1. ウィッカーマン(2006)
《ネタバレ》 前知識ナシで見たもので、当然「いまわの際の夢オチ」としか思えませんでした。 実際、それらしい描写が多かったですし。夢でしょやっぱり。 が、期待を裏切るB級ホラー的展開に…やめてくれよ本当に。 なんだかリメイクらしいですけど、夢オチにしたほうが良かったですよ。「数年前に、妊娠中の交際相手を殺して埋めたもしくは事故に見せかけて殺した」ということにすれば、つじつまも合うというものです。本人すらそのことを記憶から消していたのだが、爆発で失神していまわの際に、罪悪感が幻覚を見せた、ということです。私はずっとそのつもりで見ていたんだけどなあ。 あと妙に画面が明るいとか、尺のわりに内容が薄いとか、全体的に演出がB級ぽい感じがします。ラストなんかひどいものです。私は「いつニコラス・ケイジは目が覚めるんだろうか」と最後まで期待しつつ見ていたというのに…。 [地上波(字幕)] 4点(2010-07-05 17:30:46) |
2. 運命の逆転
《ネタバレ》 シュローダーはこの前後の時期にブコウスキーの家に張り付いてドキュメンタリーを撮っていたのではないですかね。 私は非常に興味があるのだが、オスカーも手にしたジェレミー・アイアンズのつかみどころのない演技、どこまで監督が芝居をつけたのでしょう。「ダメージ」とか思い出すと、アイアンズってそんな深みのある役者さんなのかなあという気がしてしかたない。ロン・シルバーのセカセカした演技と見事に対を成しているところから、私はシュローダーが全面的に関与していると考えたい。演出がとてもうまくいった例といえます。 ユダヤ人弁護士ダーショウィッツとイギリス貴族クラウスのぶつかりあいや、ほとんど戦慄してしまうような大富豪サニーの奇行などでひっぱり、結論は出ないもののなかなか見ごたえのあるサスペンスになっている。 現実と同じように、事実は解き明かされず、裏切り者の情報提供者を雇ったのが誰なのかも明かされない。全体のクラウスの行動から考えると、最終的にダーショウィッツが推理した説が最も彼の行動原理に適っているのかなあと思う。 結局クラウスは「サニーが自殺したくなるような状況」を次々に作って仕向けたということなのかもしれない。相手を葬るためには確実な方法ではないにもかかわらず、それも含めて「紳士のやり方」なのかも。 ひとつ文句を言うなら、グレン・クローズがどんなに優雅なしゃべり方をしてみても、どうしても上流婦人には見えないんだよなあ。…やっぱダナ・カランを着て他人の亭主と不倫をするサカサカしたキャリアウーマンが合っているよなあ。もしくはいじわるな魔女。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-04-14 21:39:17) |
3. ウェルカム トゥ コリンウッド
《ネタバレ》 とてもとても残念な作品です。千原ジュニアのCMで「残念な映画」と言ってもらいたいくらいだ。 なんでかというと、私はサギと泥棒の映画が大嫌いで、極力見ないようにしているのだが、今回は「サギと泥棒」が無ければ本気で面白いと10点をつけたいくらい笑えるからです。 ソダーバーグとクルーニーがくっつくと、もれなく「サギと泥棒」映画を作っていまして、彼らがそんなに「サギと泥棒」が好きであることに驚きうんざりしてしまうのですが、私はそれ抜きで笑えるものが見たいのです。 確かに「サギと泥棒」でなければ出せない笑いがあるかもしれませんが、逆に「まぬけな犯罪者たち」に飛びつくのは笑いの作り手としては安易ではないでしょうか。「まぬけな一般人」より「まぬけな犯罪者」のほうが笑いやすいのは当たり前じゃないですか。 メイシーが呼び出しベルを放り投げるところとか、赤ん坊ネタはすべて良かったです。ならば、犯罪を持ってこなくても笑えるものは作れませんか。なぜって私のように「サギと泥棒」が嫌いな人のために~。 そして強調したいけど、「他人の持っているものを承諾なしに奪う」という行為に対して、成功すれば英雄扱いでもしかねない勢いの「ソダーバーグ×クルーニー」節には感心しない。 そこには「盗まれるやつがまぬけ」「騙されるやつがバカ」という特異な世界観が確かにあって、逆に成功すると「スマートでスゲーやつ」と本気で尊敬するという価値観があり、そのウラには「まじめにコツコツ働くやつは腰抜け」という本音も隠れている。 私はそういうのを布教することはやめてもらいたいのだ。映画の中くらいいいじゃないか、とは思えません。本作では10万円盗んで器物損壊しただけで「失敗」なのかもしれないが、基本的な哲学は「オーシャンズ」と同じでしょう。 でも、「ソ×ク」が今後犯罪路線を捨てるなんてことはまず有り得ないでしょう。せっかく笑える映画が作れるのに残念な二人だ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-11-22 13:47:07) |
