映画『東京裁判』の口コミ・レビュー(2ページ目)

東京裁判

[トウキョウサイバン]
Tokyo Trial
1983年上映時間:277分
平均点:8.33 / 10(Review 27人) (点数分布表示)
公開開始日(1983-06-04)
法廷もの戦争ものドキュメンタリーモノクロ映画政治もの歴史もの
新規登録(2003-10-19)【へちょちょ】さん
タイトル情報更新(2022-08-01)【イニシャルK】さん
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監督小林正樹(1916年生まれ)
助監督戸井田克彦
佐藤慶ナレーション
原作稲垣俊
脚本小林正樹(1916年生まれ)
小笠原清
音楽武満徹
製作講談社
プロデューサー荒木正也
安武龍
須藤博(総合プロデューサー)
配給東宝東和
美術赤松陽構造(タイトルデザイン)
編集浦岡敬一
南とめ(ネガ編集)
録音西崎英雄
その他IMAGICA(現像)
小笠原清(デジタルリマスター監修)
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💬口コミ一覧

7.ネタバレ ドキュメンタリーなので点数は付け難い作品ですが、日本の敗戦、戦争、当時の色んな状況を知るためには、この数々の貴重な映像は観ておいたほうが良いと思います・・・と無難なことしか書けませんが・・・色んな事を論じれば原稿用紙、何枚にもなってしまうかと。ただ観ながら思っていたこと・・・この裁判の意義、どんなに無実を主張しようが有罪にするのは決まっていただろうに、なんでこんなに裁判に時間を掛けたのか?または掛ったのか?何か調べれば理由はあるのでしょうか?
よりさん [DVD(邦画)] 6点(2010-10-16 00:53:23)
6.ネタバレ これは凄い。よくこれほどの作品を撮ったもんだと感心させられる。我々日本人にとっては忘れたくても絶対に忘れることの出来ない。いや、忘れてはならないというべきである事実、戦争によって大勢の人の命が犠牲になった。敗戦国である日本、敗者である立場から勝者へ(に)対する東條英機の発する言葉がもたらした戦争批判、天皇批判、戦争の責任は天皇であるという言葉が東條氏をはじめとするその他大勢の人達まで巻き込んでいく過程、日本人側の立場から見たら絶対に戦争によって敗北した日本は被害者、アメリカが加害者である。両方の国の弁護士の言い分を徹底的に鋭く描いている点に注目して観れば、勝者も敗者も関係ない。どっちもどっちであるとばかり言われているような気持ちにさせられるほどこの作品の持つ恐ろしさ、人間なんて皆、自分勝手で我がままな生きものであることがよく解る。A級戦犯である東條英機と同じく裁判によって有罪となり裁かれる者達、裁かれる者と裁く者とのお互いのやりとりも何ともスリリングであり、あっという間に4時間半もの時間が終わってしまったような気がする。人が人を裁くこととは?戦争によって勝ったから何か良いことがあったのか?負けた悔しさ、悲しさから何かを学ぶことの大切さのようなものを教えられた気がしてならない。とにかくこれほどの力強いメッセージを持ったドキュメンタリー映画、一年に一度はテレビ、勿論NHKか教育テレビで放送で流して欲しいし、一人でも多くの方に観て何かを感じ取って欲しいと思います。
青観さん [ビデオ(邦画)] 9点(2011-09-19 17:30:54)
👍 1
5.ドキュメンタリーの興奮は感じられないが、ホンモノなんだなあ、と有名人たちを眺める感動はある。大川周明に頭叩かれた後の、東条さんの表情なんか良かった。広田弘毅が傍聴席を見上げるシーンは、ちょっとジーンとしてしまう。東条さんの「陛下の忠良な臣」としての発言が天皇の立場を危うくしていくあたりも、あの時代の愚かしさが凝縮して感じられる。しかし全体として茶番っぽい。戦場から遠く離れてしまってると言うか、抽象の出来事を抽象で処理している感じ。この戦争のタテマエ的な「あちら」の部分を「あちら」で裁いているだけで、現実の死が満ちていたアジアの諸地域や南の島や空襲下の日本など「こちら」の悲惨とはあまりにもかけ離れてしまっている、というシラけた感じ。