映画『麻雀放浪記』の口コミ・レビュー

麻雀放浪記

[マージャンホウロウキ]
1984年上映時間:109分
平均点:7.29 / 10(Review 89人) (点数分布表示)
公開開始日(1984-10-10)
ドラマモノクロ映画小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2025-05-06)【イニシャルK】さん
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監督和田誠
キャスト真田広之(男優)
大竹しのぶ(女優)まゆみ
加賀まりこ(女優)ママ
内藤陳(男優)おりん
笹野高史(男優)鈴木
加藤健一(男優)ゼゲンの達
高品格(男優)出目徳
鹿内孝(男優)テディ
天本英世(男優)はちまき
鹿賀丈史(男優)ドサ健
名古屋章(男優)上州虎
木村修(男優)設計士
須賀良(男優)眼鏡の男
原作阿佐田哲也「麻雀放浪記」
脚本和田誠
澤井信一郎
音楽高桑忠男(音楽プロデューサー)
石川光(音楽プロデューサー)
主題歌岡晴夫「東京の花売娘」
撮影安藤庄平
製作角川春樹
東映
角川春樹事務所
配給東映
美術中村州志
編集西東清明
照明梅谷茂
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💬口コミ一覧

89.効果音が殆どなく、やや殺伐として物語は進む。戦後の日本はこの映画程乾いた感じではなく、もう少し色があったとのことだが、イラストレーターである監督は、見事な脚色でこの時代の世界感を描いた。学生の頃、麻雀にハマった自分としては、史玉の作品である。格闘ゼロの真田の坊や哲、誰も食えない高品格の演技、圧倒的な存在感のドサ健と情夫。もう作れない作品のひとつと思っています。
たきおか4号さん [DVD(邦画)] 10点(2013-04-23 22:06:58)
👍 1
88.好みです。イラストレーターの和田誠さんの初監督作。下手な評論家よりも映画、特にハリウッド映画を身に染み込ませてきた彼のことだから、荒れもやりたい、これもやりたい、そんなカットが、山ほどあったろうに、それを敢えてやらずにオーソドックスな映画にしてる、その「外し方」が、なかなか粋だ。でも、良く見てりゃ、ハリウッド映画のエッセンスみたいな演出やカットがさり気なく出てくる、その按配も頼もしい。それに親切だね。麻雀に詳しくない人も、詳しくない人も、楽しめるようになってる。4人が牌を囲んでる所。普通なら、一人一人の手を、ワンカットづつ見せたいし、麻雀好きなら見たいはず。でも、和田監督は、カメラが4人の周りをグルーっと3回ほど回って、手の内をサーッと見せただけで処理してしまう。そこんところが親切だなと思うし、監督の狙いは麻雀ではなく、それに人生を賭ける人間の人生を描くことにあることもわかる。10点は甘いかもしれないけど初監督作にしちゃ大合格だと思います。役者がみんないいね。さすがの真田も、いささか貫禄負けかな?でも、初々しくていいね。 ドサ権の言葉「あいつは俺の女だ。この世で、たった一人の俺の女だ。だから、あいつは俺のために生きなくちゃならねえ。俺は死んだって、てめえっちには甘ったれはしねえが、あいつには違うんだ。あいつと死んだお袋と・・・・・この2人には、俺はいくら甘えても、かまわねえんだ」・・・・・この言葉は泣かせるね。
ひろみつさん 10点(2004-07-24 21:39:29)
87.ネタバレ 麻雀は、学生の時にスーパーヅガンのアニメと、ぎゅわん自己のゲームで多少知っていますが、特に詳しくはないです。でもこの映画は面白いですね。世界観がきちんと出来上がっています。
モノクロにしたことで、特撮なんだけど、映像に安っぽさが無いんですね。戦後焼け野原の東京が見事に再現されています。オープニングのチンチロリン小屋前の、地面のぬかるみ具合。雨粒の大きさ。小屋の中の汚さ。ゴザのくたびれ具合に、しっかりカメラに映る雨漏り。セットだろうけどリアリティが凄い。本物っぽいというのではなく、凄く精密な、人の造った精密なジオラマを観ているような世界観なんですね。

