、年甲斐もなくワクワク観れた。
この映画での矛盾や疑問、その後の展開の想像や「転校生」という映画の話題になったり、性別も年齢も大きく違う人同士が共通の話題で盛り上がれるのがこの映画のすごいところなのだろうか、「シン・ゴジラ」で一緒に観に行ったカミさんの「実際にあんな怪獣いないし」というひと蹴りで会話が終わった映画とは大違いだ。

普段一緒に観ない人、価値観が違うと思う人同士が一緒の時間を共有してくれる「パラレル」がこの映画にはあった
ぜひそんな人と観に行ってください。
かのっささん [映画館(邦画)] 10点(2016-10-31 12:32:35)
👍 2 😂 1
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173.ネタバレ この映画のすごいところは、洋画や邦画関係なくタイムリープものに多い矛盾点、見事に覆いつくす映像と脚本である。

たとえば「アルマゲドン」なんて、重力が少ないはずの隕石の地上で普通にスタスタと歩いちゃってる。でもやっぱりブルースウィリスがスイッチをポチってするときは涙がグアーって流れちゃう。

「ガタカ」なんて、宇宙ロケットに入るのに宇宙服じゃなくてスーツとかどう考えてもオカシイダロと思う。でもあの映画ほど何度も見て引き込まれる映画はない。

それと同じように、「君の名は。」もまた、細かいところばかり重箱の隅をつつくようないやらしい見方をする人間でなければ、しっかり感動できる。そんな映画である。

ここで持論なのだが、SF映画には2種類あると思う。

①「矛盾点が多少あっても、全体が総合的にすばらしく感動させられる良い映画」(たとえば「ミッション:8ミニッツ」もそう)

②「矛盾点が多少あって、全体もグダグダな話や映像なので、感動できない映画」(B級SFに多い)


そして「君の名は。」は、①であることは間違いない。


補足だが、市原悦子演じる三葉のおばあちゃんが語る(彼女もまた三葉や瀧と同じように、入れ替わりができる能力をもつ血筋)”結び”のお話は、他のアニメ映画にはない深いものがあった。
(うわさによれば、たくさんの恋愛や人間関係を持ってきた30代以上がここでジ~ンとするとか)
フィンセントさん [映画館(邦画)] 10点(2016-10-20 17:20:01)
172.ネタバレ 2018/01.03更新:自分の気持ちに素直になって10点に変更します。なんとなくこういうあざとい映画に10点あげちゃいけない気がしてスカしてたんですが、素直に点をつければこの映画は間違いなく自分にとって10点です。

以下初見のときのレビュー

今年の邦画ナンバーワンはシンゴジラで決まりだという流れの中、突然やってきたダークホース。
あれだけ話題のシンゴジラはいつのまにか置き去りで今や話題になる映画は「君の名は。」ばかり。
(モーニング娘。と同じで「。」がポイント)

新海誠というと「雰囲気の良さが売りで煮え切らない恋愛物の小品を取る監督」というイメージしかなく、この映画にしても予告を見る限り定番の男女入れ替わり物で全然目新しさを感じられなかったので観るつもりはなっかたのですが、しかしこれだけ話題になる(しかも口コミで観客が増え続けている)となるとこれはもう観るしかないという事で劇場に足を運んだわけです。

いやーよかった。
これほんと素直にいい映画でした。
予備知識を全く入れずに観たのもプラスで、予想外の展開に驚きながら映画を観る事ができたのでストレートに映画のよさを味わう事ができました。
新海誠、ダイナミックなエンターテイメント映画撮れるんじゃん!
確かに劇中に細かい突っ込みポイントが多すぎるんですが(あの年齢で3歳違えば高校→中学の年齢なわけで実際に電車で瀧を見た時に外見でおかしいって気づくだろ、とか)、映画的ご都合主義って事で個人的には許せます。
また内容的に確かにいまさら感のあるセカイ系SF(FはファンタジーのF)ですし甘ったるい恋愛物。ダメな人はダメなんだろうな、と思います。(まぁ恋愛物なのは明らかなんで苦手な人はそもそも観に行かないでしょうが、厨二セカイ系だとは予想しませんよね…)
でも50年以上生きてて思いますが、何十年たとうが恋愛っていうのは甘酸っぱいものだし切ないものだしそこが素敵なものなんです。