4. 噂の二人
《ネタバレ》 シャーリー・マクレーンっていいですね~。いいわ~。 いや、ちかごろ経年変化により女性の好みが変わってきたもので。あっ私もいちおう女なんですけど、それはそれとして、ガリガリのモデル体型の女優さんって、なんか味気ないなあ~と思うこのごろ。 ここでのマクレーンは、なんといってもマーサの持つインテリジェンスが隠しても隠し切れず出てしまうその感じ、いいですわー。そしてまた、二人の女優の演技の質の違いから、古き良きスター映画時代からリアリティを追求する時代への通過点を感じさせます。ヘプバーンはこの作品では今までと違うものが要求されているのにスター映画の行き方を捨てられないためにどうしたらいいかわからず、単に「抑え目の演技」になってしまっています。引き換えマクレーンは「俳優の顔が大写しになる」映画の時代が終わりかけていることを知っていて、新しい演技を意識しているように思われます。人びとがよりリアルで、よりナチュラルな映像世界を求め、映画の表現は変わっていくだろうということを予感しているかのようです。マクレーン本人はこの時点ですでにたいへん知的な女性だったのだと思います。まっその後あっちの世界の人になっちゃったりしますが、マーサを演じる女優としては、すばらしいです。 それでまあ、やっぱり私はヘプバーンにほとんど興味が無いんですが、しげしげと見ますと、あんまり美人じゃないですね。なんというか動物顔。色気はゼロです。色気ならマクレーンのほうが全然ありましたね。そんでもって、演技というほどのことは別にしないですね。セリフを読んでいます。 や、セリフ読んでるだけでも全然OKな場合もあるわけです。「ローマ」なんかまさにそうです。ヘプバーンの容姿で、セリフ読んでいれば、成立してる場合もあるわけです。それはそれでいいんです。でも今回は違うよなあ。ちょっとなあ。 これ当時としては相当いい脚本だし、別のちゃんとした女優を当てたら、マクレーンといい勝負で、すごく面白い作品になったと思うよなあ。もったいないなあ。 まーとにかくマクレーンが良かったです。あと、ムダを省いた潔い演出には拍手。 ぜひともカラーで見たかった作品です。緑の美しさが、より哀しみを誘ったことでしょうねえ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-11-17 21:44:08) |
5. ヴェロシティ・ラン
《ネタバレ》 すごいですこのセットの安さといったら。 どのくらい安いかというとポスターカラーで色を塗りました的な感じです。 それでもコントではなくて正統SF映画だという強引な前提で話は進むので、こっちの頭はこんがらがってきますが、あらふしぎ、私は単純なことに気がついた。 セットが粗末であればあるほど、役者さんの芝居がまずまず及第点以上のものに見えて来るのです! なかなかいい芝居をしているじゃあないかキミたち~(こんなセットだというのに)という、アニキかアネキのような微笑ましい目で見てしまうのでした。ちなみに、ここに出ていた役者さんはその後TVドラマで活躍している人が多い。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-01-28 17:03:48) |
6. 美しい人(2005)
《ネタバレ》 常連の俳優を多く使った、いつものガルシア節である。 本作では、それぞれ「何か」に囚われている女性、「何か」を飼い馴らすことに手を焼いている女性ばかりが登場する。私の解釈では、それは登場順に「怒り」「過去」「父親(幼児の性的虐待)」「ダメな男」「未来(ありあまる可能性)」「己の性的魅力(名器)」「老い」「病気」「愛する人との死別」となる。 それぞれの話には、ガルシア節特有の語られない行間があり、観客は登場人物の会話を注意深く聞くことによって、それを感じ取っていく。そういった見せ方には相変わらずのうまさは感じる。 特に、性的なセリフが一切無いにもかかわらず、「性的虐待を受けた過去」を演じきったホリー役の女優さんの熱演が光る。 個人的には、全体として、「彼女を見ればわかること」ほどのインパクトが感じられなかった。 何が違うのかといったら、「彼女」でのメッセージとして存在していた「明日を信じること」「人間性への信頼」あとは、「芸術性」において、本作は「手詰まり感」を示すのみで、「みんなそれぞれ苦戦しているんだね」以上のものを観客に示していないということだ。