そんな中で繰り広げられる博打打ちの世界。チンチロリンで、おりんがイカサマをしてるのを、みんな解ってるけど黙ってる。おりんはいいカモを連れてくるから。なんて、面白いじゃないですか!私は博打打って、その日暮らしで一晩の勝ち負けに全てを賭けてる連中だと思っていましたが、確かに、明日も明後日も博打で食っていかなきゃいけないんだよね。こんな描写に、美学じゃない生活感・リアリティを感じました。

そんな博打打ちの日常に、女の家を勝手に売り、女さえ売り飛ばし、ここ一番・一瞬の大勝負に掛ける癖の強い男たち。負けたら払う。負け際の潔さがとても美しく、爽やかでもありました。…自分で書いてて『爽やか?どこがだよ』って思いましたが、麻雀に掛ける男の生き様が清々しかったんです。

九蓮宝燈であがったら死ぬ。聞いたことあります。この映画で有名になったんでしょうね。出目徳の死体を身ぐるみ剥がして、土手から自宅前に転げ落とす…一度見たら忘れられないシーンです。このシーン、キルビルで使ったな?タランティーノ。一見異常だけど、博打打ちの世界に生きる、ドサ健、ゼゲンの達、坊や哲までが、阿吽の呼吸で出目徳を突き落とす様子が、一見シュールで、それでいて大勝負のあとの美学を感じさせます。この美しさは色褪せないですね。
3人の霊柩車に、よたよた付いていく上州虎。非日常の大勝負の美しさから、日常のクズ人間に戻っていく感じ。和田監督、デビュー作でこれ撮れちゃうって、ホント凄いですよ。
K&Kさん [CS・衛星(邦画)] 9点(2025-02-02 14:36:47)
86.麻雀を知らなくても楽しめるけど、知っていれば、よりもっと深く楽しめるという映画。和田誠さんという方は、自分がそもそも映画好きになった上では欠かせない大いなる指針となった恩ある方。映画に関する書籍で、人生で一番最初に購入したのは「ロードショー」とかのファン雑誌を除けば、和田氏と山田宏一氏の対談集「たかが映画じゃないか」(文庫本版)。ああ、こういう風な映画の観方もあるんだと、両氏の嫌みのない映画通っぶりにひたすら感心しきりで。昔の映画を積極的に観るようになったのも、和田さんの影響。イラストレーターがご本業だと知ったのはずっと後。奥様が平野レミさんだと知ったのは、実はお亡くなりになってからでした・・・。監督二作目も三作目もそれなりには楽しめたけれど、このデビュー作が一番映画作品的には面白かった。片山まさゆき氏の初心者用麻雀本を授業中に廻し読みしてたバカ学生時代に戻りたい。このコロナ禍がひと段落ついたら、当時の雀悪友連中に声かけて卓囲みたいと思います。麻雀って(フリー除く)少しだけよそよそしい知り合い同士をトモダチに格上げする、一番手っ取り早いコミュニケーション方法だったんですよね、当時は。
放浪紳士チャーリーさん [ビデオ(邦画)] 9点(2021-05-26 20:49:32)
85.ネタバレ 子供の頃に鑑賞した時は「燕返し」しか印象に残らなかったのですが、この年になって鑑賞しなおすと、ストーリー、役者、画面の空気感といったあまりの良作品に唸りました。
ドクターペッパーさん [インターネット(字幕)] 9点(2015-09-30 16:27:48)
84.◆モノクロの画のせいか、何度か黒澤映画を観ているような錯覚を覚えました。そのくらい完成度が高い作品なのだろうと思います。◆いくら映画に造詣が深いといっても、映画の世界を主戦場としてきた訳ではない和田誠氏にこんな作品を作られたら、100%映画の世界で生きてきた水野晴郎氏の立場が・・・・。
la_spagnaさん [DVD(邦画)] 9点(2014-09-08 03:15:37)
83.原作の世界観を、よくぞここまで忠実に映像化したなという感じ。温度や湿度までそっくりそのままです。少ない登場人物それぞれのキャラの立ち方もすばらしい。生産性ゼロ、社会貢献度ゼロでありながら、「やむにやまれぬ麻雀魂」がひしひしと伝わってきました。「まゆみ」はいかにも男が思い描く理想の女性象という感じですが、「ママ」はリアリティがあってよかった。加賀まりこを初めて「女」として認識しました。
眉山さん [インターネット(字幕)] 9点(2013-10-20 02:00:54)
👍 1
82.ネタバレ 原作がどうあっても超えられない最高傑作であっただけに、逆に落ち着いて観ることが出来たように思う。泣く泣く削らなければいけないシーンもあっただろう。それでも、よくまとまっていた。闘牌シーンが少なかったのは、「人間ドラマ・麻雀放浪記」を優先させた結果だろう。麻雀小説ではあるが、細かいテーマを決めておかないと自爆してしまう。麻雀を知らない人にもうけるように作るには、そうするしかなっかのだろう。ただ、イカサマシーンなんかは、原作を読んでいなければ分からないのでは?とも思った。配役はなかなかよかった。モノクロで撮られているのもよかった。まさに白と黒。コントラストが綺麗。しかし、虎がまゆみを賭けて達と勝負するシーンが、丁半だったのが……なんとも拍子抜け。いくら長くなっても良かったのに、やはり映画には、それなりのテンポがあったのだろうか。原作は4まで続くのだから、出来れば同じキャストでその後の話も観たかった。
