映画『空の大怪獣ラドン』の口コミ・レビュー(2ページ目)

空の大怪獣ラドン

[ソラノダイカイジュウラドン]
1956年上映時間:82分
平均点:7.15 / 10(Review 48人) (点数分布表示)
サスペンスSFパニックもの特撮もの小説の映画化モンスター映画
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2023-07-16)【イニシャルK】さん
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監督本多猪四郎
助監督福田純
キャスト佐原健二(男優)河村繁
白川由美(女優)キヨ
平田昭彦(男優)柏木久一郎
田島義文(男優)井関
小堀明男(男優)西村警部
村上冬樹(男優)南教授
中谷一郎(男優)仙吉
如月寛多(男優)捨やん
千葉敏郎(男優)警察署長
岡部正(男優)新聞記者
中田康子(女優)若い女
広瀬正一(男優)
手塚勝巳(男優)ホテル支配人
今泉廉(男優)石川
山田巳之助(男優)大崎
緒方燐作(男優)五郎
堤康久(男優)
向井淳一郎(男優)防衛隊幹部
山田彰(男優)
岡豊(男優)
千葉一郎(男優)警察署長
榊田敬二(男優)多平
馬野都留子(女優)お澄
池谷三郎(男優)アナウンサー(ノンクレジット)
山本廉(男優)特車隊長(ノンクレジット)
勝本圭一郎(男優)炭鉱職員
中島春雄(男優)
橘正晃(男優)
津田光男(男優)航空自衛隊幕僚 武内
宇野晃司(男優)新聞記者
吉頂寺晃(男優)
佐伯秀男(男優)航空自衛隊司令
原作黒沼健
脚本木村武
村田武雄
音楽伊福部昭
製作田中友幸
配給東宝
特撮円谷英二(特技監督)
向山宏(特殊技術 合成)
渡辺明(特殊技術 美術)
井上泰幸(特殊技術 美術助手)
編集岩下広一
録音宮崎正信
スーツアクター中島春雄ラドン
広瀬正一メガヌロン
その他IMAGICA(現像)
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💬口コミ一覧

28.ラドンのデザインが素晴らしいです。メガヌロンが茶の間に現れたときは笑ってしまいました
ニコレットさん [DVD(字幕)] 6点(2005-11-09 02:03:55)
27.これを含めて、この頃の日本の怪獣映画が、妙な生々しさを漂わせているのは、恐らく「戦争」の記憶が生々しく残っていたからなんじゃないかな。きっと当時この作品を観た人の多くは、ラドン来襲を「空襲」のメタファーとして感じ取ったのだろう・・・てな事を、ボーっとした頭で考えながら観ました。あと、欧米の多くの怪獣・モンスターものと違って、ラドンが単純な「悪者」みたく描かれていない(ラストはちょっと泣けた)のにも好感が持てました。んー、「ゴジラ」一作目が「横綱」だとすると、この作品は「名大関」って感じですね。
ぐるぐるさん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-14 14:29:07)
👍 1
26.ラドンが出るまでホント長いですね~。でも、ラドンの影が見えるだけでドキドキ。戦闘機の飛行機雲とラドンの飛行機雲の大きさの違いなどにもドキドキ。実際出てきてもかっちょ良いですね。ゴジラ映画を見ているとラドンってしょぼい怪獣だと思っていたのにイメージが大きく変わりました。多くの人々がメガヌロンに殺されたのに、そのメガヌロンがラドンのエサだったなんて!!最後、2羽のラドンが共に死んでいく姿は感慨深かったです。
はりねずみさん [地上波(字幕)] 7点(2005-11-16 23:04:28)
👍 1
25.「 ただ単に 空を飛んでる だけなのに 映像強烈 迫力満点 」 詠み人 素来夢無人・朝
スライムナイトのアーサーさん [地上波(字幕)] 6点(2005-11-21 05:24:40)
24.ネタバレ これは素晴らしい!!怪獣とは言えミサイルに少しはダメージ受けるだろうとカネガネ思っていましたら・・・・ う~ん、前半のヤゴもよかったなぁ。 ラストは泣きそうになりました。
