映画『エル・スール』の口コミ・レビュー(3ページ目)

エル・スール

[エルスール]
El Sur
ビデオタイトル : エル・スール -南-
1983年スペイン上映時間:95分
平均点:7.52 / 10(Review 44人) (点数分布表示)
公開開始日(1985-10-12)
ドラマ
新規登録(2003-09-08)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-03-18)【Yuki2Invy】さん
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監督ヴィクトル・エリセ
キャストオメロ・アントヌッティ(男優)アグスティン
オーロール・クレマン(女優)イレーネ・リオス/ラウラ
脚本ヴィクトル・エリセ
撮影ホセ・ルイス・アルカイネ
配給フランス映画社
字幕翻訳吉岡芳子
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💬口コミ一覧

4.ネタバレ 青春と自我の目覚め、その一つの顕れとしても、自分の知らない「親の人格」を意識し始める…とゆーのはある種普遍的な要素と言えるかも知れない(「エル・スール(南)」とはその象徴なのだろう)。その部分の分かり易さ・明解さも含め、『ミツバチのささやき』よりは多少取っ付き易い作品かとも思われるが、完成度とゆーのはこちらの方が更に上かも知れないすね。まずはとにかく、また何処も彼処もまァ~画が美しいコト!絵画的で、んで陰翳の使い方が実に絶妙なのですよね(コレは質素なよーで超・凝りまくってるってヤツだなと思えましたよ)。あと、音楽の入るシーンなんかも少ないのですがソコの選曲もまた絶妙で、その点からも要所の雰囲気は素晴らしく文芸的で心地好いモノになってましたです(まァのみならず、全体的にも雰囲気とゆーのはごく最高でしたケドね)。台詞も(字幕なのに)実に詩的で、原語で理解できたら尚感動できるというモノだろうと確信しております。(タルコフスキーを除けば)個人的には『ミツバチのささやき』『ツィゴイネルワイゼン』と今作が自分史上ベストという(文芸映画的)アート系映画になりますかね。重ねて、超ハイレベル作品でした。
Yuki2Invyさん [DVD(字幕)] 8点(2022-05-07 18:32:08)
3. 光と影の映像交響詩。詩の朗読を聴きながら良質な絵画を観賞したような後味が残った。
 子どもにとって異性の親はある種ミステリアスな存在。自殺した父親の謎に興味をひかれる少女が真実を追い求める。スペイン内戦を背景とした父親の苦悩と葛藤・・・それを理解しようとする娘。“南”への旅立ちが彼女の成長を物語る。
風小僧さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2025-03-16 20:36:38)
2.落ち着いていて、最近流行りの慌ただしいハリウッド映画とはまったく違う雰囲気の佳作。
終始どんよりと立ち込めた曇り空で、少女の視点で父親との関係が描かれるだけの地味な内容。
だが淡々としたなかに、映像の美しさと深いエピソードや会話など魅力が詰まっている。
忘れたころにもう一度観たい。
mhiroさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2025-03-18 10:15:24)
1.世間の評判から察するに批判的なことを書くのは少々勇気がいりますが・・ とても期待していましたがイマイチでした。喪失・異性・他者との距離感など普遍的なテーマが沢山あることは理解できますが、それでも本作を見るにあたっては特別な前提条件が必要だったように感じました。

語弊を恐れずに書くとすれば、、「娘の親であること」だったり「自身が娘という立場であること」だったり、または性別関係なく「一度でも親になった経験があること」など、家庭を築く過程で得る喜びや悲しみ、また苦労などを知っていないとより深くは楽しめない作品だったように感じます。私は男でかつ結婚経験がありませんので、この映画の中で最も立場が近いのは父アグスティン(オメロ・アントヌッティ)が若いころにその父(祖父)と対立した部分くらいでしょうか。このシーンは言葉だけで終わってしまいますが、この会話の中にはスペイン内戦(市民戦争)の影響による家族内対立など、非常に深刻な問題があったことは理解できます。しかし戦後世代の日本人には市民が二分された内紛の本当の悲惨さまではちょっと理解が及びませんし、言葉だけのシーンを想像で補うには限界を感じました。
結婚生活を知らないと書きましたが、長い同棲生活やその相手との別れ、何度かの婚約失敗などは経験しましたので、そういった意味ではイレーネ・リオス(オーロール・クレマン)のパートは少しだけ理解できたかもしれません。しかしそれも南編(後半部)がごっそり抜け落ちてしまっているため、過去の恋愛に関する謎は謎のまま物語が終わってしまいます。後半パートが無かったことで情緒的な雰囲気を醸し出している一方、本作をより難解な作品にしてしまったような気もします。(長距離電話の相手もわからずじまい)

今まで映画内で主人公の性別を意識したことはあまりありませんが、本作においては圧倒的に主人公の立ち位置が狭く、”部外者お断り”的で感情移入を許さない敷居の高さを感じました。裏を返せば本作の状況にピタッとハマる人は最高の映画になり得たと思います。だだし、父アグスティンに感情移入してしまうと、どうも少し変になってしまうようです。理想論かもしれませんが、自分の家庭内に他者の存在(しかも異性)を匂わせてしまうような父親像は、、やはり親として失格だったと感じてしまいます。ここに感情移入できない時点でちょっと厳しいかなと思ってしまいました。

私など独身男性にとってはあまりにも対局にありすぎる作品だったように思います。折を見て何度か再鑑賞してみようと思っていますが、現時点では少し厳しめの点数といたします。(ただ、映画の雰囲気や風景、音楽、撮影手法等は本当に素晴らしい作品だったと思います)

2025/6 追記
私だけ理解できなかったのが悔しかったので原作本を読みました。しかし原作本は映画とは全くの別物で、ほぼ完全に終わっているダメ親父と絶望的な家庭崩壊、そしてその中で内向的に育ってしまった娘の独白がメインでした。その挙句の「南編」はほとんどがオマケみたいなもので、娘にとってはダメ押しされ半ば強制的に成長させられただけといった印象でした。ある意味、映画のように情緒的な描かれ方のほうが正解で、なおかつ「南編」が抜け落ちていたほうが余白が大きく、これはこれで正解だったのかもしれません。素敵な作品ですが、、やはりちょっと私には合わない作品です。
アラジン2014さん [DVD(字幕)] 6点(2025-04-21 18:02:21)★《更新》★
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マーク説明
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《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 44人
平均点数 7.52点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5511.36%
6818.18%
7715.91%
81125.00%
9920.45%
1049.09%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.75点 Review4人
2 ストーリー評価 6.00点 Review3人
3 鑑賞後の後味 7.20点 Review5人
4 音楽評価 8.00点 Review5人
5 感泣評価 5.33点 Review3人

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