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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2012
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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1.  はじまりのうた 《ネタバレ》 
これは、素敵。挿入される楽曲が素敵ですもんアルバムが1ドルだなんて即買いしますねわたしも。 キーラ・ナイトレイも素敵。声に艶があって歌も上手い。べたつかないさっぱり気配り女子を好演です。 脚本もいいなあ。状況が好転していく時のわくわくがよく伝わります。必要以上に落ち込まないし、成功を欲張り過ぎない引きどころの品の良さ。良いなあステキだなあ。 グレタとダンが音楽を二人で分かち合いながら夜の街を歩く場面、「音楽は魔法」の雄弁なこと。音楽へのリスペクトがベースに常にあるので、マーク・ラファロのむさ苦しさも完全に払拭されました。 物語の序盤のうちは、グレタとダン二人でスターダムへと駆け上がるのかなと頭の悪い想像をしてたのだけど、そんな凡庸さを蹴飛ばす爽やかさ。グレタは音楽作りの喜びを一段高いレベルで手にしたし、ダンは家庭の修復に成功。身の丈の幸せに着地させた脚本が心地よい一本です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2023-12-16 23:26:41)(良:1票)
2.  パーフェクト・ケア 《ネタバレ》 
アメリカの後見人制度が社会問題になっている、と報道されていたのはつい最近だったと思うんだけど。早くも映画にしてしまうとは。ハリウッドって時事ネタの掴みが早いなあ。時事ネタと言ってしまうには、しかし行われていることはかなりえげつない犯罪行為と言っていいと思う。 親切づらで高齢者を食い物にして財産を巻き上げるロザムンド・パイクの怪物ぶりが炸裂する前半は、恐ろしくて肝が冷えました。 でもロシアン・マフィアが登場してからは、マーラの超人ぶりはチャーリーズ・エンジェルかスティーブン・セガール並みの不死身の強さ。そうなると映画のリアリティも一気に削がれてしまいました。 善意をベースに法を味方にできていることが悪徳後見人らの手強いところ。安易な犯罪モノの娯楽映画にするのでなく、現実に打てる手立てで対抗する(そして勝つ)ドラマが観たかったです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-06-19 21:33:36)
3.  ハンナとその姉妹 《ネタバレ》 
大きな起伏も事件もないのにどうしてか見入ってしまうアレン作品。人間てこんなもんだよね大悪人ではないけど日常にちょこちょこ魔が差す時があるし、気持ちの揺れは自分でもどうにもならない。 次々やってみる仕事は上手く行かないし、良かれと思って一生懸命日常をこなしても嫌味だと言われる。人物らの経験する事柄がわかるわかる、となるには観る者もそれなりの人生経験が必要だったりするのだなアレン映画は。わたし自身二十代にこの映画を観たときはおじさんおばさんばかりのつまんない映画という感想を抱いたものでした。 アレン監督、本作では肝の小さい病気恐怖症の男を演って笑いを取ってますが、いやあまるで自分を見ているようでした・・。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-05-16 23:14:59)
4.  パトリオット 《ネタバレ》 
堂々たる歴史(多分に創作)大作の風格まである。エメリッヒだけど。大きくて広がりのある画はのびやかで爽快。十八番のディザスターもので発揮される監督の‶大げさ感性”がうまいことハマっていると思います。 なにぶん、画がキレイ過ぎるんですよね。建物の柱は真っ白だし女性のドレスや髪、軍服までパリッとキラキラしくて「お芝居用」感が半端ないけれどこれまた娯楽映画の文法と心得て楽しみました。 けれんみ溢れるエメリッヒのタクト、M・ギブソンのヒーロー像、J・アイザックスの悪者っぷり、濃い目の演出に皆うまく共鳴しています。 クライマックスのメル隊長が旗を振って士気を鼓舞し、崩れかけた陣容を立て直すシーンなんかもう米国民ならずとも血が沸く思いがしますしね。(単純)。フラッグというのは団結の象徴なのだな、と思い知るこの場面。旗手がメルギブなら画的にももう完璧です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-04-30 23:38:50)
5.  パンチライン 《ネタバレ》 
