映画『ゲームの規則』の口コミ・レビュー(2ページ目)

ゲームの規則

[ゲームノキソク]
The Rules of the Game
(La Regle Du Jeu)
1939年上映時間:106分
平均点:7.00 / 10(Review 27人) (点数分布表示)
公開開始日(1982-09-18)
ドラマコメディモノクロ映画
新規登録(2003-07-27)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2014-12-12)【イニシャルK】さん
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監督ジャン・ルノワール
キャストマルセル・ダリオ(男優)ロベール・ラ・シュネイ侯爵
ノラ・グレゴール(女優)クリスティーヌ・ラ・シュネイ侯爵夫人
ジャン・ルノワール(男優)友人 オクターブ
ローラン・トゥータン(男優)飛行家 アンドレ・ジュリユー
ガストン・モド(男優)森番(密猟監視人) シュマシェール
ポーレット・デュボスト(女優)クリスティーヌのメイド(シュマシェールの妻) リゼット
ジュリアン・カレット(男優)密猟者 マルソー
ミラ・パレリ(女優)ロベールの愛人 ジュヌビエーブ
オデット・タラザク(女優)ラ・プラント夫人(パーティ客)
ピエール・マニエ(男優)将軍(パーティ客)
脚本ジャン・ルノワール
音楽ジョセフ・コズマ
ロジェ・デゾルミエール(指揮 / アレンジ)
作曲ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト三つのドイツ舞曲より第1番 ニ長調
フレデリック・ショパンワルツ第6番変ニ長調Op.64-1「小犬のワルツ」
カミーユ・サン=サーンス「死の舞踏」
ヨハン・シュトラウス2世歌劇「こうもり」序曲
撮影ジャン・バシュレ
ジャン・ポール・アルファン
ジャン・ムーセル(アシスタント・カメラマン)(ノンクレジット)
製作ジャン・ルノワール(ノンクレジット)
配給フランス映画社
美術マックス・ドゥ-イ(プロダクション・デザイン)
ユージン・ローリー(プロダクション・デザイン)
衣装ココ・シャネル
その他クロード・ルノワール(プロダクション・マネージャー)
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💬口コミ一覧

7.ネタバレ 巨匠ジャン・ルノアール監督の代表作と呼ばれるモノクロ映画。
おフランスの上流階級での痴情恋愛ゲーム。
そこのルールにそぐわない一途な若者が最終的には排除される。
シニカルに描いた悲喜劇は世間的な評価も高く名作とされているが、もう肌に合わないとしか言いようがない。
だいたいフランス映画の昔の名作とは、どうも相性が悪い気がする。
最後まで見るのが苦痛だったが、狩りのシーンだけは退屈しなかった。
飛鳥さん [CS・衛星(字幕)] 2点(2018-01-17 00:46:19)
6.ネタバレ 冒頭のフィガロの結婚の引用からの連想かも知れないけれど、オペラ・ブッファを思わせるような作品です。その連想でいくなら、ジャン・ルノワールの役どころは、狂言回し的なバッソ・ブッフォといったところでしょうか。
場面場面ではちょっとした悲喜劇みたいなものがあって、登場人物たちがさまざまに「重唱」とも言うべきものを奏で、それが映画の見どころ(オペラなら聴きどころ)なんでしょうけれど、全体を通してみると、他愛が無いというか、あまりまとまった筋立てもない印象(間違ってもこれはヴェリズモ・オペラではありませんな)。
ところが、最後まで明るさを通さない、通せないのが、オペラというものと映画というものの違いなのか、それとも本作の本作らしいところと言うべきなのか。最後には悲劇が待っており、しかも何だかそれが、まるで最初から避け難かったものであったかのような感じがして。で、ここで、映画の内容との関係があまりよくわからなかった『ゲームの規則』というタイトルに、思いが至る。みな、自由気ままにふるまっているようで、実はそうではなかったのか。
実は、モーツァルトのオペラも同じようなもんで、「オペラはみんな、こうしたもの」ってなところなのかも知れませぬ。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-21 13:50:48)
👍 1
5.ネタバレ 恋愛ドタバタゲームの映画。映像的には、楽しさが伝わってくるのだが、個人的に乗れなかった映画。
にけさん [映画館(字幕)] 6点(2019-01-16 11:54:00)
4.ネタバレ 描かれる上流階級の生活は、正に虚構に満ちている。愛の無い結婚、ただ続く怠惰な娯楽、表層的な煌びやかさと上っ面の感情を取り繕うことに無駄骨を折り尽し、人生に真なる目的というものがある様には到底見えない虚ろな彼らは、少しでも真実味を帯びた感情に直面すればたちまち戸惑い、いわゆる「間違い」を犯してゆく。この映画において候爵夫人と関係しようとするアンドレやオクターブが少なからず「マトモ」に見えること自体が、集合全体としての彼らの深刻な倫理観の欠落を逆説的に表わしている様にも思われる。ゲームのルールを破ったのがどの個人か、が問題なのではない。そんなルールがルールとして社会的規範になっていること自体が、最も愚かしい過ちなのである。

