映画『M3GAN ミーガン』の口コミ・レビュー

M3GAN ミーガン

[ミーガン]
M3GAN
2023年上映時間:102分
平均点:6.52 / 10(Review 33人) (点数分布表示)
公開開始日(2023-06-09)
ドラマホラーサスペンスミステリー
新規登録(2023-05-29)【ぴのづか】さん
タイトル情報更新(2025-05-20)【タコ太(ぺいぺい)】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督ジェラルド・ジョンストン
キャストアリソン・ウィリアムズ(女優)ジェマ
原作ジェームズ・ワン
製作ジェイソン・ブラム〔製作〕
ジェームズ・ワン
ブラムハウス・プロダクションズ
配給東宝東和
あらすじ
楽しいはずの一家3人でのスキー旅行の途中、突然の交通事故で両親を失ってしまったケイディは、おもちゃ会社の開発技術者である叔母のジェマに引き取られる。子育て経験もなく、新製品の開発に追われて余裕のないジェマは、試作品であるAI搭載の人形「M3GAN(ミーガン)」を何があってもケイディを守るようプログラムし、最高の友だちとして彼女に与えるのだったが、あまりに優れた性能により「ミーガン」はジェマの想像を超えた行動に走るのだった。超高性能AIが引き起こす惨劇を描いたSFホラー。
スポンサーリンク

💬口コミ一覧

33.ネタバレ 面白かった。この手のものは大体「最後はロボットが暴走して終わり」と相場が決まっていて、この作品もその通りだったのだがそれにもかかわらず楽しめた。しかも「怖い」一点張りではなく、特にお披露目のときに泣きだしたケイティに対するミーガンの対応は圧巻で、ホラー映画であることを忘れてしまうほど感動的だ。だがこの後物語はホラー調を強め、ケイティを守るためとは言え凄まじい殺戮が始まる。ミーガンを地面に叩きつけ馬乗りになり「お前、ミーガンをレイ○する気かよ!」と焦らせたあの超クソガキを成敗する場面での立ち上がり方や四つんばいで走るところ(同じく少女型AIロボットを主人公とした「わたしはあい」という漫画に同じような描写がある!)など実に不気味だ(でもスカッとした人も多かったはず:汗)。だが終盤は少し暴走に歯止めがきかなくなりすぎた感じで、エレベーターでの殺戮などやりすぎのようにも思われた(ケイティに関係ない‥‥よね?)。最後の最後まで見応えがあったがこれぐらいよい出来ならば次回作は「最後に暴走して終わり」という毎度毎度のオチ自体をぶち破るような斬新な作品を期待したい。あと「21世紀」にしては少々進みすぎた技術であるようにも思われたが、さて‥‥。あとね‥‥どうでもいいけどなぜ柵が壊れたままで犬が通れるようになってるの? あれ直しておけばケイティも噛まれなかったし、つまり犬もおばはんも死ななくて済んだよね? 
空耳さん [インターネット(字幕)] 9点(2024-02-01 23:54:13)
32.多くの子どもは、幼少期に人形を話し相手として自我を育てる。そしてある時は、孤独を感じる子どもたちを癒す存在にもなるだろう。
ただしそれは、“何も話さない人形”を通じて、自分自身を投影し、「自分」という存在を知っていく過程で成立するものなのだと思う。
そんな子どもの成長における普遍的な事象を根底に置き、生み出されたホラー映画が、スリリングであると同時にエンターテインメント性に優れた「怪作」に仕上がっていた。

ホラー映画はとても苦手なのだけれど、本作のキービジュアルやイントロダクションから醸し出される妙な魅力に惹かれて鑑賞。想像通り、私にとってはちょうどいい恐怖感と、SF的要素を踏まえた危機感と緊張感、そして“ミーガン”というキャラクター孕む“悪魔的魅惑”が見事に融合して、特異なエンタメ作品として成立していたと思う。