若きトム・ハンクスが魅力的です。元コメディアンだけあって、キャスティングにぴったりハマってます。餅は餅屋という感じです。 サリー・フィールドもまた良いです。美人過ぎない容貌は普通の主婦にしか見えないので、だからこそ似つかわしくない舞台に彼女が上がるたび、こっちも変にドキドキします。 家庭を取るか夢を叶えるか、80年代は今よりずっと二択を迫られる時代だったかもしれません。母は家庭を守るべし、という考えは世間や配偶者のみならず自らにもあって、階段で頭を抱えて座り込むライラの姿はその頃の(今でもきっとまだ)多くの妻や母のそれであったことでしょう。 だからどうなのかな、ラストは賛否両論呼んだのではないかな。ライラが優勝をスティーブンに譲ったことに。家庭人を選んだことも、ライラの決断ではあるのだけど。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-10-27 18:07:04)
6.  パーム・スプリングス 《ネタバレ》 
ループものの設定を生かして凝った話にしよう、という志が制作に一切無いのでとても気楽に観られるのが人気のもとでしょうか。 主人公がループをほぼ受け入れちゃってて毎日ラクチンだからこれでいっか、という究極の安定に共感する人も実は多かったりして。毎日殺しがあったり逃亡者が現れたりでは疲れてしまうのだ。 現れる真実はカノジョが浮気性だとか新郎が新婦の姉と寝ていた、とかおよそサスペンス大作にはなり得ない日常レベルのごたごた。これがまたツボにハマるのも確かなんですけど。 このユルさ、ギリ耐えられる倦怠感。これに足りなくなったら次はハッピー・デス・デイ」を観てみましょう。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-10-08 21:49:51)
7.  バトル・オブ・ザ・セクシーズ 《ネタバレ》 
エマ・ストーンとS・カレルがもう凄くって。あの時代に起きた出来事をなぞっているけれど、二人が‶今進行形で生きている人”としてキャラを立ち上げてくれているので物語が生き生きと動いています。 ウディ・アレンの映画では眩しいくらいに可愛かったエマがキラキラ要素を捨て去って闘う女子選手になっていて、この振れ幅の大きさは女優としての力量を感じさせるものでした。スティーブ・カレルの熱演はもう大変です。熱量、高い高い。もうボビー・リッグスはカレルの仕事でしか思い出せないだろうなあ。 それにしても「女にも敬意を払え」と訴えるために男VS女の試合なんぞという見世物興行にも甘んじなければならなかったとは。当時の先達らの労苦をつくづく思わされる映画でありました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-05-21 22:45:16)
8.  ハッピーボイス・キラー 《ネタバレ》 
ハッピーエンドではないし、冷静に考えるとけっこう深刻な話だし。でも主人公の「幸せな」感覚の方に軸足を置いて描写してるもんだから、こっちも気持ちの整理のつけようがないまま呆気に取られてエンディングを迎えた感じです。 脚本が良く整理されているのでテンポよく説明がされて観やすい。R・レイノルズの無害そうな顔立ちに加えて、人語を話す犬と猫もキュートなので大変油断しますね。 職場のフォークリフトがガーリーピンクだったり、一人目の彼女が横たわっている時のワンピースの白色が(血糊もなく)際立っていたりと色彩感覚がポップ感の底上げに加点しています。 心の病を扱うデリケートなジャンルですが、監督が攻めの姿勢を貫いた結果強い印象を残す怪作となっています。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-03-06 17:51:05)
9.  バンテージ・ポイント 《ネタバレ》 
多視点モノの醍醐味といいますか、角度を変えて事象を紹介されるたび「あ、そうだったのか」という‶分かる快感”が本作でも充分に堪能できます。ストーリー展開にもたつきはないですし、カーチェイスシーンも迫力ありで退屈せず観ることができたのですが。 なんとなく後味が軽いんですよ。スペインが舞台だしベテラン俳優多数起用でそれなりに華やかだし、爆発の火薬の量も十分。なのに米国大統領が狙撃されるという世界の一大事の割に、ずしっとくるものがないんですよね。 くどいほどに繰り返し見せられる起点から終盤までに起こったことは大統領撃たれる➞犯人確保だけで、話としてはそれだけなんですね。マッドマックス4も「行って帰ってくる」だけでしたが、かの作品に見られるようなキャラの造形力が全然劣るので誰にも入れ込みようがないし、各人のドラマも薄い。 あと苦虫噛み潰している顔のデニス・クエイドに今一つスターオーラが無いのはなんでだろう、とずっと気になりました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-01-08 18:03:42)
