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タコ太(ぺいぺい)さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1395
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。

※「ぽこた」からニックネームを変えました。サブネームの「(ぺいぺい)」は継続です。(2024.2.28)

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281.  ザ・ウォード/監禁病棟 《ネタバレ》 
昔読んだダニエル・キース氏の書籍を思い出しました。その書籍とは、解離性同一性障害、所謂多重人格についてのものでした。何故多重人格の症状は出現するのか?また、どのように治療していくのか? 本作では、敢えて交代人格のひとりであるクリステンを一人称に据え、彼女や他の交代人格たちが最も恐れる元々の人格・アリスをモンスターとして描くことで、交代人格がひとりずつ消されていくことへの恐怖を表現しています。その辺りの主客転倒ぶりが面白いですね。交代人格にとって邪魔なのは元々の人格のアリス。交代人格たちは協力し合ってアリスという邪魔な人格を消してしまうのだが、アリスは主たる人格として更なる力を得て、交代人格たちを排除していく。テーマは使い古されているようでいて同時に新鮮でもあり、要所要所を真面目にきっちりと作り込んであるので、矛盾点を矛盾点ともしない流石の作り込みです。無駄な修飾を取り払ったシンプルな表現に好感度大でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-03-20 00:17:03)(良:1票)
282.  スケアリーストーリーズ 怖い本 《ネタバレ》 
お子様向けのファンタジーホラーとでも言いましょうか、怖いところはしっかりと怖く描きつつも、流石企画製作がギレルモ・デル・トロさんというだけあって、メリハリやバランス感覚は絶妙で、大人でも最後まで退屈することなく楽しめる作品だと思います。 物語の背景となっている事件が暗く陰惨だったり、友人たちが消えたまま戻らなかったり。その辺りは間違いなくホラー、それも救いようのない悲劇ですね。 その一方で、ベトナム戦争の悲惨さが紹介されたり、ヒロインと両親との関係性とか、もう少し物語に広がりを見せてくれるのかなと思ったりもしましたが、結局はシンプルにファンタジー、少しダークなファンタジーで完結。その辺りの伏線を回収してくれないところは少しモヤモヤする部分ではあります。必要だったのかな?と。 それから肝心要のエンディング。サラの霊を慰めてお終い。というのは当然の結末なんですが、いまひとつヒロインの言葉に重みがなかったかな?あれだけ荒れ狂っていた霊を鎮めるのには、もうひとひねりした台詞が欲しかったような気がします。代案は思いつきませんが。 全体としては、画面全体の色彩感覚とかクリーチャーのデザインとかも申し分なく、細かなところで不満を述べはしたもののこれは高評価して当然かなという見応え十分の作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-03-16 23:28:23)
283.  ヒッチャー(1985) 《ネタバレ》 
10年以上前にリメイク版を観ましたが、昨年のリマスター版封切りを契機にネットで配信されたので初めてオリジナル版を鑑賞しました。  流石オリジナル。不条理感が徹底してますね。殺人鬼のジョンは神出鬼没で、殺しは勿論のことオールマイティに何でも出来る。何故彼はジムに固執するのか?クルマから落とされたから?そうではないでしょうね。ジム以外の人間は次々と殺してしまうのに彼のことは殺せても殺さない。それどころか、犯人扱いされて警察に追われる彼のことを助け続け、終いには敢えて彼に殺される。それを望んでいたかのように。何故、ジョンはジムに殺されたかったのか? 良く似た作品は確かにありますね。でも、この作品は、先行する作品や後に製作された同種の作品とは大きく異なる路線にあるように思えます。他の作品たちが、正体不明の相手にわけも分からず執拗に追われ命を狙われる恐怖を描いているのに対して、この作品では追われてはいるものの、殺される恐怖がだんだんと薄れていき、代わりに殺させられる恐怖に転じていくように思えます。 夢オチではありませんが、全ての出来事はジムの脳内で展開しているかのようにさえ思えてしまいます。その方がよほどスッキリするので。 謎が晴れないままのエンディングに苛立ちさえ覚えてしまうのは、製作者の思惑通りなのでしょうか?
