映画『侍タイムスリッパー』のいいねされた口コミ・レビュー

侍タイムスリッパー

[サムライタイムスリッパー]
2023年上映時間:131分
平均点:7.80 / 10(Review 56人) (点数分布表示)
公開開始日(2024-08-30)
公開終了日(2025-06-04)
アクションドラマSFコメディ時代劇ロマンス
新規登録(2024-09-19)【sim】さん
タイトル情報更新(2025-05-18)【イニシャルK】さん
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監督安田淳一
助監督沙倉ゆうの
キャスト山口馬木也(男優)高坂新左衛門
冨家ノリマサ(男優)風見恭一郎
沙倉ゆうの(女優)山本優子
峰蘭太郎(男優)殺陣師 関本
紅萬子(女優)住職の妻 節子
井上肇(男優)撮影所長 井上
脚本安田淳一
撮影安田淳一
配給ギャガ
編集安田淳一
照明安田淳一
その他東映(協力 東映京都撮影所)
安田淳一(車輛)
あらすじ
時は幕末。会津藩から送られた高坂新左衛門ら二人の剣士が長州藩の山形彦九郎を暗殺すべく京都の寺で待ち伏せしていた。寺の境内で高坂と山形は死闘を演じ、戦いの中で振り上げた刀を落雷が襲うと、気がついた高坂がいたのは街中の路地だった。見慣れた街並みではあったが、黒い小箱を覗いていた西洋風の男から怒鳴られ、狼狽えている高坂に西洋風の若い女から矢継ぎ早に意味不明の質問をされる。やがて映画助監督だというその女性山本優子の仲介で記憶喪失者として寺の住職夫妻に保護された高坂は風変わりな街で見た貼り紙や住職の居間に置かれた板(テレビ)の中で動く絵、意識回復直後に見た侍と町人などから自分が幕末から百数十年後の京都に生きていることを悟る。そして高坂は住職夫妻の励ましと映画人の協力によって映画撮影所で殺陣(タテ)の斬られ役を演じることで生計を立てることになる。
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💬口コミ一覧

27.ネタバレ ごめんなさい完全に舐めてました(汗

「侍が現代にタイムスリップする?ああwあるある(半笑い)。侍が「馬より速い鉄の箱があ!」とか「こんな小さい箱に人が入っとる!」とかパニックになるやつね。
そんで現代人にない純粋な価値観で周りの人の閉塞感を変えたり、侍ならでは戦闘技術を使って現代で知り合った人たちの危機を救ったりするんでしょ?」

全然違いましたね。

この映画が描きたいのは「タイムスリッパ―」ではなく、あくまで「侍」でした。
だからタイムスリップ物にありがちなカルチャーギャップネタは控えめ…どころか、周囲の現代人は(主人公が語らぬがゆえに)彼がタイムスリップしてきた本物の侍である事すら最後まで知りません。

大事なのは「侍」が未来に来て、そしてそれがゆえに、自分が置き去りにしてしまった「過去」や「自分が大切に守ろうとしていたもの」がどういう悲惨な結末を迎えたのか、「歴史」として知ってしまったという事。
そしてそれを今更どうにもできない彼が、現代社会ではほとんど無力な「武士」である彼が、果たして何を為せるのか、何を為すべきなのか…煩悶しつつ彼なりの答えを見つけ、最後に実行する姿を描き切る事なのです。

その決意を聞いた時、劇中でただ一人主人公の正体を知る男が涙します。
この場面、僕も目頭が熱くなりました。そしてそれゆえに、その男と主人公がクライマックスで繰り広げる「虚」と「実」がない交ぜになった闘いは熱く、激しく、見る人間の心を揺さぶる名勝負だったと断言できるのです。
大鉄人28号さん [映画館(邦画)] 9点(2024-10-26 09:14:08)
👍 7
26.ネタバレ タイムスリップしてきた戸籍謄本もない身元不明の人間が、海外進出までする大スターになる摩訶不思議さはさておいて(笑)本当に評判通りの良い映画でした。タイムスリップしてきた侍が現代の色んなものに驚くのは今まで色々と見てきたけれど、ショートケーキを食べてこんな美味しいものが誰もが食べれる世になったことに感動するあのシーンは、思わず涙が出てしまうほど名シーンでした。主人公が実直で穢れなき武士道を生きてきた人物だからこそ余計にその想いがストレートに伝わってきました。

