映画『アフガン零年』の口コミ・レビュー

アフガン零年

[アフガンゼロネン]
OSAMA
2003年アフガニスタンアイルランド上映時間:82分
平均点:7.04 / 10(Review 23人) (点数分布表示)
公開開始日(2004-03-13)
ドラマ
新規登録(2004-02-24)【もっち~(←にょろ)】さん
タイトル情報更新(2019-08-12)【Olias】さん
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あらすじ
女性だけの外出や就労が禁じられているイスラム原理主義の社会。兄や夫を戦争で失ってしまった女だけの一家は、ついに娘の髪の毛を切り、少年と偽って働かせることにする。娘はいつ正体をばれるかと恐れながら、少年としてふるまうが・・・。
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💬口コミ一覧

23.ネタバレ NHKのドキュメンタリーも見ていたので、余計に思い入れが強くなってとにかく泣けました。オサマの目がとても印象的で、子供があぁいう目をするという事の深刻さを改めて考えさせられました。救われないストーリーの中で、お香屋の存在は心に温かいものを残してくれました。映画としては雑なものなのかもしれません。でも、そういうのを抜きにして、この映画は素晴らしいと本当に思いました。オサマは映画の中で救われませんでした。オサマを演じた少女や、その他のキャストを演じた全ての一般の人達は今どうしているんでしょうか。とても心に残る一本でした。
無雲さん 10点(2004-02-25 00:40:47)
22.この作品が1つの映画作品として傑作かどうかは分からない。この作品に力を持たせたのは監督の力量ではなく、アフガニスタンという国が内包する根本的な悲惨さなのではないかと思ってしまう。だから映画としてどうかと言われても評価に迷う。それで5点にした。それでもやはり監督がこの作品を世に送り出したことが功績であることには間違いがなく、厳粛に受け止めなければならない。これはアフガン初の映画作品であり、驚異的なまでにエポックメイキングな作品なのだから。これは観る者に問題提起し思考促進させるという点では、天井に近いレベルにある。「一を聞いて十を悟れ」という言葉があるが、まさしくこの作品はそうだ。提示された「一」の中に筆舌に尽くしがたい無限の絶望がある。心象風景、もしくはメタファーのように何度も挿入される、女性たちが座り込む牢屋の中で縄飛びをする少女の姿。アフガンで抑圧された女性たちの姿。いつまで経ってもあの映像はまざまざと瞼に蘇る。人間はイデオロギーで自分を縛り、他者にも強要する。宗教はその極限の形だ。被害者はいつも、草の根に生きる弱者。それは、いつも。どう言っていいのか分からないが、1つ思うに、この作品を無下にする人がいたら、それは非常に悲しい。ひたすら悲しい。この作品を観るあらゆる人に、何がしかを感じて、考えて欲しい。考え過ぎな位に、千思万考を繰り返して欲しい。そんな作品。それが、今の私が言える、全部。
ひのとさん 5点(2004-02-27 18:36:49)
👍 3
21.これは「映画」であってドキュメンタリーではない。素人が演じているがこれも監督が演技指導をして「演技」しているのだ。それでもこれは現実のアフガニスタンという国を多分忠実に、半ばドキュメンタリーのように描いている。カブールの町は至る所が破壊され、人々はタリバンの恐怖に怯え、女性に人権はなく家畜並みの扱いをされ、幼い少年までタリバンに駆り出され兵士にさせられる。こんな様子を見るとたとえどんな状況にあろうとも、平和な日本に暮らしていることを心から感謝するだろう。そして同じ地球上でこんな悲惨な暮らしを強いられている人たちがいることに強い憤りを感じる。映画ではオサマにも国の状況にも救いも光もなかった。これは現実のアフガニスタンという国の置かれた状況がそういう閉塞的な状態ということなのだろう。こういう中で祖母が「人はみな同じ」と語る言葉は印象深い。イラクばかりに目が向いている今、忘れられたようなアフガニスタンからの声としてとても意義深いものがある。NHKが協力して作ったので完成前にメーキングビデオのようなドキュメント(オサマ)が放送されたのを見ていた。主役のオサマを演じた女の子も日々の暮らしに困窮する状態だったというが、他の子供ともどもこの映画に出演することで収入も得て今は学校にも通えるようになったそうです。混乱のアフガニスタンで作られた初めての映画というだけでもとても意義深く、点などは意味がないようでどうつけていいのか分からない。現状を伝えるという意味ではインパクトも大きく、これはぜひ多くの人に見て欲しいと思う。
キリコさん 9点(2004-03-01 16:40:37)
👍 2
20.かつて緒方貞子さんが「今まで見棄てられていた国」と言っていたアフガニスタン。タリバン政権が崩壊し、暫定政権が樹立されたところで一段落ついてしまったのか、世の中の関心が「イラクの和平」や「ビン・ラディンの生死」に移ってしまい、再び忘れられた国になっているような気がする。 この悲劇は語り継いでいかなければ。
マイケルさん 7点(2004-03-16 13:48:26)
19.100年前でなく現代において、このように虐げられ、脅えて生きている人々がいるということを改めて見せつけられた。
HKさん 7点(2004-06-14 22:35:05)