揺香さん 9点(2004-07-08 16:14:29)
81.高品格秀逸の一言につきます。
イカサマにいきり立つドサ健に
静かにすごむ出目徳の顔にゆれる裸電球の影が映る。
あれは、カラーでは絶対できない。
大四喜字一色十枚爆弾・2の2の天和。
これ、麻雀せん人にはわからんでしょうね。死んだら負けなんやな。そして、勝った方が強く、負けた物が弱いんやな(by上原)
きつまさん 9点(2004-03-27 23:13:15)
80.映画は原作の良い所を抽出して作ったかんじ。ただ、原作のすばらしさを知っている人にとっては、やはり小説のほうがイイのであえて-1点。
CASTERさん 9点(2003-05-28 17:06:50)
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79.高品格にとくにしびれた!「緑發=りゅうは」だもん!
名古屋章さん 9点(2002-12-17 18:14:15)
78.加賀まり子の牌の捌き方以外は最高。麻雀好きには堪えられない麻雀打ちの人生観描写。格好イイ。闘牌指導の桜井章一とか、知るヒトゾ知るマニアな人選です。
aksweetさん [映画館(邦画)] 9点(2002-08-20 13:02:22)
77.ネタバレ ○俳優陣の濃い演技もあり、時代を生きていたんだなというのがひしひしと伝わってくる。○もちろん分かるに越したことはないが、麻雀をそんなに知らなくても十分楽しめる。○出てくる女性陣も加賀まりこと大竹しのぶの対比。加賀まりこの魅力もモノクロに映えるものであった。
TOSHIさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-01-04 20:55:57)
76.ネタバレ 死んだお袋とこの女には迷惑かけたってかまわねえんだ。ドサ健のセリフはどれも印象に残ります。最後の出目徳転がすシーンも印象深い。何で、憧れも肯定もできないこの手の生き方に眩しさを感じてしまうんでしょうね?
東京ロッキーさん [DVD(邦画)] 8点(2013-11-02 13:16:17)
75.ネタバレ 時代背景と博徒の生きざまがうまい具合に描かれてて、良かったですねー。
どいつもこいつもろくでなし!
でもなんだか捨て置けない魅力があるんですよね。
こんなヤツラ同士で凌ぎを削ったところでいわゆる『誰得?』っぽいかもしれませんが、公営ギャンブルと違って『その場の人間で獲り合う』ってのがここでいうギャンブルの醍醐味なんですよね。
なもんで、賭けの対象の大竹さんや権利書があっちいったりこっちいったり(笑)
タイトルからして男の闘いに目がいきがちですが、大竹さんの役のいじらしいことといったら!!
ドサ健にその身を獲り返してもらったときの笑顔にキュンキュンきました!
ろにまささん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-05-21 21:39:34)
74.ネタバレ 最近の若い人たちは麻雀をしなくなったと聞きます。4人揃わないと出来ない麻雀より、一人で充分に楽しめるTVゲームがあるからでしょう。お金を賭ける前提が不健康に見えるのかも。でも、麻雀は素晴らしく良く出来た遊びです。配牌とツモによる多彩な展開、自分の手が成長して行くワクワクと役満をテンパった時のドキドキ、相手の性格と危険牌の読み、一発逆転の可能性、そして運。断言します。麻雀は卓上ゲームの王様です(笑)。学生時代によく徹マン(徹夜で麻雀をすること)をした私たちにとって本作はかなり話題になった映画でした。高品格の「あっ、また天和(テンホー)だ」の口調を真似て、ボソボソと「あっ、また平和(ピンフ)だ」なんて言って打ってました。麻雀に家を賭け、女を賭け、最後は九蓮宝燈(チューレンポウトウ)で命まで燃やし尽くす。昇天した高品格を身ぐるみ剥がしてから「家に帰してやろうぜ」と言って運び、土手から転がすシーンが鮮烈です。心臓が止まっていても卓を囲んだ相手は「敵」であり、また、同類への憐れみと親近感、そして自分たちの人生への諦観が見られる名シーンだと思います。一芸にのめり込むと、それが生き様になってしまうのは間々あることですが、麻雀にもそれだけの深さがあると思います。彼らの人生はやさぐれていますが、それでも本作はこの遊技を愛して止まない麻雀讃歌です。
アンドレ・タカシさん [映画館(邦画)] 8点(2012-02-06 05:34:50)
👍 2
73.ネタバレ 麻雀をしない人にはきついかもしれないですが、終戦直後の焼け野原の東京でたくましく生きる人々がすごくいきいきと描かれています。卓を囲み家の権利書に絡む人々に加え、冒頭でチンチロリンをやっている連中がまたいい味出しているんですよ。この時代のこの世界観にモノクロがよく似合いますね。