「彼女」を見終わった時、知らずに胸に湧いてきた、「もしかして、この先何かいいことがあるかもしれない。」「もう少し、前向きに生きてみてもいいかもしれない」という気持ちが、全く浮かんでこない。 「彼女」を改めて評価したい気持ちと同時に、やはり本作への失望を感じた。 何がいけないのだろうか。イニャリトウは排除したほうがいいのではないか?優秀な女性スタッフが足りないのではないか? あと、サマンサの項は完全に趣味に走っていて、男性の作り手の勝手さに腹が立つ。あのブリブリした胸の谷間をこれでもかとアップで撮り続ける品の無さはどうしたものか。やっぱり女性スタッフの力が生かされていないと感じる。同じ豊満ボディを撮るにしたって、女性スタッフに発言権があるならば、こんなことにはならないはず。あれは女性の観客には不快感しか与えない。 ガルシアよ、「オレは女性を描かせたら世界一」などと慢心して男ばっかでつるむのはやめよ。ロクなものはできんぞ。 なんたってあんた自身は〝男〟でしかないんだから。女の目はごまかせないぞ。 [DVD(字幕)] 6点(2007-06-14 14:57:14)(良:2票) |
7. ウルトラヴァイオレット(2006)
《ネタバレ》 もうこういうのはいいんじゃないかなあ。 だいたい私は当然コミックを読んでいないし、「ファージ」が吸血鬼だと気がついたのもだいぶたってからだった。 それでまた、シックスとの絡みに無理やりにでも情感を持たせようと、むやみな時間を割くのも勘弁。 これなら、「イーオンフラックス」のほうがナンボかマシだった。 映像は「CASSHERN」を思わせる粗粒子映像がいかにもバカバカしさをそそる。 (シックスをケースで運ぶのは、京極夏彦のパクリではないのか?) [DVD(字幕)] 2点(2007-01-01 15:42:55) |
8. ウォーク・ザ・ライン/君につづく道
《ネタバレ》 〝アイデンティティー〟の見事な出来に期待のマンゴールド監督だが、残念なことに、主役の二人がミスキャストだったと思う。 存在感のある兄貴に死なれた不出来な弟、ということで、実生活でもリバーに死なれたホアキンを配した、というあたりの理由は分からないでもない。 が、ホアキンはすでに顔にも首にもでっぷり感があらわれている堂々の中年男、また、ジョニーというヤサ男にはそぐわない厚みのあるマッチョ系なのであった。 ジョニーというキャラは、子供の頃から〝マジメに労働すること〟に興味のない奴なのですね。こういう性格は一生変わらないみたいです。〝汗水たらして働くこと〟とか〝家賃や公共料金の支払い〟については、「自分とは関係ない役割」と無根拠に思いこんでいる男です。 良くいえば、〝夢を食って生きている〟かもしれないが、実際は単なる〝社会不適応者〟でしかありません。身近に居たら、かなりの迷惑。〝王子〟に生まれついたわけでもないのに、こういう人って、時々いますよね。たいがい、家族や友人に面倒を見てもらって、一生を終えるタイプです。ジョニーにはたまたま音楽の才能があったから、それだけでは終わらなかったというわけだが。 こういう危なげのあるキャラクターを演じるには、ホアキンは〝しっかり者〟に見えすぎる。彼自身の性格は、ジョニーとはあまり似ていないんでしょう。 リース・ウィザースプーンのジューンは、〝明るすぎる〟〝清潔すぎる〟〝屈託が無さすぎる〟。 赤ん坊のころから舞台裏で育ったという彼女、ショービジネスの世界しか知らなくて、2×で、子供をほったらかしてツアーに出ているうえに出演者のジョニーとデキてしまう彼女。 どうです、リースが演じているからこそ、清潔そうに見えますが、彼女のやっていることは、いわゆる「すれっからし」以外の何者でもない。実際のジューンは、もっと〝ヤバそうな女〟であるはずだ。 そもそもジョニーのような男は、女性を守って生きていくタイプではなくて、落合信子さんのような年上のたくましい女性に〝いい子いい子〟してもらいながら、やっと人生が送れるタイプ。ヴィヴィアンのように「あんたは私を幸せにする義務がある!」と主張するような依存心の強いタイプとは合わないのです。 だから、ジューンというのが〝落合夫人〟のような女性だったら、ジョニーが惚れ込む理由にも説得力があるのだがなあ、と思うのでした。 [DVD(字幕)] 6点(2006-11-19 12:55:01) |
9. ヴァージン・スーサイズ
