18.戦争映画なのか、ホラーなのか、サスペンスなのか、冒険ものなのか、哲学的な映画なのか、ジャンルがよくわからない。戦争の狂気、人間の狂気をテーマにしているが、それは一部でしかない。特命を帯びた戦士が川を遡って、様々な事件にめぐり合うところなど、ロードムービーのよう。最終部分の謎の宗教的な雰囲気は、多くの映画がパクってそう。マーティン・シーンの顔・髪型がいま風すぎて、最近の映画と言われてもわからないくらい。 【エンボ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-02-12 19:19:46) |
《改行表示》17.《ネタバレ》 ベトナム戦争てのはアメリカによる”大国の貧国苛め”が世界中に露わになった、米国史における拭いがたい汚点であろう。人間の持ち合わせる道徳感にあまりに反することばかりやらされて、ただ中にいる米国の兵士たちは精神に異常をきたしてゆく。あまたのベトナム戦争映画はほとんどがこの路線で描かれているように思うが、さすが御大コッポラ作品は狂いっぷりが尋常じゃなくリアルだ。私が見たところ、正気を保っている人物は一人としていなかった。 いかにもコッポラ的な粘着質な映像。影の濃さは息苦しく圧倒的だ。どうしたってナチの第三帝国を想起せずにいられないワーグナーの旋律にのせて機銃掃射をしてくるヘリ群の悪魔的な演出には、コッポラの天才を誰もが確信するところだろう。 カーツ大佐役のM・ブランドは何もしていない気がするし、M・シーンの大根ぶりは息子と同じで、その名の高き割にはがっくりするところも多い作品だけど、とにかく監督の執念が焔だっているかのような熱(苦しい)映画だ。これだけの熱量を発する映画はそうそう無い。 【tottoko】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-10-10 00:02:34) |
《改行表示》16.もう3回目か4回目の観賞。 非常に重厚な作品なので、好きな映画と言えばこの映画と言っていた時もあった。そして、現代においての位置付けは微妙に変わってきている。 まさに大作ではあるが、作者の意図が教育的に透けて見える感じがする。それが、普遍的な真実を個人的な感覚として感情移入が難しくなっている。 もちろん、歴史に残ると思う映画を作った意義は大いにある。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-08-17 16:36:45) |
《改行表示》15.戦場に適応しまくった歴戦の勇者が、一方で戦争への適正を持たない新兵達を引き連れて理不尽なミッションを遂行する物語。どっかで見たことあるなぁと思ったら、スピルバーグの『プライベート・ライアン』とまったく同じ話でした。ジョン・ミリアスによるオリジナル脚本、及びコッポラの当初の構想では、見せ場が連続する『プライベート・ライアン』ばりの大戦争映画になるはずだった本作ですが、あらゆることがスケジュール通りに進まず、撮りたいものが撮れないという状況から、哲学性を前面に押し出したこの形に落ち着いたのだとか。。。 メイキングドキュメンタリー『ハート・オブ・ダークネス』を見れば現場の混乱ぶりがよく分かるのですが、コッポラはこの状況でよくぞ最後までやりきったなと感心させられます。また、完成した映画にはそうした混乱がはっきりと反映されているのですが、それでも作品として一定の形に収められているという点に、コッポラの天才性が表れています。現場も映画も完全に破綻しているのです。ぶっ壊れて、どうやってもまとまらないところにまで追い込まれているのに、その破綻自体を映画の肥やしにしてしまっているという神業。スケジュール通りに撮られていれば出来の良い戦争映画止まりだったかもしれない本作に、芸術作品として数百年に及ぶであろう寿命を与えたものは、この破綻だったと思います。。。 ただ、これが面白いかと言われれば、それはまた別の話。凄い映画ではあるが、決して面白い映画ではありません。序盤のキルゴアパートをピークとし、その後どんどん盛り下がっていくという観客の生理に反した歪な構成。作品の要であるはずのカーツ登場以降の地獄のようなつまらなさ。役の存在意義がわからないのにやたら目立つデニス・ホッパーと、ウィラードの前任者という重要な役柄なのに完全に忘れ去られたスコット・グレン(当初の構想ではラスボス)。結局オチが付かず、なんとなくの雰囲気で逃げたラスト。見ていて眠くなりましたね。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-11-24 02:30:00) (良:1票) |