この映画で言われている通り、時代劇、特にテレビでは再放送や特別放送以外ではほんと見なくなり、映画では「武士の家計簿」や「大名引越し」などのようなちょっと変わった視点から描かれる作品が増え、たしかに変化、衰退している昨今。それでも「室町無頼」や「十一人の賊軍」のようなしっかりとしたチャンバラ時代劇も作られなんとかその存在を保ってはいる。保ってはいてもじゃあ盛り上がっているかと言われればまだまだそこまでではない。バラエティでは昭和ブームなどとやたらと昔がクローズアップされることが目立つけれど、それでも「時代劇」そのものが一つのムーブとなることはない。この映画が大ヒットし日本アカデミー最優秀作品賞まで受賞したことをキッカケに何かしらの追い風が吹けば、農作業の合間をぬって作品を完成させた安田監督も本望でしょう。

ただ昔のような「時代劇」ではなく今の時代に合わせた進化した「時代劇」でいいと思います。それは今まで一人称が「拙者」だった主人公高坂新左衛門が最後に「俺」と言ったように、変化して生きていくことこそ大事なんだと思います。斬られ役をやりながら生きていても心のどこかで侍としての本懐がまだくすぶっていて、そのくすぶりが宿敵と再会してさらに強くなり、真剣を使い宿敵との真剣勝負へとなっていく。ただ非常に面白かったのがその真剣勝負の中でそれまで染み付いた殺陣の動きが出ちゃうところ。あれはわざとなのかたまたまなのかは分からないけれど、死人を出したら作品がどうなってしまうのかをちゃんと理解し合っていたということなんでしょうね。そして決着がついて過去と決別しそこで「俺」って...もうマジで実に良く出来た脚本でした。

あとこの映画でもう一つ大事なテーマ、メッセージがあって、人を殺すことの重み、痛みをしっかりと描いていることです。私たちは当たり前のようにアクションや娯楽性の高いドラマや映画などで人が人を殺すシーンを見てきてますが、そこに命の尊さを感じることはあまりないです。でもこの映画はコメディ色も織り交ぜながそれをごく自然な話の中にぶち込んで来たもんだから大したものです。その尊さをしっかりと伝えてきたからこそラストの殺陣のシーンは固唾を飲んで見入ってしまいました。殺陣だけで心臓をバクバクさせられたのっていつ以来だろうか・・・いや、過去にあったかも定かではないのでもう初めてということにします。

とにかく本当に素晴らしい作品でした。最後もコメディな要素のまま終わって作品全体を重々しくしすぎてないのも好感が持てました。ありがとう。良い映画でした。
Dream kerokeroさん [インターネット(邦画)] 7点(2025-03-22 08:35:30)
👍 3
25.ネタバレ  全国上映展開されたすぐ後に地元で観に行ったのですが初回は「SOLD OUT」で視聴できず、後日再チャレンジしてやっと観られた感じです。観た日もほぼ席はいっぱいで盛況でした。

 情報的にはSNSで話題になって、東京1館でしか上映されてなかったのが連日満席で全国展開が決まったというのは認識しており、観たいなと思ってました。「カメラを止めるな!」と比較されてインディーズ映画でも面白げな話なのかなあと思いつつ。

 率直な感想としては、メチャメチャ面白かったです!

 ハラハラする超カッコいい本格的な鬼気迫る殺陣に、タイムトラベルネタ的な笑いあり(劇場中が笑いに包まれてみんなで映画観て楽しんでるなあって感じが非常に良かったです)、ホロっと泣ける話もあり、あと、個人的にはそれだけで十分インディーズ映画として元が取れて大満足だったのですが、その先にさらなる驚愕の展開があるという予想を上回る出来で、インディーズどころか全映画の中でエンターテインメントかくあるべき、時代劇エンタメ最高! と快哉を叫びたくなるような素晴らしい作品でした。

 映像的には、時代劇としてあまりにもクオリティが高く「これ本当にインディーズ映画なのか!?」と疑ってしまったのですが、インタビュー記事など見ると脚本を気に入った東映が全面的にサポートしてくれたみたいで(ただ予算節約のため舞台のオフ期に撮影されたとのことです)、映像的には本格的時代劇とまったく遜色ないレベルの作品となっておりました。

 特に"殺陣"の部分が、主人公が斬られ役の殺陣師に入門する設定なのもあり、どこもかしこも殺気立った緊迫感のあるカッコいいものになっていて、あの抜刀して刀を鞘に納めて"チャキン!"てやるだけで、ああたまらん! と思ってしまうのですが、これが主人公は当然として、端役の隅々まで行きわたっててみんなカッコいい。主人公の当て馬的、チャラい二枚目俳優の心配無用ノ介すらも、漫画チックなコテコテな役をしてるのに刀の扱いはクソかっこいいという、もう大満足でした。