《ネタバレ》 なんかこう、キャストが水増しされている感じが。 キルスティン・ダンストが美人に見えるようにと、他の姉妹には控えめなルックスの子(まあ冴えない子ばっかだ)を揃え、ジョシュ・ハートネットがモテモテの遊び人に見えるようにと、他の男の子はどうでもいいのを揃え。そんなことしたって、無駄だよなあ。二人とも脇役クラスのルックスでしかないんだもの。私は絶対にキルスティン・ダンストを主役級の美人とは認めない。 ソフィア・コッポラはよっぽど過保護な家庭が不満だったのだろうなあ。門限、外出や男の子との接近制限、着る物の制限、その他その他。両親の描き方も非常に皮肉であり、親に対する暖かい視線が感じられない。だってソフィア、あんたなんか七光りで売り出してるクセにねえ。そう言われるのがイヤだったら、芸名で身元を隠して監督やりなさいよ。ついでに言えば女優もさ。特に母親に対する恨みが深いことが感じられる。それとカソリック教会に対する怨念も。 この作品は、厳格だった親に対するソフィアの怨念であり怨念でしかないかも。 私を閉じ込めないで、私を縛らないで、好きな服を着させて、という彼女の恨み節が聞こえてくるようだ。あてつけに自殺してやりたくなるほど、嫌だったのよ、ということでわざわざ姉妹を自殺させたりする。…題名といい、かなりくだらない。 [DVD(字幕)] 4点(2006-10-28 15:25:17) |
10. ヴァンパイアVS.ゾンビ
いやいやいやいやー。これはお金とって見せたらいけないでしょー。即見たことを忘れようと努力するしかない。これ一本だけ見て寝る日の気分の悪さよ。だいたいなんで意味もなく急に生理になる。ピッチブラックのようなオチもないのに。そんで意味もなくレズるな。それにスプラッタが汚い。許せん。私はクリムゾン・キングさんのように心が広くないので誰かに責任とってもらいたくなるこのひどさ。高校の文化祭の自主製作。 [DVD(字幕)] 0点(2006-02-22 22:36:52) |
11. 宇宙戦争(2005)
《ネタバレ》 テーマはですね。「アメリカの父性の復権」なんです。復権しなければならないほどヤバいのか、やっぱり。「アメリカンビューティ」もしかり。まあトムクルーズではミスキャストに違いない情けないオトーさんが、父性全開でがんばる話なのさ。なぜって、幸せなフツーの家庭ではなくて、妻子に見捨てられて、子供にバカにされるような男が主人公なんだから。つまりはマイナスからのスタートだ。このレイつーのは「フツーの男のバカさ加減全開」なやつで、そういうところが妻子に嫌われた原因であります。子供を預かるっていうのに冷蔵庫に何も入ってないような父だよ。イヤだよねー。まさに「なんにも考えてない自然状態のバカ全開男」。ていうことは、「想定外の逆境」において、その「アニマル」なところが逆に役立ってしまうのではないか、という展開になるのである。「平時」なら妻子に嫌われる原因であってもさ。レイはフツーの男に出来うる限りがんばる。普段はバカだけど。「トムクルーズになら出来ても俺には到底無理」な活躍ではなく、「フツーの男にもできるかも」な範囲でがんばる。これが製作側の狙い「フツーのおとうさんでもここまでがんばれば父性の復権成る」。そして着地はもちろんのこと、「創造主(父性の最高権威)」である。キリスト教ユダヤ教の創造主は男である。なんか「出エジプト」感もあるし。今日のハリウッド的父性復活促進教材映画と呼びましょう。超高ギャラのトムクルーズが粉まみれ、汚れ放題、水浸しになって奮戦する様を見ると「モトが取れた」感がわいてきます。しかし大阪おそるべし。私はお笑い精神が倒したと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2006-02-04 21:46:20) |
12. ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう
《ネタバレ》 今いっこしか思い出せないけど、六本木ソルジャーさんも語っておられる「射精」のやつ。すごく面白かった。「くっだらなー」のひとことだし、ちんけなセットなのに、なんだなんだこのワクワク感は。ウッディマジックか。体内の登場人物(?)たちが、笑っちゃうくらいにみんな大マジメなんだから。それぞれの部署によって、ユニフォームが違ったり、「頭脳」のとこのやつはエバってたり、なぜか「神父」出てきて邪魔するし(未婚の男女のHはやっぱり宗教的にはイカんのね)「勃起」の担当なんて、妙な歌を歌いながら肉体労働に励んでるし、もう爆笑だ。みんながみんな「大マジ」でしかないのに見ているほうはおかしくてたまらない、これウッディアレン憎いねー。体内の皆さんがこれだけ真剣になって挑むその目標は、射精ですか、ってとこも「くっだらなー」。これの「女体版」もつくってほしいな。でもそれだと笑えないか。ラストのセリフ、いけませんねー。これは自分を含めたユダヤ人全体を自嘲していると取るべきか、本気でそう思っているのか、いったいなに。だってそれじゃあ笑えないどころかドツかれる方向じゃん?とにかく一見の価値あり。 [DVD(字幕)] 7点(2006-01-29 22:34:33) |
