映画『華氏911』の口コミ・レビュー(2ページ目)

華氏911

[カシキュウイチイチ]
Fahrenheit 9/11
2004年上映時間:122分
平均点:6.15 / 10(Review 169人) (点数分布表示)
公開開始日(2004-08-14)
公開終了日(2004-11-12)
戦争ものドキュメンタリー政治もの
新規登録(2004-06-12)【ヴァッハ】さん
タイトル情報更新(2019-01-08)【たろさ】さん
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監督マイケル・ムーア
江原正士マイケル・ムーア(日本語吹き替え版)
田原アルノジョージ・W・ブッシュ(日本語吹き替え版)
出演マイケル・ムーア
ジョージ・W・ブッシュ
ビル・クリントン
アル・ゴア〔1948年生〕
脚本マイケル・ムーア
主題歌ニール・ヤング“Rockin' In The Free World”
製作マイケル・ムーア
製作総指揮ハーヴェイ・ワインスタイン
ボブ・ワインスタイン
字幕翻訳石田泰子
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💬口コミ一覧

149.ネタバレ ドキュメンタリーとしてはまぁ偏ってたけどよく出来てました。
飛行機がWTCに突っ込むところを映像を用いずに音だけを使った事は、すでに何度もあの映像を目にしているだけに音だけで当時の状況が想像でき、真っ暗な映画館の中では臨場感があり、少し恐かった。
ぷー太。さん 6点(2004-08-26 20:30:33)
148.ネタバレ 長いものには巻かれろ的な考えが多い中、国の一番の権力者にに真っ向からぶつかるムーアはいい度胸している。でもここまで一辺倒だと、何かを隠すためか?と勘繰ってしまいますね。しかし権力を持つという事は恐ろしい。「大いなる力には大いなる責任が伴う」、某作品の名台詞ですがブッシュはどれくらい責任感を持って行動しているんだろう。
ロカホリさん 6点(2004-08-26 20:49:56)
147.ネタバレ 結局、この映画を見ていかにブッシュ政権が醜悪だと知ったとして怒りを覚えても全くその怒りは解消されないで卑劣な癒着はどんな形を変えても続くんでしょうし、仮にこれでブッシュが落選したとしても彼が刑務所に入る訳ではなく悠悠自適の余生を送るのでしょうし、もう1人の馬ヅラ候補が仮に当選したってその後、どう変貌するか分かったものではないですし・・観終わった後はなんとも言えない無力感が漂いました。
これは殆どイラク戦争の姿を情報操作でろくに見られないアメリカ国民に向けて作られたと思いますのでイラク戦争がいかに理不尽に充ちているかはすでにこちらは残酷な映像と実態をニュースでバンバン観てますから多少は知っているので今更、驚きません。
まぁビンラディン一族とブッシュ一族の関係のくだりと学校で9/11のテロを知らせれてなんとも言えない微妙な表情で子供達の前にいるブッシュは滑稽で見る価値はあったと思います。
出来自体は一辺倒な視点のみのバランスの悪い映画ながら巧みな編集と見せ方で最後まで飽きなかったのでさすがと思いました。ウチの国の総理さんは観ないと言っていますがブッシュのオトモダチだからこそこの映画は是非、観てもらいたいものです。




