映画『CURE キュア』の口コミ・レビュー(6ページ目)

CURE キュア

[キュア]
CURE
1997年上映時間:111分
平均点:6.68 / 10(Review 109人) (点数分布表示)
公開開始日(1997-12-27)
ホラーサスペンス犯罪ものミステリー刑事もの
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-02-27)【イニシャルK】さん
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監督黒沢清
キャスト役所広司(男優)高部賢一
萩原聖人(男優)間宮邦彦
うじきつよし(男優)佐久間真
中川安奈(女優)高部文江
洞口依子(女優)宮島明子
でんでん(男優)大井田(警官)
大杉漣(男優)藤本本部長
螢雪次朗(男優)桑野一郎
鈴木省吾(男優)田村
谷本一(男優)高部の上司
諏訪太朗(男優)アパートの管理人
春木みさよ(女優)花岡とも子
戸田昌宏(男優)花岡徹
田村泰二郎(男優)クリーニング店の中年男
脚本黒沢清
音楽ゲイリー芦屋
撮影喜久村徳章
製作大映
配給松竹富士
美術丸尾知行
須坂文昭(装飾)
丹治匠(美術助手)
安宅紀史(美術応援)
松井祐一(特殊造形)
赤松陽構造(タイトルデザイン)
録音郡弘道
照明金沢正夫
金子康博(照明助手)
その他東京現像所(現像)
あらすじ
不可解な連続殺人事件が起こった。胸をクロスに切り裂くという手口は共通しているものの、それぞれの事件の犯人は、すべて別の人間だったのだ。何の共通点も接点もないように見えた犯人たち。しかし、捜査を続けるうち、彼らが共通して接触していた、ある一人の人物が浮かび上がる。
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💬口コミ一覧

9.黒沢清作品の中でも解りやすい部類で且つサスペンスホラーとして面白い出来だと思う。

同じ題材で並の監督だったら直接的な描写に頼ってしまいそうな所を敢えて見せない演出というか想像力に訴えてくるような演出だったのでジワジワ怖くて面白い。

光と影のコントラストが生む日常に潜む闇。
普通に見えた人間が突然殺人を犯す狂気。
不気味なオブジェクト。
催眠術。
邪教。
ビルの屋上から落ちる人(お約束)。
生肉をぶん投げる役所広司。

また、萩原聖人演じる間宮という男がとにかく不気味だし、存在感が凄い。彼に接触した人間が次第に狂っていく様が怖かった。
ヴレアさん [インターネット(邦画)] 8点(2020-03-17 17:48:20)
👍 1
8.ホラー映画か。
人間の不気味さ不穏さがMAX
狂気が感染して広まる様は怖かった。

ん…でも最後どういうこと?
理解不足のため仮の点数保留
愛野弾丸さん [インターネット(邦画)] 5点(2021-06-13 11:36:32)
7.ネタバレ -CURE- “治す”。 キュアに似た言葉で-CARE-ケアがあって、キュアは医者が施す治療。ケアは看護師なんかが行う、回復のための措置…らしい。催眠術を使った連続殺人。こんなの、防ぎようがないんじゃないか?と怖くなる。普通にサスペンス・ホラーだと思って観てたら、私が想像してたのとは違う方向に向かっていった印象。
映画の結末とは別に、例えば妻を殺してしまった小学校教師。ずっと付き合ってて恋愛結婚した妻を、催眠術で自ら手を掛けてしまう、やりきれない事件。加害者だけど被害者でもある、この何とも悲しい殺人事件の結末とかが気になってた。

『人を殺させる』のではなく、『相手の首元に“バッテン”印を付けなきゃいけない』暗示が掛けられてるから、暴れてバッテンを付け損なわないように、殺してしまうんだろうな。殺人はあくまで手段。バッテンが目的。みたいな。
捉えどころのない間宮との会話。イライラしつつ取り込まれていく様子が客観的に恐ろしい。
警官が同僚を撃ち殺すシーンのように、感情が感じられない無機質な殺人の怖さ。佐久間の部屋のバッテンと、慌てる姿の異様さ。この話はどう決着が付くんだろう?って期待が高まる。
よく解らずに終わってしまったので、他の方のレビューなんかを見て、なるほど~って思ったり。スルメのような映画なので、何回か観ていると理解も深まるかもしれない。

