映画『白痴(1951)』の口コミ・レビュー(2ページ目)

白痴(1951)

[ハクチ]
The Idiot
1951年上映時間:166分
平均点:6.12 / 10(Review 32人) (点数分布表示)
公開開始日(1951-05-23)
ドラマモノクロ映画ロマンス小説の映画化
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タイトル情報更新(2024-02-20)【イニシャルK】さん
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監督黒澤明
助監督野村芳太郎
中平康
二本松嘉瑞
キャスト原節子(女優)那須妙子
森雅之(男優)亀田欽司
三船敏郎(男優)赤間伝吉
久我美子(女優)大野綾子
志村喬(男優)大野
東山千栄子(女優)里子
柳永二郎(男優)東畑
千秋実(男優)香山睦郎
千石規子(女優)孝子
高堂国典(男優)順平
左卜全(男優)軽部
三好栄子(女優)香山の母
爆弾小僧(男優)(クレジット「横山準」)
岸恵子(女優)(ノンクレジット)
小藤田正一(男優)
原作フョードル・ドストエフスキー「白痴」
脚本久板栄二郎
黒澤明
音楽早坂文雄
撮影生方敏夫
企画本木荘二郎
配給松竹
美術松山崇
編集杉原よ志
録音妹尾芳三郎
あらすじ
沖縄で間一髪で銃殺刑を免れ、癲癇の形で後遺症が残る亀田は青函連絡船の中で資産家でやくざの親分の赤間と知り合う。赤間は地元の政治家東畑に囲われている美貌の那須妙子に恋していることを打ち明けるが、東畑は亀田が身を寄せた事業家で娘しかいない大野の秘書の香山に妙子を持参金つきで嫁がせようとしていた。亀田は妙子に一目惚れし、妙子は荒っぽい赤間と「白痴」を自称する繊細な亀田の両方に好意を見せるが、貧乏な亀田に実は資産があることが判明すると亀田を大野家の次女で才色兼備の綾子と結婚させるために赤間のもとに走る。
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💬口コミ一覧

12.ネタバレ 原作未読。森雅之がいつもの渋さを消し去って白痴を演じる。三船敏郎はいつもの三船敏郎。原節子は顔芸をしてるのかと思った(それくらい迫力があった)、久我美子は初めて見たかな。でも良かった。東山千栄子にこういう役は似合わないように思う。志村喬は普段どおり。んでまあ… ストーリーはいろいろあって、最終的には妙子と綾子が亀田を奪い合って、怒った赤間が… ってな話だったかな。亀田との対比で普通とされる人々、つまりは人間ってものに迫った作品だと思われるが、随分難しく、「長い!!」という感想が大部分であります。
リーム555さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-08-23 18:02:34)
11.う~ん……何となく期待し過ぎたのか、鑑賞後の印象は、可もなく不可もなくといったところです。
森雅之演じる青年は「白痴」というわりには、立派な事を沢山言っているし、「白痴」という病気(?)がこの程度のものなら、私の周りには「白痴」以下の人間が沢山います…というと、そ~か! ラストの久我美子のセリフはそれが言いたかったのか。
レビューなんか書いている時点で、私自身も反省しなきゃいけない。
しかし、全編、今の価値観というか、常識が違い過ぎるせいか、感情移入しづらいです。
本作は、50年代に作られたソビエト映画の匂いがプンプンします。原作(本)以上に影響を受けているように感じました。
原節子さんと三船敏郎さんは、役にはハマってますが、観る者の期待を裏切っています。観客は、こういう二人を観たいとは思わないはずです。
長い映画なので、時間に余裕がある人はどうぞ。
クロエさん [DVD(邦画)] 5点(2009-06-17 23:42:14)
10.本来4時間超の話しを無理矢理縮めているため繋ぎの悪さが随所に見られてしまう。主人公が白痴である必然性をあまり感じられない。優しさを売りにしながら実は単なる優柔不断な男に見えてしまう。結果論、最後に白痴というオチで良いのではないだろうか。
亜流派 十五郎さん 5点(2004-02-08 21:09:02)
9.黒沢はストーリーテリングのうまいエンターテイメントにその真骨頂があり、ドストエフスキーのような人間存在そのものを描くような作家とは方向性が全く違う。