まりんさん 7点(2004-08-29 12:41:18)
146.ネタバレ イラク関連のニュースはなるべくアメリカに偏らないように見ているつもりだった。でも、この映画を見たら、自分ってなんて一方的な見方しかしてなかったんだろうかとショックを受けた。所詮日本で放送されるニュースなんてソース偏ってるもんなぁ。
ブッシュ批判についてはおいといて、単なるドキュメンタリーとして見るだけでも価値あると思う。砲撃直後のイラクの人々の様子や、黒焦げになってまで吊るされてイラク人の感情の捌け口にされるアメリカ兵の死体を見て、涙ぐんでしまった。戦争ってこういうことだ。最初の理由なんてどうでもいい。始まってしまえば無意味で無残な死体が残るだけだ。自分の甘さを痛感させられた。
自分としては、監督は結構頑張ったと思うなぁ。ボーリングよりも気合を感じた。ユーモアは少なかったけれども。
hitominさん 8点(2004-08-29 23:44:46)
145.この映画の出来不出来をとやかく言うつもりは全くない。5点というのはあくまで便宜的な点数である。彼の主張がどうであれ、ぼくはマイケル・ムーアの立場を尊重する。この映画が作られたことの正当性を擁護する。100の大きな言説よりも、5秒なり10秒なりの映像のほうが衝撃的である、ということを改めて感じる。イラクで傷つき、死んでいった罪なき子どもたち、行きたくもない戦争で命を落とした兵士たち、パンクを聴きながら人を殺すことに快感を見出す兵士、エトセトラ。映像の持つ力は計り知れない。だが、その映像も流されないことには何の意味もない。今まで何度も見たWTC倒壊の映像のシャワー。それがアメリカ人たちを烈火のごとく怒らせた。直接9・11に関係のなかったぼくたち日本人さえも怒らせた。だが、アフガニスタンの映像は。イラクの映像は。卑劣で、残虐な戦場の映像は、ぼくらの上に豪雨の如く降り注いだか。ぼくらは怒っただろうか。マイケル・ムーアは怒っている。本気で怒っている。これだけ怒っている人がいるのを、久しぶりに知った。その怒りをぼくは決して批判できない。
キャプテン・セントルイスさん 5点(2004-08-30 01:26:10)
👍 6
144.ネタバレ 一緒に見に行った友人がボーリング・フォー・コロンバインの方が面白かったと第一声で言ってました。確かに面白さでは同感。でも、この映画に自分は面白さを求めていただろうか?と考えると、そうとも言えない。ボーリングで見せられた手法を期待しなかったと言えば嘘になりますが、これは世の中を変えたい!という真剣さがそうさせるのだと僕は思います。もし、自分がアメリカに生まれていたなら?これだけ声高にあたりまえの事を言えるだろうか?映画としての評価はまあまあだけど、それ以外の意味を持っていてそれに重点があるので、この映画に評価点なんて関係ないと思った。みんなが思っている事を表現できない。変えられないなんて、それほど恐ろしい事は無いんじゃないかな。
だけど映画としてはボーリングより低い評価です。でも、こっちの方が重要だと思います。
森のpoohさんさん 7点(2004-08-30 23:20:25)
143.面白いとか面白くないとかいうレベルを超越してるので点数つけがたいです。
一方的なブッシュ大統領批判という意見もありますが、弱いものを徹底的に痛めつけるどっかの権力者に比べれば遥かに穏やかでジョークに富んだ映画でしょう。そもそもこういう映画を見て、すぐに意思があっちこっちいったりする国民がいるからファシズムがはびこるのですよ。こういうのはすぐに鵜呑みにせず、これを足がかりにいろんな角度から情報を収集して自分で勉強しましょう。TV画面での見た目の派手さだけの何か頼りがいがありそう、ってな単純な判断基準だけの国民総事なかれ主義では、いつまで経っても権力者においしい世の中のままですよ。今回ブッシュ陣営のTV演出めいた部分が皮肉られていたのは、その警鐘では?

それにしても、ムーア監督は良くも悪くも一般大衆に政治的議論を巻き起こさせることができて、大成功だったのではないでしょうか。ただし、ムーア監督が絶対正しいのでも間違っているのでもない、ブッシュ大統領が絶対正しいのでも間違ってるのでもない。真実は自らの手で掴むしかないと思います。でも、米国の「愛国者法」然り、日本の「盗聴法」然りで、周辺から締め付けがきていますので、「間違ってるかも」って気づいたときには、既に国民同士がそれを公言することすら許さない雰囲気を作っている可能性があります。それどころか多くの国民は信じて疑わないかもしれません。「お前、何言ってんの?」って。イラク侵攻前の多くの米国民のように。でも、今はまだその真実を、ムーアのように自由に「真実はこうだったんだよ!」って言える世の中です。どうか、この幸せな世の中を少しでも長続きさせるために、個々に想像力を働かせて、自分自身の未来のために、政治に関心を持って行きましょう。