10.  ハッピー・デス・デイ 2U 《ネタバレ》 
続編はパワーダウン、という定説を覆す実に立派な2作目。B級だからとは決して侮れません。むしろ2作目3作目とコケていくA級大作よりずっと上等と言えるでしょう。 前作に盛り切れなかったディテールをより練り上げてきているのが感心です。というか前作がまるごと伏線です。1作目のエンドロールを見ながら「ところでなぜにタイムループするの?まあいいけど」とちらっと思ったのですが、まさか冒頭から物語の基盤である謎が氷解するとは。ちゃんと用意していたんだ。丁寧な仕事だなあ。 パラレルワールドの解釈も分かりやすいです。今度は時間軸プラス空間もズレる、その中でヒロインが成長する図は前作同様ですが描き方がより洗練されました。母親とのエピソードには不覚にも涙腺が緩みました。ハッピー・デス・デイでまさか泣くとは。 死の描写がキツイと思う向きもたくさんいるでしょうけど、‶爽やかさ”まで獲得した稀有なホラー続編の本作。自信をもっておすすめです。あ、1作目から観てね。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-12-04 23:23:48)(良:1票)
11.  ハッピー・デス・デイ 《ネタバレ》 
たしかに一見ホラーなんですよね、一見。最初こそ、夜ほの暗いトンネルにぼうっと浮かぶオルゴールや、気色悪い面を被った得体の知れない攻撃者といった定番ホラーな画を用意していますが、だんだんと困難にめげずに何度も立ち上がるヒロインってもはやスポ根な展開に。これは読めませんわ。 やけくそになった彼女のはっちゃけぶりはコメディとしても水準の高い笑いを提供していますし、「死」を扱ったブラックユーモアと捉えても、かなりの振り切れ具合です。 そして欲張りなことに、無茶なストーリーの中にもヒロインの人間的成長を織り込み、かつ成功しているのがスゴイところ。 あらゆるホラー作品を経験したのち鑑賞すると、この作品の懐の深さがより良く分かります、きっと。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-12-02 23:27:13)
12.  バッド・ディシジョン 終わりなき悪夢のはじまり 《ネタバレ》 
猟奇サスペンスのジャンルなのでしょうが、どうにもB級感から抜けられないのは何故なのかつらつら考えてみました。 まず犯人のサイコな迫力が今ひとつ。顔はイッちゃってて充分怖いんだけどやってることが「常識内の暴力」にとどまっており、50年前ならいざしらず数々の秀でた(?)サイコパスを経験してきた21世紀においては ちと存在圧が不足です。 それと主人公。タイトル原題は「Good Samaritan=良きサマリア人」のもじりなのは明らか。なにがBADかというと頭かしら、と思わざるを得ないほどこの青年頼りないし受け身一方。まあ中盤まではビビりなのもしょうがないかと思って見守っていたのだけど、終盤には被害者の女子にまで胆力で圧倒されるシマツ。 この辺のあっけなさやコミカルと言えるほどの軽いクライマックス~安っぽいラストシーンの幕切れ方等が一級サイコランクレベルから大いに下回った原因かと思います。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2021-05-28 00:15:34)
13.  運び屋 《ネタバレ》 
クリント・イーストウッドほど世界中の人にリアルで年齢を重ねるさまを目撃されている俳優はいないんじゃなかろうか。本作では御年90才!主演も監督も水準以上にこなして、じつに天晴れであります。 主人公のキャラは外殻いつものイーストウッド。へそ曲がりで家庭を顧みず、相変わらず女好き。さらに「年寄りだから」という武器も身に着けたからもう無敵。さらりと「ニグロのタイヤ交換」だの「シロばっかりの店にメキシコ人」だの悪気無く言い放って相手のタマを抜くという技も見せます。食えないジジイっぷり、ますます磨きがかかってる・・。 てなわけで、中盤まではジジイキャラの強さで大変面白いです。見張り役の男がじいさんの説得に感化されて何かアクションを起こすかと期待したのですが、その辺はスルーされたのは残念でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-26 23:58:28)
14.  バイス 《ネタバレ》 