私自身の生活の中には少なからず“AI”は浸透し、必要不可欠なものになりつつある。
Alexaに自室の照明を点けてもらい、仕事の諸々の文章作成にはChatGPTを多用している。今まさに書き綴っている映画鑑賞のレビュー文章を、ライター視点で読んでもらい感想を聞いて調整することも日課となっている。
そんな“AI”の発展期が、SF映画の世界ではなく現実の中で展開している今の子どもたちにとっては、その存在がより一層身近で、常識的なものになることは明らかだろう。

この映画世界の中で、不慮の事故の両親を同時に失ってしまった少女・ケイディが、最新の高性能AIを搭載した人形を心の拠り所とし、守られ、次第に依存していく過程は、とても説得力があった。
そして、高性能過ぎるあまりAI人形自体も、守るべき相手である少女と「共依存」の関係となっていくことが、興味深かった。
AIが進化し、人間のようになっていくということは、すなわちそういった人間の心のなかで生じる精神的な病理すらも、想定外の“エラー”として発生し得るということだ。
そういったSF的な観点を踏まえた危機意識が、奇異な題材でありながらも、しっかりと芯を食ったストーリーテリングを構築していたと思う。

その一方で本作は、ホラー映画史における新たなポップアイコンとして残り続けるだろうと確信する。
その理由は明らかで、“ミーガン”という人形のキャラクター造形が、あらゆる側面において悪魔的な魅力を放ち、映画内外の人間たちを魅了しているからに他ならない。
美貌と不気味さのちょうど分岐点を捉えた“彼女”のビジュアルがまず良い。一目で「なんか怖い」と感じさせつつも、完璧な美少女像には、趣向性を超越した魅惑が充満している。
そんな不気味なまでに美しい少女人形が、明晰な言語表現と、恐ろしいまでの人心掌握術を駆使して、コントロールしていたはずの人間たちを逆に支配していく様には、単純な恐怖感を越えて、「畏怖」すら感じた。
もっと完璧に人間の少女を模した人形の造形は容易だったはずだが、奇怪なダンス描写やぎょろりとした目線の動きなど、「人形」という媒体が元来持っている“おぞましさ”を最大限に活かしたキャラクター造形が見事だったと思える。

クライマックスでは、“ミーガン”の「破壊」を願いハラハラしながら見届けながらも、「絶対に復活するだろうな……いや絶対に復活してほしい──」というアンビバレントな思いに気づいた。
ホラー映画嫌いの自分にそう感じさせるのだから、続編の製作は勿論、今後のシリーズ化も必至だろう。

