映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』の口コミ・レビュー

わたしは、ダニエル・ブレイク

[ワタシハダニエルブレイク]
I, Daniel Blake
2016年ベルギー上映時間:100分
平均点:6.80 / 10(Review 25人) (点数分布表示)
公開開始日(2017-03-18)
ドラマ
新規登録(2017-04-27)【ESPERANZA】さん
タイトル情報更新(2024-08-14)【にじばぶ】さん
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監督ケン・ローチ
脚本ポール・ラヴァティ
音楽ジョージ・フェントン
撮影ロビー・ライアン
配給ロングライド
字幕翻訳石田泰子
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💬口コミ一覧

25.ネタバレ ケン・ローチ監督の生真面目さや誠実さがよく伝わる映画です。とてもいい映画だとは思うのですが、この作品は娯楽性に乏しく余りにメッセージ性に偏り過ぎている印象を受けました。(あまり楽しめなかった、と言うよりは自分には合わなかったという感じ) それと本筋とは関係ない話になりますが、あの女の人。食べるのに困るほど貧乏にしては太りすぎではないかい?だから彼女が泣きながら配給食にかじりつく場面もあまり説得力がなくて、本作にはミスキャストに感じました。ダニエル・ブレイク。確かに彼は凡人であり一般庶民、群衆の中の一人であり、社会の歯車の一つ。でも間違いなく、真面目に生きてきて国のために税金を払ってきて、そして世界にたった一人しかいない"彼自身"でした。だからこそ、英国ではむしろ平凡な名前である"Daniel・Blake"という名が、最後には特別なOnly Oneとなって、彼の心の叫びのように僕らの心に響きます。大きなメッセージを持った映画とは思います。おそらく彼と近い立場の人間ほど本作をよく観るでしょう。でも悲しきかな、むしろ観るべきお役所側の人間たちが本作をわざわざ選んで観るか?と言われると疑問符がつきます。社会のシステムを変えるのはやはり並大抵ではありませんが、まずは何かできること一つから、この本作の思いには賛同します。
タケノコさん [映画館(字幕)] 6点(2017-05-03 22:56:01)
👍 1
24.税金を払う事を誇りに思い、真面目に生きてきた男が病気で働けなくなった事によって、社会からつまはじきされていくという物語。
どこの世界でもお役所はあんな感じですよね。本当に市民の事を考えてくれているのか。
そんな社会に不満を持つ主人公ダニエル・ブレイクの、静かな戦いが淡々と描かれる。
彼は決してヒーローではない。しかし、彼が投げかけたメッセージは同じような不満を持つ者の心に大きく響いただろう。
それだけでも、彼のとった行動は報われるのではないだろうか。
決して感動を煽ったりせず、常に乾いた視線で綴られる物語はケン・ローチ監督らしい語り口だった。
ヴレアさん [DVD(字幕)] 7点(2017-09-07 08:21:08)
👍 1
23.まさにケン・ローチの映画という感じ。
引き込まれるし、緊張感は途切れないし、
登場人物は魅力的。
いい映画。
aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 9点(2017-10-10 01:26:13)
22.ネタバレ 社会派の巨匠ケン・ローチが2度目のパルムドールを受賞した作品。
一度は映画界からの引退を表明した彼が、それを撤回してまでどうしても投げかけたかった問題提起。
心臓の病気で働けなくなってしまった主人公の男、ダニエル・ブレイクは40年間大工で食ってきた熟練の職人。
真面目に働き、真面目に税金を払ってきた。彼のような人を助けるべく存在する公的機関から見放されてようとしている。
もう1人、2人の幼い子どもを抱えるシングルマザーのケイティ。生活費のためにたどりついた仕事は・・・。
街の片隅で支え合い、励まし合って生きる彼らに寄り添うケン・ローチの視線は優しくも、その一方でどうしようもない現実の厳しさがある。
主人公の男の怒りの声のような役所の壁への落書きは、そのままケン・ローチの怒りの声のように思える。
そしてラストのケイティの弔辞は、引退を撤回して本作を撮ったケン・ローチのラストメッセージになるのか。
一貫してぶれることの無い労働者階級への思いと、80歳を過ぎて一度は引退を考えてもなお、
社会の理不尽に対し黙っていることはできない、そんな彼の衰えることの無い反骨精神をひしひしと感じます。
とらやさん [DVD(字幕)] 9点(2017-11-17 23:19:25)
👍 1
21.予告編に釣られ、鑑賞..貧困と役所の複雑な制度を皮肉った作品..心臓病を患ってしまった大工の(中年男)ダニエルと、2人の子供を抱え奮闘する(シングルマザー)ケイティとの、ささやかな交流をリアルに描いたヒューマンドラマ..イギリスの事情を詳しくは知らないが..観ていて、他人事とは思えない身につまされる展開に、心が痛む..そして、やるせなさが募る..映画として、良作..