yoshi1900olololさん [DVD(字幕)] 7点(2006-02-10 02:49:28)
23.ネタバレ 「嫌われ松子の一生」に岩田屋が登場したもので、ついついこちらも。初見はさすがに映画館ではなくTVです。ビデオも所有してますが鑑賞環境は初見時ということで。この作品が後世に残るとしたら、完璧に再現された昭和31年の福岡市繁華街につきると思います。特に天神から見える旧博多駅横のナショナル電球看板にとどめを刺す。公開年に生まれたのですが、この看板は駅移転まであり非常に記憶に残ってます。質感等は他のかたが指摘されてますので割愛しますが、ここまで完璧に再現した例を寡聞にて知りません。他の円谷プロ作品では東京だったり、大阪だったりで、街が広いため部分再現になります。当時の福岡は大名以西は住宅地でしたから、ほぼ完全に繁華街全体を含んでいるわけです。むかし何かで読んだ記憶では、スタッフたちも完璧を目指したとのこと。それら特撮と同時に「大人の鑑賞に堪える」作品に仕上がっていることがこの点数の根拠です。サスペンス、ホラー常套のカメラワークで緊迫感をうまく醸しだし、その後の怪獣映画のように子供だましに陥っていません。東宝怪獣シリーズで今観てもおもしろいのは「地上最大の決戦」までですかね。ただ、最後のシーンはちょっと情けないかも。あきらかに燃えているのが紙系っていう炎ですから。「ゴジラの逆襲」大阪城シーンの炎にくらべると落差がありすぎて… あっちはモノクロなのに本当に恐かった。
shintaxさん [地上波(邦画)] 9点(2006-06-06 19:03:38)
22.ネタバレ 畳の似合うウゴウゴしたメガヌロンの愛らしいこと。昔は恐かったんですけどね。だけど、今見ると結構退屈。前半の殺人事件から炭坑内の探索、メガヌロン登場あたりまではワクワクするんですけど、メガヌロンを追うあたりからなんだか状況を描くばかりになってきて、物語を引っ張ってゆくキャラクターが不在の状態になっちゃう。ラドン登場以降はドラマが全くなくなって伏線放り投げっ放し。怪獣描写によってドラマが停滞するっていうのは怪獣映画の定番弱点ではありますが、それにしても炭坑の人々や警察から視点がラドンに移ってそのまま終わっちゃう、っていうのはなんだか釈然としません。ラドン、キャラ的に弱いですしね(その後はいっつも脇役)。だけど風によって破壊されてゆく街のミニチュアワークは本当に見事。ああいう、細部まで作りこまれたミニチュアは匠の世界ですね。それを見せるテクニックもいいですし。最近の日本の特撮映画は作り込みが弱いせいか、CGを使ってもマッチングが難しいせいか、地面をきっちり捉えてる映像が少なくて、地に足の着いてない、腰の据わってない特撮が多かったりしますが、地べたからきっちり捉えた特撮映像、ってのがやっぱり気持ちいいと思います。
あにやん‍🌈さん [DVD(邦画)] 6点(2006-07-17 22:03:23)
21.ネタバレ あと2名で平均点出るね。小学生のTVで初見だったと思います。初めてみた炭鉱という舞台、殺人事件、暗闇の中でのメガヌロン襲撃(キュルキュルいう音とか、「首を皮一枚で」とか、トンネルの増水に呑まれるとか)が恐い。いきなり長屋に上がりこむ衝撃、ボタ山を転げ落ちる警官。行方不明の主人公(佐原健司さん:最近読んだウルトラQ関連の本ではこの「ラドン」で怪獣・SF物の演技に開眼したそうです)が大きな窪地(今でいうSFX「マットペイント」の画面)で助けられ、記憶喪失、鳥の卵の孵化を見て蘇る怪物「ラドン」の記憶。レンガのような卵のかけらに「この曲率から推定できる卵の半径は…」と科学的なセリフで子ども心を魅惑する平田昭彦教授。いきなり飛び立ったラドンは、戦闘機と全世界の都市各国語のラジオアナを相手に、明るいホリゾンタルの青空を前に飛びぬけるのです。この前半「闇」、後半「青空」のコントラストも素晴らしい。阿蘇山でカップルを襲って翼の影を残し、「草千里」でジープから投げ出される自衛隊員は人形っぽいです。以下、皆様が指摘されていますように、観光バスの集まる大橋の破壊、福岡市内のミニチュアによるクライマックス戦闘、初めて全身を披露するラドン。第二クライマックスの阿蘇山の戦闘で、火山の炎に包まれた一方を助けに舞い降りてやはり炎に呑まれる夫婦ラドンの愛、にオレは完全に感情移入していたのだった……たった2回見ただけなオレにいかほどこの映画がインパクトを残したか、わかるろうというものです。