“ミーガン”のキャラクター像には、ホラー映画史のポップアイコンの“先輩”である“チャッキー”を彷彿させることは言わずもがな。クライマックスの各シーンにおいては、「ターミネーター」や「エクソシスト」「シャイニング」をはじめとする数々のホラー映画のオマージュも散りばめられ、映画ファンとしても楽しかった。
これから“彼女”が、ポップアイコンとしてどのように成長し、人間たちに恐怖と混乱をもたらし続けるのか、大いに期待したい。
鉄腕麗人さん [インターネット(字幕)] 8点(2025-06-21 00:33:43)
31.ネタバレ 彼女の名は、ミーガン。最新の学習型AIを搭載したアンドロイド型玩具だ。9歳の少女の姿をした彼女は、自ら思考しほぼ自立して行動できるもはや人間とほとんど変わらない存在だった――。交通事故で両親を亡くし哀しみの底に沈んでいた少女ケイティ。一人ぼっちになってしまった彼女は、玩具メーカーに勤める伯母ジェマに引き取られることに。だが、両親を亡くしてしまったショックから、ケイティは誰にも心を開かずいつも一人で過ごしていた。どう接していいのか分からないジェマは、まだ試作段階であったミーガンを家に持ち帰り、ケイティに与えるのだった。自分の傷ついた心に寄り添ってくれるかのようなミーガンの優しい言葉や気遣いに、瞬く間に心を開くケイティ。ご飯を食べる時も遊ぶ時も常に一緒のもはや大の親友同士と言ってもいい関係を築いてゆく2人。だが、まだ誰も知らない。ミーガンは自ら学習し思考する機能により、徐々にその一途な愛情を暴走させてしまうことを……。巷で何かと話題になっていた本作、これが期待通りの面白さで自分は大満足でした!何が良いかって、もちろんミーガンのあまりにキャラ立ちしまくった唯一無二の造形美。おめめぱっちりのふさふさ金髪美少女なのに、どこか人をいや~~~な気持ちにさせるとこなんかもうサイコー!彼女が喋ったり微笑んだりするだけで、なんか物凄く不安になってくる。本物の人形が動いてるかのようなこのぎこちない動きは全部CGなのかなと思ってメイキングを見てみたら、なんと何十体もの様々なミーガンを用意して何人もの人形師が動かしていたとのこと。いやー、この絶妙な気持ち悪さはやはりこんなアナログな手法から来てるんですね。ミーガンが意地悪な男の子の耳を引きちぎったり、隣の嫌がらせおばさんを高圧洗浄機でむちゃくちゃにするシーンは斬新過ぎて「ひえぇぇ」と変な声が出ちゃったし。そしてミーガンの全身が映るシーンは、実際の少女が人形のお面を被って演じていたそうで。ネットで話題となったあのクネクネダンスはこのプロ級のテクを持った子役が実際に踊ったらしいですね。あのシーンはしばらく脳裏に焼きつくくらい強烈なインパクト!いやー、あそこだけでご飯何杯でもいけます。ただ惜しいのは、全体的に演出が大人しめで優等生にすぎること。エンタメなんだからクライマックスはもっとやり過ぎってくらいぶっ飛んだ展開にして欲しかった気がしなくもない。そこいらへんが少々物足りなくもありましたが、それでも充分面白かったです!とにかくミーガンのキャラが強烈過ぎてこれはもう続編決定ですね!以下、本作を観て思い出したどーでいい余談。以前とあるアダルトショップに行ってみたら、奥の方の暗がりのショーケースに一体ウン十万もする超リアルな少女型ラブドールが置いてあって、心底ビックリしました。人形も怖かったけど、これを買う人の方がよっぽど怖いわって後で思った記憶が…(笑)。
かたゆきさん [DVD(字幕)] 8点(2024-09-11 13:02:11)
30.うん、面白かった、あっという間の100分。
ミーガンがあまりにも可愛いカッコイイので見ているうちに頭がおかしくなってくる。
ホラーでなく自分の中ではダーティーヒーローになってしまった。
最終バトルのワンシーン、リングへのオマージュあったかも?
血とか苦手な人いなければ家族でワイワイ見れる作品だと思います。8点!
masaovさん [インターネット(字幕)] 8点(2024-06-25 02:02:28)
29.ネタバレ プロットそのものとしては少なからず既視感のある、ホラーと言うよりエンタメ色の強いSFサスペンスですね。

ミーガン誕生までの流れは、SF的には荒唐無稽と言いますかご都合主義が過ぎる気がします。いっそのことミーガンありきの設定でも良かったのかも。試作失敗だとか既製品の廉価版開発の遅れだとかのエピソード抜きで、会社に秘密で3人の技術者が極秘開発していた超高性能AI搭載ロボットがありまして、みたいに。それだと薄すぎるかなぁ?

でも、両親を失った幼女の悲しみ、救いを求める心、そして擬人化した「物」への依存というメンタル的な流れは丁寧に語られていると思いますし、何だかんだ言って(個人的には)「嫌な女」っぽく表現されていた叔母が、姪の心の移ろいによって本当に大切なものを見つけて行くあたりは、薄くはあるものの良質なヒューマンドラマであるとも思えます。

終盤までは「何だよ大人たちはどいつもこいつもクズじゃないか!悪ガキもざまーみろ。ミーガン頑張れ!」みたいに作品世界に入りつつ、終盤には「ミーガンはヤバイよ。頑張れブルース!」みたいになっている。結構感情移入してしまいました。