 最近は時代劇というとほぼ地上波では放映されておらず、BSで往年の名作が再放送されるか、多少新しめの新作が出てくるものもあるのですが昔ながらのチャンバラ劇のようなものはあまりやられなくて(役者が殺陣を身に付けるのが難しいというのもあり)人情ものが主流だったりして、こういうバキバキのカッチョ良いチャンバラのある作品てすごい久しぶりだなあと思って……いや、NHK大河ドラマでは考証含めてしっかりやってますか。映画も何だかんだ毎年ちょっとずつは作られてきてますね(今年は"碁盤斬り"ですか)。

 あと、時代物タイムスリップネタだと定番的なお笑いのネタについてですが、ケラケラ笑って楽しく見られたのですけど、同時にこういう純粋な、単純な感動の感覚ってすっかり忘れてしまっていたなあと思い起こさせられました。新興国の新しい映画作品とか見てもしばしば認識させられるんですけど、ごく単純な、人が死んだら悲しいとか、食べ物がおいしくて平和なのはなんて素晴らしいことなんだろうとか、親子の情愛は泣けるなあとか、妙に斜に構えてしまって、そういうシンプルな原点の感動を見失ってしまっているというか、そういうのはダサいとか感動ポルノとか言って叩き回ってるのはどうなんだろう、というのをしみじみ考えさせられた感じです。

 あと、インタビュー記事で監督氏がヒロイン役の人に「めがねをしたら最強だから」と言ってて、めがねをした役としてヒロインの人は出演していたのですが(当人はあまり気に入ってないようでしたが)(同時にリアルでも助監督をしていたそうです)、これについてはめがね好きとしては監督に大賛成で、とても良かったです。あからさまに度のない伊達めがねなのと、めがねに慣れてない人にありがちなしばしば微妙にめがねのかけ具合がズレてるのを直していただけたら完璧なめがね女優になっていただけるかと、今後にとても期待を持たされる出演となっていました。

 いいぞ(超ウザい)。

 そんな感じで、時代劇愛の感じられる実に良い作品でした。
 ちょうど真田広之の「SHOGUN 将軍」が同時期にエミー賞受賞とのことで、これからこういう時代ものの波は来るのでしょうか。

 そんなところです。
simさん [映画館(邦画)] 10点(2024-10-03 11:55:52)
👍 3
24.エーですね。この映画は、「侍が現在に現れたら」ではなく、「斬られ役が本物の侍だったら」に重きを置いた作品だと思います。なので、本来タイムスリップものによくあるパターンをある程度無視し、独特な世界観が表れている。故に面白いと受け入れられたのではないでしょうか。
主人公の山口さんと共にネームバリューのある(関西限定?)紅萬子さんの演技がイイです。最後の殺陣に真剣独特の緊張感がもう少し欲しかったような思いがします。
代書屋さん [インターネット(邦画)] 9点(2025-05-14 23:07:14)
👍 2
23.ネタバレ 平日昼間の回でしたが、映画館内は中高年の先輩方を中心になかなかの入り。映画がはじまると、結構序盤から周りの方々が笑う笑う。どうやらリピート組もいるみたいで、笑い声が若干フライング気味に入ってきて、自分の「笑い」のタイミングを外されるのが、とくに序盤は大きなノイズでした。ペースを乱されて、だんだん「これ、そんなに面白いか?」と若干不機嫌な感じで序盤が過ぎていく。劇場の雰囲気だけでなく、現代であれば銃刀法違反で一発アウトな「真剣」持ち歩いて大丈夫なのかとヒヤヒヤしてるのに、そこがあまり掘り下げられないことにも、なんだかモヤモヤし続けてました。

ただ、斬られ役に弟子入りする中盤からだんだん物語に引き込まれ、大スター風見恭一郎の「正体」がわかるころにはすっかり入り込んでました。ここから会津藩の悲劇をしっかり物語に組み込み、序盤からどうしても疑問だった「真剣」問題が、思いもよらぬかたちでクライマックスへとつながっていく。序盤の大小の違和感を終盤の物語に深みを与える要素として回収する、見事な脚本でした。最後に福本清三さんに捧げられているところなど、そこまで時代劇を見ない自分でも胸熱。そして、最後のクレジットでは、監督が何役もこなしているのにも驚きましたが、ヒロイン役の沙倉ゆうのさんが、本当に「助監督」してたことにもびっくり! 自主製作のスピリット、日本映画の歴史、そして日本の歴史を重ねた見事な一作でした。