さて、この映画の内容について詳しく書いていくと軽くブログ一本分くらいの内容になるので、あえて今回一つとりあげるなら、声の演者さんのすばらしさ。

10年以上前から、なぜか日本の劇場アニメでは、ジブリにしろ細田守ものなどでも、それがおしゃれだと勘違いでもしてるのか実写映画へのコンプレックスなのか、謎の下手くそが声を当てるケースが多く見受けられ、正直言ってそれだけで観る価値がなくなっているアニメ映画がいくつも製作されてきました。
実写映画で棒演技の素人が主役を張るなどドキュメント映画や企画物でもない限りありえないわけですが、なぜか一部の大作劇場アニメではそういう事が普通に行われているのです。
海外のアニメ、例えばピクサーなどの日本語吹き替えは厳しいオーディションで選ばれているためどの映画も実に素晴らしいのに、なぜ海外物ですらちゃんとやってる事を日本の大作劇場アニメで出来ないのか?と幻滅する事が多かったのですが、この映画ではそんな事は全くなく声のキャストは自然で本当に素晴らしかったと思います。

主演の神木隆之介にしろ上白石萌音にしろ、共に本職の声優ではないわけですが、難しい男女入れ替わりの演技を上手くこなしていて観客を映画に引き込むだけの力がありましたし、長澤まさみや谷花音、それにテッシー役の成田凌など、声優を本職としない人が自然で素晴らしい芝居をしていたのは本当に観ていて心地よかったです。

この映画のヒットを機に「不自然なくらいへたくそな人にわざと声を演じさせる」日本の一部劇場アニメに見受けられる悪癖がなくなる事を切に願います。

それからごく個人的な事ですが、私は新宿の東宝で観たのですが、新宿でこの映画を観ると鑑賞後に道を普通に歩いているだけで話題の聖地巡礼ができるのです。
シンゴジラもそうですが、映画に「よく見知った街並」が出てくるとやっぱり観ているときの気分が違うんですよね。
この映画のヒロインのように「田舎はいやだ東京に行くんだ」と高校卒業後すぐに東京に出てきた自分的には、こういうとき東京に出てきてよかったと何十年たった今でも心の底からそう思います。
何より大事な人と出会えたのも東京での事ですしお寿司。

ビバ東京!
あばれて万歳さん [映画館(邦画)] 10点(2016-09-26 20:15:34)
👍 1
171.宮崎駿級の大ヒットアニメ(ジブリではない。興収100億以上)という怪しい噂に釣られ、見に行ってきた。
噂はウソではなく、いつもガラガラの某シネコンの大箱が満員御礼。凄い景色だった。

さて、若い男女が入れ替わってしまう話というと、どうしても大林宣彦の「転校生」を思い出してしまう。
「転校生」は、後に「尾道三部作」とか言われて有名になったけど、公開当時はかなりマイナーな作品だったはず。
自分、公開している映画館探して見に行って「こんなとこに映画館あんの?」と思った記憶が甦った。

それで自分でオッパイ揉むシーンでは「転校生」を思い出し、「お願い、オッパイ出さないで」と思ってしまった。
自分、オッパイは大好きだけど、映画でオッパイは見たくないから。
好きなだけに、アニメと言えど、オッパイが出ると、そのシーンだけ強烈な記憶として残ってしまうから。
今考えると、宮崎駿級の大ヒットアニメでオッパイ出るわけないよね。失礼しました。

それから、大林宣彦の「転校生」と比べると、湿っぽいところが少なく爽やか。
でも、自分は後半のストーリーの矛盾が気になって乗り切れなかった。
それと、ラストも好きになれないなあ。
大林宣彦の「転校生」は湿っぽくてそんなに好きじゃないけど、ラストだけは鳥肌立つくらいカッコ良かったから、余計。

でもまあ、今の若い人は「転校生」なんか知らないだろうし、こういう爽やかなアニメに客が入るってのはいいことだと思う。
「日本のアニメって、自分の子供には薦められない映画多すぎ」って思ってたから。

<2016/9/11追記>
大ヒットの熱い声に誘われて、つい、また見に行ってしまった。
今度はこの作品の持つ、後半の話の矛盾を跳ね飛ばす物凄いパワーを感じ取れて、1回目よりずっと楽しめた。
観客が殺到するのもよくわかる。
ちなみに日曜のレイトという最も空いている時間帯に行ったのに、ほとんど満員。
公開3週目でこんな現象は「千と千尋の神隠し」以来じゃないかと思う。
「興収100億以上になるという怪しい噂」って8日前に書いたけど、ほとんど確実だと思う。

