映画『ブラウン・バニー』の口コミ・レビュー

ブラウン・バニー

[ブラウンバニー]
The Brown Bunny
2003年上映時間:93分
平均点:5.06 / 10(Review 62人) (点数分布表示)
ドラマラブストーリーロマンスエロティックロードムービー
新規登録(2003-11-23)【おっさんさんさん】さん
タイトル情報更新(2009-06-24)【マーク・ハント】さん
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監督ヴィンセント・ギャロ
キャストヴィンセント・ギャロ(男優)バド・クレイ
クロエ・セヴィニー(女優)デイジー
脚本ヴィンセント・ギャロ
撮影ヴィンセント・ギャロ
製作ヴィンセント・ギャロ
特殊メイクヴィンセント・ギャロ(ノンクレジット)
美術ヴィンセント・ギャロ(ノンクレジット)
衣装ヴィンセント・ギャロ
編集ヴィンセント・ギャロ
字幕翻訳太田直子
あらすじ
オートレースを終えたバド・クレイは五日後のレースのためカリフォルニアへアメリカ横断の旅へ。 途中次々と花の名前の女性たちと出会い、彼は恋に落ちようと試みる。しかし、かつてデイジーという女性と暮らして幸せであった日々。それが出会った女性を次々と置き去りにさせる。激しくデイジーに合いたいと願い続けるバドは、泣きながら旅をする。デイジーの母の家には彼女が子供の頃から飼っていた栗色の子ウサギが永遠に歳を取らないかのように今も生きていた。二人の幸せだった日々を魔法で止めているかのようだ。 そして、ついに…
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💬口コミ一覧

62.ネタバレ 映画が現実に起こりえるとか起こりえないとか、そういった基準で観られるべきものではないというのが僕の考え方だ。バイオレット、リリィー、、、なぜ花の名前か?ローズ。美しいものの余韻。名前という幻想。名前にこそ意味がある。取り替えのきかない名前という幻想。それは彼の心を執拗に捉えていく。
なぜリリィーは涙を流しているのか、そんなことは疑問として意味がない。ただ涙を流しているということが答えなのだ。妄想?失われたものへの掛け替えのない想い。それを抱えていかなければ生きる意味なんてない。でもこれ以上の哀しみを背負う必要があるのだろうか。そして思いとどまる。
ロードムーヴィーとは何かを探す旅を映す。彼は?砂漠での疾走。砂漠という茫洋。無意味の意味。彼は何を追い求めているのだろう。
デイジーは死んで、死んだものは現実には帰ってこない。だから彼は夢想する。幻想としてのデイジーを彼は許す。人が生きる原理を掴むにはまず許すことから始めなければならない。彼が欲したのは、彼女を許すということ。その不可能性の可能性。それは幻想であるが、それは彼にとって必要なことだったのである。そして彼は帰還するのだ。
onomichiさん 10点(2005-01-23 11:32:23)
👍 1
61.全篇、凄絶に美しかった。終盤やや説明過多な気もしたのですが、本質的な問題ではないでしょう。途方もない傑作だと思います。この容赦のない美しさ。音楽もとてもとてもいいです。
藤堂直己さん 10点(2005-01-11 21:49:03)
👍 1
60.誰が何と言おうと擁護する。極端な退屈がラスト20分の急速な物語の展開を際立たせる。映画とはつまり時間だ。そしてクロエ・セヴィニーよ。俺のも舐めてくれ。
キャプテン・セントルイスさん 10点(2004-07-27 01:00:20)
59.ネタバレ 見終わった直後は、「え?」と思った。つねに悲しい、しかも涙も枯れて乾ききったような、修復の余地のない悲しみを、ずっと観客に強いるせいで、後味が悪いことこの上ない。でも少し時間を置いて、シーンのひとつひとつを思い出してみる。「ああ、そうだったんだ」と解って、じーんときた。描きたいことが明確で、それに真っ直ぐに向かっているから、心に響くし、この感動は、きっと長く残ると思う。これほど評論家が「あてにならない」と思った映画は他にない。あんなに酷評されても毅然としていたクロエ・セヴィーニは素晴らしいと思う。彼女の体当たりの演技は、同性として決してイヤじゃなかった。ギャロ、「もう映画は撮らない」なんて言わないで~!  <以降変更部分>上で、「何故、愛する女性と交わらないのか」と書かれている方がいたので、つい。あれはつまりバドのマスターベーションだったわけでしょう。だから交われる筈がないのです。私はそう理解しました。
ともともさん 10点(2003-11-26 22:54:04)
👍 5
58.昨日、見てきました。滅多に公開初日に映画を見に行くなんてしないんですが。でもって、結構待たされたので会場から出てくる人のリアクションとかを暇つぶしに見ていました。
出てくる人は次々と無言で下を向いて、話しながら出てくる人がいなく、中には怒っている人や落ち込んでいる人がいました。ちょっとびっくりしたのは、カップルらしい人は沢山いるのに誰も手をつないで出てこなかった事。たまたまかも知れませんが、僕も実際自分の見る番になってこのカップルのリアクションが重要な事だと後で気が付きました。
でも、全体的に出てくる人のリアクションをまとめると「つまらない」映画である可能性もあり、実際見ている間は「つまらない」気配が漂うと心配しました。
しかし、この映画には強烈な最後の一発があった…