というわけで十分に楽しんだのですが、難点はやはり長かったことか。とくに序盤の少しのんびりした展開。そして、主人公がどうやってタイムトラベルを受け入れるのかは、この手の映画では腕の見せ所だと思うのですが、本作では博物館のポスターを見て(しかもアラビア数字や平仮名読めるのか?)というのは、前評判で膨らんだ期待値を萎ませ、周りの観客とのギャップを大きくしたのもたしか。設定上の要の部分があまり練り込まれないまま、新喜劇的なベタ展開が続くのは少々苦痛でした(周りはそこも結構笑ってましたが)。全体をスマートにしちゃったら、この映画らしさが失われてしまうのかもしれませんが、映画としての「入り」の部分がもう少しうまくいけば、後半の脚本の妙ももっと活かされたのではないのかなと思います。
ころりさんさん [映画館(邦画)] 7点(2024-10-18 23:16:43)
👍 2
22.ネタバレ 現代人が幕末にタイムスリップではなく、幕末の侍が現代にタイムスリップという設定がいい。
この幕末、というのが絶妙で、侍が刀を差すことが許されない時代にどうやって己のアイデンティティを確保するのか、ということを涙に笑いを織り交ぜながら見せてくれる映画。
しかも会津藩。
自分だけが生き残って未来に生きていることに、何か意味を見出さずにはいられない武士の魂の叫びがぐっと来た。
そして、かつて死闘を演じた仇敵との再会。これは完全に予想外で、まさに見どころの一つとなっているのだが、こういうポイントがところどころ配置してあって、観るものを飽きさせないシナリオも抜群。
そして失礼ながら。
ほぼほぼ私が知らない役者だったのが良かった。そのおかげでどっぷり映画の中に浸って、最後まで楽しんで鑑賞できた。「今はその時ではござらん」は名セリフだね。
いや、いい映画。
roadster316さん [映画館(邦画)] 8点(2024-09-30 12:33:51)
👍 2
21.例の「カメ止め」のときも思ったんですがこの映画の評価の高さはメジャー映画じゃないという事で下駄をはかせてもらってる部分があるんじゃないか…と思ってしまう映画でした

確かに映画は面白いし熱演もしてるしそこを見せたかったという殺陣のシーンも素晴らしい圧はありました

けどそれ以上でもないというかそこまで絶賛するほどでもないよね…というのが個人的な正直な感想です
時代劇への思い入れがある人とかだとまた違うんでしょうけどね

一番好きな時代劇は何?と聞かれたら「ぶらり信兵衛道場破り(主題歌今でも歌えます笑)」と答えちゃうような僕ですからね…そもそも時代劇に殺陣を求めてないそんな個人の評価です  ぶらり信兵衛道場破りなんて催眠術にかかった高橋英樹がお花畑を駆け回ってましたからね方向性が違いすぎますよ
あばれて万歳さん [インターネット(邦画)] 7点(2025-07-02 18:03:56)
👍 1
20.ネタバレ タイムスリップというSF要素はあるものの、「太秦ライムライト」みたいな斬られ役の物語として進行するのかなと予想していたら、「二人目」が意外な形で登場し雰囲気は一変します。幕末に立ち会えなかった自分たちの人生のけじめを付けるための真剣勝負。ここに持ち込むまでの筋道が実に見事。「ぜんぜん手が違う・・・全部アドリブ」という映画スタッフの台詞が違和感なく頭にするっと入った時点で傑作確定です。本当にかっこいいし感動するんです。チャンバラすごい。
次郎丸三郎さん [映画館(邦画)] 10点(2025-06-17 23:06:48)
👍 1
19.タイムスリップなる受け入れがたい状況なのに、驚くほどあっさり馴染んでいく。
そこは観ているこっちのほうが、馴染まなくてビックリです(笑)

その中で自分はどうすればと前向きに努力を重ねる。
主演の高坂役の山口馬木也さんの真面目さ、信念を持ち一途に生きるさま。
所作の見事さ殺陣の素晴らしさに、こちらはどんどん惹きつけられていく。
本物の侍だと思えるほどです。

それからキャストスタッフの皆さまの時代劇への熱い思い、こちらにヒシヒシと伝わってきました。
ちょんまげと日本髪のドラマをTVで沢山見た世代の私、そうそう、また時代劇が観たいとおもわされました。