ぜんぜん死臭が漂ってこない。裁判ってのはつまりこういうことなんだ、ということは納得できた。不完全な人間が不完全な人間を裁くことの無理。弁護側と検事側のゲームのような駆け引きに、いい気なものだと思わされる。国という単位を脱して、「こちら」連合が「あちら」連合を訴える裁判はできないものか、という夢を持ってもみるが、「こちら」だってそう罪がなかったわけではなく、「あちら」を弱腰だと煽ったりけしかけたりした歴史が厳として存在したわけで…。などとネチネチ考え込まされ、そういうものを導くのもドキュメンタリー映画の成果ではあろう。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 7点(2012-08-28 10:11:59)
4.ネタバレ 戦争の本質=徹底的に「無寛容で理不尽」なものである事を私に教えてくれた傑作。約4時間半もの長尺に関わらずまったく間延びがしないのは東京裁判に至るまでの近代日本の歩みを丁寧に説明してくれる為、という事でこの長さでないと多分成り立たない。監督小林はスクリーンでとにかく不条理な情景を観客に見せつける。各国家が戦時下で行っている行為は本質的に変わらないのに「勝者」「敗者」の違いだけで戦争犯罪を裁く不思議さ。熟慮をかけて行われるべき裁判が「時代の変化」「平和への渇望」を世界諸国にアピールする為戦争犯罪人に十分な時間を与えぬまま急ぎ足で始まり、結局「政治ショー」的扱いになってしまっている現実。東京裁判の影では各アジア諸国においてBC級戦犯が十分な対応もなされないまま、被害を受けた現地民の怒りをもろに受け処罰刑が執行されていた事。そしてなにより「裁判をもって恒久平和の礎とする」とした声明論述はラスト、トルーマン大統領の再選と朝鮮戦争~ベトナム戦争~中東戦争等の諸外国介入をテロップで示し全くもって「絵に描いた餅」であった事を説明している。国家が戦争を引き起こした責任をその当時の政治指導者に持たせる事は個人的には間違っていないと思う。しかしこの映画を見てそれ以上に自分が感じたのは結局戦争というものは人間が考える理想やあるべき姿を完全に無視する一陣の暴風雨であり、絶対に起こしてはならないものであるという単純な結論であった。この映画にはラスト「完」とか「終」といったテロップ表示が無いまま終わる。それはつまり歴史はこれからもずっと続くものであり、この作品は今を生きる私達へのメッセージである事を表しているようである。考えたらまだ満州事変から100年経っていないのだ。
Nbu2さん [ビデオ(邦画)] 9点(2017-04-14 12:41:21)
3.ネタバレ すごいですね、勉強になりました。やってることは(恐らく)大して変わらないはずなのに「勝った」国が「負けた」国を裁くという、これもまた静かで一見綺麗な戦争ですねこれは。裁かれる日本の著名な軍人たちが動き・話す姿は生々しかった。これぞドキュメンタリーです。
Kanameさん [DVD(邦画)] 7点(2017-05-03 06:32:29)
2.知らなかったことがいっぱいあったし、日本人の1人として、勉強になりました。
最初は2回に分けて見ようかと思っていましたが、4時間半、一気に見てしまった。
時系列に沿って当時の映像と解説で、あの戦争の節目節目に何があったのかを明らかにし、
その上で、それぞれの節目の裁く側と裁かれる側の法廷での発言を明らかにしていく。
4時間半を一気に見せる構成、編集の巧みさにも唸らされます。
東京裁判とは何だったのか。本作を見ればよく分かります。
とらやさん [CS・衛星(邦画)] 9点(2021-11-05 17:39:40)