18.ネタバレ 「そんなことを言われても、僕には何もできない」という思いと、「こういう大事な問題を、自分の問題として受けとめ、共感するべきなのかな」という思いが葛藤しました。この手の映画にはこういう葛藤が付き物なので、僕は映画代金を募金したと思うことにしていますが。なにはともあれ、僕とアフガンの前にはスクリーンという壁があって、これはどうしても乗り越えられないんだと痛感させられました。映画自体としては、「私の人生最悪よ」とブーブー言いながらも、しっかりと生きている女性たちの姿が印象深かったです。このようなたくましい女性たちがいる限り、人類滅亡の危機はやってこないでしょう。
wunderlichさん 6点(2004-06-27 18:49:47)
👍 1
17.同じ時代に生きていながらこんなにも違うものなのか。日本に生きる子供たちとのあまりの違いにまず、驚愕せざるを得なかった。この衝撃は「シティ・オブ・ゴッド」以来だ。しかしこんなにも違う世界に生きているのに、人を哀れむ心、勇気、欲望といった根本的なところは日本人と変わらない。出演は素人ばかりとのことだが、それがアフガンで生きるの人々のリアリティを一層引き立てていた。特に主演のマリナ・ゴルバハーリは素人とは思えない迫真の演技だ。いや、「演技」といってしまうのにも抵抗を感じてしまう。 物語は辛い結末を迎えるが、物乞いをしていたところを監督に見出されたマリナには是非幸せになって欲しいと願わずにはいられない。
ロイ・ニアリーさん 8点(2004-11-28 00:55:53)
16.少女はアフガンのどこにでもいる少女で、映画的でないラストはリアルな現実を感じさせられる。ただアフガンの歴史、宗教、民族、文化をよく知りもしないで、まるで違う価値観の私が簡単に可哀相と思うのは無責任すぎる気もする。タリバン政権崩壊後、アフガンは世界最大の大麻生産国、麻薬輸出国である。
亜流派 十五郎さん 6点(2004-12-04 11:57:56)
15.新聞でこの作品の記事を目にしました。主演の少女に悲しい表情を求めるのに監督が悲しいことを思い出すよう進言したところ、少女はぽろぽろと涙を流し何度も撮影を中断したと。その姿を見て“嘘は描けない”と希望を感じさせるエンディングを悲しいエンディングに変更したと。幼い少女がこれまでの人生の大半を空爆から逃げまどう人生、そして抑圧と恐怖の人生を送ってきたという事実を涙ながらに読んだ。そしてその後に本作を見た。当然、記事のことが頭から離れず少女が映し出されるたびに泣けてきた。新聞の記事を含めた感想であり、映画単体での評価ではありませんが、監督の“アフガンの悲劇を世界に知らせたい”という想いは伝わりました。自分の人生を自分で決められない世界を、変更されたエンディングが一番如実に物語っていると思います。「おかしい」「間違っている」ということがわかっていても泣くことしかできないお香屋の少年は監督自身を投影した存在なのかもしれない。
R&Aさん 7点(2005-01-31 12:01:03)
14.私たちが持余している「自由」を、チョットでもいいから分けてやりたい。憐れみだけでは何も変わらないが、モノグサな私は祈る事しか出来ない。アフガニスタンだけでなく、世界中の虐げられているであろう少年少女達に、幸多からん事を祈るしかできない。全く、私は無力だ。そんな気分にさせるのは、この作品の力量なんだろうか。それとも、今現実に理不尽が横行している社会情勢のせいなのだろうか。
aksweetさん 8点(2005-02-08 23:46:59)
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13.ネタバレ 全く救われない映画、後味も悪い。 でも必見の映画と思います。
yoshi1900olololさん [DVD(字幕)] 7点(2005-11-10 01:29:53)
12.一生に一度しか観なくてよく、一生に一度観るべき映画。それ以下でもなくそれ以上でもなくそれ以外でもない。これにはあんまりいろいろと私が書くと蛇足になるのでただ一つ言わせいただくと「私は幸せだ。そしてあなたも」
tetsu78さん [DVD(字幕)] 8点(2006-01-26 00:13:31)
11.地味な映画を想像してたら、モブ・シーンで始まったことに驚いた。このオープニングのお陰で一気に物語に引き込まれる。そして映像を見ながら思ったのが、「これってセットじゃないんだろうなぁ」ってこと。この風景を撮影するのに多分ロケハンも必要なかった筈で、タリバン政権崩壊後と言っても、国の荒廃は本作の映像通りだと思う。もう一点、本作から感じたのは「劇映画の力」。知識としては知っているタリバンの女性虐待も、こういう形で見せられるとストレートに胸に突き刺さってくる。何故こんな政権が生まれてしまったのか、今一度考えてみる必要がありそうです、6点献上。
sayzinさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-02-25 00:12:01)
10.タリバンにはむかついたが、これ見ちゃうとマジでパン1枚大事に思えてきた。
やっぱトラボルタでしょうさん [DVD(字幕)] 9点(2006-07-14 17:18:38)
9.民族・宗教の違いが理解の妨げになっている。
ご自由さんさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-11-02 16:11:04)