<2016/9/19追記>
この映画の熱病に侵されたらしく、またまた見に行ってしまった。
それにしても、この映画の脚本は、穴も多いくせに本当にうまい。
前半から中盤のリズム感、クライマックスに向けてのスピード感、エピローグのもったいぶらせ感。
これらが実に気持ちいい。
興収の方は、100億どころか200億を超えそうな勢い。宮崎駿作品ですら、「千と千尋の神隠し」以外は全部抜きそう。
欠点を挙げようと思えば、いくつも挙げられる作品だけど、3回も見に行った時点で自分の負け。10点献上。

<2016/12/13追記>
本当に興収200億いってしまった記念+新パンフレット入手のために、またまた見に行ってしまった。
それにしても、「中国を中心にアジアでも大ヒット」までは予想できたけど、欧米でも軒並み高評価、特にロス批評家賞を獲って、アカデミー賞本命に名乗りを上げるとは、想像もつかなかった。
とにかく、バカ高い制作費で3D映画にしなくても、テレビ局と広告代理店が組んで大宣伝を仕掛けなくても、世界中で大ヒットする映画は作れる。
こんな奇跡を起こし、世界中のクリエイターに勇気を与えたという点においても、日本の誇る金字塔となった。
本当におめでとう。
まかださん [映画館(邦画)] 10点(2016-09-03 22:18:18)
👍 2 😂 3
170.ネタバレ 八月の末、友だちと長万部町の水柱を見てきました。飯生神社の敷地内から突如吹き上がった、高さ30mもの水柱。「ブフワッ!!ブフワッ!!」と轟音とともに吹き上がる姿は、神々しくもあり、また意味不明なところが、どこか可愛らしくもありました。
突如50日目に止まった水柱。…一体何がしたかったんだろう??50日もの間吹き出し続けた大量の温泉水と天然ガス。あれ、もし吹き出さずに一気に大爆発とかしてたら、大変な大惨事になってたりしないかな?もしかしたら創社250年ほどの飯生神社の神様が、町の住人を救うために、頑張って奇跡を起こしたのかも?…なんて。

さて、映画だけを観た私の解釈書きますね。この映画はきっと、瀧が過去を変える物語ではなく、三葉の未来が変わる物語です。もっと言うと、宮水神社の御神体が、糸守町の住人たちを守るために、めっちゃ頑張った物語。
でもいくら神様とは言え、住人を守りたいからとは言え、郷社か村社クラスの神社の神様なので、彗星の軌道を変えたりは当然無理。人の意識をちょっと変えるくらいは出来るみたい。
巫女である三葉に対しては普通の人よりスゴい奇跡が起こせて、まだ中学生の瀧に組紐を渡したことで、未来の瀧と入れ替わりが起こせるようになった。三葉に瀧の体を通して彗星が落ちた未来(瀧から見て過去)を見せる。だけど三葉だけ未来の大惨事に気づかせても住人は救えない。だからあの瞬間の“奇跡の避難訓練”のために、ちょっとずつ小さな偶然(奇跡)を起こしていったんだろう。

瀧と三葉の連絡手段はスマホのメモ機能。この時代、手っ取り早く自分に電話を掛けたり、名前をモトに相手がフェイスブックやミクシィ(懐)やってないかとか調べるのにGoogle検索も使わない謎。神様ともなると、無意識に通話や検索は使おうと思わないよう、2人を仕向けることくらいは出来たんじゃないだろうか?入れ替わっている間だけ、テレビの情報番組やカレンダーを無意識に見ないようにする、日付と曜日のズレを気にしない(でも口噛み酒を奉納に行く朝、休日なのに制服着てしまうなど、体内時計と曜日のズレが生じてる)など、神様だったらきっと、それくらいは出来るだろう。奇跡って言うより、偶然とか、たまたまとかのレベル。
克彦がオカルト好きで時限式ダイナマイトを仕掛ける知識があったのも、克彦の父がダイナマイトを簡単に盗める場所においてたのも、早耶香が放送部員だったのも、三葉の父が宮水神社の巫女である母(二葉)を愛し、その後神主にはならず、住人が認める町長になったのも、あの日の“偶然という名の奇跡の避難訓練”の下地作りだったように思う。