それだからこそ、ないものねだりで、こういうものを手がけてみたかったんだろうな、と思わせる作品。

特に、溝口や小津という黒沢の先輩格の巨匠が人間存在に迫る作品で高い評価を得ているので、そのまねをしてみたかったのでしょう。
自分にもそういうものが作れるんだということを証明するために。

でも見事に失敗しました。
kinksさん [映画館(邦画)] 4点(2016-11-20 22:33:53)
8.ネタバレ んーーーなんだかちょっとわかりにくい、かな~? 大幅にカットされているためか、ちょっと繋がりが悪いというか唐突というか。いつの日かオリジナル版がみれたらいいですね。原節子・三船敏郎 など迫力の共演ではゴザイマシタ
Kanameさん [CS・衛星(邦画)] 4点(2015-08-31 09:31:37)
7.ネタバレ 原作未読、というかドストエフスキーは読んでいない、というか過去何度もチャレンジして挫折しています。そんな原作知らずの私から見ると、これはまるでSF映画でした。主人公の能力は、相手の目を見るとその人が幸福か不幸かが判ること。ニュータイプみたいだ。不幸な人を見つけると、その人の性別や富貧に関わらず感心を持つ。それは憐れみに近い感情のようだが、女性は愛情と勘違いする。それがいざこざの種になる。まるで一人の超能力者がその能力をひけらかして騒動を起こしているような風情だった。本来は、無垢な精神を持つ者が周囲の俗物から浮いてしまって不幸が起こるという話なのだろうが、先述のように観るほうがしっくりくる。主人公はタイトル通りの人には見えず、超能力者だと思ってしまうと、もううざったい奴以外の何者でもなくてイライラしました。原節子と久我美子はともに美しく、特に原節子は眼差しの迫力が怖いほどでした。
アンドレ・タカシさん [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-01-03 14:47:09)
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6. ドストエフスキーの原作が、重い、奥深いのは充分わかったが、私の見たい「映画」ではなかった。

 小説は、作者の信条、心理、訴えたいことを、読む側が文章から深く読み取り、噛み砕き、自分の感性と対比させて吸い取ることで成り立つ、すなわち読者が積極的に理解するものであるのに対して、映画は、監督が見せたい物を映像と音を使って観る側に送り込むことで成り立つ、すなわち観客が受動的に感性で受け入れるものであると思って、私自身それぞれ楽しんでいる。

 監督は、この重い、深いテーマを、映像、役者の演技を使って見せたかったのだろうが、「映画」を楽しみたいのに、監督の映像、役者の演技が凄い分、原作の重いテーマを無理やり押し込まれた感じで、小説を解説付きで読まされた感が拭えない。

 テーマがもう少し単純で明快な小説だったら、映画として監督の押し付けがあっても、小説が単なる原案で、それを監督が「映画」としてオリジナルの作品を作ったという形態となって、違和感はなかったかもしれない。

 しかし、この作品のテーマはあまりに重く、深すぎた。重い、深いことが充分に伝わる監督の映画的手腕、役者の演技が凄い故に、原作のテーマの重さ、深さを無理に映像で送り込まれるような違和感を感じてしまう。

