映画『小早川家の秋』の口コミ・レビュー(2ページ目)

小早川家の秋

[コハヤガワケノアキ]
The End of Summer
1961年上映時間:103分
平均点:7.17 / 10(Review 30人) (点数分布表示)
公開開始日(1961-10-29)
ドラマコメディ
新規登録(2003-10-07)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-03-18)【イニシャルK】さん
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監督小津安二郎
キャスト原節子(女優)小早川秋子
中村鴈治郎(二代目)(男優)小早川万兵衛
司葉子(女優)小早川紀子
新珠三千代(女優)小早川文子
小林桂樹(男優)小早川久夫
島津雅彦(男優)小早川正夫
森繁久彌(男優)磯村英一郎
加東大介(男優)北川弥之助
杉村春子(女優)加藤しげ
宝田明(男優)寺本忠
団令子(女優)佐々木百合子
浪花千栄子(女優)佐々木つね
山茶花究(男優)山口信吉
白川由美(女優)中西多佳子
藤木悠(男優)丸山六太郎
東郷晴子(女優)北川照子
遠藤辰雄(男優)林清造
笠智衆(男優)農夫
望月優子(女優)農夫の妻
内田朝雄(男優)医者
環三千世(女優)ホステス
脚本小津安二郎
野田高梧
音楽黛敏郎
撮影中井朝一
製作藤本真澄
金子正且
宝塚映画
配給東宝
美術下河原友雄
編集岩下広一
録音中川浩一
下永尚(整音)
照明石井長四郎
その他東京現像所(現像所)
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💬口コミ一覧

