映画『オリエント急行殺人事件(2017)』の口コミ・レビュー

オリエント急行殺人事件(2017)

[オリエントキュウコウサツジンジケン]
Murder on the Orient Express
2017年上映時間:114分
平均点:5.98 / 10(Review 46人) (点数分布表示)
公開開始日(2017-12-08)
ドラマサスペンスシリーズもの犯罪ものミステリー小説の映画化
新規登録(2017-09-12)【TOSHI】さん
タイトル情報更新(2023-09-10)【イニシャルK】さん
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監督ケネス・ブラナー
キャストケネス・ブラナー(男優)エルキュール・ポワロ
ミシェル・ファイファー(女優)キャロライン・ハバード
ペネロペ・クルス(女優)ピラール・エストラバドス
ジョニー・デップ(男優)エドワード・ラチェット
ジュディ・デンチ(女優)ナタリア・ドラゴミロフ
ウィレム・デフォー(男優)ゲルハード・ハードマン
オリヴィア・コールマン(女優)ヒルデガルデ・シュミット
ジョシュ・ギャッド(男優)へクター・マックィーン
デレク・ジャコビ(男優)エドワード・ヘンリー・マスターマン
マーワン・ケンザリ(男優)ピエール・ミシェル
デイジー・リドリー(女優)メアリ・デブナム
アダム・ガルシア(男優)イタリア人のファン
草刈正雄エルキュール・ポワロ(日本語吹き替え版)
平田広明エドワード・ラチェット(日本語吹き替え版)
中村悠一ブーク(日本語吹き替え版)
高橋理恵子ピラール・エストラバドス(日本語吹き替え版)
駒塚由衣キャロライン・ハバード(日本語吹き替え版)
清水理沙エレナ・アンドレニ伯爵夫人(日本語吹き替え版)
永宝千晶メアリ・デブナム(日本語吹き替え版)
山村紅葉ナタリア・ドラゴミロフ(日本語吹き替え版)
原作アガサ・クリスティ「オリエント急行の殺人」
音楽パトリック・ドイル〔音楽〕
撮影ハリス・ザンバーラウコス
製作ケネス・ブラナー
マーク・ゴードン
サイモン・キンバーグ
リドリー・スコット
配給20世紀フォックス
美術ジム・クレイ〔美術〕(プロダクション・デザイン)
アンドリュー・アックランド=スノウ
ドミニク・マスターズ
衣装アレクサンドラ・バーン
編集ミック・オーズリー
この作品のラストや重要展開が気になる方に向けて、ネタバレありのレビューを厳選して掲載。結末や伏線、キャラクターの動向について深掘りしたい方におすすめです。
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ネタバレのみ表示しています。
未見の方は注意願います!
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💬口コミ一覧(7点検索) [全部]

4.ネタバレ <原作のネタバレあり>
原作既読。映像化されたオリエント急行を見たのは本作が初。

上映時間の関係からというのは当然あるだろうが、それ故「本来は別の人だった2人(医者と大佐)が1人にまとめられている」「1人ずつ話を聞く過程の詳細が省略」といった作りになっている。
原作は「事件発生→クローズドサークルなので警察等外部の協力者の手を借りられない→1人1人丹念に話を聞く→答を導き出す」というもの。
ポアロは元々会話によってそれぞれの不審な点に目を付ける、矛盾に気づく、要素を繋ぎ合わせて1本の線にする、という型の探偵。
故に「1人1人からしっかり話を聞く」という原作の描き方が重要かつ面白いポイントになるわけだが、そこが省略されていたのはまあ仕方ないとはいえ残念。だったら冒頭のシーンとか謎に追加されてるアクションシーンとかバランス(卵やネクタイ)のくだりとかを入れなきゃ良かったのでは、と思ってしまう。

また、原作は「殺されたラチェットは社会的にとんでもない悪党であり、アームストロング事件を知る者すなわち世間一般の全員から嫌悪される対象で、例の事件を起こしながらも金の力で無罪判決を得た。それ故事件に強く関係した人物12人が陪審員12人に成り代わり、ラチェットに社会的制裁を下す(死刑を執行する)」というもの。
本作の描き方でも結果としては変わらないが、そのくだりの主張が相対的に弱く感じる。

また、ポアロは警察でも検事でもないため、「真実を明らかにする」ことを目的とし、行動する。つまり、真実は明らかにするがその後犯人をどう扱うかについては自分の関与するところではない、というスタンスであるため、原作では本事件が成り立つ「推理A(外部犯説)」「推理B(全員が犯人説)」を提示するが、そのどちらを取るか、どういう裁定を取るかは責任者であるブークと検死を行った医者(原作では犯人の1人ではない)に委ねる、という形になる。
原作では、それまで理知的で合理的だった医者が、最終的に事件の背景、事情が明らかになり乗客たちの心情に触れたことで、「まあ私の検死結果も完璧ではなかったかもしれませんね」と言い、つまり12人の乗客の心情に傾く形、推理Aを取る形で幕を閉じる。
しかし本作ではポアロ自身が「今回は推理Aのパターンとしていいでしょう」としてしまっていて、それだと話というかキャラというかスタンス違うことになっちゃいません?と思ってしまった。