hatoyaさん [地上波(邦画)] 8点(2007-12-22 23:58:06)
👍 2
20.「ゴジラ」と「モスラ」の陰に隠れてどうも地味な本作だが、大変力のある映画である。前半の炭鉱のダークな印象と、後半の雄大な青空を見事に対比させている画作りには驚かされる。そのため、畳み掛けるような後半のラドン大暴れが二倍、三倍に引き立てられているのである。個人的に印象的なのは、後の作品には見られないラドンの飛行機雲の演出だ。「ラドン追撃せよ」と呼ばれる楽曲に乗って、F-86セイバーと激突するラドンの雄姿は美しいと呼べるほど。正直、福岡の攻防戦は若干物足りなかったが、精巧なミニチュアは、当時の写真と比較して見ると尚更その凄さに驚かされると思う。
ドラりんさん [DVD(邦画)] 7点(2008-03-31 23:39:52)
👍 1
19.ネタバレ 炭坑、水没、暗い、怖い、そしてヤゴ!。え、ヤゴはラドンの幼虫じゃないの!? 以上、初見時の感想です。怪獣には幼虫時代があると思っていました。ラドン、強いです。名作!。
ジャッカルの目さん [地上波(邦画)] 9点(2008-04-01 21:51:33)
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18.流石に五十年以上も前の作品だけに昨今のCG全盛の大作のような迫力はない。しかし、ミニチュアのセットの素晴らしさはけして、CGなんかでは表現出来ないものがこの映画にはある。ラドンが出てくるまでのちょっした緊張感、空を飛ぶラドン、巨大生物であるラドンの遭遇シーンに手作り映画としての恐ろしさが感じられる。やはり映画は素晴らしいセット、人間の手によって作られた怪物としての醍醐味、確かに今の映画よりは映像美では劣るかもしれないけど、それ以外の所は全てで上回っている。最初の「ゴジラ」と同じ監督によるカラー映画としての怪獣映画である今作、カラーである為に白黒映画で感じられたような恐ろしさは無い分、劣るけれど、これはこれでよく出来ている。少なくとも平成の「ゴジラ」シリーズよりは圧倒的に上だし、面白い。
青観さん [ビデオ(邦画)] 7点(2010-01-24 22:05:50)
👍 1
17.東宝初のカラー作品。ゴジラ、モスラ、キングギドラと共に、
あまり目立たないけど、登場回数の多い怪獣。設定はゴジラとあまり変わらんけど、
ラドンは大きくなりすぎた故に、自らの意に反して・・・・・・という流れで、
ゴジラのように強そうでもなく、何となく悲劇的な雰囲気が漂ってます。
序盤は怪奇映画のようでちょっと不気味。空飛ぶ怪獣はこの頃の技術では難しい部分があるのか、
ラドン自体の造形や動きは今イチなのだが、昔の怪獣映画は真面目に作っているところがいい。
哀れみを誘うラストも良かったが、軽快なテーマ曲も良かった。
まさに「いぶし銀」という代名詞がぴったりな、玄人好みの怪獣映画。
MAHITOさん [地上波(邦画)] 5点(2011-10-15 20:46:06)
👍 1
16.理系のイメージ連鎖としては、炭鉱から石炭層、大昔の地質時代へとつながっているわけで、そこに現われる巨大ヤゴがロストワールドへの道案内となってラドンに通じていくってのは理屈では分かるんだけれど、ちょっと流れの悪い印象。文系的に見ると、地底の労働と地上の繁栄の対比となり、その地下的なものが地上へ反発する象徴としての怪鳥ということになる。どう見てもギクシャクした作りになってしまっているのは否めない、でもこの作品、都市の破壊シーンとしては私の知る限り、東宝特撮もののベストだ。怪獣が直接腕力でビルを叩いていくのでないので、壊れていく過程がよく見える。そしてなによりも名所でないのがいい。