あ、映画の批評じゃなくなってる・・・。
こじ老さん 8点(2004-08-31 01:44:10)
👍 2
142.前作「ボーリング・・・」とは打って変わってあまり面白さはありませんでした。今作はとにかくブッシュ批判でしたが、あまりにハリボテ的な造りなのです。。やたらとブッシュ大統領のセリフはツギ貼りされており、本物感ナシです。単純に戦争はイケナイとは思いますがカナリ偏った意見でのこんな作りの映画を見ただけで、影響されることはありませんでした。
ヒロヒロさん 4点(2004-08-31 17:25:18)
141.米メディアの報道、マイケルムーアの映画、日本メディアの報道、どれも嘘をついてるわけではないでしょう。しかし、偏った写し方をすることで私たち民衆の見解に対して、真実とのすれ違いを生ませようという意図は感じてしまいます。それゆえ、できる限り真実に近い見解を持つためには私たち自身がもう少し”知る”ということをしなければならないと思います。ムーアの最大の功績はフランクな政治的映画を作ったことで私たちの政治的関心を高めたことでしょう。
マイアミバイスさん 7点(2004-09-01 12:39:05)
140.マイケル・ムーアという人はドキュメンタリー作家というより寧ろ、既成の素材を編集して独自の解釈を示すコラージュ的手法(戦場の悲惨な現実の後に政治家のコメントを挿入したりするのが良い例)、あるいはヒップホップにおけるサンプリングに良く似た手法に秀でた作家だと思う。この作品で扱われている映像は、確かに「事実」の断片ではあるが、あくまでムーアの「解釈」が介在しており、全体的な「事実」とは言えない。例えば同様の手法を用いて(あまり良い喩えではないが)「夜の渋谷をたむろする女子高校生はほとんどが売春している」とか「北朝鮮は喜びと幸せに満ちた、素晴らしい国だ」というような「ドキュメンタリー」も(理屈の上では)作ろうと思えば作れる。だからこの作品で提示される「事実」とマイケル・ムーアの「解釈」を鵜呑みにして「アメリカひでー!ファックブッシュ!」というのはあまりに安易で危険だ、と僕も思う。
駄菓子華氏!そういう点を差っ引いてこの作品を観ても、その「事実の断片」に現れているあまりにグロテスクな現実―イラク復興を完全に「ビジネス」と捉えている企業家の発言や、「ムーアの強引なこじつけ」というには余りにもキナ臭い、ブッシュ一族とサウジ王家のつながり等々―に衝撃を受けずにはおれない。僕は日本で出版されているマイケル・ムーアの著書は全て読んでいるし、その中で書かれている事も映画に数多く登場したが、やはり文章で読むのと映像を観るのとでは、感情に訴えかけるインパクトが全く違う。
また本作はブッシュ叩きの作品というよりも、寧ろ非常にエモーショナルで即効性のある反戦映画として秀でていると思う。被害にあった一般イラク人の悲痛な叫び、米兵の率直な物言い、また彼らの感情が次第に壊れていく過程は、どんな軍事評論家の論説よりも戦争の悲惨さを物語っている。ニール・ヤングのエンディングテーマも非常に効果的で、例えばボブ・マーリィの「立ち上がれ、自らの権利の為に。闘いを投げ出すな」というメッセージが聴く者を高揚させ、奮い立たせるのと同様、観る者の心を強く揺さぶる。その結果、(アメリカ国民なら)ブッシュ以外に投票するか、あるいはもっと積極的に反ブッシュキャンペーンや反戦運動に関わるか、事実をより知るべく様々な本を読むか、また「果たして自分には何ができるのか」と考えるか。それはあくまで各々の観客に委ねられているのだと思う。
ぐるぐるさん 10点(2004-09-01 20:26:54)
👍 4
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139.最初に書いておかねばなりますまい。私はブッシュが嫌いです。さて、私にはこの映画、世間での「良くも悪くもブッシュをひたすらコキ下ろしたシロモノ」という評価とはちょっと違うように感じました。ムーアの著書もそうなのですが、看板と中身に実は差がある感じ。メディア戦略によって操作されて伝えられる情報、その情報にコントロールされてしまう民衆、その危うさを、ムーアは自らこの映画で具象化してみせたのでは?と。編集や音楽によって意図的に操作されまくっている映画なのですが、実のところ政治の場もこういう事でしょ?って。タイトル部分で本番前の準備をしている政治家達の姿が映し出されていますが、それは政治もまた国民に伝えられるのは真実とは別の、加工されたモノなのですよ、と認識させようとしているのではないかと思います。メディアは物事を非常に短絡的に、二元論化して判りやすくコントロールしているのではないでしょうか。白でなければ黒、善でなければ悪。真理は決してその極にはない、そんなに単純なモノではないのに。共和党と民主党の二大政党状態が、端的に二元論化でコントロールされている状態を表しているような気がしてなりません。もっとも、その傾向はアメリカだけに言える事ではありません。民衆の中に敵を作り出し、議員が特定の市民を「反日的分子」と言い放ってしまうどっかの国もまた、安易な二元論へ堕している傾向が顕著です。某巨大掲示板に見られる、信者でなければアンチ、右翼でなければ左翼、という極論に走ってしまう原因って、一体どこにあるのでしょうね? そうそう、その国の総理も、平然と犯罪者でもない市民を非難したりしてましたけど、ひとつ言いたいのは、芸術を愛するフリするならば、見てもいない映画をケナすのはイカンのではないの? 最後に、あの無惨な被害者や死体の映像にまで真実がない、なんて言う事はできないですよね。そして、あれは、明日の自分の姿なのかも・・・。
あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 8点(2004-09-01 21:14:55)
👍 5
138.戦争の痛さはかなり伝わってきましたがうーんそれだけ?というのが正直な感想。
ムーアのもっと皮肉さが生きてこればよかったのにと思います。ボーリングは笑いが
あったので面白く見れたのですが今回はひたすら重い。ずっと重いってどうなの?
とまさん 7点(2004-09-02 01:38:31)
137.映像は、平気で嘘をつく。たとえ「事実」を写し撮ったものであろうと、編集ひとつでカンタンに白を黒と言い含めることができるのだ。