一騎打ち、山口馬木也さんと冨家ノリマサさんの殺陣の美しさ、動きの見事さに金メダルを差し上げたい気持ちです。
日本の美を映像で広めてくれてありがとう。
たんぽぽさん [インターネット(邦画)] 8点(2025-05-15 10:30:08)
👍 1
18.ネタバレ  まあ、よろしいんじゃないですかね。幕末の武士が現在に出現してそこで暮らしを営み始める。出現時の違和感や時代劇の切られ役として生活を始めるあたりがくどくなく、だが印象的に描かれていていい感じです。主役の山口馬木也さんが幕末の武士を好演してます。ただ、相手役の風見恭一郎さんですか、なんか途中で役者変わってませんか。まあ、許します。

 しかし、真剣勝負と殺陣の立ち回りの違いがほとんどないのは残念でした。真剣勝負だったらあんなに打ち合わないと思います。打ち合えば刀も痛みますし、万が一受けそびれば死ぬわけですから。ここのメリハリもっと欲しかった。
たこのすさん [インターネット(邦画)] 6点(2025-04-29 08:49:10)
👍 1
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17.ネタバレ ひさびさに笑って泣ける邦画で魅せてもらいました。

タイムスリップから始まるライトなコメディ。宿敵の登場あたりから深まって行く落涙のヒューマンドラマ。小ネタ大ネタが全編に散りばめられていてバランスが素晴らしい。

思えばタイムスリップそのものはツカミと言うか作品世界への入り口と言うか、勿論ストーリーそのものにとってなくてはならない位置付けではあるものの、それ自体は実は本作を左右するような存在ではないように思えます。それ故、詳細な物理の法則やら理論やらを持ち出して説明する必要もないし、観ている方だって同時に時空の狭間に転落した3人が別の時代に飛ばされて尚且つ同じ時間軸の上に乗っているなんてことはスルーして良いのですね。これはこういうもの。シチュエーションを楽しめばよいのです。

そして、物語の本筋としては、武士道をひとつの例として時代や社会の変遷とそこに生きる人間の在り方と生き様を描いたドラマ。武士の心を持って生きることの生き辛さ、武士の心を持たない者の目に映る武士の生き様、留まることなく残酷にも流れ続ける時間。観終わってから、余韻に浸りつつも遠い時代と今の時代を考えさせられる作品でした。

そして忘れてならない全編を包み込む溢れんばかりの映画愛。随分と欲張りましたね。でも、全然嫌味じゃないし、それどころかだからこその好印象です。繰り返し観たくなる1本でした。
タコ太(ぺいぺい)さん [インターネット(邦画)] 9点(2025-04-18 00:17:19)
👍 1
16.ネタバレ 面白かったです。超低予算だと話題になってたので調べてみると2600万円だとか。
でも全体として丁寧に作られてるのが見て取れます。
映画って作るのに大人数必要ですから、どうしてもお金がかかるんですよね。
だから予算が少ないと、チープさが先んじちゃう。低予算映画は内容以前にそのチープさでもうダメみたいなのが多いけど、
本作は照明やからBGMに至るまで丁寧な繕いでチープさを無くそうとしてるなと感じました。
あと、何より主役の方の顔が良いです。本当に幕末の侍っぽい顔つきで、全体として配役もいいなと思いました。
タイムスリップものという題材は新しいものではありませんが、前半は笑いをとり入れ面白く、
後半は感動へとしっかり娯楽を意識した作りで万人受けするものになってます。
あろえりーなさん [インターネット(邦画)] 7点(2025-04-11 16:50:50)
👍 1
15.久しぶりに、泣いて、笑って、感動しました。
邦画っていいもんですね。これが自主製作作品とはすごいです。