「あんな女房の面倒、一生面倒見なきゃいけないんだ俺は!」決して人に言えない、口に出せない心の叫び。帰ったら生肉。何があって、あぁなってしまったか解らないけど、奥さんの文江が可愛そうで仕方ない。出来ることを頑張ろうと彼女なりに努力している。沖縄のパンフレット貰ってきて、良い夫婦関係を作ろうと頑張ってた。その彼女が誰にどう殺されたのか?小学校教師同様、文枝についても、過程とその後が気になった。
私が気になるところは描かない映画だけど、観る度に新しい発見と解釈が生まれる、不思議な魅力がある映画だった。
K&Kさん [インターネット(邦画)] 6点(2022-03-17 23:31:46)
6.ネタバレ 中盤くらいまでは、ああ「セブン」と「羊」がやりたかったんだねー、とはいえこういう正面切ってのサイコサスペンスって和物では貴重だし、くらいの感覚で見ていました。ところが終盤に向けての折り畳み方というか、凝縮の度合いが凄い。一番怖かったのは、実は間宮の関係ではなくて、「テーブルの上の生肉」。二番目が、ラストのウェイトレスのアレ(画面内の一番奥なのが良い)。あと、役所広司は話の展開とともにどんどん疲れて荒んでいく(間宮につけ込まれるほどに)という設定のはずですが、あまりそうは見えませんでした。ここはメイクで何とかしてほしかった。
Oliasさん [映画館(邦画)] 7点(2023-10-04 01:48:13)
5.ネタバレ 時期的には被っていたかもしれないけど、こりゃ『セブン』に匹敵するような不快感というかおぞましさを観る者に与えてくれる映画ですな。萩原聖人のキャラの異様さは特筆ものですが、とくに劇中何度も繰り返される萩原=間宮の“質問に対して質問で返す”問答が不快感を増幅させてくれます。これは対人関係でやってはいけない相手を不愉快にさせるコミュニケーション上の悪手で、それをここまで計算づくで織り込んだ脚本は秀逸。いろいろとまぶされているメタファーも伏線でもなく、観客に色んな解釈をさせようとするストーリーテリングは、一から十まで説明する凡庸な邦画が目立つ中では光っています。ただ残念なのは間宮がだんだんと単に記憶障害を装っているだけの詐欺師的な人物に見えてくることで、せっかく確立した日本映画史に残るような不気味なキャラ像が薄れてしまった感がありました。ラストの一見何の違和感もないファミレスでの食事風景で閉めるなんかは、凡庸な映画監督にはできない勇気ある撮り方だったと思いました。今まで何本かは黒沢清の監督作を観ていますが、初めてこの人の才気を感じることができました。
S&Sさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2023-12-26 23:38:23)
👍 2
4.ネタバレ 一連のオウム真理教事件が作品にそのまま投影されている訳ではないにしても、やはり「オウム後」の作品、ということではあるのかなあ、と。
普通に暮らしている(のであろう)一般人が、ある日突然、身近な人間を殺害する。続発する類似事件の要には、得体の知れない一人の若者がいて・・・となると、この若者が周囲の人間をコントロールして、自らが望まない殺人へと駆り立てる、ということのようではあるのですが、どうもそう簡単には割り切れない。若者にコントロールされるというより、日頃は表に出さないが実は心の底に抱えている鬱屈が、若者と接することで表に出てきただけ、という風にも感じられてきます。そういう、各人の心の暗部みたいなものが、孤立して存在しているようで、実は「この時代」というものを介して、互いに繋がっているような。
若者は、警察のお偉いさんに、あんた誰?という言葉を繰り返し投げつける。いや、名前はわかってる、そうじゃなくって、アンタは何者なんだよ、と言うのはつまり、若者が心に入り込めない相手、逆に言えば、時代が共有する暗部に無頓着で、何も気づかず能天気に生きている人。
たまたま、若者に形を変えて現れた「それ」は、若者が退場したとて解決する訳でもなく、形を変えてこの社会に残っていく。
一種の喩え話のような、寓意性を多分に感じさせる作品ですが、具体的に何が何の比喩になっている、というよりもまず、次々に現れる不気味なイメージが、ちゃんと「ホラー」として機能しています。正体が掴めそうで掴みきれない、何か。
水とか、ライターの炎とかいった、根源的なイメージはある種、「お約束」みたいなところがありますが、それにしてもまあ、この映画に出てくる建物のボロいことボロいこと、特に病院の建物はどうしてこんなに汚いイメージなんでしょうか(笑)。いや、実に見事なキタナさ、です。
鱗歌さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2024-03-30 04:37:48)
3.ネタバレ CUREとは"解放"。