以後の作品ではシンボルとなる建築物を怪獣が一点狙いで襲うのが多くなるが、これでは福岡の街を面として破壊する。そして街の看板がいい。ただの直方体のビルではなく、看板が掛かっている私たちの身近な街が烈風によって壊されていく。乱れ飛ぶ看板や瓦、崩れていく民家の物干し台。火災も上手でちゃんとそれらしくゴーゴー燃えている(なのにラストの溶岩は実際の溶鉄を使ったそうだがショボく見えて残念)。あるいはこれは映画の手柄と言うより、時代の違いかも知れないな。新宿西口高層ビル群を初めて見たとき、何の看板もないノッペリした無愛想さに「これって怪獣にいい加減に壊されるための街じゃないか」と思ったものだった。
なんのかんのさん [DVD(邦画)] 7点(2011-11-26 10:07:28)
👍 2
15.ネタバレ 炭鉱の長屋の茶の間にデカいイモ虫が現れるシーンは非現実にリアリティがあって、現代では再現できない「怪獣映画」のエッセンスを感じます。でも、初見時(小学生)、このイモ虫がラドンなんだと落胆した記憶があります。「ウルトラセブン」の第一話でカプセル怪獣ウィンダムをウルトラセブンだと勘違いして覚えた落胆とソックリでした。久しぶりに観て、惜しい作品だなぁと思いました。地下空洞の広大なセットとか、坑道でのロケとか、金属を溶かした溶岩表現とか、志は充分に高い。卵の破片の曲面を計測して、その卵の大きさとそこから生まれる生物の大きさを(コンピュータを使って)推測するシーンはとても「科学的」で、平成ガメラシリーズなどに見られるSF的なサスペンスタッチがすでに息づいています。でも、ラドンが姿を見せてから萎みます。翼が起こす風圧で橋や建物が破壊される「特撮」はとても良く撮れているのですが、自衛隊(?)との戦闘がとてもとてもつまらない。延々と続く単調な砲撃シーンにあくびが出ました。やられっ放しで燃え尽きて落下というのも呆気ない。「怪獣映画」の破壊シーンとしては「ゴジラ」直後ということを考えると随分と研究したようですが、戦闘シーンを盛り上げる手法が確立されていなかったということですね。途上の作品だったと思います。飛翔するラドンを捉えたロングショットが飛行機雲で表現されるあたりに円谷英二さんの才気を感じます。
アンドレ・タカシさん [地上波(邦画)] 5点(2012-04-27 02:46:13)
14.ネタバレ 隠れ名作と言われてる割には初代モスラよりもレビュー数が多い今作。てっきり怪獣はラドンしか出ないものとかかって見たので、芋虫の登場にはちょっと驚いた。しかもその姿、リアリティはなかなか不気味で臨場感のある画だった。ストーリーに記憶喪失が絡んだ時はおいおいと思ったけど、卵を発見した記憶が戻った時のシーンがよかったのでどっこいどっこい。ラストはモスラ以上に美しく、儚い。
Jar_harmonyさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-07-02 20:32:36)
👍 1
13.ネタバレ  ミニチュアによる、建物の破壊シーンは、文句の付けようがない。東宝特撮の中でも、屈指の出来だろう。特に、『怪獣大戦争』の中で感心したカットが、ここからの流用であったのは驚きだ。参った事に、その撮影方法までWikipediaに書かれていた。有名なカットだったんだ…。
 ヤゴの怪物とラドンの造形がチャチい事は、この際我慢する。しかし、人間側のドラマがつまらない。といか殆どドラマらしいドラマがない。また、ゴジラ映画の基本原理とも言うべき、核兵器の実験によって生み出された生き物、という説明を付けようとしているが、地理的にもかなり厳しい。
 劇中、阿蘇周辺が溶岩流の被害に遭うのと、市街地に「怒りの持って行き様のない被害」に遭うのとの、択一の決断を迫るシーンがある。これに焦点を絞ったドラマを展開すると面白かったのではないだろうか。
Tolbieさん [DVD(邦画)] 4点(2012-11-01 23:27:43)