普通はパンフレットというものは映画の邪魔になり、見終わった後買う方がいいのですが、一発で全てが理解できる自信が無い人は買ってから見る方がいいです。絶対。逆にある程度知っててみれば、衝撃がかえって激しいかもしれない。
セクシーさん 10点(2003-11-23 10:35:20)
57.カンヌで大ブーイングだった作品。確かに問題作と言われれば否定できない。でもそんなのどうでもいい。あれも一つの表現。この作品ほど評論家って当てにならないって思ったことはないなぁ。なんでこの良さがわからんの?って。あーやっぱりヴィンセント・ギャロは本物のアーティストだ!私は『バッファロー'66』よりこっちが好きです。カメラワークも音楽も必要最低限の俳優陣も魅力的だった。スローな流れだけど、ひとつひとつの場面に深いメッセージが込められている。特典でギャロのコメンタリー付きで見れるのだが、めちゃくちゃ色々学ばせていただいた。彼の感性がすごく好き。クロエ・セヴィニーも大好き。今一番好きなアメリカ人女優。他の女優と全然違う。オーラも違うし、芝居も違う。究極の女優だと思う。大胆な演技とインディペンデントな雰囲気が最高。そんな彼女だからギャロとの波長もばっちり合っていたのだろう。これから見ようとしている人にはぜひ一人で見ていただきたい。誰にも邪魔されずにどっぷりギャロワールドに浸ってください。
未歩さん [DVD(字幕)] 9点(2006-01-25 20:55:28)
56.こんな映画を撮るのは、アーティストか馬鹿かナルシストかのどれかだ。そしてギャロはきっと、その全部だ。でも嘲笑うことなんて出来ない。何かを決定的に、恒久的に喪ってみなよ。この映画を単純に嘲笑うことなんて出来なくなるから。彼は“ブラウン・バニー”から一歩も進めない。何て滑稽で、滑稽で、情けない。でも私はそれを、嘲笑えない。
ひのとさん [DVD(字幕)] 9点(2005-06-02 23:05:03)
👍 2
55.自分から見た視点での撮影に引き込まれ、はじめから感情移入ができた。なぜ花の名前の女性だけしか恋をしようとしないのか。なぜ泣いているのか。1回目の鑑賞ではそれがまだ良く分からなかった。皆さんのレビューを見てギャロの私たちに訴えかけてる事が分かった。そして2回目の鑑賞。1回目とは違うギャロの悲しみが増し、涙が止まらなかった。ギャロの映画を好まない人もいるが、私は好き勝手撮っているギャロのような監督が良いのかもしれない。クロエはこの作品のずっと前から大好きです。
アンナさん 9点(2005-03-13 16:17:59)
👍 1
54.ネタバレ テンションの超低いギャロの横顔が続く前半である、退屈なのはしかたがない。あれだけ時間をかけて淡々と描かれた喪失感は他の映画にはない稀な感覚。エンターテイメントからは逸脱している。
おとこは女の死を受け入れることが出来なかった。狂人一歩手前まで苦悩しのた打ち回った。ある日の夜のホテルにて、自分の中の女と真正面から向き合い、ついに想いを断ち切った。いや、断ち切れたのかな?断ち切れるもんなのかな?そんな煮えきれない余韻。決して僕はあんな境遇に陥りたくはない。そのためにも僕は頑張りたいと思った。
no_the_warさん 9点(2005-01-04 17:48:39)