《改行表示》14.ストーリー云々よりも、映像や演出で戦争の狂気を表現しているといった印象の作品。 戦争映画は苦手なのに、映画館で観て、その後もテレビでやってると、つい鑑賞してしまう。 強烈なインパクトを受けたという意味では、監督の才能を素直に評価したい。 内容が内容だけに受けつけない人もいるかと思うが、普通の感覚じゃこんな映画は作れない。 【MAHITO】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-06-17 14:58:50) |
13.《ネタバレ》 「ベトナム戦争はアメリカが引き起こした狂気の産物」という事実と、コンラッドの傑作小説「闇の奥」を基に作られた戦争映画。主人公と行動を共にするクリーンとシェフは途中で船に乗った何の罪も無い民間人を虐殺しますが、その後に主人公が生き残りの女性を射殺すると「何て酷い事を……」と主人公を攻め立てます。殺す殺さないの意思の違いはあるでしょうが、私にはどちらも同じ行為に思えました。主人公も、カーツも、キルゴアも、シェフも、バカなサーファーも、クリーンも、そしてアメリカ全体も、皆狂気に塗れていた。 【民朗】さん [地上波(字幕)] 7点(2011-05-01 18:08:19) |
《改行表示》12.《ネタバレ》 これは有楽座ですよ!すげー凝ったチケットの買い方!そんで、ふたを開けてみれば、当時中学のわらひにはちんぷんかんぷん。ので、ここでマックイーンのことを。これの 台本を読むや”スバラシー!”と天下のマックイーン。しかしウイラ^ド役は自分に合わないとか、ジャングル撮影はぱぴよんで懲りた、とか、もっと、ギャラを、とか、ウルサイわれらがマック!最後には、撮影が短い、カーツの役がいい!それも、ウイラード役と同じ額のギャラで!ととんでもないわがまま!しかーーし!想像してみよう!パピヨンのマックイーンを!あんなギョロメの感じで、あほマーチンシーンがやったウイラードをマックイーンが演る!のだ!もう鳥肌モノ。んで、最後にブランドと絡む!一緒にキャメラにおさまる!ナントいう贅沢なんというスキャンダル!あほコッポラは死んでもマックイーンを出すべきだった。しかし、あるヒトは、あれはマックイーンがでないで、新人のマーチンシーンがダメなカオであったため、作品の行方が曖昧になり、いい意味で”ヨーロッパ調”の作品になった。のような事を言っていた。確かに、マックイーンはもろ”アメリカ”であろう!しかし!私はいまも”現代の黙示録”のマックイーン(ウイラード!)を想像し、夜も眠れない。”突撃隊”や”戦う翼”のマックの”変質狂の一面”が観れたにちがいない。きっと、”タワーリングインフェルノ”を凌ぐ、代表作になっていたにちがいない。ウーーン!渋すぎる! 【男ザンパノ】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-12-02 20:53:42) |
11.観た時の自分自身が高校生であまりに未熟だったせいもあるだろうけど、観た直後はまったく意味が分からなかった。全体的にドロドロするばかりで暗く見にくい画像も難解さを助長した。 【鉄腕麗人】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2009-06-25 16:10:43) |
《改行表示》10.《ネタバレ》 私が一番印象に残っている場面は、ウィラード中尉たちがすれ違った船の中を検査したところのシーンです。検査の結果は何も問題はなかったのに、軍の仲間達はちょっとしたきっかけで船に乗っていたベトナム民たちを銃で撃ってしまいます。撃った後、まだかすかに息のある重体の女性を発見した仲間たちは彼女を病院に運ぼうとしますが、ウィラードは彼女を撃ち殺します。最初に撃っておきながらその後撃った相手を助けようとする、いわば偽善者のような仲間達の行動に対し、ウィラードは「欺瞞に満ちている」と感じます。戦争中は皆誰もが少しは狂気に捉われるのでしょうが、私は、この場面は、ベトナム戦争におけるアメリカのスタンスや気質の狂気を物語っているのかなと感じました。 戦闘シーン直前の戦闘機の映像と共にワーグナーの音楽が流れる場面には鳥肌が立ち、ナパーム弾の迫力には圧倒されました。戦争における人間の狂気がにじみ出た、凄みのある戦争映画だと思いました。 【まいった】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-13 02:25:25) |