三葉と入れ替わりが無くなった瀧は、記憶の中の風景を絵に描いて、飛騨まで出掛けて足で探す。スマホの時代になんて原始的な。でも1000歳以上の神様のさせることだから…
そして瀧はたった3年前の彗星の事を忘れてるんだけど、飛騨まで行って、町中聞きまわって、3年前の大惨事のヒントも無い…なんて事あるかな?ラーメン屋で「糸守って、まさか、あの彗星の?」ってミキ先輩と司の会話で、記憶を引っ張り出すかのごとく思い出す。というか思い出したのか?ミキ先輩たちも“糸守”って聞くまで思い出さなかったのか?飛騨まで行って?実はここで、大惨事の記憶を刷り込まれてないだろうか?瀧(たち)は大惨事を忘れてたんでなく、知らなかったんじゃないだろうか?
…ここ、自分でもあまり整理出来てないけど、2回め観たとき、この3人の飛騨旅行からかたわれ時までくらいが、大惨事があった時間軸に思えた。だからこの時間軸だけには犠牲者名簿とか存在する。のかなぁ?とか。

かたわれ時に2人は出会う。三葉たちにはまだ走り回ってもらうけど、ここでもう神様の奇跡は成就、住民が助かる未来に変化したんだろう。
ここで瀧の過去に彗星の大惨事で死んだ三葉は存在しなくなり、三葉の未来に大惨事が起きた時間軸の瀧は居なくなる。お互いの過去(未来)に存在しないから、お互いの大切な名前を忘れる。
“忘れる”ことと“無かった”ことは違う。瀧が入れ替わってから6年後。三葉が入れ替わってからは、なんと9年も後。すれ違う電車でたまたまお互いの目が合う。きっとこのくらいが、小さな町の神社の神様が、本来起こせる精一杯の奇跡。
点数、ちょっと甘めです。“天気”より上にしたらこの点数に…。ただジブリ以外のオリジナルアニメ映画の将来への期待と、それに見合う成果を残した作品なので、ひとまず。
K&Kさん [地上波(邦画)] 9点(2022-11-11 00:26:38)
169.楽しかった。それが全て。SF仕立てもマッチして、絵もきれい。
にけさん [映画館(邦画)] 9点(2018-12-26 22:10:16)
168.ネタバレ 映画館で鑑賞、良かった
年間最高興行収入を獲るだけのことはあるなあ、と実感できる
突っ込みどころはそれなりにあるけれど、そこに執着してるのが馬鹿らしくなる
よく練られたプロット、丁寧な脚本、緻密な描画、声優たちをはじめ
スタップの熱が見事に結実していると思う
時系列で少し突き放されそうになる瞬間はあるけれど、大丈夫、振り落とされたりはしない
前半のストーリーテリングの軽妙さから後半へ絶妙に繋がり、終盤の怒涛のカタルシス
ほとんどスキのない、みっちりと重厚かつ繊細な作品です
アニメっていいなぁ、と素直に思える、素晴らしい(てか、本当に面白い)映画でした
とっすぃさん [映画館(邦画)] 9点(2018-08-07 15:13:42)
167.ネタバレ  面白い作品でした。センチメンタルない風景の絵がうまい監督という印象通り、とにかく絵がきれいで東京の風景は息をのむ美しさですし、キャラクターは日本人好みのかわいらしさだし、評価は難しいですがアニメらしいお色気がたくさん描かれていました。
 しかしヒット作ともなると多くの評、にさらされ今となっては世間の受けが良くなくなってしまったかもしれません。夕方の歩道橋のきれいなシーンも監督が二重太陽の種明かしをしてからというもの、「美しいから輝いて見えるんだ」と思えなくなってしまい、落ち着いてしまいました。しかし、綿密なロケハンを伴う背景の作画と、複雑に絡み合いすぎて訳が分からなくなっている話の筋はともかく、多分にエロいのにキャラクター同士の接触はおあずけ、はアニメらしさラブコメらしさがあっていいです。男女が入れ替わって動きが表現されているとか、口かみ酒を飲むなどというところは、気持ち悪いと思うかそうでないかそれぞれの感じ方によるのですが、私は前者。
hiroshikasugaさん [映画館(邦画)] 9点(2018-06-09 16:44:37)
166.ネタバレ  観ながら最初に感じたのは、しばらく見ない間に日本のアニメーションは凄い表現力を手に入れたものだ、という事だ。時折、実写か?と思う画面もあり、従来のアニメーションの背景との使い分けも巧み。