12.最近の人が見たらちゃっちぃーなこれー、なんだよー言っちゃいそうな作りですがミニチュアを作って撮影したと考えると製作者の熱意はほんと凄い。普段の怪獣映画だと踏んだりなにか光線のようなものをだして町が破壊されることがほとんどだけど風圧でここまで破壊させてるのも殆ど見たことがないせいか、これもまた凄い。ヤゴのデザインがウケを狙ってるように見えたりそれ以外は昔らしいちっぽけなご都合主義的なストーリーですが前半と後半の時間の早さを感じる度合いが全く違うのは見ててハラハラするわ~。
M・R・サイケデリコンさん [DVD(邦画)] 7点(2013-06-19 10:55:41)
11.ネタバレ 今どきのCGと、当時の特撮をまともに比較して優劣をつけてもあまり意味はないでしょう。逆に、むやみにお金をつぎ込んでCGの効果に安易に頼るような、ろくでもない作品は決して少なくありません。むしろ、ミニチュアや着ぐるみが原罪的に逃れることのできないチープ感を、カメラワークやライティング、カット構成と編集、ストーリー展開、リアルな演出等で打ち消そうとする試みこそ、特撮映画の醍醐味だと思います。本作は、「空の大怪獣」とうたいながら、“炭鉱”というきわめて地上的なシーンからスタートすることにまず驚きがあります。ラドンが地底に眠っていたという理由を引き出す舞台設定となるわけですが、おそらく当時の観客にとっては意外性から始まるオープニングだったはずです。劈頭に「殺人事件…」云々のプロットはよくサスペンスものに多い、小さな出来事がやがて大きな事件に発展していくという構成法をなぞっています。その殺人は結局はメガヌロンという虫の仕業だったのですが、この怪獣は決して蛇足ではなく、その実物大で人を襲わせるシーンをしっかりとみせておくことで、のちにラドンがメガヌロンを餌としてついばむシーンにおいて、そのラドンの巨大さを説明する伏線にもなっているのです。このように、私は怪獣映画にとって最も重要なのは、懐柔を登場させるための必然性や蓋然性が違和感なく設定されていることだと考えます。このラドンの場合、ラドンを登場させるための各種の「謎」をサスペンス型に構成しているという点で、他の怪獣映画とは少々異なった雰囲気を醸す要因となっているのではないかと感じます。
pascal649さん [DVD(邦画)] 9点(2014-12-14 05:39:27)
👍 1
10.ネタバレ まず背景設定はいい加減な感じである。この頃からすでに地球温暖化が問題になっていたというのは少し驚いたが、そのせいで異変が起こったわけでもなく核実験の影響とのことで、やはりどうしても怪獣映画は核の脅威と無縁でいられないらしい。
またドラマ部分も貧弱であり、前半こそ若い2人が互いの愛情を確かめ合う過程を描いていたが、後半は特撮に重点が移ってしまうために白川由美さんと東宝特撮初主演の佐原健二氏(若い)も存在感がなくなってしまう。ラストの一同の表情も取ってつけたような感じで、ここは若い2人が怪獣のつがいに同じ立場で同情を寄せた、という解釈ができればいいのだろうが、実際のところは兄弟だったのだろうからそうとも言えない。

ところでこの映画で個人的に最も注目するのは、何といっても昭和30年代初めの九州各地の景観である。まずは昔の本物の炭坑と炭住風景が興味深い。
また福岡市の場面では、怪獣は上から吊られているのが明らかだったりするが、ミニチュアセットの迫力の方は圧倒的である。風圧で瓦は飛ぶわ外壁が失われて骨組みまで飛んでいくわで大変細かい作り込みになっており、また戦車が砲撃する前面に電線が垂れているのが邪魔に見え、これが市街戦というものだと実感させられる。道路の植栽を戦車が半分踏みつけにしているのは痛々しく、また風で飛ばされた車両が「豊楽遊技場」(パチンコ店)に突っ込んで火災が発生し、隣接の「軽食 喫茶 筑紫」に延焼していくのは無残だった。特定の商標が出る場面も多く、森永ミルクキャラメルのネオンサインなら他にも例があるが、アサヒビールとか武田薬品工業とかは協賛をもらったのか。昔のカルピスの看板をわざわざ踏み倒して戦車が進んでいくのは何かの寓意だろうかと勘繰ってしまうがこれは単に受け狙いかも知れない。こういうのが見られた当時の福岡市民の皆さんは大喜びだったのではないかと思うと非常にうらやましい。