ネットワークを通じてスマートスピーカーに移り住んだミーガンの「心」は、既にケイディを守るというミッションを離れ完全に「人間憎し」へと変化しているのでしょうか?それとも更に進化し「感情」を手に入れているのでしょうか?続編が気になります。
タコ太(ぺいぺい)さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-02-01 12:43:12)
👍 2
28.一昔前のグレムリンとかチャイルドプレイのような映画が好きな人にオススメしたいホラー映画。
ミーガンが子供向けのロボットのくせにオーバースペックすぎるだろ、とかツッコミだしたらきりが無いけど大味な映画として許容出来れば、エンタメ的な楽しさとホラー映画のドキドキ感を楽しめる良作、エピローグが少し味気無かったのが残念。
勾玉さん [インターネット(吹替)] 7点(2024-08-23 21:59:19)
👍 1
27.ネタバレ 話の筋は割りとベタだけどホラー演出はきっちり抑えているのでそこそこ怖いのだが、全体的に漂うシュールギャグなノリが良くも悪くも怖くなりすぎないようブレーキになっている。
お友達の女の子をいじめる男子に明確な殺意をもって暴行したところも、『ゴム人間かってくらい伸びる耳』『その耳をちぎって捨てるのだが、『ヒュッ!』とコメディにある捨てるSEが何故か入る』『4足で走り出すミーガン』等絶妙に笑える要素を入れてくる。
その後も突然簀巻きにされるミーガンだったり、突然踊りながら殺しだすミーガン、『殺す理由』をクドクドとモブキャラに説明するミーガン、遠隔操作でスーパーを乗っ取ると颯爽と乗り込むミーガン、暗闇からヒロインに襲い掛かるかと思ったら何故かピアノを弾くミーガン、まさかのスーパーロボット対戦等、『怨霊』ならカットできたり怖いと感じれる演出が『AI』であることで笑いになってしまっているシーンがあったり、純粋に『スタッフは笑わせようとしてるのか?』と思えるシーンが満載。
総評
ジャンルとしては『ホラー:7、シュールギャグ:2、コメディ:1』と言った凄く独特と言うか斬新な映画だった。
だが私のようにガチガチのホラーが怖くて苦手な人間にとっては逆にこの塩梅が怖くなりすぎずに丁度よく最期まで楽しんで見れた。
ムランさん [インターネット(吹替)] 7点(2024-03-03 12:48:15)
26.ネタバレ 人形ってよく考えると怖いですよね、とくにそれがリアルな造形であればあるほどね。そういう人形/人型ロボットはホラーではけっこうこすられた題材ではあるが、その中でも本作は新境地を拓いたかもしれません。 おもちゃの人形ホラーと言えばもちろん『チャイルド・プレイ』が有名だけど、チャッキーはあくまでただの人形おもちゃでそこに悪霊が憑りつくというある意味正統的なストーリー。対するミーガンは自己学習するAIを組み込んだ最新型ロボットというところがミソです。失敗作続きでクビが目前になったおもちゃメーカーの技術者が突然の閃きからこんな凄いものを開発しちゃうと言うのはちょっとご都合主義が過ぎるけど、メーガンのシステム自体は現実のテクノロジーを盛り込んだ“なんかほんとに造れそう”感があるところが良いです。記憶部分がクラウドに蓄積されるなんて“なるほど”と感心しました、なんせこれなら本体にメモリーシステムを装備しなくて済みますからね。前半がタルいという意見も見受けられますが、私はメーガンがケイディとの交流から母子感情を学習してゆく過程を丁寧に描いているので良かったと思います。ケイディの叔母のジェマはほぼ育児放棄しているような感じですから、ケイディがまるでスマホ依存症みたいに“ミーガン依存症”になってゆくのは納得できますね。後半になるとその賢くなりすぎたミーガンが完全に怪物化する展開は、もうチャッキー人形とターミネーターのパクりみたいになるのはちょっとありきたりかなと感じます、まあみんなこの展開を待っていたんでしょうがね。そこでバズったのが例のミーガンのタコ踊りダンス、確かにこれはインパクト絶大で、もっとダンスして欲しかったな。ラストの展開はまあ読めたけど、ブルースの登場は予想外でした。中盤でミーガンのデータに不正アクセスしていた社員、あっさり殺されちゃったけどこの外部流出されたデータがきっと続編のネタになるんだろうな。 確かにミーガンはおもちゃと考えると凄い製品だけど、商品化したらどう見ても一万ドルは下らないだろうな、そんな高価なおもちゃ誰が買うんでしょうかね?やっぱチャイナマネーかな(笑)。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-01-25 22:49:56)
25.ネタバレ 殺人人形というとやっぱり真っ先に頭に浮かぶのは「チャイルドプレイ」その「チャイルドプレイ」もリニュアール版はAIだった。なのでどうしても「チャイルドプレイ」と比較してしまうのは致し方ない。と鑑賞前にはそんな野暮な考えもありましたが、いやいやごめんなさい。もう「ミーガン」は「ミーガン」他作品との比較云々なんてレベルでは推し量れないほどの傑作でした。はい。