13. ウエディング
《ネタバレ》 こんな勝手放題な人々を律し束ねていたリリアンギッシュが手綱を放し去って行く。その、小沢一郎も裸足で逃げ出すような剛腕な人物が、リリアンギッシュ。あまりにも、可憐で美しく、ガラスのように繊細に「見える」。その「見た目」と「剛腕」のミスマッチ。祝い客が来ない、っていうのは、金持ちだけど軽蔑されてるから?そこんとこがよくわからなかった。 [DVD(字幕)] 7点(2006-01-07 18:29:41) |
14. ヴェロニカ・ゲリン
《ネタバレ》 シャロンストーンが「演技ではかなわない」とライバル視するケイトブランシェットだ。 これ見ましたけど、うーん、実物のスピーチ見るとなあ、違うんじゃないか、と思う。 はっきりいって、ケイトが演じるヴェロニカは、「強迫神経症」で「ADHD」の女性にしか見えない。まともなんだけど防衛本能より信念が勝ってる、という女性に見えないのじゃ。実物を見て「あ、病気じゃなくてわりと普通じゃん。」と思ってしまった。どうしてそういうキャラづくりになってしまったのかなあ。何を狙ったのかな。本人が見たら、「あたしはこんなビョーキの女じゃない」って怒るんじゃないの。 [DVD(字幕)] 6点(2005-11-20 16:48:27) |
15. ウインドトーカーズ
《ネタバレ》 ジョンウー作品にはなじめないものがあった。しかしこれは別。色々な意味で重量級である。 まず日本人俳優をちゃんと使っていることおよび、旧日本軍をリアルに描いていること、評価いたします。さすがチャイニーズ、当たり前ですね。だってさー、中国人もコリアンも日本人も、全部いっしょくたにされてんのが普通じゃん。なので、とても嬉しく思いました。 ネイティブアメリカン役の俳優さん、よかった。暗号に使われていたなんて、全然知らなかったよ。戦闘場面、これまでのどの戦争映画とも違う撮り方だったと思う。どう表現したらよいのかわからないが、「引きのショット」の多さ、というか。ともあれ、ウーさんは、日本人をちゃんと撮ってくれてありがとう。ネイティブアメリカンの悲しくせつない思いが伝わる作品。もうニコラスケイジはどうでもよし。なんか、無駄にでかい気がしてきた。 [DVD(字幕)] 9点(2005-11-13 19:29:00) |
16. ヴィレッジ(2004)
《ネタバレ》 神の目線。箱庭。シャマランは神様のことが知りたくてたまらない。「サイン」で自身がバプテストに属することを示したが(イギリス人だから当然だが)、バプテストのほうが、「知りたくて」状態になりやすいのかもしれないなあ。「これ」って言ってくれる人がいないからなあ。そう考えると、カソリックのほうが心穏やかに生きていそうだ。「宗教」映画。 [DVD(字幕)] 5点(2005-11-09 21:16:00) |
17. 運命の女(2002)
《ネタバレ》 この作品でオリヴィエを発見。なんなのこの人って。驚異のフェロモン全開男。 その後他の作品でも見たけど、やっぱり全開だった。私生活大変だろうなあ。しかし、よくこんなのをキャスティングしたものだ。さすがエイドリアン。しかし、ギアもかなりのものなのに、オリヴィエと並ぶと、フェロモン度には横綱と幕下くらいの差を感じる。見ているだけで妊娠しそうですね。下品ですいません。ダイアンの老けぶりにおどろくが、女の共感を呼ぶタイプへ老けていた。 [DVD(字幕)] 8点(2005-11-02 23:16:58)(笑:2票) |
18. ヴァンパイア/最期の聖戦
《ネタバレ》 吸血鬼映画の個人的№1。冒頭のバトル場面がほぼすべて。 槍をぶちこんで、ワイヤーで引きずり出すっていう、カジキマグロか、というプロの技。 カーペンターは、「本物見たんですか」と言いたくなるようなリアルな吸血鬼映画を作った。 ボス吸血鬼の馬鹿馬鹿しいまでの強さ、なんなんでしょう。いまだにこれ以上の吸血鬼ものにお目にかかれません。ヒロインの売春婦があまりにも不細工で、何か狙いがあってのことかとまで疑ってしまう。ボンジョビの続編はこれにかなわない。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-02 22:26:22) |