映画『張込み(1958)』の口コミ・レビュー(2ページ目)

張込み(1958)

[ハリコミ]
1958年上映時間:116分
平均点:6.39 / 10(Review 28人) (点数分布表示)
公開開始日(1958-01-15)
ドラマサスペンスモノクロ映画刑事もの小説の映画化
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タイトル情報更新(2022-08-01)【イニシャルK】さん
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監督野村芳太郎
助監督山田洋次
キャスト大木実(男優)柚木隆男
宮口精二(男優)下岡雄次
田村高廣(男優)石井
高峰秀子(女優)横川さだ子
高千穂ひづる(女優)高倉弓子
浦辺粂子(女優)繁子
小田切みき(女優)
内田良平(男優)山田
松本克平(男優)横川仙太郎
多々良純(男優)佐々木
藤原釜足(男優)弓子の父
北林谷栄(女優)信子の母
芦田伸介(男優)捜査課長
近衛敏明(男優)捜査係長
小林十九二(男優)洗濯屋
大友純(男優)飯場の人夫頭
末永功(男優)血液銀行係
松下猛夫(男優)刑事
山本幸栄(男優)町工場主人
菅井きん(女優)下岡満子
今井健太郎(男優)巡査
竹田法一(男優)関西弁の男
山本和子(女優)秋江
文野朋子(女優)弓子の母
原作松本清張「張込み」
脚本橋本忍
音楽黛敏郎
企画小倉武志
配給松竹
編集浜村義康
録音栗田周十郎
その他川又昂(HDデジタルリマスター版映像監修)
近森眞史(HDデジタルリマスター版映像監修)
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💬口コミ一覧