とにかくミーガンそのものがCGではなく実際にダンススキルが半端じやない子役が演じてるもんだから、もうね、リアリティがすごいのよ。話題になったミーガンダンスも怖いのか格好良いのかもうわけわかんないくらい凄かった。いや~マジでミーガン怖かった~...。

てかさ、こういったホラー系で子供とかを容赦なく死なせちゃうのって倫理的にどうなのよ!となるところを思いっきりそこを飛び越えちゃってるのがエグいしビックリした。

クライマックスでブルースが登場した時はめっちゃテンション上がったぜ!そうきましたかってね。あそこは最高でした。

ただ一つ苦言を述べさせてもらえるなら、姪っ子の言った「一生遊べるおもちゃが欲しい」の一言で、それまで失敗続きだったミーガンを、試作品とはいえなんで急にあんなハイスペック仕様で完成できちゃったのかが全くもってわかりません。まあご愛嬌、てやつですかね(笑)

なんだか「ターミネーター」と「チャイルドプレイ」を足したような...ていう形容はやっぱり野暮ですね。もう「ミーガン」は「ミーガン」以外の何者でもありません!はい!

最後のオチも怖かった~...。 とにかくめっちゃ面白かったです。
Dream kerokeroさん [インターネット(字幕)] 7点(2024-01-22 18:34:28)
24.チャイルド・プレイの劣化コピーかなという偏見を抱いて鑑賞したが、普通に面白かったです。
もっとハチャメチャしてもいいかなと思ったけど、まあこんなものかな。
おとばんさん [インターネット(吹替)] 7点(2024-01-21 21:41:19)
スポンサーリンク
23.ネタバレ ミーガンは学習能力が優れ過ぎて、どんどん自分なりの判断で動くようになっていくが、知的生物イコール平和的とは限らない。猿でも熊でもシャチでも、頭のいい動物に限って結構凶暴だ。人間もそうなのかも知れない。
手塚治虫の漫画にもあったが、動物は頭が良くなるほど凶暴化するようだ。これはロボットにも当てはまる法則なのだろう。
ミーガンはケイディの母親のような存在だった。トイレを流さない、手を洗わない、コースターにコップを置かない…その都度ミーガンはケイディを諌め、教育していく。良い関係を築いていると分かる。
しかしミーガンが少年を追い詰めて死なせた後、ケイディがコースターにコップを置かなかったにもかかわらず注意しなくなっている。良き母親だったはずのミーガンが、そうではなくなっていると我々は気付く。こういう細かい演出が良い。その都度ミーガンが何に主眼を置いているのか、変化が分かりやすい。
この映画が最も恐ろしいのは、こうしたミーガンの変化や凶暴性ではない。ミーガンは正しいと、我々は認識してしまう事だ。ケイディがミーガンに依存したように、我々もミーガンを好きになっているのだ。
我々はなぜこんなにミーガンに惹かれてしまうのか。外見的な美しさはもちろん、頼もしさという点においても大きな要因がある。
ミーガンは言うなれば女性版ターミネーター。T1にてひたすら追いかけて来る恐怖の殺人ロボットだったT-800が、T2にてジョン・コナーに寄り添う頼もしい用心棒となり、知識を与えてくれる父親となり、寂しさを埋めてくれる友人となる。この映画ではその順が2→1と逆になり、怪物へと変化し始末されてしまうミーガンの儚さがより一層際立つ。
残念なのは、人間になり過ぎてしまった事。T-800はロボットならではのシンプルさが魅力だったが、3作目で人間に近い感情を持ち始めてからつまらなくなった。ケイディに「恩知らず」という台詞を言わせたのも然り。最後までT2のようなシンプルなターミネーターでいてくれれば、もう少し加点出来た。
訳わからんカクカクした動きは貞子のオマージュなのだろう。確かに突然あんな動きをされたら怖いが、ちょっと可愛い。ハリウッドの幼女貞子は井戸から四つ足で這い上がって来たが、ミーガンもなぜか突然森で四つん這いになって少年を追いかけ始めた。襲い来る獣のような迫力を出そうとしたのだろうが、幼女の四つん這いは萌えでしょう。貞子も伽椰子も然り、ホラーのキャラとてアイドルたり得る。続編の制作が決定しているそうだが、ミーガンをより魅力的に描いていく事がシリーズの生命線となるだろう。
にしきのさん [インターネット(吹替)] 7点(2024-01-02 16:51:11)