8.ネタバレ なんで神さまは「女」をつくられたのだろうか?という台詞が一番印象に残りました。これはまさに女たちのジハード。 女性が男たちから人間扱いにされていないという事実に驚かされる。 いや本当に女性は人間以下の犬並みの扱いです。犬(女)は働く必要がない、ご主人様(男)に飼われて、餌を与えてもらうだけで良いということか。 この話は、女が働けないことが1つのテーマになっています。 働けない、ということはそれだけで、自立できないことを意味します。 自立ができないということは、養ってもらう必要があります。もうその時点で女は支配される側にまわっている。 どこの国であっても、多少の男社会を形成していて、女性差別はありますが、タリバン政権における過激なイスラム原理主義は、女性を同じ人間と見ていないほど過酷な差別があります。 女の子の主人公は、男になりすまして生き延びようと試みるのですが、女であることがばれたら本気で殺されると思い込んでいる。 まるで女であることが大きな罪であるかのように感じさせるこの映画の設定は、イスラム原理主義の異常さを鮮明に映し出しているように思う。 その教育を受ける子供たちは、上半身を揺さぶりながら、コーランを唱える・・。唯一主人公のために涙を流したあの男の子も、こういう環境のなかで、いずれは洗脳されていくのでしょう。幼い子供たちが、大人たちから教えられることは、イスラムの教えに反する者に罰を与える方法だった。神を愛することよりも、敵を憎むことに重きをおいて教えている。私は宗教の本質は排除だと思う。 宗教とは人を救うことよりも、人を苦しめることのほうが多いのかもしれない。
花守湖さん [DVD(字幕)] 8点(2006-12-01 22:35:49)
7.非常に重たい映画。タリバンはイスラム原理主義に則って、特に女性に残酷な統治をした。しかし、それでは対抗していた北部同盟はどうかと言えば、彼らの政府はタリバン誕生前には派閥抗争を繰り広げ、治安は乱れに乱れていたという現実。タリバン政権誕生の土壌をつくった原因は、役人が腐敗して軍閥が割拠した国家の体質にあり、またアフガニスタンに干渉したソ連やアメリカなど諸外国にもあった。ここまで掘り下げてくれればなお良かった。
こまごまさん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-06 12:33:16)
6.ネタバレ オサマが縄跳びをしている映像が目に焼きつきます。最後の彼女が縄跳びをしている彼女自身を見ているところが切ない。彼女はまだほんの少女なのに一家を支えるためには自分の人生をかけて男にならなきゃならない。たえがたい緊張感の中で生きていかなきゃならない。本当はまだ年相応に遊びたいしいろいろ楽しみたいこともあるのに…それが縄跳びをする彼女にこめられています。そして彼女を見る彼女は縄跳びをする自分を捨てて無理やり大人にならなければいけない。希望は一筋もない。悲しい最後です。
CEDFさん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-01-15 21:36:13)
5.重い。ずっしりとくる。押し付けがましくない問題提起というか、私たちの知らないアフガニスタンでのターリバーン政権の暴挙が描かれている。 見せ方が上手く惹き付けられて、どんどんのめりこんでいくが最後に残るのは悲しみだけ。現実として、いくら伝えたいことがあっても、映画として“上手”じゃないと見てもらえない。そういう意味では、成功例だと思う。この作品を見て、どうするか。自分はターリバーン政権やアフガニスタン紛争について調べ、いかに自分が無知・無関心であったかを知った…。
Sugarbetterさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-01-21 21:10:18)
4.重たい映画だが、平和な日本でぬくぬくと毎日を送っている自分に
何かを突きつけられた気がして、突き動かされるものがあった。
この映画の背景になっているのはタリバン政権崩壊後とのことだが、実名が出てくるからドキュメンタリーのようで、どこからが本当の実情でどこまでを信じていいのか悩ましい。
映画としての出来は本当に素晴らしい。
mhiroさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-20 23:50:56)
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マーク説明
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《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 23人
平均点数 7.04点
000.00%
114.35%
200.00%
300.00%
400.00%
514.35%
6417.39%
7834.78%
8626.09%
928.70%
1014.35%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 4.50点 Review2人
2 ストーリー評価 3.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 0.50点 Review2人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人

【ゴールデングローブ賞 情報】

2003年 61回
外国語映画賞 受賞 

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