1.ネタバレ 最近は“東京裁判史観”なる用語まであって色々と論議が尽きない東京裁判、判決から35年後に裁判を真正面からとらえたこのドキュメンタリー、製作からほぼ40年たった現在でも考えさせられることが改めて湧いてきます。■とにかく上映時間四時間半はめちゃくちゃ長い。でもよく考えると、ニュルンベルク裁判と違って判決までほぼ二年半も続いたわけで、真面目に追ったらこれぐらい長くなるのもやむを得ないかなと思います。最も昭和初年から敗戦そして占領時代までの挿入された記録フィルムだけで全部足すと一時間近くになるけどね。高校生あたりの現代史授業の教材としてはうってつけかもしれません。■検事側すら最終論告で言及しているように、ナチスの犯罪をさばいたニュルンベルク裁判の被告たちと東京裁判の被告は同列に置かれるべきではない。これは私個人の感想ですが、東京裁判は政治家・官僚組織がその行政および外交の失敗が罪に問われた珍しいケースなんじゃないでしょうか。大日本帝国はドイツ・イタリアの様に一人の独裁者が好きなように動かせた国家じゃなく、明治憲法の下での集団指導で運営される体制で“天皇制独裁”なんて大嘘です。明治維新以降だんだんと国家の指導層が劣化してゆきついにたどり着いたのが敗戦だったわけで、その意味ではA級戦犯の中には万死に値する人物がいるのは確かだと思います。とは言ってもそれがいわゆる勝者によって断罪される筋合いのことかというと別問題です。温度差があったとはいえやはりこれは連合国による復讐で、裁判自体が戦争行為の一部で正義とは無関係なんじゃないでしょうか。■こうやってじっくり見させていただくと、勝者の法廷の粗や杜撰さが発見できました。まず裁判長以下の判事団は、それぞれ母国で法曹に関係していた面々だけど、国際法の専門家が一人もいないというのが驚きです。ソ連とフランスの判事に至っては、英語も日本語も理解できなかったというから呆れます。中でも裁判長のウェッブが日本憎悪に凝り固まっており、何が何でも天皇を訴追しようとゴネるわけです。首席検事のキーナンがこれまた典型的な強面で、ギャング相手みたいに被告たちに接します。でもマッカーサーからは天皇を訴追しないという方針を伝えられており、ウェッブを抑え込もうと陰で東条英機の失言をまるで弁護人の様に修正させるのがなんか滑稽。ソ連の検事に至っては日露戦争も日本の有罪要因だと主張、ここまで来ると失笑するしかないですね。その反面、各被告についたアメリカ人弁護人たちの弁論は想像以上に雄弁で、学会の大御所を引っ張ってきた日本人弁護人とは比べ物になりません。彼らは本国でも無名の弁護士たちですけど、やはり訴訟大国だけあってその能力は半端ないです。■判決はご存知の通り七人が絞首刑ですけど、やはりただ一人文官で死刑になった広田弘毅はさすがに可哀想でしたね。なんせ南京事件が彼の責任とされているのにはびっくりです。あと、全員が有罪というのは驚くべき厳しさ、ニュルンベルク裁判でも何人かは無罪だったのにね。しかしこの被告たちの人選には首を傾げるしかないです。大川周明なんて、当時の日本人でも知らない人がほとんどでしょ。この被告人選定には、なんか日本人で入れ知恵した人がいたんじゃないでしょうかね。あと海軍から死刑が出なかったのもなんか腹立つ、永野修身が生きていたらたぶん死刑だったんじゃないかな。宣告後に隣の留置所から死刑を免れた嶋田繫太郎の高笑いが聞こえてきて腹が煮えくり返った、と武藤章が手記に残しています。
S&Sさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-06-12 22:55:13)
👍 1
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 27人
平均点数 8.33点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
613.70%
7933.33%
827.41%
91037.04%
10518.52%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 0.00点 Review1人
2 ストーリー評価 0.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 0.00点 Review1人
4 音楽評価 0.00点 Review1人
5 感泣評価 0.00点 Review1人

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