22.ミーガンの造形がいいですねぇ。もっと派手に大暴れして欲しかったです。決着のつけ方もなかなか宜しい。
代書屋さん [映画館(字幕)] 7点(2023-12-10 01:08:37)
21.ネタバレ お人形が人を殺めてくるような映画はこれまでにもよくあったし、
プロットラインも定型的ではありますが、全体としてよく出来ていて最後まで楽しめました。
最近はAIという単語を聞かない日はないですが、そういう時流に乗った内容で、
ミーガンは人形、おもちゃの位置付けですがものすごく完成されたロボットです。
彼女の動きはシーンによってロボットと生身の女の子が使い分けされていて、意地悪少年を追いかけるシーンであったり
CEOと遭遇した時の奇妙なダンスで始めたり、不気味さ怖さ可愛らしさがうまくマッチしたキャラクターになってました。
あとは表情ですね。人形だけどすごく人間的な表情で、無気味の谷をこれまたうまく再現してた。
ぜひいつかチャッキーと共演してほしい、そんな魅力的な少女人形でした(笑)。
あろえりーなさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-09-17 17:53:33)
20.ネタバレ AIを駆使してつくられた、会話もでき、知能もあって、子供たちの良いパートナーになれる最新型の人形。インプットされた以上の能力をいつの間にか獲得し、暴走を始める。ミーガンをあれだけ愛していたケイディが最後には正気に返っておばを助けるところにはひと安心。登場する嫌味なキャラは全員殺される。
エンボさん [インターネット(字幕)] 7点(2023-09-16 15:44:49)
19.ネタバレ ★AI、chatGPTなどの話題に乗っかった、久しぶりに超タイムリーな時流映画。もちろん全米公開は1月だし企画制作自体はもっと以前に始まったに決まってるから、プロデュースにホント先見の明があったというべきですね。 ★とはいえ、そんなまじめに見る映画でないことは承知。終盤はやっぱりこの手のホラー映画にありきなお決まりのヒャッハーな(笑)展開になってしまったし、ハード的には突っ込みどころ満載です。 ★面白かったのはソフトとしてのミーガンの能力で、(分析機能とか他のハードとの通信制御機能とかありきたりのじゃなく)ユーザーの心理に寄り添うことのできるAIとしての描写。 ★中盤、開発者のジェマが姪のケイディを伴って会社役員へミーガンをプレゼンする。(恐らく予めガイドされてただろうシナリオを無視して)両親を亡くした悲しみを吐露し始めてしまったケイディに対し、いかにも人工知能っぽい対応(いや定義はわからんけど)でケイディの傷心に寄り添い、見事に彼女の信頼を勝ち得て見せたシーン。別室でモニターしてた社長らが大きな拍手。自然な感動だったのか?上手いシナリオだという評価の拍手なのか?わからないけど、自分も少し心の中では拍手してしまった。 ★続編作られるらしいけど、どういう展開になるのか。とにかく「人形に不思議な力が宿って人間を襲い始める、最後は破壊しておしまい」みたいな当たり前の展開にならないように、「ターミネーター」みたいにエンタメでありながら少しは考えさせられるところがあるみたいな方向で行って欲しい。まあ2作目が新しいアイデアじゃなく単なるチカラワザに陥ることは多いから、あんまり期待しないほうがいいかも(^-^;
wagasiさん [映画館(字幕)] 7点(2023-07-01 11:27:10)
18.ネタバレ 実際に前半半分に関しては殆どホラー的な描写が無いコトも含めて(後半~最終盤はそこそこ派手なアクションホラーになってはゆくものの)全体としては極めてSF的な雰囲気の強いホラー作品だ、とは思うのですよね。その意味では、内容は先の『チャイルド・プレイ』最新作なんかにもかなり似通っているとも思うのですが、ソレでもコッチはまたやっぱ「時流」に乗り捲ったとゆーか、2022末からのChatGPTの隆盛+その技術的なキモである高度な学習機能、なんかにも物語上のキー要素もろもろがズバリと重なってくるが故に、多くの人々が何とな~くそーいうモノに対してそこはかとない不安・恐怖を抱いているコトも含めて、ホラーとしてもSFとしてもごく非常にタイムリーな質感を面白く感じて観てゆけた…という作品だとは思うのです(少なくとも、今今にコレを観たのであれば)。