53.ネタバレ 賛否両論ある映画らしい。もっともだ。作品としてはどんなものかと思う。あまりにも淡々としたシーンが多い。退屈に思う人がいても仕方がないと思う。でも私は、全編ギャロが自己を切り取ってどうしようもない悲しみを投げつけてくるこの映画に見入ってしまった。何よりも大切な人を失って立ち直れず、苦しくてもがき、「この人ならもしかしたら…」と花の名前の女性にすがる。そしてすぐに思い直し、一人で涙を流す。街角の娼婦ローズをいったん断ったあと、「もしかしたら…」とアクセルを踏み彼女の所へ車を飛ばすシーンは、バドの気持ちがインスパイアして胸をかきむしりたいようだった。空き家のドアを叩いたり、ホテルのフロントにいちいちメッセージを入れたり、狂乱ともとれる行動。そして幻との交わりと会話。ギャロはいったいどんな苦い思いをして、こんな映画を作る気持ちになったのだろう。「あなたじゃなきゃ嫌なの」って、もう一度言って欲しい人がいたのだろうか。私自身、大きく欠けた心を埋める術がなく、このまま自分が消えて無くなるような感覚を味わったことがあり、覚えある痛みを噛みしめながらエンドロールが終わるまでじっと座っていた。見て良かったとも、いや見なければ良かったとも思う複雑な心境。色々な意味で「問題作」として私の心の中に居座るだろう。
のはらさん 9点(2004-04-10 22:39:25)
👍 5
52.ネタバレ 実はこの作品、ずっと前から観ようと思いつつ、躊躇していた作品。はっきし言って僕は恋愛経験豊富ではないし、多分小学生レベルだと思う。だから基本的に恋愛映画は「良い奴が素敵なヒトとめぐり合って幸せになる」みたいなのが一番好きだし、あんまりディープなものは苦手。だからこの作品も、全然理解できないか、もしくは心の奥のあまり触れたくないトビラが開いてしまうかどっちかだろうという予感がしていた。結論から言うと、結果は後者。クレイは旅の途中、花の名前を持つ女性に声を掛けるが結局途中で捨ててしまう。僕はそれがすごく分かる気がする。いや、実際にそういう事をした経験は無いけれど、何つうのかな、「ここで手を伸ばせば、望んでいたものが手に入るかもしれない」というかすかな希望と「やっぱり、自分が望んでいたものは“それ”じゃなかった」という失望。途中の、特に事件が起こる訳ではないシーンが退屈という意見も分からないではないけれど、例えばクレイが車を走らせながら窓から手を出して風を感じる所とか、或いは塩の砂漠をバイクで疾走して地平線の彼方へ去っていくシーン(実際、あそこでギャロは自分を消し去ってしまいたい、とどこかで思っていたと、思う)とか、主人公のやるせなさ、哀しさがヒシヒシと伝わってくる。そして問題のシーン、そして謎の解明。あれは痛い。あれを痛いと感じない人はきっと、人生でも恋愛でも失敗や後悔を一切していない(か、忘れているかのどちらかの)人で、皮肉ではなく幸せだと思う。僕もあれとは全然違うけれど、何かをすべきだったのに何もしなかった、出来なかった、ただ立ちすくんでいただけだった経験があって、それはとても昔の事なのだけれど、今でもそれを思い出させるようなものを目にすると、心がキリキリと、痛む。おそらくギャロにも、あれと同じではないにせよ、本質的に似たような経験・想いがあったのだと思う。そんな自分の想い・弱さとギリギリの所で向かい合い、このような表現をしたギャロは、やっぱりホンモノだ。
ぐるぐるさん [DVD(字幕)] 8点(2005-05-03 17:34:42)
👍 2
51.ギャロに感情移入しすぎて、切なくてもう開始5分で泣きそうでした。
大切な人がいなくなった事の、どうしようもない寂しさ。
花の名前のついた女性に話しかけるものの、どこか満たされない空虚感。そして襲い来る焦燥感。
昔の私なら「うじうじした奴め」で終わるかもしれないけれど、今の私にはとても他人事には思えないのです。
個人的な事でごめんなさい。
でも、大切な人から必要とされない、会えないということがどれほど自分の心に大きな穴を開けるのか、私にはとてもよく分かる。
まるで自分の心の中を見ているようで、辛かったです。