コナンが一番さん [DVD(字幕)] 7点(2017-11-19 15:24:11)
20.ネタバレ 切ない。。ダニエル、59歳。俺、58歳。俺、今は健康で定職についているが、いつ病気になるかは正直分からんし。イギリスのお役所はこんなに市民に冷たいのか? 日本はもう少しマシでしょ? 分からんが。。切ない。。
kaaazさん [インターネット(字幕)] 8点(2017-11-24 23:47:44)
19.ネタバレ 他人事とは思えない描写が続く。辛い内容だが、やっと我々の気持ちを代弁してくれる映画が出たという気持ちで、嬉しかった。
ケンローチは社会派で有名な監督だ。レンタルビデオ屋にこの映画が並ぶ頃、ケンローチのドキュメンタリーも出てたので、観た。
ハーバート卒の、事故で家族を亡くした経験を持つ、大人しい感じの小柄な監督だった。どこから反骨の映画群が生まれたんだろう。
彼の映画はいつも時代の悲鳴みたいなものを描写する。その悲鳴を冷静にストーリーに落とし込む。
今回のは、役所のデジタル化された対応を描いてる。日本の役所は、現場との接点をNPOに委託してるから、こんな非人間的な対応はないのだが、いつかこんな体験を自分もするんじゃないかという恐怖感はある。それを表現してくれたので嬉しかったのだ。
しかしダニエルの最期は、やはりこういうラストしかないのかという切なさでいっぱいだ。でもそれでも落ち込まなかったのは、あの母子家庭の母親の全身で生きてかろうじて自分を見失わぬたくましさからだろうか。この母親の子どもたちなら大丈夫。そんな希望を感じられたからだろうか。
トントさん [DVD(字幕)] 8点(2017-12-16 22:13:10)
👍 1
18.ネタバレ 本当に受給されるべき人々が「まずはオンラインで書類作って」と冷たくあしらわれ、回りくどい方法で手続きするうちに諦めてしまう。深刻な題材を下手すれば過剰に描きそうなところを一歩踏みとどまって、ドキュメンタリーのように撮っている。税金を払っている人を助けるべきの制度が人を殺す制度になってしまったとき、国家は社会的弱者を搾取する存在でしかない。日本でも社会保障の崩壊危機や見えない貧困が取り沙汰されている以上、希望の持てる社会にしなければならないのに声をあげないでどうする? 誠実すぎる監督の怒りがあの落書きと手紙に集約されているのだろう。彼とシングルマザーの家族との交流が理不尽な社会の中での微かな救い。将来、人生100年社会と言えども、強者の論理が物を言う絶望的な日々が続くなら早死にした方がマシに思える。社畜だらけで「社会に迷惑かけるな」の日本らしい考えかもしれないが・・・
Cinecdockeさん [DVD(字幕)] 6点(2017-12-31 17:10:53)
17.ネタバレ この作品には、強者は出てきません。システムと規則の奴隷と化し、「情」を奪われた弱者と、「尊厳」を奪われた更なる社会的弱者がお互いぶつかり合っているだけです。人々に利便を与えるためのシステムだった筈なのに、今では人々がシステムの利便のために不便を強いられてしまっている現状、そして、その現状を、惰性で受け入れている私たちにケン・ローチは「それで良いのか?」と問いかけてきます。「わたしはダニエルブレイク(I,Daniel Blake)」という何てことのないタイトルが、観終った後に非常に重く感じました
TMさん [DVD(字幕)] 8点(2018-01-18 19:08:17)
16.フードバンクでのケイティの自分を恥じて泣く姿に号泣。
そうなるんじゃないかと薄々感じていた通りの結末がやるせない。
血の通わない行政システムを改善しようとする気はないのか、公僕という言葉は死語なのか。
危機管理が要る年齢なのに日々の暮らしに追われているだけの自分に警鐘を鳴らしてくれる作品。
The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 7点(2018-04-15 20:01:24)
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15.是枝監督の「万引き家族」がパルムドールに輝くというビッグニュースが入ってきたその日に2年前の同受賞作「わたしは、ダニエル・ブレイク」を鑑賞。ドキュメンタリーではないので当然誇張もあるだろうが、これを観たイギリスの公務員は何を思うのだろう? 長年真面目に働き、税金を納めてきた主人公に対するあまりに冷たい仕打ち。普通なら自分のことでいっぱいいっぱいになるはずだが、ある母子家庭のことを気にかけ、親身に接するダニエル。その人柄が映画に温かみを与えていた。(特に前半は)淡々としていて、映画としてどうかな?とも思ったけど、終わってみればやっぱり佳作として記憶に残る。
