映画『追想(1956)』の口コミ・レビュー(2ページ目)

追想(1956)

[ツイソウ]
Anastasia
1956年上映時間:105分
平均点:7.04 / 10(Review 23人) (点数分布表示)
公開開始日(1957-04-02)
ドラマサスペンスラブストーリーミステリー戯曲(舞台劇)の映画化
新規登録(2003-12-08)【おばちゃん】さん
タイトル情報更新(2020-08-03)【イニシャルK】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督アナトール・リトヴァク
助監督ジェリー・オハラ
キャストイングリッド・バーグマン(女優)アンナ・コレフ / アナスタシア
ユル・ブリンナー(男優)セルゲイ・パヴロヴィチ・ボーニン
ヘレン・ヘイズ〔1900年生〕(女優)アナスタシアの祖母 マリア・フョードロヴナ
エイキム・タミロフ(男優)チェルノフ
マーティタ・ハント(女優)リーフェンバウム男爵夫人
フェリックス・エイルマー(男優)チェンバレン
サッシャ・ピトエフ(男優)ペトロビン
イヴァン・デニ(男優)ポール王子
水城蘭子アンナ・コレフ / アナスタシア(日本語吹き替え版)
小林修セルゲイ・パヴロヴィチ・ボーニン(日本語吹き替え版)
脚本アーサー・ローレンツ
音楽アルフレッド・ニューマン
作曲ピョートル・チャイコフスキーバレエ音楽「眠りの森の美女」
ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
編曲エドワード・B・パウエル
撮影ジャック・ヒルデヤード
ジェリー・フィッシャー(focus puller)(ノンクレジット)
製作20世紀フォックス
バディ・アドラー
配給20世紀フォックス
美術アンドレ・アンドレイエフ
衣装ルネ・ユベール
編集バート・ベイツ
スポンサーリンク

💬口コミ一覧

3.ネタバレ 前半はモヤモヤしながら進行します。ユル・ブリンナーは単純にカネ目当て? バーグマンは本物or偽物? その霧はなかなか晴れないのですが、軽妙なやりとりや細かなユーモアが魅力的で飽きません。
で、中盤以降はモヤモヤ自体がどうでもいいのだと気付かされます。圧巻はやはり、バーグマンと皇太后の謁見シーンでしょう。半世紀以上も前の映画なのに、バキバキと緊張感が伝わってきました。その後に来る弛緩シーンでは、こちらまで泣き崩れそうになります。
それにしても、終盤の皇太后による「私は過去に生きる、未来はあなたのものよ」とかいうセリフはグッと来ます。それは年齢差の問題だけではなく、背負っている肩書や、革命によって失った祖国をなお愛する気持ちが込められているのでしょう。潰れかかった会社が、若い社員をリストラするときに使えそうです。
そして最後の演出も見事。主役2人を登場させないことで、ハッピーエンドでめでたしめでたしという思いと、もうこのドラマも終わりだなあという一抹の寂しさを感じさせてくれます。
眉山さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-09-14 23:52:17)
👍 2
2.ネタバレ ~Anastasia~ロマノフ王朝最後の大公女の名前。
それを『追想=過去を思い出すこと』なんて邦題にしてしまったのは勿体無い。アナスタシア。神秘的で格調高いタイトルだったのに…
「赤毛だったら良かったのにな」「なかなか上手いじゃないか」大金目当てに下地がそれっぽい偽物を探し、本物に仕立て上げる。
作る側も最初からアンナを偽物として見ている。頭の良いアンナは教えた以上の知識を披露したりする。
人にタバコを注意しておいて、裏ではタバコをプカプカ。ポール公とシャンパンを泥酔するまで飲むなんて、いかにも偽物臭い。

マリア皇太后の存在感、迫力と気品がよく描かれている。見る側もアンナは偽物として観ているため、面会の緊張感が凄まじい。
「一族の名を気安く口にしないで、偽物!」たくさん偽物を見せられてきた皇太后の、うんざりした気持ちが良く出ていた。
皇太后は咳から彼女を本物だと認めるが、一言「でもあなたでないとしても、私には言わないで」老い先短い皇太后の本心だろう。

記者会見で病院の隣室の者が現れて、偽物疑惑が再浮上。ドレスのままアンナはタバコをプカプカ。
※色々調べるとニコライ2世にタバコを吸わされるアナスタシアの写真が見つかる。「あ、本物も吸うんだ」って思った。