『羊たちの沈黙』『セブン』の影響は受けているだろうが、遜色のないクオリティ。
二作品と比べるとひたすら静かに長回しで進んでいくのに、どうなっていくのかという吸引力がある。
質問を質問で返す、コミュニケーションが成り立たない間宮との会話から次第に彼に取り込まれていく恐ろしさ。
日常の延長線上に突発的な殺人が起こるワンショットの破壊力。
そして精神を病んだ妻との関係で追い詰められている高部の本心もまた、
間宮に付け込まれていくきっかけを生んでしまった。

ただ、今までの加害者と違い、高部には"伝道師"としての素質があった。
間宮は後継者を探していたのだろう。
オンとオフ、どちらが本当の自分なのか?
それどころか自分は誰なのか?
自分が守ってきたものは何だったのか?
その自我が崩れたとき、高部は全てを放り投げ出したように"空っぽ"になった。

二度描かれるファミレスのシーン。
一度は残した料理を、二度目はきれいに平らげ清々しい表情になっている。
タバコの火を合図にウェイトレスが惨劇を引き起こすことを予見して映画は終わる。

一見、良い顔をした優しい善人だとしても心の中に常にわだかまりを抱えている。
その親切が誰にも伝わらない、見返りが感じられないものだと分かったら…
人はどこまでも孤独で、利己的で、誰かと関わる社会が存在する以上、そこから逃れられない。
エンドロールのピアノがその世界への諦観のように思えた。
Cinecdockeさん [インターネット(邦画)] 8点(2024-08-17 02:17:54)
2.初見は25年くらい前なんだろうな、ラストでビビりまくったの覚えてる。今回で多分、鑑賞五回目くらい。俳優陣が良い演技をしているのに改めて気づいた。監督の演出が冴えてたんだろうな。本当に気味が悪く素晴らしい映画だ。
センブリーヌさん [インターネット(邦画)] 7点(2025-04-04 00:20:01)
👍 1
1.ネタバレ 前半に出てくる精神科や内科の診察室の空間の余り方が、無機的で殺伐としたイメージを増長していて面白いのですが、横長な舞台のセットのようにも見えてしまう諸刃の剣。手持ちビデオカメラでの撮影で画質が悪いのは、予算もあるのでしょうが、余り構えずに、常の中の殺伐とした感じを出すのも狙いだと思います。後半の廃墟などは幻想的なので、綺麗な画質で見たくなりますね。もし、「この人、邪魔だな」という感情を抑えることなく、そのまま、邪魔なものを排除する日常行為として殺人に至るとしたら、一体どんな感じなのか?という、描写部分が面白く、最後まで飽きずに見られました。どうしてそうなったかというストーリー部分は、さほど興味が持てず、実際、あまり面白いとも思えませんでした。シーンを展開させるのには当然必要な部分ですが。終わり方は思わせぶりで、面倒くさいことするなぁと思いました。怖いかどうかですが、被害者側の恐怖に共感する一般的なホラーの恐さとは全く違ってますね。私はあまり怖いとは感じず、どちらかというと面白かったという感想です。
camusonさん [DVD(字幕)] 6点(2025-05-13 18:45:51)
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【点数情報】

Review人数 109人
平均点数 6.68点
010.92%
121.83%
210.92%
321.83%
432.75%
51715.60%
61412.84%
73431.19%
82220.18%
976.42%
1065.50%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review2人
2 ストーリー評価 6.40点 Review5人
3 鑑賞後の後味 4.40点 Review5人
4 音楽評価 6.00点 Review1人
5 感泣評価 0.00点 Review1人

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