結局この映画を一本見てもディック・チェイニーという人間はよく分からなかったなあ。冒頭でわざわざ断っている通り、米国政治家の中でも秘密主義な男だったのだろうな。 政治手腕は非情で辣腕、一方で家庭人としては申し分のない良き夫、父親である描き方です。娘らからも愛されているところをみると、レーガン家とはだいぶ違うのな などと関係ないけど頭をよぎりました。 タッチとしてはリベラルではありますが、コメディなのかもう少し真面目な風刺なのかあるいはもっと熱を込めて官僚的な副大統領の越権とも思える行為を糾弾したいのか、その辺の立ち位置がはっきりしない描き方です。なので観ているこちらはむしろハイレベルの‶そっくりさん大集合”に目を奪われます。ライスからパウエルから、ハリウッドの人材の豊富なことったら。ブッシュ(息子)に似ていると思ったこともないサム・ロックウェルの擬似ぶりにはその内面の演技も含めて感心しましたねえ。ブッシュ(息子)っていつもこんな描き方(阿呆っぽい・わかってない・器じゃない等)されるなあ。きわめて真実なんだろうなあ。 そして圧巻はやはりカメレオンC・ベール。もうこの俳優が元々はどんな顔カタチだったか忘れてしまいました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-22 23:57:55)(良:1票)
15.  パーフェクト・ゲッタウェイ 《ネタバレ》 
わたしも観直してみました。ポイントは「クリフとシドニー二人だけの会話が殺人者のそれとして成立するかどうか」。冒頭と、トイレタイム(のふり)と、テントの中の会話、その3シーンを注視しました。 結論「ぎりぎりアリかなあ」 冒頭クルマの中の会話は問題なしに通ります。改めて聞くと怖い怖い。 基本いつでも殺人を主導するのは男の方で、女は従う立場。トイレのふり場面では クリフ「(ニックらが)どこの誰かも分からない」ここの真意は「だからなりすますことができない」それに対して女がガールズトークで得た情報を披露し、ネクスト殺人計画へみごとな(?)アシストぶりを見せたりします。 テントの中が微妙なのですが、ここでは女が「バレるのは時間の問題だから逃げよう」。男は「あんなアタマのおかしい奴らは何言い出すかわからないから確実に仕留めよう」といった考えでしょうか。 たしかに練りに練った脚本とは思います。でもオチがついてから一気に伏線回収、というカタルシスは無いですよね。 ハワイの風景は素晴らしいし、変にもたつかない尺の長さもちょうどいいのですが。ここでみなさんの指摘が無ければ、観直すこともなくうーん今いち、で終わるところでした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-18 22:57:03)
16.  ハリケーンアワー 《ネタバレ》 
タイトルから連想されるような、暴風雨吹きすさぶ賑々しい(?)ディザスターものとはちょっと違います。ポール扮する新米パパは突然の災難に見舞われるのですが、これが本当に現実的な闘いなので観てる側の‶他人事ではない”共感度が高い設定となっています。 街中に突然出現した異生物が暴れるとか巨大宇宙船が現れるとかだと、それは想像の域を出ないパニックですが、天災となると我々もこの国土で何十年も体験しているわけで。停電となった病院に新生児と取り残されるシチュエーションは普通に起こりうることです。自分ならどうしよう?と途方に暮れました。 生命維持装置のバッテリーの持ち時間をわずか3分弱にしたのが状況困難設定として効いています。「一階まで往復できるだろうか」と心配し、看護婦さんまだかなあっとじりじりします。 いやはやアメリカってオソロシイなと思うのは災害時に乗じて現れる武装強盗とも対峙しなきゃならんのか、ということ。こんなケースは経験の蓄積が無いよ・・。天災も人災も恐ろしい。両方を赤子ともども生き延びたポールパパの必死の演技が光る遺作であります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-12-26 23:29:45)
17.  遥かなる大地へ 《ネタバレ》 
文芸大作かと思って気張って観たら少女漫画でした。なあんだ気抜けちゃった。 出来事の上澄みだけをすくって物語にしていますので、少女マンガなんか阿呆らしいというリアリティ派には不向きです。そもそも細部までリアルを追求したらこの話成り立たないです。 ‶アメリカで土地をもらって馬で自由に駆けたい”と熱望する自称「モダンガール」のお嬢さんは土地取引の資金や家屋、維持費といった具体的な部分はノープラン。船でさっそく詐欺に遭って無一文になった時点で普通は詰みですし、あてがわれた寝所は娼婦が客を取る安宿で不衛生この上なく、あんなシラミがたかりそうな環境でニコール級の美貌をキープできるわけないのです。嘘ばっかです。 でもせっかくなので13才の気持ちに戻って鑑賞に及んだところ、若きトム・クルーズとニコール・キッドマンご両人の美しさ、初々しさはキラキラしく、‶素直になれない意地っ張りの二人”(おお、これも少女恋愛モノのド定番)の恋バナはなかなか微笑ましく感じられました。 「ランドラッシュ」については本作でその史実を知りました。「上澄み」の部分でトムとニコールが土地をゲットしてイチャついている一方で、映画では描かれない下部の澱み部分には約束を反故にされた先住民の問題が存在するのでした。気楽な娯楽作品と思っていたのですが、思わぬ形で勉強になったりするものですねえ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-11-07 00:15:29)