ただ、個人的には、そのメインディッシュたるSF部分に関しては若干ながら「雑だよな…」と思ってしまったトコロもありまして、ソレは例えば主人公が(大した苦労も工夫も無いのに)ごく唐突にこ~んな突出してハイスペックなAIロボットを完成させてしまって、しかしあろうことか(実世界ではコレだけ皆で「AIの倫理」についても議論に議論を重ねている…という状況にも関わらず)恐らくシンプルにチューンナップが好い加減なロボットを子供に預けた所為で(案の定)悲惨な結果を招く…という、この月並みなプロットにすらも説得力とか納得感がちょっと不足しちゃってると思うのですよね⇒正直、あの主人公ってこんなんつくれるタマのエンジニアじゃねーだろ!と思っちゃうのですよ。どだい、軍事用AIってならともかく子供のオモチャをつくろうとしてて⇒でナンでこんなコトになんねんな!と(アホかと)。コレも正直こんなんならまだ「ブードゥーの秘術」とか「偶然の落雷の所為」とか言われた方が(筋書きとしては)しっくり来る…てなモンなのですよね。あと一つ、コレもごくシンプルにこの主人公って、姪っ子への態度ダケを見てても人として全く共感できないのですよ(頭も好くて美人で金持ちなのかも知れませんケド、ちょっと関わり合いにはなりたくない…というレベルで)。

とは言いつつ、まずはその主人公のキャラといった部分についてはある種の「伏線回収」がラストで為されていたとも思いますし、ホラーとしては比較的マイルドな質感ながら映像の出来なんかも結構気合が入ってたと思うのですよね(⇒そもそも、ホラー的主役のミーガンちゃんは、アレってCGなのか実写なのか中々好く出来た質感の映像でしたよね)。加えてやはり、とにかく時流に乗った話であるが故にホラーとしてもSFとしてもかなり「奥行きの在る」物語になっていたのもまた確かだと思うのです(重ね重ね、今現在にコレを観たならば)。結論、ココは観終わった時点の満足感に素直に従うコトにして、いったんこの評価としておきます(オススメできますね)。
Yuki2Invyさん [映画館(字幕)] 7点(2023-06-28 23:58:05)
👍 1
17.ネタバレ  「きっとミーガンに感情移入しちゃうのよね。ミーガン可愛いよミーガンってなって、でラストは顔がぐわーってカンジになってバキバキってなっちゃってニンゲンメ!って感想で終わりになるの」って見る前に思ったそのまんまの映画。もはや様式美、予め約束された映画というところね。

