映画『砂の女』の口コミ・レビュー

砂の女

[スナノオンナ]
1964年上映時間:147分
平均点:8.41 / 10(Review 29人) (点数分布表示)
公開開始日(1964-02-15)
ドラマモノクロ映画小説の映画化
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タイトル情報更新(2008-09-01)【+】さん
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監督勅使河原宏
キャスト岡田英次(男優)
岸田今日子(女優)
観世栄夫(男優)村人
矢野宣(男優)村人
三井弘次(男優)村の老人
原作安部公房「砂の女」(新潮社)
脚本安部公房
音楽武満徹
撮影瀬川浩
製作市川喜一
配給東宝
美術粟津潔(タイトル・デザイン)
その他吉岡康弘(スクリプター)
あらすじ
昆虫採集に出かけた男(岡田英次)は、砂漠で奇妙な穴に落ちてしまう。そこは、まるで蟻地獄のようで、抜け出すことが出来ない。そこには、奇妙な女(岸田今日子)が居た。男は女に嫌悪感を持つ。しかし次第に男の様子は変化していく・・・原作・脚本を安部公房が担当し、勅使河原宏監督ならではの世界観が構築されている。
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💬口コミ一覧

29.ネタバレ 面白い!

最初は、男と女の寓話かと思ってた。
確かにそうなのだが、人生ってこんなもんじゃね?みたいなラストがいい。

岸田今日子が、実にはまり役。
なんというか、あんなひどい環境で、女として生きてる感が出てて、巧い。
ただ、今までの死んでいった男たちとは、子ども出来なかったのかな?
今までの男たちの末路が知りたい。
トントさん [映画館(邦画)] 10点(2024-12-11 20:29:24)
28.ネタバレ 昔々TVで鑑賞してぶっ飛んだ記憶あり。どうしてももう一度観たくなって「勅使河原宏の世界DVD6枚セット」を購入。前衛、不条理、妖艶。よくある前衛のための前衛ではなく、理解できる前衛、だけど不条理、でもよくわかる、というのがすごいすごい。原作脚本がすごいのか、映像化した監督が偉いのかはわからないが、とにかく観て損なし。この映画はあえてモノクロで撮っているのだろうか。モノクロが、御陣乗太鼓のねじ式的な強烈な不安感をうまく表現しているし、岸田今日子の艶っぽさもカラーだったらどうだったか?満点。
la_spagnaさん [DVD(邦画)] 10点(2013-01-02 13:53:26)
27.蟻地獄のなかで生きるために掘るのか、掘るために生きるのか、無間地獄のなかで無常を悟るような不思議な感覚。そんな蟻地獄の中で生甲斐を見つけ、新しい命まで生まれる。本当に自分を必要としている場所は社会ではなく蟻地獄の中であるという、なんとも不条理極まりなく最高な映画でした。
亜流派 十五郎さん 10点(2004-02-23 22:29:07)
26.
天下泰平さん 10点(2003-07-14 14:22:13)
25.何故か砂丘に穴を掘って、その穴の底で暮らしている女と、そこに捕らえられ幽閉生活を余儀なくされ、無駄な穴掘りを終日やらされる男との奇妙な男女関係。極限状況の中で、男はこの蟻地獄から脱出しようと再三試みるが、砂は雪崩の如く、そして岩から流れる滝のように崩れ落ちるばかり。その描写はただひたすら美しい。男は一時脱出に成功するものの、逃げ惑った挙句の果て逆戻りしてしまう。しかし、都会で日々の暮らしをする事と何が違うと言うのか?戸籍や様々な証明書といった管理社会に対する疑問と、人間が生きていく上での営みという根源的な意味を、勅使河原宏監督はこの不条理劇を通して問いかけているように思う。キャストとスタッフの名前に並べて押印しているという、ユニークなオープニング・タイトルも象徴的で、まさに日本映画史に残る傑作だと言える。
ドラえもんさん 10点(2001-10-13 01:13:58)
👍 1
24.ネタバレ 「映画化」というものの貴重な成功例である。原作に夢中になり、映画館(リバイバル上映だった)でも映像世界に入り込んだ。岸田今日子の鰻のような(?)存在感がいいし、岡田英次も観客の代行をそつなくこなしてくれる。
ひと3さん [映画館(邦画)] 9点(2011-03-13 14:35:25)
23.俳優陣といい作品の持つ雰囲気といいとてもよかったです。
frhunさん [インターネット(字幕)] 9点(2008-03-07 17:22:14)
22.ネタバレ 安部公房の原作もすごいですが、この映画も負けていませんね。
現実社会の風刺と見るのが一般的なようですが、私にはカルト教団の内部ってこんな感じなんだろうなあと思えてしまいました。臨場感たっぷりの洗脳プロセスを見させてもらった気分です。前半なんか偉そうな主人公が次第に弱ってきて、最後は井戸で部落に貢献しようとまで思ってしまう。怖いですね。