今日、そんな“映像の「嘘」”を最も確信犯的に使いこなし、文字通り「嘘」のように面白いドキュメンタリーを創り続けているのが、マイケル・ムーアという男であるだろう。彼の作品は、いつでも「事実」を撮った映像・・・それ自体は白でも黒でもない(あるいは、白でも黒でもある)「事実」の断片を、絵と絵のつなぎ方ひとつ、ナレーションひとつで、易々と「黒」にしか見えないものへとまとめ上げていく。そうやって彼(の映画)は、アメリカという国家と国民を“食い物”にする「巨悪」を暴きたて、白日の下にさらし出すんである。
彼は、建て前だけの「公正さ」を拠り所にするジャーナリズム的手法じゃなく、あくまで警世家(!)として、「正義」の側に立とうとする。この『華氏911』でも、彼は今まで以上に「正義の人」として、「悪党」ブッシュ政権を撃つのだ。

今まで以上に? そう、ここでのムーアの「怒り」は本物だ。そこに「嘘」はないだろう。彼は純粋にブッシュとその陣営を、彼らをとりまくエスタブリッシュメントたちの悪らつさを、本気で怒り、告発しようとする。それがこの映画の原動力となり、もはや大統領選挙の行方にすら影響を与えるほどの“力”となったことは、ぼくたちにも周知の事実だ。もしかしたら、ブッシュの再選を拒み、ムーアのこの映画は、現在のイラク状勢にも変化をもたらすかもしれない。それはそれで、あっぱれと言うべきなのだろう…

しかし、すべてを「ブッシュ側」に押しつけ、彼らを「悪」に位置づけることで、本当にアメリカの抱える真の問題を捉えることができるんだろうか。むしろそれは、本当の問題を“見えにくくする”ことになりはしないだろうか? 単純に「悪」と「正義」を線引きするこの映画は、見る者を安易に「正義」の側に立たせ、権力を撃ったつもりにさせることでカタルシスを与える。けれどそれは、例えば大統領やCIA、FBIなどを悪役に仕立て上げたハリウッドの娯楽映画とまったく同じ(!)スタンスでしかない…

ぼくはムーアの「怒り」の正当性を信じる。が、この映画の「安易さ」は、やっぱり否定したいと思う。ゴダールの批判した通り、それは結局「敵(アメリカ)を利するだけ」だろうから。