 それに、物語も凝っていて素晴らしい。思春期男女の入れ替わりというと『転校生』を思い出すが、今作ではそれが時空を超えていて、それを少しずつ解き明かしながら見せる、二人の「結び」の物語が切ない。最後、三葉のほうが間に合わずに悲恋として終るかと思いきや、努力の甲斐あって大勢が生き残り数年後に再会するという展開に泣けた。
 若い人たちの、新しい「赤い糸伝説」だな。
Tolbieさん [地上波(邦画)] 9点(2018-01-27 18:05:57)
165.ネタバレ そら、売れるわ!
面白かったし、切なかったし、ドキドキもした。
公開から随分経ってからの観賞でしたが、ネタバレにも出会わす、新鮮な気持ちで楽しめました。
時空も生死も乗り越えた、一組の入れ替わり。
たっぷり堪能させていただきました。
ろにまささん [CS・衛星(邦画)] 9点(2017-11-18 22:53:12)
164.ネタバレ う~ん、隕石落下と、(瀧が)過去にもどって入れ替わっていたことに、やられた! (つい「えぇっ! 時間がずれる..」って声が出た) 新海 誠(脚本)の勝利だ! なかなか有りそうで無かった、斬新でよく出来たストーリー..序盤は、よくある使い古された「入れ替わり」ものだと思って観てたら、途中から急展開! こんなオチがあるなんて、想像すらしてなかった..上手い! (ちゃんとオープニングで隕石落ちてたしね~ 意味も分からず観ていた..) ツッコミどころも散見されるけど、それを差し引いても、9点 献上!! いや~ 面白かった~!
〔ついでなので、ツッコミどころを列挙してみる〕
・最初に疑問に思ったのは、ラストの三葉と瀧の出会い方、お互い隣の電車の窓越しに目を合わせると、二人とも次の駅で降りたけど..すぐ電車から降りてどうする!? 相手がその駅で降りるとは限らんぞ!・口噛み酒が奉納されてある山上の宮水神社への道のりは、見た感じ往復2~3時間はかかりそう(あの標高はすぐそこの裏山って感じじゃないぞ)、三葉と入れ替わった瀧、そして三葉、あんな短時間で、しかも走って(マラソンランナーじゃあるまいし)登って下りてこれるかー! 山登りをなめちゃーいかーん!(文系の作者が考えそうな展開だ、詰めが甘い!)・彗星が尾を引きながら、地球の近くで分裂し、その一部がすぐ地球に落ちるなんて、天文学的に有り得んぞ! 流星群とか小惑星が落ちてくるなら分かるけど..・瀧は、三葉の〇〇揉みすぎ! 新海も色仕掛けに手を染めてしまったかぁ..リップサービスも大概にせんと!品位が落ちるぞー! 一級品の映画、一流の監督なら、そんなことはしないし、しなくていいはず..・瀧の性格が微妙..三葉と入れ替わった時は、男気ある性格に描かれているのに..瀧自身は、ぜんぜん男らしくない..性格設定が矛盾している..・最後に、最大のツッコミどころ! なぜ、あんなに頻繁に入れ替わっているのに、お互い3年のズレに気がつかなかったのだろう?? ニュースやTVだって見るだろうし、スマホだって持ってる..起きてる出来事や、流行、芸能ネタで気づくはず..(まぁ~ それを言っちゃ~おしまい、なんだけどねぇ~)
コナンが一番さん [DVD(邦画)] 9点(2017-08-05 17:26:45)
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【点数情報】

Review人数 183人
平均点数 7.03点
000.00%
110.55%
242.19%
331.64%
494.92%
5147.65%
63016.39%
74424.04%
84122.40%
92413.11%
10137.10%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.75点 Review16人
2 ストーリー評価 7.60点 Review25人
3 鑑賞後の後味 7.96点 Review26人
4 音楽評価 7.66点 Review24人
5 感泣評価 6.15点 Review20人

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