岸田今日子って不気味なおばあさん役がはまる女優さんだなあと思っていたんですが、大昔にもこんな役をやっていたんですね。
くろゆりさん [CS・衛星(邦画)] 9点(2008-01-09 15:56:51)
21.タルコフスキーの描く水に匹敵する砂の美しさ。すばらしい。原作・脚本・演出・演技・音楽……すべての要素ががっぷりと四つに組んだかのようにしっかりと相乗効果を生んでいる。前衛的といえば前衛的だけど、例えばゴダールのように、映像の文法を完全に解体したりはしない。あくまでリニアーな物語り展開は崩壊していない。だけれども、描き出された世界のシュールさときたら。永遠に色あせない戦後日本映画の代表作の一つだと思う。高校のとき、現代文の先生がこの作品をなぜか取り上げた。当然、大半の生徒はついていけなかったみたいだけれど、私はとっても面白かった。みんな睡眠に落ちてたけど、私にとっては黄金の午後でした。その直後にNHKで映画が放映された。高校生の未熟な頭脳でも、この映像は衝撃だった。そして、いまだにこの映像は私にとって衝撃的でありつづけている。たぶん、何十年かしてまた見なおしても、この衝撃は色あせないだろうな。
いのうえさん [CS・衛星(邦画)] 9点(2007-03-02 22:05:23)
👍 1
20.久しぶりに強烈な映画を見た。一旦はまったら逃げられない「蟻地獄」、不気味すぎる岸田今日子。暫く頭から離れない。ただ、もし岸田今日子ではなく、当時のアイドル「吉永小百合」だったらと想像すると、ストーリーは全く変わってしまっただろう。また、映画を見た者の中には、期待を胸に砂丘を彷徨う輩も出たことだろう。
STYX21さん 9点(2003-11-24 19:59:37)
😂 1
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19.どうしても記憶の片隅から消えない名画です。20年近く前に見ましたが、薄気味悪い蟻地獄に吸い込まれ出られない男の人に同調してしまって、かなり息苦しさを感じました。でも、不思議に惹きこまれるのです。不思議な独特の強烈な世界。ぜひもう一度見てみたいです。
いかみみさん 9点(2003-02-28 09:13:37)
18.なんと言ったらいいんでしょうか?この独特な雰囲気。怪しい世界。砂丘の穴の中の家という強引な設定、異様な村人達、若き日の岸田今日子の妖艶さ、う~んたまりません!世界で認められている日本映画のひとつであることが解りました。そして、なんと言っても、生きているような砂・砂・砂・・・
クロマスさん 9点(2003-01-17 01:48:35)
17.中学生か高校生くらいの時に、テレビでやっていたのを見たことがあります。安部公房の原作も読んでいるのですが、原作も映画もあまり内容をおぼえていないけど、強烈な印象が残っています。また見たいのですが、なかなか観る機会がなくて残念。確か、岸田今日子と岡田英二が共演してましたね?
miuさん 9点(2002-06-09 13:20:08)
16.ネタバレ <原作既読>何たる不条理。昆虫採集に訪れた地で監禁され労働を強いられる男。どうにかして逃げ出そうとするが、砂がそれを許さない。女とのちょいエロな関係(岸田今日子が絶妙)、不気味な村人との闘い、スリリングだ。しかし人間とはなんと面白い生き物か。こんな事態にも適応し始める。働かなければ水も貰えないが、逆に働きさえすれば酒、タバコといった嗜好品も配給され、気がつけば同じく配給された雑誌のちょっとしたイラストに大笑いしていたりする。偶然の発明である貯水装置に至ってはもはや生きがいのようでもあった。貯水装置の事を村の人々に話したいという欲望にも共感できる。ココで認められたいと…。現状に何となく満足して、変化に億劫になる。若干耳が痛いが、これも人間の本質か。「逃げる手立ては翌日にでも考えればいい」その結果は…。大変面白うございました。
リーム555さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-12-04 17:46:30)
15.あの原作をよくここまで映像化できたなあと。作られた時代とか考えると充分な出来だと思います。不満としては砂にまみれた女体のエロスをもっと表現してほしかった(原作読んで砂フェチになった男)。妖怪大戦争で多くの太ももフェチを生み出した三池監督にその部分だけリメイクして欲しい。
回転さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-02-22 17:59:40)
14.ネタバレ 怖い。何とも恐ろしい映画であると共に話としても本当に怖い。まるで砂そのものが人間のように生命というもの、魂とでも言うべき方が良いかもしれない?生きているようにさえ思えるほどのあの砂の恐ろしいことといったらない。昆虫採集が趣味で偶々鳥取の砂丘へとやって来た男が体験する地獄のような日々、蟻地獄のような世界から何とかして脱出しようとするが、出来ない。いや、一旦は成功したものの、村人に騙され再び地獄のような生活へと戻される。人間は一人では生きていけない。何とかして自分だけでも助かろうとしても砂がそれを許さない。自分の前へと大きく立ちはだかる凄まじいほどの砂、そして、そんな砂同様に自分の前に立ちはだかる一人の女の存在がそれを許そうとしない。この映画は何とも不条理極まりない世界を描くと同時に自分だけは自由であると思ってる人への物凄い強烈なまでの問いかけ、自由だと思ってる人にも自由なんてものはちょっとした事で失ってしまう。どこでどうなるか人間の運命なんてものは解らないと言ってるように思えてならない。岡田英二演じる男が何故、一度は成功した脱走なのにまたあの地獄の生活へと戻ってしまったのだろうか?それは岸田今日子演じる女の存在があればこそであり、その存在の大きさと生きる為に砂をかいてはかいては生き延べようとする姿こそ人間本来の姿を知ったからこそ最後は自分も砂の女(岸田今日子)と同じく砂の男であろうとする。それは何も人生の諦めなんかではなく愛した女の為に自らも砂の男へとなる決心とも言える決断であり、全てを受け入れた瞬間だったのではないだろうか?
青観さん [ビデオ(邦画)] 8点(2009-02-14 12:10:57)
13.よくぞ安部公房をここまで映像化したし、それ以上のものではあるのだけど、原作と比較すると、どうしても割り引いて見てしまう。映画→原作の順で鑑賞したら、どうだったか分からないのだが。
みんな嫌いさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-01-21 19:46:58)
12.ネタバレ とてもシュールでよかった。
現実と隔離されている感じがよかった。
現実と切り離されて空間に男と女を置くと、そこに強烈なエロティシズムが発生するのだと勉強になった。
砂が一つの生命を持ったように生き生きと描かれているのが怖かった。
ビンに閉じ込められた虫とかアップで写されているのが印象に残った。
水をとても美味しそうに飲む作品ですね。
砂と水のギャップもあり、水がとても奇麗に澄み切って見えました。
邦画を全く知らなかったので衝撃的でした。