さて、問題のラストシーンですが、
アレですね、私には免疫が出来ているのか何なのか、さほどエロいとは思いませんでした(滝汗)
むしろそのラブシーンどうこうよりも、最後の最後に明かされる真実の方が衝撃的でした。一気に涙腺緩みましたよ…。ああやられた。。。
私はバッファローがイマイチかな(好きな方ごめんなさい…)って感じだったので、これもどうだろな~って思ってたんですが(評価もキレイに分かれてますし)、いやいやとてもイイ作品でした!クロエ・セヴィニーきれいでしたvv
Ronnyさん 8点(2004-12-18 01:27:02)
👍 1
50.クロエもギャロも好き。この作品はとても脆い、男性が作ったとは思えないほど。これはラリークラーク(好き)フィルム系のポルノもどきじゃない。男の人は本当に弱いのだなぁと憐れになる。心を曝け出して女性に完全に屈服している恥ずかしい映画。虚勢を張った男性が見るにはかなり勇気が要るのでは。
Vanillaさん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-11-25 16:02:55)
49.女々しさ全開!世の男達が隠したがる部分を恥ずかしげもなく映像化しやがった。
まんせるさん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-12 21:51:10)
48.ネタバレ この映画はたった一つのアイデアだけを軸に展開する点において「市民ケーン」と親しい。いってみれば単純。このアイデア(オチともいう)によって、主人公の悲痛な叫びがとても映画的に増幅されている。惜しむらくは、痛みを乗り越える術が見えなかったこと。それだけ主人公の背負う苦しみが大きいということか。彼に救済が訪れるとすれば、逃れられない過去の意味づけを変えるしかない。観客が最後のオチを見て映画の前半に対する意味付けを変えるのと同じように。個人的には最初のほうのガソリンスタンドでのヴァイオレットとのやりとりだけで7点献上。あとのシーンはおまけ。
wunderlichさん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-08-05 23:27:04)
47.作品のほとんどを、何もしゃべらずバイクを積んだ車に乗って移動する主人公と風景が占める。その情景のなんと生気の無いことか。ラストの数分の映像でその原因がわかるのですが、、、ドヨ~ンときましたね。さすがに。以下微妙にネタバレになりますが、何にドヨ~ンときたかと言いますと、もちろん何があったかを映し出した最後の映像もありますが、それ以上にきたのが主人公のあまりにも悲しいその心情です。現場を目撃しておきながら助けなかったことの後悔とその呪縛から逃れるために責任を女に転嫁せざるおえない男の弱さ。妄想の中で必至に自分本意にでもケリをつけようとするけど、悲しさだけしか残らない事実。ドヨ~ンとしたまましばらく動けませんでした。それまでに淡々と見せてきた悲しさであふれた情景の意味がここにあったわけですか。問題の性描写ですが否定される方の意見はもっともだと思います。そうゆうことがされているであろうと思わせる演出というものがあってこその映画だと思う。でもその問題のシーンが悲しい妄想であることで私の中ではうまく消化できました。さらには妄想がより決定的に悲しいものへとなる重要なシーンのような気もしました。フェリーニが『甘い生活』で男が女にまたがるシーンで非難されたように、最初は拒否されるものなのでしょうが。
R&Aさん [DVD(字幕)] 7点(2005-03-31 17:59:17)
46.なるほどなぁー(何がだよ)。
ゆうろうさん 7点(2005-03-23 01:04:10)
45.暇を潰すどころか逆に暇を持て余してしまう映画。しかし失意の状態で、もしくは真夜中に電気を消して一人で観たら案外劇中のギャロの心情にシンクロしてグッと来るかもしれない。それにしてもこの年のカンヌはこれや「ドッグヴィル」と言い、問題児が多かったのね。タイトルセンスの良さにオマケ一点。
かんたーたさん 7点(2005-03-13 10:07:55)
44.ネタバレ 茫洋と疾走するバイク。行くあてはないけど留まることはできない。悲しみに追いつかれてしまうから。若かりし頃、好きだった子に恋人ができたショックに耐えられず、思わず原チャリで家出してしまったことを思い出しました(笑)最後の謎解きで、それまで腑に落ちなかった点の全部が分かり、そういった意味で観終わった後に衝撃が来た。
koziさん 7点(2004-05-15 05:44:15)
43.映画、というよりヴィンセント・ギャロをみにいったような。退屈といえなくもないような前半部分に隣の女の子はすやすや寝てたし、ラストも(期待してたぶんだけ)なぁ~んだ、とか思っちゃった。
セリフが少ないもんだから、“ライ麦畑でつかまえて”みたいな口調のナレーションほしくなったりもするけど、こんな少ないセリフとかで、己の自己欺瞞のほどを見せ付けてくれるギャロはやっぱりかっこいい。
赤天さん 7点(2003-12-03 23:44:51)
マーク説明
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【点数情報】

Review人数 62人
平均点数 5.06点
0711.29%
111.61%
234.84%
31117.74%
434.84%
5711.29%
61016.13%
7812.90%
823.23%
958.06%
1058.06%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.50点 Review2人
2 ストーリー評価 1.75点 Review4人
3 鑑賞後の後味 2.00点 Review4人
4 音楽評価 6.40点 Review5人
5 感泣評価 0.00点 Review1人

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