終盤はかなり派手に喜劇的かつ悲劇的に描かれる物語ではあるが、彼らに救いの無いことはこれを喜劇と見るには悲惨すぎるし、また感情移入が困難なことでこれまた悲劇というには滑稽すぎる。確実にユーモアとペーソスを両構えで備える作品ではあるが、感じられるのはやはり根の深いシニカルな成分、そしてそれは、結局彼らがその後の歴史の中でその社会構造もろともに滅んでいったという厳然たる事実をもって、一つの大いなる真実と類稀な先見性を本作に埋め込んでいる。色々と、実に含蓄の深い映画だと思う。
Yuki2Invyさん [DVD(字幕)] 9点(2020-07-12 16:56:31)
3.初見。笑えるところは一つもなく、怒り悲しみの感情も皆無で、貴族階級に向ける皮肉な視線も感じず。全編に亘って吐き散らかされる台詞に「喧しい!!!」嫌気がさしてグッタリとなりました。世の中のルールは自分には当てはまらないとする者達がゲームの規則とのたまう事に白けるところです。
The Grey Heronさん [インターネット(字幕)] 4点(2020-12-14 03:50:49)
2.ネタバレ 考えてみると、フランスのセレブって不思議な階級ですよね。フランス革命で王制廃止して共和国になったのに爵位を持った人々が未だに存在してるんですから。ていうか、実は革命後80年余りのうち純粋に共和制だったのは20年足らずで、君主制だった期間の方が圧倒的に長かったということは意識されることは少ないでしょう。だから公爵や伯爵が生き残ってデカい面してるのも不思議ではなく、中にはブルボン家の傍系の子孫もいて実現性は皆無だけど密かに王政復活を願っているくらいですから。まあ新たに爵位が授与されることはないのですが、“自由・平等・博愛”なんてイメージだけでフランスを理解している人が日本に多いと感じるのは私だけでしょうか? 余談はさて置き、最近インテリの間で評価が高まってきた本作は上流階級の頽廃を痛烈に皮肉っているのは確かです、面白いと感じるかどうかは別にしてね。『ゴスフォード・パーク』や『ダウントン・アビー』などの英国貴族ものと比べると、“noblesse oblige(ノブレス・オブレージュ)”の雰囲気がセレブたちの振る舞いに微塵も感じられないところでしょう。この物語で彼らが狂奔しているのは不倫・恋愛沙汰といった“ゲーム”にいかにして勝つかということであるという事には頭がクラクラさせられます。この映画のストーリーテリングからすると、ジャン・ルノアールがこの連中を肯定しているのか否定しているのかは判断に迷うところかもしれません。侯爵は捕らえられた粗野な密猟者を何の咎めもなく雇ったりして悲劇のもとを創り出しますし、また自身も不倫しているからといっても妻を浮気相手のもとに送り出す侯爵には、「これは優しさなんてものじゃない、単なる怠惰だ」としか感じられませんね。 この映画のプロットは、時代設定が19世紀でもブルボン王朝時代でもなんら違和感がないわけで、これを現代の物語にしたルノアールの意図は理解できます。「ラ・シュネイは我らの階級を守った、次第に減ってゆく階級だ、お目にかかれなくなる人種だ」というラストの将軍のセリフは、現実に公開翌年にナチ・ドイツに敗れて占領され、壊滅的な打撃を受けるフランス上流階級の近未来を予言しているようで興味深い。
S&Sさん [ビデオ(字幕)] 7点(2021-09-21 23:35:26)
1.第二次世界大戦前夜の時代、フランスの“上流階級”の人間たちの愚かさと滑稽さを描いた群像劇は、驚くほどに感情移入することができない。それくらい、彼らの思考と価値観そのものが、我々庶民からは異質であり、遠い位置にあることの表れだろう。

ただしそれは、何もこの映画で映し出された時代や環境に限ったことではないのかもしれない。
今この世界にも、確実に“上流階級”というものは存在していて、そこに巣食う人々は、一般ピープルにはまったくもって常軌を逸した思考経路でこの世界を捉えているのだろう。
そして、どの時代においても、そういう人間たちが、資本を牛耳り、結果的にこの世界全体の意思を司っているという現実に、本作の顛末同様にクラクラと目眩がするようだった。

フランス映画界の名匠ジャン・ルノワールの最高傑作とされる本作は、そうした遠くもあり、実のところこの世界の本質的な“愚”が詰まった何とも皮肉でブラックなコメディ映画だった。
ブルジョワたち(今で言うところのセレブリティ)同士の色恋沙汰や人間模様、享楽的な人生観が、ひたすらに滑稽で呆れる。

手放しで面白い映画とは言い難かったけれど、この世界の根幹に存在する“笑えない”愚かさは伝わってきた。群像劇を彩るそれぞれの人物描写も細やかだったと思う。
特にルノワール監督自身が演じた財産も才能もない食客の男が、小間使いの男と共に“屋敷”を去っていく顛末には、監督自身が感じていたこの世界からの逃避への願望が如実に表れていたと思う。

“ゲーム”とは何なのか。社交場での立ち振舞か、社交界における人間関係か、人間のエゴイズムの取り回しか。
いずれにしても、そのくだらない“ゲームの規則”の中で、雁字搦めになりながらも、それに抗うすべもなく依存することしかできず、体裁と偽善的な笑顔を保つしかない彼らの生き様に対して、感情移入せぬまま、ただただ不憫に思えた。


冒頭の狩猟パーティーの途中、数週間前に銃の暴発で太ももを撃ち抜かれて亡くなった社交界仲間のことを笑い話にするくだりがある。
今宵の飛行家の死も、きっと二週間後にはアンラッキーな事故として、彼らの中の笑い話として葬られるのだろうな。
鉄腕麗人さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-09-08 09:35:23)
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【点数情報】

Review人数 27人
平均点数 7.00点
000.00%
100.00%
213.70%
313.70%
413.70%
527.41%
6622.22%
7622.22%
827.41%
9414.81%
10414.81%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.33点 Review3人
2 ストーリー評価 8.33点 Review3人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review3人
4 音楽評価 9.00点 Review2人
5 感泣評価 10.00点 Review1人

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