やましんの巻さん 4点(2004-09-02 12:25:01)
👍 2
136.いまや「ペンは剣よりも強し」以上に「映像はペンよりも強し」。
彼の書いた本もヒットしましたが映像で見るとそれ以上のインパクトがあります。
与えられた情報や映像による大衆操作の危うさや胡散臭さについてはテレビ映りを気にする議員や、イラクで死亡した兵士の棺を放映しないなどにも描かれてます。力のある者は自分に都合の悪い映像は隠し、プラスになる映像だけを流して都合のいい流れを作ることも出来る。
真実が何かを知るためにいろんな情報を得て総合的に考えることは大切なことで、この作品で見る映像も貴重な判断材料の一つだろうと思います。
恐怖が銃社会をなくさないようにテロの恐怖を煽って戦争を正当化しようとする。
これは真実なのか意図的に作られたものなのか、壮大な破壊で利を得るのは誰なのかなど多くのことを考えさせられます。
どうであれ戦争は合法的な殺人で、一部アメリカ兵がイラクでゲームをするように高揚してる姿はおぞましい。
チャップリンの殺人狂時代のヴェルドゥ氏の最後の言葉は今一層重く響きます。
愛する母国が誤った方向へ進んでいることへの大きな危機感が監督を突き動かしているのでしょう。
愛国者法をスピーカーで読み上げ、議員にはイラクに子供を志願させたらとパンフレットを配るなど、監督の行動力と堂々と発言する勇気は相当なものです。