18.  パラサイト 《ネタバレ》 
今頃になって初めて観たのだけど、色々発見があって面白かった。ジョシュ・ハートネットのブレイク作だけあって、なるほどかなり魅力的。‶パール・ハーバー”なんかよりずっと良い。おお、ターミネーター氏がちゃんと人間の先生をやっている!途中から人間じゃなくなっちゃうけど。どうしても指輪を壊しに行くイメージのイライジャ・ウッドが普通の高校生をしていたり、「今さら」な驚きが楽しい。 気色悪さに特化したエイリアンの姿にもいろんな工夫が見られます。イヤだったのは赤細い触手がしゅっと出てくるトコ。あれはグロテスクだなー。CG作業してて吐きたくならなかっただろうか。 よくある乗っ取られ話ながら、一人また一人と「混じっている」ことが判明する流れにびっくりさせられ、大ボスにはさらに驚かされ(全然わかんなかった)。 皆元に戻ってめでたしめでたし、と思いたかったところだけど、あのけちんぼ校長も元通りになったんだよね?じゃあまたエアコン禁止の職員室と、パソコン予算も下りないのね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-10-11 23:19:50)
19.  バーン・アフター・リーディング 《ネタバレ》 
そうそうたる役者陣の珠玉の馬鹿演技が見られる得難い一本。皆すごいなあ。高い演技力を間抜けの発露に発揮するなんて。ほぼ全員馬鹿なんだもん。 J・マルコヴィッチはプライド高すぎて世間と折り合いつかずアルコールに逃げ、妻と職場からNGを突き付けられるも受け入れられないプライド馬鹿。その妻ティルダ・スウィントンは間男の本性もよう見抜けないくせに尊大なおバカさん。フランシス・マクドーマンドは冴えない人生が整形で逆転すると信じ込んでいる出会い系利用の痛い中年女。G・クルーニーはエロで頭いっぱい(笑)妻を裏切り、でも実は妻に切られていることにも気付かない能天気。そしてブラピの天然で純度の高い阿呆っぷりはこの面子でも真打ち。緊張感のカケラもない顔つきから仕草から、もう真正の馬鹿に見える。 馬鹿が引き起こす事件がバカすぎて深読みCIAは何のことだか全体像が掴めない。面倒くさくなってるお偉いさんのJ・K・シモンズのブルーの瞳が哀しげです。 F・マクドーマンドが勝ち残ったと言えるんでしょうな。しかし彼女の浅薄さもかなりのもんで、ロシア人に「こんな情報いらん」と突き返されたら「私は米国市民よナメないで」だって。その「米国の機密」を売ろうとしたくせに。 お馬鹿がわあわあ騒いで起こる事件は極めて無意味。この味わいを楽しめるかどうかはコーエン兄弟のファンであるかどうかにかかっています。わたしは好きです。 無意味に見えて本質はCIA批判なのだ・・って、そんなことはないよね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-08-31 23:44:22)
20.  バリー・シール/アメリカをはめた男 《ネタバレ》 
実在したトンデモ男のびっくり話。へえ、こんなことが、と多少は驚いたけれど出来事羅列の単調ぶりで引きが弱いです。主人公がやらかしたネタ一つ一つにドラマの肉付けは大変かもだけど、ディカプリオの同種「Catch Me If You Can」なんかは大成功してるのですから、トムに背景を喋らせるばかりでなくて見せ方の工夫がほしいところです。 あとねえ、Catch Me~は天才詐欺師の話だったからコミカルなテイストでいけたけど、バリー・シールはCIAのコントラ作戦絡みでその上麻薬組織にも関わっているのだからかなりシャレにならないブラック案件ですよね。終始軽い空気感の演出に、へらへら気楽なトム・クルーズって、撮り方やっぱり間違ったんじゃないかなあ。実際バリーの顛末は結局ああでしょ。いきなりのスカーフェイスでしょ。国家に使い捨てにされた男の哀れなお話にこの副題も大嘘。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-05-26 16:54:47)
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