肝心の麻雀もシビれるシーンがしっかり用意されています。特に2の2の天和2連発の時の怒り狂うドサ健とそれを静かに睨み返す出目徳。あの場面は最高です。また、序盤の哲と出目徳の最初の出会いの卓での大四喜字一色も鮮やかでしたが振り込んだおじさん、あの状況で字牌は絶対切っちゃいかんでしょう(笑)

初めてTVで見たのが二十歳頃だったかな。大学生だった当時、仲間と卓を囲みながら、役満が出た時に「ふざけるなァ!」とか、この映画のセリフを真似しながら打ったこともあったなあ。2の2の天和や燕返しといった伝説の積み込み技の数々。雀荘に全自動卓しかない現代にはもう無い・・・。
とらやさん [地上波(邦画)] 8点(2008-11-20 00:06:02)
72.ネタバレ 観たくないのに、首に縄つけられて渋々観たのは良いが、劇場でほとんど爆睡してしまい、同行者に顰蹙を買い、しかたがなくテレビ放映でリベンジ。当時は男の子は誰もがジャパンアクションクラブに憧れ、女の子は松田聖子や中森明菜が良いとされた時代に、なんで麻雀ですか!?なんて思ったもんだ。雀牌が卓に擦られる音を聞くと爆睡する得意技を持つ私にはかなり苦痛な映画ではあったが、この20数年での日本映画の中では群を抜いており、かなり良い作品かな。久々にじっくり高品格を観たい。
成田とうこさん [映画館(邦画)] 8点(2008-06-28 05:43:16)
71.ネタバレ アホみたいに勝負事にムキになる野郎共の馬鹿げた行動をここまで讃美して映画を作ってくれたってだけで泣けるじゃないですか。モノクロで撮ったのも正解だし、ラストシーンの気怠い朝の風景も実に美しいです。何よりも素晴らしいのは、牌を混ぜ、積み、取り、切るといった指の動き、そしてそれに向けた各打ち手の集中感やそれがぶつかる空気感といったものまできっちり撮り切っていること(しかもそれが、主要な人物だけでなくて、端役の1人1人まで行き届いている)。前に見たときは、加賀や大竹の色恋沙汰はそこまでいらないんじゃないか?とも思っていたのですが、再見したら気にならなくなりました(加賀が中盤以降登場しないのも良いし、大竹が上州虎に押し倒されたときの表情なんて、ぞくっとします)。
Oliasさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2008-02-02 03:12:54)
70.ネタバレ  いい映画ですね。モノクロの絵のトーンが、ストーリーと見事にマッチしています。 そしてセリフの一つ一つが、かっこいい。 あと、登場人物が、すべて魅力的です。みんな憎らしくて、それでいて、憎みきれないろくでなしで、よかったです。
コウモリさん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-04-26 13:21:32)
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マーク説明
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《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 89人
平均点数 7.29点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
422.25%
566.74%
61011.24%
73134.83%
82831.46%
91011.24%
1022.25%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review2人
2 ストーリー評価 7.00点 Review4人
3 鑑賞後の後味 7.33点 Review3人
4 音楽評価 5.50点 Review2人
5 感泣評価 5.00点 Review1人

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