その他、原作では夫人にナイフが刺されるくだりは無いし、凶器の発見のされ方も違うし、夫人はペラペラ娘のことを喋りまくるお喋りおばさんと思わせて実は稀代の名女優だった、といった点も異なるため、結論は同じでも見え方が異なる。
マックイーンもアームストロング事件に関与する一人で計画のためラチェットの秘書になった人物だったはずだが、本作の場合横領という謎概念が入った結果そういう描かれ方がされていなかったような。それだと「社会正義を下す陪審員12人という強い信念を持った12人」じゃなくなっちゃうのでは?と思ったり。

原作は「犯人は1人、せいぜい共犯で2人という先入観があるでしょ?」という古典推理小説のメタを利用したところに名作と呼ばれる所以の1つがあり、それ故原作の超序盤で描写される「刺し傷が12か所、しかも右利きの刺し傷と左利きの刺し傷があり、致命となる深い刺し傷(男の力じゃなきゃ無理な傷)もあればかすり傷程度の刺し傷もある」というのがまさかそのまんま答(シンプルに12人が別々に刺しただけ)だとは思うまい、という点が衝撃ポイントだったはずで、原作が発売された当時、ある程度当時の推理小説を読んだ後で、当時の先入観がある状態で読んでみたかったなあ、と思わせる作品の筆頭だな、と感じます。
53羽の孔雀さん [インターネット(吹替)] 7点(2024-08-04 02:08:50)
3.ネタバレ ルメットの「オリエント急行」も豪華キャストだったが、
本作も豪華な顔ぶれ。
ミッシェル・ファイファーを配した理由がラスト分かる。
カツラを脱いだギャップに女優ってすごいと思った。

一時期、ピータユスチノフでクリスティ推理モノを次々映画化していた時期があった。
(ポアロの仮説を一つ一つ映像化し、反論していくという演出が面白かった)
しかし、本作は演劇人のケネスブラナーが主演・監督でポアロを料理。
さすがにポアロのアクションシーンには驚いたが、圧巻の演技で
ラストまでダレることなく魅せる。

有名な原作なので、犯人は皆知っていただろうに、新たに創りなおしたのは、
映像化だけが目当てだったのだろうか?
スマホとか、殺しの手も現代風に工夫してもらえればなぁとは思ったが、
それでもラストはウルッと感動させられた。
きっとケネスブラナーが温めていた映画化ではなかったかと思う。
面白かった。
トントさん [DVD(字幕)] 7点(2018-08-11 17:58:29)
2.ネタバレ  ミステリの映像作品というのは、ややこしい謎について見る者を引き付け理解させつつ、引張り引っ張り途中までリードして、最後には鮮やかに視聴者を騙し解決を見せる、という事が期待されると思っている。例えば(他の事件でだが)探偵に家系図を書かせて見る者に説明するとか、時間経過に従ってタイムテーブルを作って見せるとか。ごく稀にそういった事をぶっ飛ばしても成立するミステリがある。例えば『犬神家の一族』。70年代の旧作(オリエントの方)でも、私はそういった期待をしたのだが、やはりいろいろな描写が不親切で、それぞれの個別の人物のウソの根拠や犯行の根拠などが弱い。だが、本作に至っては、そんな事をリードする気も理解させる気も無いんだと思った。乗客の個室順や赤いガウンやら開け放たれたドアの意味やら、もっと図面的に説明する手は幾らでもあるはずだが、制作側はそんな事に関心はない。
 だから、これは謎解きストーリーとしてではなく、本事件前のポワロの、どんな悪党でも殺してはいけないという正義感が、遂に12人の犯人たちの正義感を受け入れるまでの物語なのだと、多分それこそが本作の肝なんだろうと感じた。というか、オリエント急行の殺人って、そういう話なんだと思う。
 ただ、それにしては、自身の正義に対する葛藤などがそれほど描かれてはおらず、その辺の感情は持ちずらい。また日本人には特に判らないんだと思うが、この12人という数が、陪審員の数だという事もあらかじめ示してあるとより良いと思う。
Tolbieさん [DVD(字幕)] 7点(2018-05-17 23:34:04)
👍 1
1.ネタバレ 「オリエント急行殺人事件」は、アルバート・フィニー版よりむしろデヴィッド・スーシェ版が印象深いのだが、2017年版はまずケネス・ブラナーのポワロに馴れるのに時間がかかった。ウィットを交えたトークと機敏に動く姿は、ポワロというよりシャーロック・ホームズかアルセーヌ・ルパン。物語は、あまりにも有名な事件の真相にたどりつくまでどう魅せるかが肝なのだが、アクションが所々に挿入される以外は奇をてらわない展開で違和感はなかった。ポワロの苦悩は丁寧に描かれている。映画を楽しめるかどうか、もっとも大事な点はなんといっても豪華なキャストだろう。M・ファイファー以外はなかなか目立たない気もしたが、J・デップの悪役など、舞台を見ている感覚で実力のある俳優たちの演技を堪能できた。
カワウソの聞耳さん [映画館(字幕)] 7点(2017-12-13 16:58:12)
👍 1
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【点数情報】

Review人数 46人
平均点数 5.98点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
436.52%
51021.74%
62247.83%
7715.22%
848.70%
900.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.50点 Review2人
2 ストーリー評価 6.00点 Review3人
3 鑑賞後の後味 6.00点 Review3人
4 音楽評価 6.00点 Review2人
5 感泣評価 4.00点 Review2人

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