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9.爆撃シーンを見るためのアクション映画だと思っていたため未鑑賞だったが、とんでもない。この作品を観て改めて、「視聴者に物事を考えさせること」こそ本来映画がすべきこと、映画でないとできないことだと再認識した。特に後半は音楽・映像・雰囲気作りの全てが絶品。ハリウッド映画にもかかわらずショッキングな映像を不自然に削除したり、挿入したりしていなかった点も素晴らしいです。もちろん爆撃シーンは語るまでも無く最高の出来。やはりまだまだCGは本物の模造の粋を超えていないことを実感した。ただもう少し一人一人のキャラクター(特にカーツとウィラード)を細かく描いて欲しかったのと、前半の無駄な部分を省いてほしかった(やはりこれができないのがハリウッドの弱点か・・それとも何らかの意図があったのか?)。あとはやっぱりこの邦題はダメでしょう。今後の見直しを考えて厳しめに7点。 【DELI】さん 7点(2005-02-25 00:30:51) |
【永遠】さん 7点(2004-06-19 02:50:11) |
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6.《ネタバレ》 コッポラがどう考えて作ったのかは別として、カーツ大佐を「満州軍」にしたのは軍の司令官と言う権力を持たされて異文化に接触したときの適性の問題で、確かに戦争のせいではあるけれど、なまじっかなヒューマニズムだと思います。それが子供の手首か腕かの山を見たことをきっかけに狂ってしまった。満州軍とかひょっとしたらマッカーサーだってこの種の陥穽には陥りやすいものです。皆さんの評判は悪いけれど対照的なのが騎兵部隊の指令官で、戦争における自分の義務を心得えて部下の状態とそれを無事に任務を果たして故国に連れて帰ることに懸命になっているし、部下もこれについて行けば安心と考えているのです。それが現地人に与える影響とかは抜きにすれば、戦場で持つべき上司とはこんなものでしょう。コッポラはこの部分でキューブリックの「Dr.Strangelove」の機長を下敷きにしています。そのリーダーシップとテンガロンと死神の曲の奇妙な一致で。 【たいほう】さん 7点(2003-11-05 20:23:08) |
5.戦争物と言うよりは、思想物かも。難しい映画だな。 |
4.スキーで大ジャンプをして、そのまま行方不明になってしまったような作品。 【死亀隆信】さん 7点(2002-04-04 00:08:54) |
3.↓なるほど,そう考えれば,この難解な作品も理解できるというものかもしれませんね。それにしてもマーロン・ブロンドの迫力にはたまげました。まさに狂気がまざまざと描かれていてぞっとしました。いい波が来るのでサーフィンをする,というだけの理由で,例のヘリが沿岸の村を襲撃するシーンは,何度見ても凄まじいものがあります。特に村の中央にヘリが降りた途端,寄ってきたヴェトナム人の女がヘリの中に手榴弾を転がして,ヘリを爆破させたのには心底驚きました。また,ナパームでジャングルを掃討するF5にもまた吃驚。それにしても銃声や爆音のバックに「ヴァルキューレの騎行」が何と効果的なことか。それ以来歌なしの演奏(と言うよりサウンドトラックのショルティ~ウィーンフィル以外の演奏)は全く聴く気がなくなりました。 【koshi】さん 7点(2001-12-08 17:32:32) |
2.ビデオを何度も何度も繰り返し見た。言えるのは音楽が良かったこと、マーチンシーンの主役が見たのが地獄だったこと、泥沼だったベトナム戦争をある程度描写できていたことくらいでしょうか。でも後半はやっぱり息切れしたんでしょうね、今一つだったような...批判を浴びたという牛の頭を切り落とすシーンだって要らなかった気がする。でもアメリカ人にとってみれば、ベトナム戦争と仏教だかなんだか東洋趣味なんだか知らないけど、あれくらいの落差があった方が判りやすいのかも知れないなと思いました。思い出に残る映画の一つです。 【Han】さん 7点(2001-08-17 19:08:03) |
【TUTIDA】さん 7点(2001-05-21 16:34:08) |