映画『ロゼッタ』の口コミ・レビュー(2ページ目)

ロゼッタ

[ロゼッタ]
Rosetta
1999年ベルギー上映時間:93分
平均点:6.04 / 10(Review 28人) (点数分布表示)
公開開始日(2000-04-08)
ドラマ
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タイトル情報更新(2015-04-05)【ESPERANZA】さん
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監督ジャン=ピエール・ダルデンヌ
リュック・ダルデンヌ
キャストエミリー・デュケンヌ(女優)ロゼッタ
ファブリツィオ・ロンジョーネ(男優)リケ
オリヴィエ・グルメ(男優)店長
脚本ジャン=ピエール・ダルデンヌ
リュック・ダルデンヌ
撮影アラン・マルクーン
製作ジャン=ピエール・ダルデンヌ
リュック・ダルデンヌ
配給ビターズ・エンド
字幕翻訳寺尾次郎
あらすじ
アルコール中毒の母親といっしょに暮らすロゼッタは勤め先の工場から突然解雇を言い渡される。だんだん心が荒んでいくロゼッタをさらに原因不明の腹痛が襲う。そんなロゼッタに好意を持つ青年リケはいつも彼女を心配するが・・。仕事がほしい!居場所がほしい!まっとうに生きたい!と願う1人の少女の物語
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💬口コミ一覧