リーベンバウム夫人「舞踏会場を御覧ください、昔に戻ったみたいですわ」無関心なマリア皇太后「防虫剤が臭うわ」
最初の面会と違って、アンナにおばあ様として話すマリア「結婚相手はポールでいいの?」
「私たちは過去と一緒に朽ちるけど、未来はあなたのものなのよ」それを受け、マリアに何かを耳打ちするアンナ。
説明や経緯をすっ飛ばして駆け落ちしてしまうアンナとボーニン。
ポールの「皆になんて説明を?」に「“芝居は終わった、帰りましょう”と」と答える皇太后。
ロマノフ朝の亡霊たちが踊る舞踏会場に掛かる“THE END”の文字。

神秘的なアナスタシア生存説。
高級なお菓子の箱に描いてそうな美しい生前の写真。次々現れる自称アナスタシア(偽物)。
オープニングで石の壁にロマノフ王朝の紋章の影。真っ赤な“Anastasia”の文字は、彼女が銃殺されたことを大前提としている。
この映画は『もし本物のアナスタシアが生きていたなら、きっとこうしただろう。』として描かれた作品だと思う。
財産には手を付けず、無粋な恋愛描写も抜きに、将軍と忽然と消える。とても神秘的で美しい終わり方。
だからタイトルは、ロマノフ王朝最後の大公女の名前『アナスタシア』だったのに…
K&Kさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-05-29 20:44:56)
1.ネタバレ この映画「追想」はハリウッド映画界から追われていたイングリッド・バーグマンが、7年ぶりに復活を果たした作品で、彼女の演技の素晴らしさを堪能出来る、そんな作品です。

主人公のアナスタシアにイングリッド・バーグマン、山師のボーニンにユル・ブリンナーという凄い顔合わせで、ロシア帝国のロマノフ王朝のたった一人の生き残りのアナスタシア王女を巡って展開する、サスペンス・タッチの歴史ドラマだ。

ロシア革命から、辛くも逃げ延びたと伝えられる、ロマノフ王朝の王女アナスタシアに絡む、"恋と陰謀"を、「将軍たちの夜」の名匠アナトール・リトヴァク監督が情感たっぷりに描いた、見応えのあるドラマになっていると思う。

この映画の最大の魅力は、何と言っても、彼女は本当にアナスタシアなのか? ----というサスペンス・ミステリータッチの要素が強いところだろうと思う。
イングリッド・バーグマン演じる記憶喪失の女性の"ミステリアスな雰囲気"が、実に素晴らしい。

彼女は本物なのか、それとも偽物なのか、という謎を最後の最後まで持続させ、我々観る者をハラハラ、ドキドキさせるのが凄い。
これは、やはりバーグマンの演技が、この映画全体の善し悪しを決めているといっても、決して過言ではない。

そして、この映画はサスペンス・タッチの中にも、アナスタシアとボーニンの微妙なロマンスの隠し味も隠されていて、ロマンス映画的な興味でも、我々観る者をうっとりとさせてくれます。

また、見どころの一つでもある、アナスタシアが皇太后に会うシーンですが、最初は偽物だと決めつけている皇太后が、次第に心を開いていく姿に、ほろっとさせられます。
この皇太后を演じているヘレン・ヘイズの小柄ながらも、凄い迫力と貫禄で、他を圧倒する凄さには唸らされました。

一方、バーグマンの相手役のユル・ブリンナーは、武骨で冷淡だが、自己表現が苦手で不器用なタイプの役柄を、抑制された演技で、うまく演じていたと思う。

なお、この映画の演技で、イングリッド・バーグマンが、1956年度の第29回アカデミー賞の最優秀主演女優賞を受賞しています。
dreamerさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-06-04 08:10:16)
👍 1
スポンサーリンク
スポンサーリンク
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 23人
平均点数 7.04点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
414.35%
514.35%
6521.74%
7626.09%
8939.13%
914.35%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 4.00点 Review1人
2 ストーリー評価 6.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review1人
4 音楽評価 7.00点 Review1人
5 感泣評価 6.00点 Review1人

【アカデミー賞 情報】

1956年 29回
主演女優賞イングリッド・バーグマン受賞 
作曲賞(ドラマ)アルフレッド・ニューマン候補(ノミネート)(劇・喜劇映画音楽賞 として)

【ゴールデングローブ賞 情報】

1956年 14回
主演女優賞(ドラマ部門)イングリッド・バーグマン受賞 
主演女優賞(ドラマ部門)ヘレン・ヘイズ〔1900年生〕候補(ノミネート) 

■ ヘルプ