 文学作品としては、きっとすごい映画なのだろうが、「映画」そのものを楽しみたい私には、この映画は辛い。
nobo7さん [DVD(邦画)] 4点(2010-11-28 01:12:14)
5.原節子の顔がスゴイ!
T橋.COMさん 4点(2004-09-13 01:06:38)
4.ドストエフスキー原作の映画化作品。
カットに次ぐカットということで、「これじゃ映画にならんわ!」
という黒澤監督の怒りの声が聞こえてきそうだが、鑑賞しているこちらにしてみれば
裏事情など関係ないし、仕上がった作品が全て。
冒頭、状況設定を長々とテロップで説明するシーンはあまりにもひどい。
当然ながら内容にもハショリが多いため、感情移入ができずに物語に入っていけない。
特にひどかったのが、この作品のキーポイントでもある原節子演ずる妙子。
彼女の描写の掘り下げが浅いので、一体何をやってるのか、何を考えてるのかピンとこない。
しかもここでもまたナレーションでの説明が入ってきて、ただポカーンとするばかり。
それでも黒澤マジックなのか、舞台劇を観ているような役者達の迫力ある演技のせいなのか、
荘厳な雰囲気だけは伝わってくるんだけどね。まあ、完全な失敗作ですな。
MAHITOさん [DVD(邦画)] 3点(2011-08-13 06:36:49)
3.森雅之がすごくうまく演じてたなぁと。黒澤映画は好きだけど、これはちょっと合わないかな。
夏目さん 3点(2004-12-01 00:39:29)
2.DVDプレーヤーを買って最初に見たのが黒澤明の<白痴>とフェリーニの<道>です. どちらも聖痴愚(知恵遅れではなく,神懸りした普通と違う人のこと)である主人公の三角関係の縺れによる殺人事件を扱った作品ですが,そのあまりの芸術性の差に愕然としてしまいました.

<白痴>の原作ではスイスのバーゼル(王の町の意味)で(キリストが乗った)ロバの鳴き声と共にムイシュキン公爵にキリストの霊が乗り移り,白痴の状態から脱してロシアに戻って来た事になっています. また,ナスターシャは名の日の祝いの席上で気が狂った(キリストの愛人だったマグダラのマリアの霊が乗り移った)という設定です. ナスターシャの殺された翌朝,マグダラのマリアの霊は一時的にロゴージンの体に移り,公爵は熱にうなされたロゴージンの頭や頬を(その前にナスターシャにしてやっていたのと全く同じ様に)撫でている所を発見されます.

<道>のジェルソミーナは(フェリーニの知性からして当然ですが)聖痴愚の姿でこの世に現れた天使として描かれています. 一方,黒澤明の<白痴>の 亀田(ムイシュキン公爵)は文字通りの低能(馬鹿に限って人が良いのは常識ですが)として扱われています. 亀田が「僕は,僕は」と馬鹿の様に繰り返すのを見て,連続女性殺人犯の大久保清の口癖だった「僕ちゃん,僕ちゃん」という言葉を思い出し,おぞましさにぞっとするのは私だけでしょうか?

ドストエフスキーは人間の無意識の深層まで降りて行って,今まで誰も見た事の無い向こうの世界を垣間見せてくれる超天才ですが,アメリカでは (自然と感情の描写しかできない)メロドラマ作家のトルストイより一段か二段下の探偵小説(罪と罰)や裁判物(カラマーゾフの兄弟)を書く通俗小説作家としてしか評価されていません. わが国の<世界的巨匠>黒澤明も<白痴>を唯の三角関係による殺人事件を扱った作品としてしか捉えられなかった様です. やはり,ヨーロッパ人でなければドストエフスキーの<血の呪い>は理解できないという事でしょうか.

黒澤明の<白痴>で一番寂しかったのは原作で最も感動的なナスターシャの台詞がすべて無視されていた事でした:

・時間というものを信じるのよ 何もかもなくなってしまうわ!

・公爵,生まれてはじめてほんとの人間を見ました!
777さん 3点(2004-03-27 19:55:06)
1.ドストエフスキーの原作を読んだ後に観ると、大笑いできる本作。
脚本、演出が無惨。後年、「乱」でも同じような失敗をしているのですが、本作は黒澤の弱点が集約された1本となってしまいました。
DONGYAOSさん 1点(2004-06-06 22:39:09)
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【点数情報】

Review人数 32人
平均点数 6.12点
000.00%
113.12%
200.00%
339.38%
4515.62%
539.38%
6515.62%
7618.75%
839.38%
9515.62%
1013.12%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review4人
2 ストーリー評価 6.50点 Review4人
3 鑑賞後の後味 5.50点 Review4人
4 音楽評価 5.66点 Review3人
5 感泣評価 5.00点 Review3人

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