8.ネタバレ ダルデンヌ兄弟の作品らしく、音楽も無く淡々としています。「ある子供」「息子のまなざし」より更に説明が少なく、ロゼッタという少女を近い位置から観察しているけど、決して手を差し伸べないような冷たい空気で進行する映画です。彼女が求めているものは特別な幸せの形ではなく、押しつぶされそうな絶望感に対して、自らを鼓舞する様がとても痛いです。横流しで仕事をしていた少年を密告する部分に関しても、生きていく上での彼女なりの正義。腹痛の原因や、山に鉄柵を張り、靴を隠している等の理解不明な部分もある意味ではリアルで(人間は時に理解不能な事をするし)、1人の少女のめいっぱいの苦悩と頑張りをカメラを通して知る事により、我々は生に対する価値観や苦しみを痛感せざるを得ません。ベッドの中で、心の中に隠している本当は弱いもう1人の自分に語りかけるシーンや、最後の最後で涙を見せる弱さ。等身大のロゼッタが求める希望への哀願がひしひしと伝わってきました。
まさかずきゅーぶりっくさん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-06 16:34:36)
7.ファーストカットの瑞々しさにはつい目が奪われるのだが、1分と待たずに蔑視に変わる。ベルギーの貧困問題を眼前に厳密に提示することこそ主題と呼べる代物だが、ドグマ95に純潔の誓いを立てたかのような手持ちカメラ、効果音の欠如に独自の軽薄なクロースアップが加えられ、構図の喪失を招き、程々のダイナミズムを獲得している。出来事性と卑俗な設定と押し付けられる感情に支配されたえもいえぬ貧しき映画。一過性の流行だと断言しておく。
stroheimさん [ビデオ(字幕)] 3点(2008-02-07 14:07:27)
👍 1
6.ネタバレ カメラは徹底してヒロインに密着する。ロゼッタの登場しないカットはない。ときにヒロインが見ている方を捉えるが、それは彼女の視界としてより濃厚にロゼッタを存在させる。長靴履いた少女って、たくましくていいな。愚痴らず、ただまっとうな暮らしを熱望し続けてる。それでいて、自分の代わりに失業した女性が気にかかったりもする。これがあるから、あとで男友だちのリケを密告する凄味が生きてくるんだ。自分が溺れかけ、母が逃げた池、リケが溺れかけたとき、ちょっと助けるのをためらうとこも怖い。職が転がり込んでくる可能性。仕事で抱え込む小麦粉の袋の重さが、ラストのガスボンベの重さと拮抗する。この重さを運び続ける彼女は死ねまい、と思う。そして初めて彼女が他に頼ろうとする瞬間が待っている。立派な作品なんだけど、この振り回されるカメラが、どうも生理的に苦痛で。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 7点(2008-09-30 12:20:20)
5.仕事を探し、必死に生きる少女。
生きることの過酷さを淡々と映像に綴る。
そこには作られた物語はなく、一人の少女をカメラが後ろから追う形でドキュメンタリー風に捉えていく。
必死に生きる、一人のか弱き少女の生活を覗き見する様な感覚を覚え、観る者を画面に惹き付けるだけの何かを感じる。
ただし、面白味という点においては、若干不満を感じた。
そして、少女を演じた女優が、もう少し儚げな美しさを持っていたら、また別の感銘を受けたかもしれない。
にじばぶさん [DVD(字幕)] 6点(2010-01-11 01:48:07)
4.いかに映像から多くのことを読み取るか。説明的でないからこそ多くのことが語られている映画だと思いました。
Balrogさん [DVD(字幕)] 8点(2010-07-28 21:41:15)
3.ネタバレ ドキュメンタリー風に映画を撮る監督は数多くいるが、これほどの透明感、つまりは現実の質感をもった映像を生み出す監督はダルデンヌ兄弟をおいて他にない。強いていえばハネケの90年代までの映画があるくらいだ。そしてその透明映画の旗手であるダルデンヌ兄弟の最高傑作がこの「ロゼッタ」である。幸の薄い少女が主役の映画では決まって美少女がそれを演じる。ぱっと思い付くところで散り行く花のリリアン、少女ムシェットなどなど。しかし美少女とそうでない少女とでは同じ悲劇でも救いの道の数が違うのではないか。美少女に悲劇はありえないとは言わないが、はかなくも美しいその姿は否が応でもみなの同情をひき、そしてその観客の暖かな眼差しがそのまま救いの道になってしまうという自己矛盾を孕んだ悲劇になってしまうのではないだろうか。ロゼッタの容姿はといえば、力強くも美しい眼や凛々しい眉など決して不細工とは言えないが、ごつごつした輪郭に男っぽい無骨な表情、がっしりした体格など従来のヒロインのように繊細な美少女とは無縁といえる。この無骨なヒロインは食べていくのがやっとの貧困と唯一の家族である堕落した母親とに挟まれて生活をしている。こういった極限状態だからこそ、生活とは労働であるという自明の事実が際立ち、その鋭利な現実を観るものの喉元に突き立ててくる。職がなければ労働はないし、労働がなければ生活はないのだ。そんな切実さの中をロゼッタは必死に生きる。その姿はともすれば醜悪ともとられかねない。しかしそれゆえに胸を揺する泥臭い感動を呼び、この少女の幸福を心から願わずにいられなくさせる。ラストシーンで少女は涙を見せる。鋼鉄のトンネルを一人で駆け抜けきる少女などいるわけがない。
吉田善作さん [DVD(字幕)] 8点(2012-12-03 12:36:19)
2.ネタバレ 真っ当に生きたい。失業率が20%を超えるベルギーでは切なる願いなのだろう。キャンピングカー暮らしで身体を売る母に嫌悪しながら、ロゼッタは新しい職を探しに奔走する。辛酸を舐め切った悲壮に満ちた強い表情を常に崩すことはない。そう、ワッフルを売る青年に出会うまでは。不本意ながら彼と微かに距離を縮めつつも、不法にワッフルを売ったことを社長にバラし解雇させる。仕事にありつけるも、女としか見ていない彼への復讐で募らせていく罪悪感。そして強く硬い心が折れた瞬間、彼に曝け出した泣き顔で終わるエンドロールに何を感じるのか。ハリウッドとは対極的なタッチで現実を映し出したダルテンヌ兄弟。ラストの"フィクション"の後、決して希望があるとは限らない。それでも前に進んで可能性を信じるしかない。ぬくぬくとこの映画のレビューをしている自分がどれだけ恵まれているか実感する。生活のために働く"だけ"で素晴らしいと思えないと、過酷な現実に気が狂うだけだ。
Cinecdockeさん [DVD(字幕)] 6点(2017-06-08 19:07:42)
1.嫌がらせのように役者のアップ以外見せないカメラ。完全な制作者の自己陶酔だけの世界です。
Oliasさん [CS・衛星(字幕)] 3点(2023-05-03 00:20:31)
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【点数情報】

Review人数 28人
平均点数 6.04点
000.00%
100.00%
227.14%
327.14%
4310.71%
5310.71%
6621.43%
7310.71%
8725.00%
913.57%
1013.57%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review1人
2 ストーリー評価 8.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review1人
4 音楽評価 0.00点 Review1人
5 感泣評価 6.00点 Review1人

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