8.ネタバレ かつて恋人同士だった男と女が、どういう理由か別れてしまう。
男は仕事を求めて上京。3年間汗水たらして真面目に働くが、現実は厳しかった。どの職場も長続きせず職を転々とし、遂に肺病に罹患し、働けなくなってしまう。
進退極まった男は悪友の誘いに乗り、質屋強盗を決行するも、店主を殺害するという最悪の結果に。相棒は捕まり、男は拳銃を持って逃走する。
女は20歳以上年上の銀行員の後妻に納まる。子供は3人。経済的に恵まれ、表面上は平安な家庭に見えるが、子供達と必ずしもしっくりとはいかず、何より強い吝嗇癖のある夫の元での生活は潤いが無い。刑事の目には女はくたびれきっているように見える。
◆そんな二人が邂逅。男にとって女はこの世の最後の名残に会っておきたかっただけ。女をどうこうするつもりはなかった。男は沖縄に行くと嘘をつく。女は情念が昂ぶり、家庭を捨てて男についてゆくとまで言う。3年前に別れたときも未練たらたらだったのだ。それを聴いている刑事だが、あんなに離れていても会話が聞こえるのは不思議である。
◆刑事は終始女に同情的であるが、幾分高踏的なのが鼻につく。ろくに知りもしないのに他人の人生を値踏みするきらいがある。二人は温泉宿で会っている事実があるのに、女は男の情婦ではないと主張。絶対に事情聴取をしなければならない状況の筈なのにそれをせず、無罪放免で家に帰す。バス代まで与える。そして何を思ったか自分の恋人へ前代未聞の電報でのプロポーズ。
◆短編を引き延ばして映画化。脚本が失敗している。肝心な事件の詳細や犯人の心理が描かれておらず、且恋人時代の描写も割愛。従って観客は男にも女にも感情移入できない。女の心情を刑事が想像しているだけ。尺が足らないので刑事の恋愛も加えましたというお粗末さ。刑事があれほど警戒していた拳銃は所持しておらず、逮捕もあっけない。まさに肩透かしだ。見せ場は、旧恋人と邂逅した主婦が生き生きとしだし、女性心理の神秘が垣間見れたあたりか。物語の中心を男と女の心理に据え、刑事はあくまでオブザーバーにすればよかったのに、中途半端に刑事を描いてしまったので、未消化な映画となった。男を善人にし過ぎたのも間違い。無理心中するつもりだった設定にすれば物語が動いた。
よしのぶさん [DVD(邦画)] 6点(2011-07-25 00:58:58)
7.機関車で東京から博多までの長旅とか私の知らない昭和中期の描写が興味深いですが、本編は山場もなく退屈でした。
次郎丸三郎さん [DVD(邦画)] 5点(2021-04-28 22:54:11)
6.ネタバレ 時代がついた雰囲気は好きでした。石井とさだ子の逢瀬のシーン。二人の会話の内容があるようなないようなだらだら感やなぜかパラソルを回すシーンとか、これから全部捨てる大人の女性の本当な感じかもしれんと思っています。ただ、リアルさを追求したがための単調であれば、なおさら一瞬”ハッ”とするシーンがなければ、と思います。後半、なんか刑事による説明っぽさが気になりました。
なたねさん [DVD(字幕)] 5点(2015-09-19 08:55:24)
5.ネタバレ この映画は途中までは本当に退屈である。張り込みを始めてから5日6日と日にちだけが過ぎていき、殺人の容疑者はいっこうに現れない。毎日が判で押したような後妻高峰秀子の生活、ここで私のように退屈だと感じる人は刑事にはまったく向かない人であろう。
刑事というのはとても地味な仕事で、テレビドラマのような格好いいことはまったくないのが普通である。こつこつと聞き込み足で稼ぐ、あるいは映画のようにじっと張り込んで待つ、これが刑事の仕事である。その張り込みですら、旅館で他の職業人に化けてというのは異常だろう。実際は建物の陰や空き地その他の吹きさらし、暑さ寒さや雨露を凌ぎながらということになる。そういう現実ではなく、非常に都合の良い映画である。
また昔は他人の家の中をのぞき込んでも、まったく問題にならなかった。警察権力すなわち国家権力イコール正義だったのである。だが今ではどうだろう、本当に問題にならないのだろうか。警察は正義という名の前に、何でもできるというのが未だに残ってはいないだろうか、またそれが捜査の行き過ぎや冤罪を生み出してはいないだろうか。
この映画は清張特有の人間の心理より、警察権力そのものが問われているように私には思えた。
話がそれたが、旅館で男(刑事)が二人何もせず昼の日中からごろころとしている。知らぬ者がみれば怪しむのは当然であり、地元の警察を呼ぶが、うまいこと言って切り抜ける。この辺にも警察どうしの馴れ合いを感じさせる。
容疑者役が田村高廣というのもまったく凶悪犯には見えないし、高峰秀子と二人きりの姿を見ると、心中の心配はまったくないし、大石先生と磯吉君を思い出す。
またラストの「若いんだ、やりなおせるさ」という言葉すら「刑事に何がわかるのか」という空々しささえも感じる。後に「砂の器」や「鬼畜」の名作を描いた野村芳太郎監督だが、ここではまだ松本清張映画の第1作目で力は十分出し切れなかったのだろう。
ESPERANZAさん [ビデオ(邦画)] 5点(2011-05-11 18:25:51)
4.シャープなモノクロ映像に、夏の暑苦しさがリアルに伝わってくる描写はなかなかのものだが、いかんせん、大木実と宮口精二という二枚看板が地味すぎる!
にじばぶさん [DVD(邦画)] 5点(2009-10-23 23:29:50)
3.「人は見かけに寄らぬもの」ってのは現代では当たり前すぎて何の驚きもないんだが、当時はそうでもなかったのか。メディア発達前の他者への妄想が感じられるものの、現代的視点から見れば作品には深みが感じられず、昔の街並みや風俗・文化ぐらいしか見るべき点がない。
東京50km圏道路地図さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2022-05-16 22:45:11)
2.ネタバレ 清張と野村芳太郎監督のコンビ作品はどれも面白いのだが、この作品はさすがにね。張り込んでるところは長いのにダレる事なく、緊張感もあって面白かったが、女を追いかけるとこや、見つけてからの張込みシーンはなんとまぁリアル感のない、バカバカしいと思えた。
SUPISUTAさん [DVD(邦画)] 3点(2017-05-15 00:06:25)
1.ネタバレ 警察権力が、被疑者でもない一般市民女性を監視するという、トンでもない監視カメラ映画。おまけに盗聴まがいの盗み聞き情報も加味して、勝手に他人の人生を想像し、「あんたにはこういう生き方がイイ」と押し付ける。その押し付けようとする人生が、「ただひたすら自分を殺し、男の影で耐えて生きよ」というものであるから、見ていて開いた口がふさがらない。まあこれくらい権力の眼に同化して、権力意識を露にした映画というのも、凄いと言えるかも知れない。人の魂を捨てた、日本映画史上最低の作品、ではないかと思う。
keijiさん [ビデオ(邦画)] 0点(2010-01-31 14:29:08)
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【点数情報】

Review人数 28人
平均点数 6.39点
013.57%
100.00%
200.00%
313.57%
413.57%
5414.29%
6414.29%
7932.14%
8725.00%
913.57%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review1人
2 ストーリー評価 5.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 6.00点 Review2人
4 音楽評価 6.00点 Review2人
5 感泣評価 4.00点 Review2人

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