キリコさん 8点(2004-09-02 21:02:53)
👍 3
135.(皆さんに対抗して私も少し長めのコメントをお許しください) 面白いかどうかと言えば、私には全体的に余り面白い映画ではなかった(字幕を追うのに忙し過ぎたし、同時に出来る限り頭の中で翻訳作業をしたりしちゃったからかな。隣にいた高校生位の一団は途中ですっかり飽きちゃったみたいだし…)。本作の前半はドキュメンタリーではなく、(【ぐるぐる】さんご指摘の様に)ニュース映像を都合の良い様にコラージュしたに過ぎない。パフォーマンス好きの小泉首相ならば簡単にこういう映画を作れると思った。また、9.11の映像を使わない代わりに、もの凄い音響効果を加工したりしてるのもあざとい(イラク空爆等の音響も凄い。本作は一応ドキュメンタリー映画ですけど、出来る限り音響設備の整った劇場で鑑賞することをお勧めします)。しかし、ブッシュ大統領への誹謗中傷からイラク戦争の現実へとシフトし、「取材に基づくドキュメンタリー」に変わってからは多少面白く観れました(私の使う「面白さ」の意味は斟酌してください)。やっぱり最後はマイケル・ムーア永遠のテーマ、階級闘争へと論理を展開して幕を閉じましたね(【anemone】さん、これこそがムーアの「私怨」なんですよ)。思ったのは、本作はアメリカで公開してこそ意義のある映画だったということ。そして私も、ムーアが「ブッシュにはもう騙されない」というナレーションで締めくくった様に、「ムーアには騙されない」と心に誓って劇場を後にしたのでしたとさ…。ということで、作品の出来不出来以前に、ムーアの心意気と、アメリカ公開を断行したライオンズ・ゲートに敬意を表して、おまけで6点献上。
sayzinさん 6点(2004-09-03 00:06:55)
👍 1
134.なんというのだろう。これを観て「衝撃の事実を知った。ブッシュけしからん!!」という単純さはいかがなものかと思う。正直、知性を疑いたくなる。ムーア本人が「恣意的に編集した」と言っている以上、そういうことを踏まえた上で観ないと容易にメディアに翻弄されてしまう。「石油利権で戦争するなどけしからん」と主張するのならイラクが闇市場で石油を売却しそれを軍事費に補填している事実をなぜ批判しないのだ。カンヌで賞を取ったというのも多分にフランスの積もり積もった反米感情が、ああいう形で反映されたのではと思う。(かつては「かくも長き不在」という素晴らしい反戦映画にグランプリを与えたカンヌも語るに堕ちたものだ。)ブッシュが優れた大統領とも思わないしダーティな側面があるのも事実であろう。それでも卑しくも民主的な選挙で選出された政治家を批判するならば、まず政策で論争するべきではないか。そのためにはまず国際政治の基礎から勉強しなければならない。人格攻撃で溜飲を下げても何の解決にもならない。20世紀初頭のロシアでユダヤ人迫害の口実として「シオン議定書」なる怪文書が出回ったが、大衆の愚民化の手法という意味で本作は「シオン議定書」と何ら変わりは無い。そういう訳でシネマレビュー二作目の0点。
Copperfieldさん 0点(2004-09-03 07:47:26)
👍 1
133.04年9月3日昼。この映画を見た。20人ぐらいの客。この時間帯にこれだけはいるのかとちょっとびっくり。内容…「ブッシュ、汚い」というのがよく分かる映画。選挙でインチキのくだりにこんなにひどいことやってたのか!と驚きを禁じ得ない。戦争の悲惨さがよく分かる映画。イラク人の親が子どもが死んで泣き叫ぶシーン、そしてアメリカ兵が戦死して親が泣き叫ぶシーン、親が子を思う気持ちとその無念さにつくづく泣ける。アメリカの金持ち階級がイラクとアメリカの貧困階級から搾取しているの図である。こんな汚いことをやっていて正義はあるのか。とてつもない天罰がブッシュに下るであろう。因果応報の法則がブッシュにも当然下るであろう。そう思ったことであった。
なかがわさん 6点(2004-09-03 19:18:21)
132.本作で言うとおり、ブッシュに騙されるつもりはない。しかし、一見「太っ腹」に見えて実は「腹黒い」マイケル・ムーアにも騙される気はない。人の「腹を探って」、「私腹を肥やす」姿は「片腹いたし」。少しはその醜い腹を引っ込めた方がいいのでは・・。"Shame on your stomach,Moore!!"
STYX21さん 6点(2004-09-04 03:05:18)
👍 1
131.It's just a film.
kasumiさん 5点(2004-09-05 01:36:12)
130.マイケル・ムーアは寿司職人だ。ネタを見抜く目利きのよさは断然優れている。銃社会をにぎりにして差し出した「ボウリング~」で一躍日本でも知名度がアップしたが、どうもサビを効かせすぎる嫌いがあって、それが賛否両論を巻き起こすもとになるのは想像に難くない。そしてまた、世界でおそらくもっとも関心を持たれているあろうこと---世界中の人間が食べたがるネタから、まるでヒラメからエンガワを切り取るように、あまり知られていない美味しいところを切り取って、また例によってサビ(編集・モンタージュ)をたっぷり効かせ「へい、お待ち」---だが今回のネタはどうも脂が乗りすぎているのか、見終わった後どうも胃がもたれてしまう気がする。アメリカの「岸壁の母」はホワイトハウスで叫ぶ。しかしこれもまた、この寿司の単なるネタでしかない。シャリ。ネタの風味を殺すことなく、しかしそれ自体もまた味と食感が損なわれては寿司の完成度を下げてしまう。だが、ネタは変わることもあるが、シャリを替えるということはまずないと思う。ムーア映画3本、その都度用意された客の飛びつくネタに隠れ、替わることのないシャリがしっかりとある---ムーアは自分自身を愛国者と語るが、それ以上に生まれ故郷のミシガン州フリントを愛しているのだと。「ロジャー~」で始まったフリントの不遇に対する義憤。大義なき戦争へと駆り出される若者たちにも、GM工場閉鎖による失業の影が付きまとう。ブッシュとサウジのつながりという陰謀論的な話やアメリカ版岸壁の母の陰で、ムーアの映画作品の中で常に変わらず描かれているのは、屋台骨を失った生まれ故郷の叫びである。だからこの「華氏911」も、ムーアが今まで作りつづけていた映画のシリーズ作品として見るべきものではないだろうか。戦争、陰謀、犠牲---それらに憤りを感じることも人間として大切だ。しかし、そればかりに囚われるとムーアが伝えようとしている本質を見失ってしまうと思う。「書を読みてとごとくそれを信ずれば書は無きに如かず」ムーアは確信犯的に、映画を作ることによって情報を鵜呑みにすることの危うさを問うている。前作で語られた「恐怖の文化」は、ムーア作品を見る上でも観客側が忘れてはならない戒めであろうから。人は考えることを忘れてはいけない---それは奇しくも、タイトルのネタ元である華氏451のテーマにも繋がるものである。
合言葉は埜波と軍曹/埜波(のなみ)さん 9点(2004-09-05 11:15:10)
👍 1
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【点数情報】

Review人数 169人
平均点数 6.15点
042.37%
121.18%
221.18%
342.37%
4158.88%
53218.93%
63118.34%
74124.26%
81911.24%
9148.28%
1052.96%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.30点 Review13人
2 ストーリー評価 5.81点 Review16人
3 鑑賞後の後味 5.50点 Review18人
4 音楽評価 6.05点 Review18人
5 感泣評価 5.40点 Review15人

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