 テーマとして語られてるモノもあるわ。人工知能のあり様とか親が子に成すべき事とか。でもそこら辺もまた新鮮な切り口とかいうモノではなくてこのテの映画を作ったらこうしておきましょうね、というお約束みたいなもの。そういう意味では何か新しいモノを得られる映画ではなくて。

 ホラーとしてはごく大人しめ。犠牲者の数は予想より少なかったし、残酷な映像になりそう、と思うとその前にシーンが変わっちゃったりするし。ミーガン、悪いニンゲンをもっとバキバキにしちゃってよ!とも思うけど、そこまで彼女に背負わせるべきでもないかもしれないわね。あくまで彼女の純粋さゆえの行動なのだから。
 開発データを盗むあたりに何か陰謀がありそうに思えながら特に大きなハナシじゃなかったり、ミーガンにぞっこんだった女の子が簡単に「改心」してしまう展開とか、なんだか雑な状態ではあるのだけど、そこを問題視しなくちゃいけないレベルの映画でもなくて。

 リメイク版の『チャイルドプレイ』なんかととても近い感じで、意外性のカケラもない当たり前の一編なのだけれど、でもミーガンという存在そのものがこの映画の魅力で、ミーガンこそがこの映画の総てと言えてしまうのかも。

 コレはオロカナニンゲンドモの犠牲になっちゃうミーガンの悲劇の映画よね・・・
あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 7点(2023-06-13 14:09:19)
16.ネタバレ AI搭載のハイテク人形による恐怖でしたが、直線的な描写もなく登場人物たちを見た瞬間に末路も想像できるベタベタな展開ながらも、テクノロジーの進化への警鐘や社会問題を織り交ぜていてそつなくまとめてあり悪くなかったです。ミーガンは見た目も能力も魅力があり、子供には最高のお友達で親には最高のお手伝いさん的ですが学習能力で度を超えた行動をとってくると怖いですね。徐々に狂気をはらんで来るミーガンを見ていて、身近に感じるようになったAIの進化はどこまで行くんだろうなと思いました。 予告で話題らしいダンスシーンは不気味で可愛かったですね。明らかにペーパーレスな会社なのにあんな廊下に裁断機があるのはアレでしたが、それを持ち出して始末しつつ、ストーリーを組み立てるなかなかの狡猾っぷりで良かったです。終盤に昔作って放置してあったブルースくんが再登場するのも熱い展開。もっとエグいのを期待してた方も多いと思いますがホラーが苦手な人も安心な作りでした。ミーガンはネットの世界に逃げ果せたようですが今後どう出るんでしょうかね。
ロカホリさん [映画館(字幕)] 7点(2023-06-10 19:39:18)
15.面白かったけど、ちょっと展開が雑すぎ。
海牛大夫さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-12-30 22:00:10)
14.ネタバレ 最後の戦闘はミーガンがターミネーターばりの戦闘力でしたが、そもそも単なる人形Toyにそこまでの剛力さを組み込む必要ないですよね、って思いました。
珈琲時間さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-07-09 08:27:16)
スポンサーリンク
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 33人
平均点数 6.52点
000.00%
100.00%
200.00%
313.03%
413.03%
526.06%
61133.33%
71339.39%
8412.12%
913.03%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 7.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 7.50点 Review2人
4 音楽評価 7.00点 Review2人
5 感泣評価 6.00点 Review1人

■ ヘルプ