ゴシックヘッドさん [DVD(邦画)] 8点(2007-12-31 00:40:35)
11.安部公房恐るべし。因習の暗喩(管理社会の比喩というよりも、私はこちらを感じた) 。砂そのものの中に住む、いや、住まわて因習を受け入れている女だった。こうなると、使命ともいえる。そして、アリ地獄のごとく因習に縛られる男。少し間違えれば、私の嫌いなアングラ的表現になってしまうのだが、これは表現が写実的なのだ。こんな地方があるわけないのに、砂の世界が、やけにリアル。おどろおどろしい役の岸田今日子が何故か可愛らしい。「ミザリー」の原型では?。「ミザリー」は暴力で押すが、今作品の女性は、ひたむきなのです・・。
チューンさん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-02-23 17:00:19)
10.ネタバレ 砂が少し、また少しと崩れていく光景に異様な美しさを感じる。昆虫採集をしに砂丘へとやって来た一人の教師が、どういう訳か砂の穴の中に閉じ込められてしまう。そこにいた女の正体も謎だし、男を閉じ込めた張本人の人々がやけに親身というところも不気味。最終的に脱出することに成功した主人公も、結局はまた自ら穴の中に舞い戻ってしまう。穴を掘るという行為から、都会では見つけることの出来なかった自分の居場所を砂の中で見出してしまうというオチ。何か妙に”現実的”な感じのする話、順応するって怖い・・・。
かんたーたさん 8点(2004-07-07 22:42:55)
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 29人
平均点数 8.41点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
613.45%
7413.79%
81137.93%
9827.59%
10517.24%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.50点 Review2人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review1人
4 音楽評価 10.00点 Review2人
5 感泣評価 7.00点 Review1人

【アカデミー賞 情報】

1965年 38回
監督賞勅使河原宏候補(ノミネート) 
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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