福岡のほかにも佐世保市内の実写風景が映ったりするので、当時を知る人がいれば懐かしいかも知れない。西海橋の場面では、バスガイドの誘導が適切なため観光客に被害がなかったのが幸いだった。変なところに感動してしまったが。
かっぱ堰さん [DVD(邦画)] 7点(2015-05-16 16:00:00)
9.ネタバレ 東宝特撮で初のカラー作品。前半は他の特撮作品とは一味違うミステリー仕立て。炭鉱で連続殺人が起こり緊迫感が高まるが、実は犯人は甦った古代の巨大トンボの幼虫メガネウラだったというサプライズな展開。これだけで一本の特撮映画が出来そうなくらい秀逸なプロットで、炭鉱の事務所や坑道内のセットも造りこまれていて雰囲気が良く出ている。■ジェット戦闘機の本格的な空中戦映画を撮るのが夢だった円谷英二だけあって、ラドンとF86セイバー戦闘機の死闘はまさに元祖・大怪獣空中戦と呼ぶに相応しい。超音速で飛翔するラドンを巨大な飛行機雲の空撮だけで表現する映像、そしてそこに被さる伊福部昭のテーマがまた素晴らしい。それまでのゴジラやアンギラスの様な神話的な存在から離れて、ラドンには「巨大な鳥」としての動物らしさを見せる工夫が施されている。地中から出現したラドンが飛び立つ前に羽つくろいの様な仕草を見せるところなぞは、特筆すべき芸の細かさであろう。ただいくらサイズが巨大とはいえ、生物が超音速で飛翔するというのは物理的に不可能であろう。これはひとえにセイバー戦闘機と空中戦させるための無理筋の設定だったと解釈したい。■福岡で生まれ幼少期をこの街で過ごした自分にはラドンの福岡破壊は驚愕映像の連続で、初見の小学生のころは中州も天神も撮影時の風景からほとんど変化してなかったからである。実はラドンに破壊される天神の街並みに親戚の店があって、精密に再現されたその家が焼けおちてゆくのは良く知っているだけに恐ろしかった(さすがに看板は架空だった)。撮影時にはその界隈を東宝スタッフが挨拶して回ったと聞いたが、『ゴジラ』で燃やされた松坂屋に激怒されたという苦い経験から東宝も学習したのかもしれない。■操演のワイヤーが切れてラドンが溶岩に落ちたのでラストを変更したという話は今や伝説だが、二匹目のラドンも同じショットの中で落ちるのが腑に落ちない。でも製鉄所内で溶けたコークスを使った一発勝負の撮影なので、その場で円谷英二がつがいのラドンの死を決断したのかもしれない(二匹目は明らかに操演されている形跡がある)。だとしたら、さすが特撮の神様、と唸るしかないけど、これが東宝特撮映画のお家芸の「投げやりなエンディング」の始まりかと思うと複雑な気分である。あと平均的な東宝特撮ものと比べると本作は10分ぐらい尺が短い。これは何らかの事情でカットされたシーンの存在が推測される(二匹目のラドンの登場なんかはいかにも唐突)。でも上映時間が短い分、特撮映像の濃密さが増すという効果があったことは否定できない。
S&Sさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-09-05 20:26:48)
👍 1
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【点数情報】

Review人数 48人
平均点数 7.15点
000.00%
100.00%
200.00%
324.17%
412.08%
548.33%
6714.58%
71735.42%
8612.50%
9612.50%
10510.42%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.66点 Review3人
2 ストーリー評価 8.40点 Review5人
3 鑑賞後の後味 8.80点 Review5人
4 音楽評価 9.50点 Review4人
5 感泣評価 9.00点 Review4人

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