リーム555さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-05-20 23:06:41)
14.ネタバレ 貧困に喘ぎながらも必死に生きる、イギリスの労働者階級の人々を淡々と描いた社会派ドラマ。長年大工として真面目に働いてきたものの心臓に疾患が見つかり失業者となってしまった主人公ダニエル・ブレイクと、二人の幼い子供を育てるためにぎりぎりの生活を余儀なくされているシングルマザーの交流を通していまだ格差の残るイギリス社会の現実が炙りだされていきます。また、本来は社会的弱者を救う立場にいるはずの役所の人間が、日々の業務に忙殺されていかに非人間的な対応を行っているかを告発する内容でもあります。この監督の作品は今回初めて見ましたが、正直辛気臭いお話ですね、これ。なんだか観れば観るほど気分がげんなりしてきて、残念ながら僕には合わなかったです。それにこの作品の根底に流れる左翼思想――労働者階級は富裕層に搾取され続ける可哀そうな人々で、彼らを救うためには根本的な社会システムを変えなければならない。そのためにはまず権力の手先である役所をみんなで攻撃しよう――が個人的に好きになれないので全く共感できませんでした。
かたゆきさん [DVD(字幕)] 3点(2018-09-19 23:18:09)
13.ネタバレ 20年前は、自分はパソコンなんか使うわけが無いと思っていた。
5年前は、自分がスマホなんか使うわけが無いと思っていた。
時代はどんどん変って行く・・ 必死で世の中に付いて来たつもりだが
いつかは年老いて置いてけぼりになるのかも・・ その時自分の生活はどうなるのか・・?
いろいろ考えてしまった映画ではある。
もう一方、シングルマザー側のストーリーも辛い。
母親は学生だったのか・・ 子供二人抱えて片親で、学校に戻りたい? 厳しいよねえ。
解決策を見出せない弱い人達に充分な福祉があれば、それに越した事はないのだが
不正受給が増えても問題だ。 ゲゲ! 映画の批評じゃなくなってしまった。
問題提起のドキュメントとしては成功だけど、映画としては・・満点とは言えないかも。
ちょっとアッサリし過ぎでした。まあ逆にそこがいいという人も居るでしょう。
残された母子のその後が描かれないのがね・・チョット残念。
グルコサミンSさん [DVD(字幕)] 7点(2019-03-02 00:13:07)
12.各所での評価が高かったので、気になって観てみた。
ところが、社会や公務員に対するステレオタイプな批判ばかりで、今更感が強い内容。なぜ行政が機械的な対応にならざるを得ないかなどの視点は全く欠けており、物事の表層をなぞっただけで薄っぺらい。主人公も努力をしている振りをして、社会に対する不平不満をぶちまけるばかり。
反政府的な考え方の左翼のための映画。
アクアマリンさん [ブルーレイ(字幕)] 1点(2019-03-17 17:39:23)
11.ネタバレ 観ていて悲しくなる内容ですねぇ、あのシングルマザーの女の子の就職先は結局、だったしね(←これ結構ガッカリ)。監督さんの言いたいことは分からなくもないけど、これがイギリスの現状なんでしょうか? 細かいことは良く分かんないけどあの複雑で面倒なシステムはみててイライラするのは間違いないね。 まぁ勉強になりましたハイ
Kanameさん [CS・衛星(字幕)] 2点(2019-06-20 10:21:05)
10.ネタバレ あらすじ見ないので、ダニエルブレイクだかダニエルクレイグだか紛らわしかったが、もっと明るいホームドラマかと思いきやなかなかの重さ。
生きていくってどこの国でも辛いんだな。
戦時中でもあるまいし、先進国でこんな身近な貧困格差は考えさせられるがストーリーは在り来たり。
誰かが死なないと終われないこの流れがなんとなく読めてしまうラストが惜しい。
mighty guardさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2019-07-22 00:12:44)
9.ネタバレ ケン・ローチが引退を撤回してまで撮りあげた、渾身の作品と思います。
かつて「ゆりかごから墓場まで」と言われた英国の福祉が機能不全となって久しいと聞いてましたが、もはや人間の尊厳をも削り取るシステムになってしまっているとは。