10.待ち合わせをすっぽかせるっていうのは、携帯の無かった時代ならではで、ある意味便利だなあと思いました。
ケンジさん [DVD(邦画)] 7点(2013-02-24 12:11:28)
9.小津監督の映画はこれが初見。調子のいいオヤジが死ぬまでは平凡な話で、正直、かなり退屈でしたが、死んでからラストまでがインパクトありましたね。それまでの話は「長い前ふり」という印象でした。笠智衆、出番は少ないけど、最後の「死んでもどんどん生まれてくる」というセリフが効いてましたね。個人的には、妾の現代風な娘と、冒頭のバーの女給さんが好きでした。原節子という女優を見るの、これが初めてで、子供の頃は美人の代名詞というような情報がインプットされていましたが、あんな不気味な顔だったとは・・・(^^;
ramoさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-09-27 00:07:45)
8.小津の異色作。
話し自体はいつものあれで家族物です。
また演出も正面からのカット、斜めから2人で座って会話するカット、立ち上がるタイミングも一緒、
繋ぎの風景のカットなど、まるで小津調のパロディのような映画です。
そういう意味では小津らしい映画ですが、変なのはラスト10分。
全員が立ち上がって火葬場の煙突から出てくる煙を見るシーンから、
急に音楽が不気味になり、登場人物たちの顔を明らかにシリアス、深刻な顔になり急激に映画のトーンが変わる。
面食らうほどの唐突な変貌ぶりである。
葬式なので皆黒い喪服を着ているが、そこに黒いカラスを差し込んでわざわざ見せている。
いつもは主役の笠智衆は超端役で川で洗い物をしている。
何かいつもの小津映画と違う。わざと違う風をアピールしているようにも思う。
小津映画の中ではあまり評価の高い映画ではないかもしれないが、異色作と定評の東京暮色とは別の意味で異色作だと思う。
蛇足ですがヒロイン役の司葉子は、痩せすぎで演技も陰影が無く、年を取って娘役が出来なくなった原節子の代わりとなるには魅力がなくて残念。
仏向さん [地上波(邦画)] 7点(2015-10-17 00:56:49)
7.ネタバレ 「ああもうこれでしまいか、もうしまいか」については最近よく考える。どんな生き方をしようとも、これが人間最後の本音だろう。「ついに行く 道とはかねて 聞きしかど 昨日今日とは 思はざりしを」の世界観。娘たちが好きなように生きていく事を決心するラスト。父親の精神は受け継がれている。死んだらしまいではあるのだが、受け継がれるモノがある事が救いではある。
東京50km圏道路地図さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-03-01 11:24:08)
6.いつもの小津調の映画。飽きることなく、最後まで見れる。松竹映画との違いは、鴈治郎の飄々さと新珠三千代の美しさ。そして、森繁の凄い違和感。
にけさん [映画館(邦画)] 7点(2018-12-28 21:11:13)
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5.ネタバレ 小津映画に出てくる中村鴈治郎っていつも同じキャラのような(笑)
監督らしい安心して最後まで楽しめるホームドラマに仕上がっているが、鴈治郎中心に話が廻っており、原節子や司葉子のエピソードが弱い。従って物語の深みに欠けるように感じた。私の中の小津作品では中ぐらいの出来か?
原と司がしゃがんで話し込む場面が何度か出てくるが、二人が同じタイミングで立ったり座ったりするシーンが美しく印象的。
女優さんは新珠三千代が一番美しい。司洋子は私的には個性もなくあまり魅力を感じない。
松竹ではなく東宝で撮っているので小林圭樹、森繁久彌、宝田明などが共演しているのが興味深い。
とれびやんさん [レーザーディスク(邦画)] 6点(2022-07-02 18:36:44)
4.ネタバレ ある家族が支柱を失って離散状態になりました、というだけの話なのですから(そのコンセプト自体は悪くない)、まずその1人1人にどれだけ個性と位置付け、そして存在の必然性を与えられるかが勝負なはずなのですが、そこからしてできていません。家族の全員が平坦な演技、平坦な造形ですし、段取りで動いているだけです。したがって、それがどういう結論になろうと、ドラマになりません。●一方で、ごくちょっとだけ登場の笠智衆&望月優子の夫婦が与える不協和音的かつ不条理な存在感は、異様です。こういうシーンがもっとあればよかったのに。
Oliasさん [CS・衛星(邦画)] 2点(2023-12-18 02:07:19)
3.ネタバレ 「秋日和」で司葉子を起用したお返しに小津安二郎監督が東宝系の宝塚映画で手掛けた作品。東宝にはプロデューサー陣に小津監督のファンが多かったらしく、その影響かキャスティングが東宝プチオールスター映画のようになっているのがなんだか不思議で、冒頭のバーで森繁久彌と加東大介が一緒にいるシーンなんかどう見ても社長シリーズのような雰囲気で、ここだけ見ると松林宗恵監督の映画なのではと思ってしまいそう。また話の中心が中村鴈治郎演じる小早川家の当主に置かれているため、東宝系映画でありながらどことなく大映っぽさも感じられる。その中にあっても小津監督らしさもちゃんとあり、やはり会話のテンポや様式化された映像はいかにも小津監督といったところで、大映の「浮草」でもそうだったが、その独特の世界観を松竹ではなく東宝の俳優陣が演じているのもなかなか楽しい。(原節子が出演した最後の小津作品でもあるのだが、小津作品への出演が有名な彼女も実は松竹ではなく、東宝所属だったんだなあとあらためて思った。)京都が舞台で主にセリフは関西弁なのだが、中でもやはり「彼岸花」と同じく浪花千栄子の京都弁の美しさは聞いていてやっぱりいいなあと感じることができる。喜劇映画としても面白く、当主がこの浪花千栄子にそそくさと会いに行くシーンは見ていてなにか笑える。中でも孫とのかくれんぼに飽きてしまい、鬼をやっている最中に着替えて脱走し、浪花千栄子のところへ行ってしまうシーンは思わず声をあげて笑ってしまった。でも、そんな当主が亡くなってからは映画の様相が一変するのには驚いた。あまり小津作品に似つかわしくないような黛敏郎(小津作品では「お早よう」でも音楽を担当。)のいかにもこの人らしい不穏で不気味な音楽(小津作品で作曲家の個性がここまで出るのはちょっと珍しい。)が鳴り響くラスト10分の当主の葬儀のシーンが小津作品としては明らかに異様で、小津監督自身がこの2年後に亡くなっていることもあってか、この時既に小津監督は自分の死期を悟っていたのではと思えるほど重々しさを感じた。火葬場の煙を見ている農作業中の夫婦(笠智衆、望月優子)の会話からも小津監督の死に対する考え方が見える気がする。個人的なことになるが、今年になって友人二人の訃報を耳にした。そういうこともあってか、最近、死について時々考えることもあったのでこのラストシーンはなおさら強烈に心に残る。最後のカラスがヒッチコックの「鳥」を彷彿させているのだが、あの映画は本作よりも後なんだよなあ。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2024-03-03 00:55:46)
2.ネタバレ  造り酒屋当主の人生と重ねて“小早川家の晩秋”を描いた人間模様。“家”に焦点を当てているせいか主要キャストの人物像が散漫で、強いて言えば家父長的な万兵衛の生きざまが中心と言えるだろう。
 店を繁盛させた老舗の主人が陰では愛人にせっせと通い続ける。「英雄色を好む」的で、典型的な人物像が古い。もっと娘たちに焦点を当ててもよかった。また、東宝作品にもかかわらず森繁と宝田にあまり存在感がないのは残念。
 死の象徴たるカラスがその後の小早川家を暗示しており、作品全体に人生の儚さ・死生観が感じられた。
風小僧さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2024-03-17 20:40:12)
1.こうやって映画の感想文を書きこむ時、最初の方は話のマクラとして作品の内容とあまり関係ないことを書き連ねてしまう悪いクセがある。という自覚はあるのですが、今回もそのパターン。いや、マクラだけで終わるかも。。。
関西が舞台の注目すべき小津作品、ではあるのですがこれまで見る機会がなく、昨日ようやく見ました。酒蔵が並ぶ街並みは、伏見が舞台なんでしょう。嵐山も今や観光客が爆増しているとはいえ趣きは変わりません。ところで映画の中盤、孫とのかくれんぼをすっぽかして鴈治郎が競輪場に言っちゃう場面ですが、京都にも向日町競輪があるけれど、直前に「西大寺道」という石碑が映るので、これは大和西大寺にある奈良競輪ですな。ところが、私も出身は奈良ではないとは言え、かれこれ約20年、この大和西大寺に住んでいるのですが、どうもこの石碑を近所で見た覚えがない・・・。
しかし、「西大寺道」の石碑についてネットで調べてみると、ちゃんとブログで取り上げてくれている人がいたりして、有難いもんです。ああ、あそこにある石碑が実はそうだったのか、と見当をつけて自転車に飛び乗り、早速、写真を撮ってまいりました。と言っても、ここには載せられませんが。。。
大和西大寺駅の東に広がる平城旧跡、その北西の角のあたりの交差点のところに島状のエリアがあって祠が立っており、その横に立っている石碑が実はソレなのでありました(何度となく通ってきた場所ながら、近くに寄って見たのは初めて)。石碑の下部は道に埋まっているし、周囲もコンクリで覆われてちょっと見づらいけど、石碑の南面には映画と同じ「西大寺道」の文字。裏の北面には「元禄十二年己卯六月朔日」とあるので、1699年ですね。まあ、古墳だらけのこの辺りにしてみれば、この石碑はまだ新しい方かも(笑)。
それにしても、この映画に出てくる光景を思うと、なんとまあ、この大和西大寺エリアの光景が変貌したことか。一方で、あの街の規模でまだあれだけの風情を残す古都ライバルの京都。さすがと言わねばなりませぬ。