いい役者さんといい脚本といい制作人と情熱さえあれば低予算でも
これだけの作品ができるんですね。

お見事です!
SHOGOさん [インターネット(邦画)] 9点(2025-04-09 16:24:54)
👍 1
14.展開は読める感じだが、面白い映画。
これまでのタイムスリップものとは少し違っていて、コメディ要素と真面目さが上手く合わせられている。
simpleさん [インターネット(邦画)] 7点(2025-04-05 13:38:27)
👍 1
13.ネタバレ コメディー映画としてよく出来ていると思う。リアリティーは一切無視して面白おかしく、そしてほっこり泣ける映画だと思う。なんといっても主役の山口馬木也の演技が抜群に良い。この演技がなければ映画自体が茶番に終わっていたと思う。
ブッキングパパさん [インターネット(邦画)] 7点(2025-04-03 17:17:22)
👍 1
12.侍が幕末から現代にタイムスリップして来るという良くあるプロットですが、それ自体はきっかけに過ぎません。本作の魅力は人間ドラマの方でしょう。シナリオが良く出来ていて面白かったです。
主演の役者さんの演技も良く、ケーキのシーンや打ち上げのシーンはとても印象に残りました。最後の殺陣も緊張感たっぷりで見応えありです。しっかりとメッセージ性がありつつもコメディを交えて重たくなり過ぎない塩梅も丁度良いですね。お勧めです。
alianさん [インターネット(邦画)] 8点(2025-04-01 17:35:21)
👍 1
11.とても楽しい映画ではあるんだけど、どうもモヤモヤして、今一つ乗り切れなかった。
見終わってから冷静に考えて、そのモヤモヤの正体がわかった。
武士と時代劇の役者は、姿形が似ているだけで、まるで違う仕事だということ。
江戸時代、武士とは身分制度である士農工商の頂点であり、一方の役者は士農工商にも入らない、河原者と呼ばれて蔑まされた存在だったということ。
誇り高い武士が最底辺の河原者になることについて、何の葛藤も決心も描かれていないから、なんかおかしいと思ってしまった。

つまらない知識を持ってると、エンタメを楽しむ邪魔になりますね。
今の平等社会の常識のまま見ることができたら、もっといい映画に見れた気がする。
まかださん [インターネット(邦画)] 7点(2025-03-21 14:55:15)
👍 1
10.ネタバレ ◇いい意味で、思ってたのと違う作品でした。低予算ヒット作と聞いて、仕掛けや笑いがすごいのかなーーと思っていました。
◇タイムスリップ起因の戸惑いや違いのテッパンネタは控えめ。真面目に何事も大切に精一杯生きようとする高坂に共感と好感を抱き、思わず笑い一緒に泣く、という体験でした。
◇そしてまさかのパラレルタイムスリップ、最後の対決も手に汗にぎる殺陣でした。映画愛・時代劇愛あふれる良作です。
ハクリキコさん [映画館(邦画)] 7点(2025-02-15 14:36:51)
👍 1
9.ネタバレ 大ヒットを嗅ぎつけての鑑賞。 何しろ「タイムスリップ」&「侍」ですからね。どう撮っても、そこそこは面白くなりそうな気がします。いやいや、実際に面白かったし、近年の時代劇コメディの中では、出色の出来だったと思えます。 しかし、私が思うに、たくさんの年配リピーターを生んだのは、高坂新左衛門、このおサムライさんの「お人柄」に尽きると思ってます。素朴で、純情で、はにかむ人。好きな娘を前にすると、ポッと赤くなる人 (笑) 最近の日本映画では絶滅危惧種のような人物であり、こちらが昭和時代の映画館にタイムスリップしてしまったのかと。きっとリピーターのみなさん、彼にまた会いたくて、映画館に戻って来てるんだな。 最後の殺陣では高坂新左衛門の勇ましさが際立ちますが、間違いなく "はにかみ屋さん" とのギャップ萌えによる効果もあったと思う (笑) 思えば、時代劇の "斬られ役" にここまでスポットを当てた映画もあまり記憶にありません。でも本作って決してそこにとどまらず、全ての端役、脇役、斬られ役、助監督、武術指導、衣装、カチンコ、、そして撮影所、、古今東西の映画 (時代劇) 制作に携わってきた全ての人や舞台への愛ある「裏方賛歌」となっていて嬉しいかぎり。
タケノコさん [映画館(邦画)] 8点(2024-11-07 22:35:24)
👍 1
8.小さな笑いをちりばめながらも、とても真面目な作品。主人公がショートケーキを食べながら、また台本を読みながら涙するシーンには、胸に来るものがあった。ラストの殺陣の緊張感も素晴らしい。
nojiさん [映画館(邦画)] 7点(2024-11-01 00:04:25)
👍 1
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マーク説明
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★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 56人
平均点数 7.80点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
411.79%
500.00%
6712.50%
71425.00%
81832.14%
91119.64%
1058.93%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.60点 Review5人
2 ストーリー評価 9.71点 Review7人
3 鑑賞後の後味 9.57点 Review7人
4 音楽評価 7.40点 Review5人
5 感泣評価 8.57点 Review7人

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