ダニエルが振り回される所定手続きの複雑怪奇なことったら、喜劇さながら。見ているこちらも電話が先なのか書類提出が先なのか、どっちなんだよ、と思います。60過ぎて受ける「履歴書の書き方講座」や形だけの求職活動といった茶番。40年も大工一筋だった男にウェブで手続きしろと言い放つ。煩雑な手続きに疲弊しているのは職員も同じで、彼らも余裕が無くて辛そう。ちょっとでも温情をかけて処理したら上司に「前例を作らないで」と叱責されます。この女性職員はダニエルに手続きをあきらめないよう励ましてくれてたんですけどね。ラストには葬儀に出席している姿も見えました。
ダニエル・ブレイクは本当に良い奴なのです。他者を労わる心を持ち合わせ、まっとうな権利を行使するために他人のために声を上げることのできる隣人なのですよ。
そして、こんな苦境にあってもキレの良いユーモアを忘れないのが英国人の偉いところで、私が傑作と思うのは「保留音のBGMをマシなものに変えろ」でした。
格差とか移民問題とか、山ほどの問題を抱える現状はかの国の政治家だって百も承知なのでしょうが、一市民として思うことはダニエルのような善良な市民がこんな目に遭う社会は嫌だ、この一点に尽きます。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2019-10-09 18:52:06)
👍 2
8.ネタバレ 英国、福祉の在り方、貧困格差の風刺映画
冒頭でダニエルの人となり(厳しさもあれど、他人から信頼され、愛情深い存在)をうまく表現されており
最後に語られるダニエルのメモがこの映画が伝えたかったことの全てだと思います。
メメント66さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-01-04 14:43:59)
7.ネタバレ 当時のイギリスの状態がどのようなものだったのか知らないので、どの程度事実に迫っているのかわからないが、訴えたい事は理解できる。ただし、この種の告発系の映画はドキュメンタリーを乗り越える必要があるのだが、映画らしい見せ場はスプレー缶ぐらいしかなくて、物足りなさは残る。全体的には単調なのでもうちょっとドラマ性が欲しかった。他方、フードバンクで食べちゃう場面は過剰演出に思えるし、ラストで主人公を殺してしまうのもちょっとヤリスギな気もしてバランスの悪さも感じる。申し立ての場で本人が堂々と訴える方が、伝わるものが大きかったのではないだろうか。
東京50km圏道路地図さん [地上波(字幕)] 6点(2020-09-03 12:18:59)
6.ネタバレ ケン・ローチ円熟の技。社会派だけどいわゆる彼が「社会派」監督で終わらないのはちゃんと告発だけでなくドラマを撮っているから。英国の福祉制度をリアルに描いているし、役人も機械的な人もいれば人情を持った人もいることをちゃんと等しく描いている。声高に告発をしているだけでなくリアルさを徹底しているからより凄みを増す。そしてこの映画が素晴らしいのは、ダニエルとケイティ家族の交流をしっかりと描いているから。出会いから別れまでも全く自然だし、隣人の黒人青年とかの交流もリアルだし。悲惨な中で弱者同士が互いに助け合うやさしさ、心の温かさ。それと社会制度の冷酷さの対比がよりドラマ性と告発性を相互に際立ださせる構造になっている。今の日本人監督には力量的に正面切ってリアルとドラマを共存させたこういう映画は絶対撮れないと思う。人間が幼稚だから多分ファンタジーに逃げてしまうだろう。一番笑った好きな場面はダニエルが役所の壁にスプレーで落書きをしたのを誉めたおじさんの発言のところ。ああいう市井のイギリス人もマジでいそう。あと見ていて一つ思ったのは日本の行政は英国よりも優しいなということ。デジタル弱者をバッサリ切り捨てずに紙での申請をいまだに認めているからね。だからマイナンバーカードが普及しないのよね。
エリア加算さん [地上波(字幕)] 9点(2020-09-19 21:50:28)
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マーク説明
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《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 25人
平均点数 6.80点
000.00%
114.00%
214.00%
314.00%
400.00%
514.00%
6520.00%
7520.00%
8520.00%
9624.00%
1000.00%

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