さて、話を戻して、本作ですが(笑)、小津作品ながら、東宝系の作品ということで、なかなかに濃いメンツが集結。さらには原節子、笠智衆、杉村春子といった人たちも顔を出し、さらにさらに小早川家の中心たるクソジジイ役には、大映から中村鴈治郎(『浮草』なども思い起こさせ違和感ナシ)。こんだけ登場人物多かったらもうワケわからんでしょ、というくらい登場して、なかなかにややこしい人物相関関係。小早川家とそれを取り巻く面々の壮大なる一大叙事詩、であります。いや、あくまでホームドラマなんですけど。
でも、普通のホームドラマのイメージだと、爺さん婆さんがいて、その子供たちが家庭を持っていて、それぞれが孫を連れてきて賑やかに・・・というピラミッド型の年齢構成になるのですが、どうもこの小早川家はそんな雰囲気じゃない。祖父の代から孫の代まで、揃ってはいるけれど、年齢がまんべんなく散っていて、そうすると何となく平均年齢が高めの印象になってきます。不幸もあったようですが、甲斐性無しのジジイにも大きな責任があるような。
タイトルは『小早川家の秋』ですが、作品全体は夏の暑さが描かれます。だけどそれでも、秋、あるいは斜陽、といったものを感じさせます。ジジイだって昔からジジイだった訳じゃなくって、おそらくは若い頃からテキトーなことばかりやってきて、気が付いたらジジイになってしまっているけれど、相変わらずテキトーなことばかりやっている。そういう人生なんだから、生きてる限りテキトーだし、死んだらそのテキトーさもおしまい。斜陽と言えば斜陽だけど、残された者は残された者で、次の世代の物語を紡いでいく。なんだか、「川」が登場することがこれだけしっくりくる映画、というのも、なかなかありません。
古都の風情と、きらびやかな都会のネオンサインとの、対比。
煙突の映像か挿入されると、これもいつもなら工場の煙突を思い浮かべるのですが、ここでは火葬場の煙突。周囲にはカラスの姿があちこちに見られ、えらく不気味でもあります。そこに佇む笠智衆のやかな表情、しかし、ほぼ死神ですよ、これは。

音楽は黛敏郎。オープニングは普通に(自制して?)小津映画調の穏やかな音楽か、、、と思いきや、早くも対位法を利かせた怪しげな曲調になってきます。ラストでは重苦しさすら感じさる音楽となって、いよいよ本性むき出しか。
鱗歌さん [インターネット(邦画)] 9点(2025-05-18 07:37:01)
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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 30人
平均点数 7.17点
000.00%
100.00%
213.33%
300.00%
413.33%
513.33%
6413.33%
71136.67%
8516.67%
9723.33%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.00点 Review1人
2 ストーリー評価 8.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review1人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人

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