映画『僕の村は戦場だった』の口コミ・レビュー(2ページ目)

僕の村は戦場だった

[ボクノムラハセンジョウダッタ]
Ivanovo Destvo
1962年ソ連上映時間:94分
平均点:7.52 / 10(Review 31人) (点数分布表示)
ドラマ戦争ものモノクロ映画
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2020-03-29)【イニシャルK】さん
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監督アンドレイ・タルコフスキー
キャストニコライ・ブルリャーエフ(男優)イヴァン
野沢雅子(日本語吹き替え版)
中田浩二(日本語吹き替え版)
富山敬(日本語吹き替え版)
家弓家正(日本語吹き替え版)
配給東宝東和
あらすじ
美しい村で母と遊んでいる夢をみていたイワン(コーリヤ・ブルリヤーエフ)は風車小屋の中で目を覚ました。彼はまだ12歳。二つの眼は、暗く光っている。彼は行かねばならない。多くの死骸を越え、冷たい河を泳いで渡る。ロシア側の宿営にたどり着いても彼はまだ落ち着く事はできない。冷えた体を温め、便箋に報告をしたためる。そして、倒れるように眠りに落ちる。彼は、ナチスへの復讐のために軍に協力している少年斥候だった。
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💬口コミ一覧

11.ネタバレ 水面に映る木々の映像がとても美しかったです。夢想の中で母を見る目と、絞首刑になったことがわかる写真に映る目のギャップが印象的でした。
アンダルシアさん [DVD(字幕)] 4点(2006-07-21 00:12:45)
10.ネタバレ 夢から目覚めた少年は、小屋の2階に居て、起き上がって、梯子をつたって1階へ降りる、その時、カメラは俯角で捉えています。これが伏線になって、終盤のドイツ軍基地(?)の2階から1階へ落ちた処刑リスト・ファイルをカメラが俯角で捉えています。その後のラストシーンも含めて、一貫して画面が語っている映画ですね。
氏木さん [DVD(字幕)] 9点(2006-12-27 12:19:39)
9.ネタバレ 現実のシーンと思い出の回想シーン(もしくは夢想)におけるイワンの表情のあまりのギャップにグッと来る。戦争がなければ、回想シーンのようなもう一つの未来もあったはず。戦争が少年の人生を捻じ曲げてしまったことが、多くを語らずとも痛いほど伝わってくる。イワン役の少年の演技の素晴らしさ、タルコフスキー監督の映像の素晴らしさ、全編の切なく物悲しい雰囲気がとても印象的です。
こまごまさん [ビデオ(字幕)] 9点(2007-02-02 18:54:19)
8.ネタバレ  美しいけれども、非常に残酷な物語です。多くの言葉は無くても、イワン少年の存在感だけで戦争というものの悲惨さを描いていますね。
 ちょっと、途中のマーシャをめぐるシーンなんかは意図が良くわからなかったりしましたが・・・・
TMさん [ビデオ(字幕)] 6点(2007-07-15 15:58:37)
7.ネタバレ 水面、雨水、しずく、音、無音、あらゆる形でのあらゆる場面での水がとことん美しいのがやはり印象深いです。〝戦争に巻き込まれる少年〟というのはどうしたって悲劇を連想させますが、物語らなくともゲッベルスの焼死体や子供たちの死体が映る場面だけで無惨さは十分に伝わってきます。また少年が楽しそうに海辺を走るラストシーンの素晴らしさが逆説的に戦争の悲惨さを訴えています。で、そのラストシーンも良いのですが…個人的に気に入っているのは、本筋とは少し脱線している軍女医との恋愛模様?を描いた森のシーンです。あの森のイメージからしてもう凄いと思うのですが、女医が倒れた木の上を歩くところや穴の上で抱き上げられるところなど妙にドキドキさせてくれます。何と言いますか幻想的であり危うい感じがして胸騒ぎを起こさずにはいられないのです。
ミスター・グレイさん [DVD(字幕)] 8点(2007-08-29 18:26:35)
👍 1
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6.タルコフスキー作品にしては珍しく、ストレートに楽しめる作品。
にじばぶさん [ビデオ(字幕)] 5点(2007-09-03 16:28:50)
5.ネタバレ 映像表現に秀でた傑作。画に象徴性をもたせ、映像で語る。芸術の領域だ。主題は、戦争の犠牲となる弱い子供。無理心中を強いられたゲッペルスの子供達の実写映像を出すことでそれを補強している。少年の思い出で始まり、思い出で終る循環構造。冒頭、どこまでの健やかに延びる若杉を俯瞰でとらえ、疾走する少年を遮断する黒く歪んた老木を仰視でとらえて終る。少年の顔をすっぽり囲む若杉の蜘蛛の巣が少年の未来を暗示する。戦争という蜘蛛の巣に捕まった少年。戦争は彼から家族を奪い、子供らしい心を剥ぎ取った。憎悪に燃え、復讐の鬼と化す。最後に登場する老木は、奇形化した少年の心の投影でもあるだろう。自らの歪んで怪物化した心に殺されたともいえる。少年を変貌させたのは戦争で、戦争の邪悪さ、悲惨さが浮き彫りになる。思い出の場面は、半裸の少年、夕立を浴びる兄妹、微笑む母、収穫の林檎とそれを食む馬と、あくまで甘美でまさにエデンの園。兄妹はアダムとイブだ。生命の象徴としての水の映像が鮮烈だ。母が運ぶバケツの水、少年が屈んで飲む水、眠る少年の指に滴る雨漏り、昼でも星を映す井戸水、林檎を運ぶトラックに降る夕立、浜辺の陽光の綺羅を放つ水面、地下壕の中でもしばしば水滴の音が響く。