薮の中の黒猫のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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薮の中の黒猫

[ヤブノナカノクロネコ]
1968年上映時間:108分
平均点:8.00 / 10(Review 1人) (点数分布表示)
ホラー時代劇モノクロ映画
新規登録(2007-04-27)【ミスター・グレイ】さん
タイトル情報更新(2022-12-12)【イニシャルK】さん
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監督新藤兼人
演出観世栄夫(能指導)
神山征二郎(演出助手)
キャスト中村吉右衛門(二代目)(男優)藪ノ銀時
佐藤慶(男優)頼光
観世栄夫(男優)ミカド
殿山泰司(男優)甚兵衛
戸浦六宏(男優)武将
江角英明(男優)輩下A
大木正司(男優)輩下B
岡田千代(女優)美女
太地喜和子(女優)シゲ(嫁)
乙羽信子(女優)ヨネ(母)
脚本新藤兼人
音楽林光
撮影南文憲(撮影助手)
黒田清巳
製作近代映画協会
配給東宝
美術井川徳道
丸茂孝
録音大橋鉄矢
その他キヌタ・ラボラトリー(現像)
あらすじ
時は平安、京の都。羅城門に夜毎、怪しげな女が現れては翌朝、侍の無惨な死体が発見されるという怪事件が発生する。一人、また一人と犠牲者が増えるなか侍の頭領・源頼光は、近ごろ手柄を立てて出世した藪ノ銀時にその妖怪退治を命じる。銀時はさっそく羅城門へと向かうのだが・・・。  説話に着想を得た幻想的な時代劇。
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1.《ネタバレ》 怪談ものの常套でもある悲劇の物語は概して単純なのですが何とも強い吸引力があります。冒頭の絶妙な構図の藪の中より物々しく現れる野武士の集団に不安な心持ちにさせられ、実際に暴行される母と嫁のシーンの毒々しさは現実さがあり残酷で、ある意味、本作で最も怖い部分と言えます。それに対して妖怪となった母と嫁が復讐を行うシーンは、まるで能を見るような品格を感じさせ美しさすらあるのですが、実行され殺害された侍たちの姿は夢から覚めたようにやはり無惨でギョッとさせられるのです。この幻想的な描写が人間業ではない物の怪の不気味さや怪しさを醸し出しているのですが、これが実に巧いのです。女たちの浮遊感、屋敷と藪の境界線の不透明さ、そして復讐のシーンに限らず銀時と嫁が絡み合うシーンの官能的な美しさなど特筆ものです。この胸の詰まるような物語後半、腕を取り戻しにくる箇所などは渡辺綱の逸話と同じ流れですが、愛欲あふれる母と子の関係だからこそ一際すざまじい情念が渦巻いておりドラマがより劇的なものとなっています。また人間の描き方も良くて侍の捉え方、特に酒呑童子を山賊だったと笑う頼光の豪快なキャラクターが面白いです。・・・ただ一点だけ気になるのは言葉遣いで、なんだか時々あからさまに現代語が入り混じっていたような気がします。
ミスター・グレイさん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-04-28 17:22:21)
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【点数情報】

Review人数 1人
平均点数 8.00点
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100.00%
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400.00%
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600.00%
700.00%
81100.00%
900.00%
1000.00%

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