戦争場面では雨は降らず、渡川後の大尉は雨さえ降れば少年の足跡が消えるのにと悔しがる。代わりに初雪が降り、最後の捕虜収容所では焼却灰が降る。蓄音機を修理した古参兵はレコードを聴けずに死に、マーシャ軍医をめぐる大尉と中尉の恋の鞘当ても虚しく終り、少年も落命する。戦争は何も生まず、物質だけでなく、心も破壊する。傾いた十字架、燃える木、剥げた聖画像、壁の落書き等がそれを象徴する。カッコー、キツツキの声、銃弾、照明弾の音が効果的に使われる。特筆すべきは、偶然を装って人物を活写する演出法。少年の尋問中にランプが爆ぜて中尉がそちらを向く、女軍医が机に触るとメモが落ちる、白樺林で大尉と会話中の女軍医が突然蜘蛛を振り払う、中尉が塹壕でよろめき大尉に笑われる、大尉が小舟に乗ろうとして尻餅をつく、少年ら三人が渡川中に木が倒れる、レコードをかけた大尉が振り向くと顔にコードが当りよける、捕虜収容所で置いた少年のファイルが階下に落ちる。観る者に、あたかもその場にいる居るようなリアリティを与える効果がある。女軍医が浮いているのが残念だが、宙ぶらりでキスされる場面は印象的。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 9点(2013-09-18 21:10:03)
4.ネタバレ きれいな映画。物語よりも映像美を楽しむタイプの映画だろう。主人公が見る夢はことごとく美しく、現在との痛烈な対比が心を打つ。母親と戯れる無邪気な少年が戦争によって冷たい表情へと変わってしまう。夢と現実の落差が大きすぎて受け入れられないと思う瞬間もあるほどだ。この感情を主人公も持っていたのではないかと思う。だからこそ敵国ドイツへの憎しみは兵士たちよりも深いのかもしれない。
ラストシーンは本当に胸が痛い。美しい水辺のショットが突然暗転してしまう恐怖。彼の人生は何だったのだろう。
カニばさみさん [DVD(字幕)] 7点(2016-02-22 10:11:31)
3.ネタバレ 水を多用した幻想的な映像美と戦争の残酷さが鮮烈なコントラストを生み出す。戦争で家族を奪われたイワンには失うものは何もなく、ナチスへの憎悪は知り合いの指揮官たちに邪険に扱われる。戦争は大人のものであり、将来を担う子供にそれをさせたくない裏返しであり、優しさだろう。医療に従事する娘のエピソードはイワンと繋がりがないため蛇足で、息抜き的な部分があるかもしれないが。戦争が終結し、映像には至るところに子供の死体、死体、死体・・・そしてイワンも。物質文明による大人の戦争に巻き込まれた子供の悲劇が、それとは無縁の黄泉の世界で遊ぶ笑顔のイワンたちを更に引き立てる。
Cinecdockeさん [DVD(字幕)] 6点(2017-01-01 14:19:17)
2.ネタバレ 齢50を越し、レビュー数1300本も越して今回生まれて初めてロシア(ソ連)映画を鑑賞しました。みんなのシネマレビューは、自分が鑑賞した映画の、制作国の本数まで確認できるのが便利ですねー。難解と言われるタルコフスキー監督作品という事で、恐る恐る鑑賞しはじめたところ・・・あれれ?予想反して、すごくわかりやすい・・・。わかりやす過ぎて逆に拍子抜け。オハナシそのものよりも、視覚的に記憶に残る場面がかなりありました。本筋とはあんまり関係ない、白樺の森の中で軍人さんとその恋人が延々と語り合うシ―ンや、クライマックス、敵地に小舟で乗り込む水辺の沼地での美しくも恐ろしい白日夢みたいなシーンが特に。ただ、決して手放しで感動したりとか面白いというタイプの作品ではないので、点数はこの辺りで留めておきます。
放浪紳士チャーリーさん [DVD(字幕)] 7点(2022-07-02 22:32:34)
1.ネタバレ ピースおおさか 大阪国際平和センターに立ち寄った際に内部のシアターでタイミング良く上映していたので鑑賞した。

イワン少年は第二次世界大戦さなかナチスに家族を殺され復讐のためソ連軍の偵察として働いている。
成果を収めるイワンだが上官はイワンに幼年学校へ行くよう説得する。
イワンはそれを頑なに拒否し上官もついに諦めて再びイワンは敵陣へ送られる。
やがてそのまま終戦となり上官はナチスの捕虜収容所の処刑者ファイルにイワンの写真を見つける。
写真のイワンはカメラをにらみつけているのだった。

タルコフスキー監督作品とのことだが前に見たのはSF映画だったのでだいぶ毛色の違う作品だなーと思いながら見ていた。
どうも俺にはいまいちピンとこなかった。
今の戦争映画ってもっと刺激が強い感じだ。
それに対してこの作品はちょっと退屈すぎる。
Dry-manさん [映画館(字幕)] 5点(2022-11-13 16:18:10)
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【点数情報】

Review人数 31人
平均点数 7.52点
013.23%
100.00%
200.00%
313.23%
413.23%
526.45%
639.68%
7412.90%
8412.90%
91238.71%
1039.68%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.00点 Review2人
2 ストーリー評価 Review0人
3 鑑賞後の後味 Review0人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人

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