[インターネット(字幕)] 7点(2022-03-09 00:16:50)
284.  白い恐怖(1945) 《ネタバレ》 
多種多様なスリラーやサスペンス作品が満ち溢れる現代では、この作品のストーリーそのものは、正直なところ意外性のない先読み可能なものとして映ってしまいます。グレゴリー・ペックは到底悪役であるとは思えず、当然バーグマンとのハッピーエンドが待っているのだろうと。しかし、75年もの昔に製作された作品ともなれば、当時この作品を観た者の衝撃と驚きは察して余りある処です。細部に亘り入念に作り込まれた映像はモノクロであることを忘れさせてくれますし、相当分厚いシナリオだったのではないかと思えてしまう登場人物たちの饒舌な語りからは、当時の精神医学や心理学がどのようなものだったのかを推察させてくれます。また、今だったら考えられないようなスキーシーンの特殊効果も、60年代ぐらいまでは普通に使われていたもので、当時の観客を唸らせるに十分だったと思います。さり気なく差し込まれたユーモアに思わずにんまりしてしまうシーンもあって、只管緊迫感漂うだけの作品ではないところも流石のヒッチコック作品と思えてきます。そして何より、主演の二人の超が付く程のカッコ良さと美しさには頭が下がるばかりです。75年前に観ていたら満点の作品かも知れません。けれども、やっぱり現代の視点で観てしまうので、少し控え目の7点献上します。  ちなみに、途中ジョンの左手首に戦火で負傷した火傷あるというエピソードが出てきますが、その後のシーンでは火傷が無くなっているのは、まさかの巨匠のミスなのでしょうか?それが一番の謎でした。  それともうひとつ。男女の(会話時等の)距離感がやたらと近いのは時代なのかお国柄なのか…。「ディスタンス」が合言葉のようになってしまった今だから、尚更に違和感を感じました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-03-02 15:05:20)(良:1票)
285.  コンテイジョン 《ネタバレ》 
現在の所謂コロナ禍より遡ること十年近く前に、この作品が製作されていたことには驚くばかりです。 「感染」をテーマにした作品は、映画やTVドラマ、小説など多々ありますが(ある意味ゾンビものも含まれますね)、フィクションでありながらもドキュメンタリー色を匂わせる作品となるとある程度限られて来るかと。本作はその中でも筆頭に挙げられて良いのではないかと思います。 ひとりの登場人物、ひとつの組織、ひとつのエピソードを掘り下げるのではなく、ややあっさりし過ぎかと思えるぐらいにスピード感をもって描かれる物語は、今だからこそのリアリティをもって迫ってきます。そのあたりは、封切り直後とコロナ禍真っ最中の現在では、大きく印象が異なる部分ではないかと思います。コロナ禍を通じ現実として目や耳にしてきた事柄が、本作では幾つも登場し語られます。そして、登場する豪華スターたちが必要以上に存在感を示さず、寧ろあっさり退場してしまったりするところにもリアル感が滲みます。そのあたりが、本作が他の豪華オールスターキャスト作品とは大きく性格を異にしているところでしょう。有名俳優が演じているからと言って特別な役柄・存在ではなく、生き残りやヒロイズムなど保障されていない。この潔さは好むところであり、本作のような作品にリアリティを持たせる上での重要なファクターであると思います。 ただ、あくまでもエンターテインメント作品であるということを考えれば、そういった描き方は観る者に消化不良感をもたらすものであり、作品世界に惹き込まれつつも漠然とした不満が残りました。エンディングで本作の構成の種明かしをしつつも、何となく語られ足りないものを感じてしまうのも、必要以上の説明を省いた結果かなと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-02-24 23:36:50)(良:2票)
286.  ウソから始まる恋と仕事の成功術 《ネタバレ》 
いきなりの下ネタ連発で、人間は正直になると下ネタ中心に生きている、というテーマの作品かと思ってしまいました。ということではなく、嘘をつかないだけでなく、思ったことを口に出さずにはいられない世界なんですね。確かに、誰だって言いたくて仕方ないことは常時脳裏に浮かぶものでしょうし、それって本音なんだと思います。本音がウソだらけの人なんて余りいないでしょうし。この場合、美女が目の前にいれば下ネタが脳内に渦巻くのも仕方ないのかも。彼女の方の本音はちょっと違いますが(笑) ということで、テーマとしては、世の中はウソがあってこそ平和で円滑に事が進んでいくもの。ウソがなければ外見や履歴といった本質とは限らない部分ばかりが取り上げられて、ただ善良だというだけの者は理不尽に埋もれて行って仕舞うことさえある。だからウソは社会や個人の幸福にとって必要不可欠なのだ、ということでしょうか。 主人公のウソが余りに順風満帆にラストのハッピーエンドまで行ってしまう展開には多少もの足りなさも感じてしまいますし、空の上の人については熱心に信仰されている方々からのお叱りが心配になったりもしますが、善良極まりない作品として安心して観終えることが出来ました。 全体的に60年代や70年代の古き良きアメリカ的な色調で演出されていて、出演者のメイクや衣装もそんな感じ。かつてTVでいろいろと放映されていたアメリカンコメディのような雰囲気で楽しませていただきました。細かな演出も効いているし、意外な俳優さんがカメオ的に出演されているのを見つけるのも楽しみですね。 ちなみに、邦題はちょっと具体的過ぎるかな。原題直訳の「ウソの発明」でもいいのではないかと思えます。
[インターネット(吹替)] 7点(2022-01-21 23:34:16)(良:1票)
287.  ミッドサマー 《ネタバレ》 
評価が大きく分かれる作品だと思います。 ホラー映画らしからぬ明るく美しい風景に、狂気さえ感じてしまう異文化のエッセンスが散りばめられた独特の映像は、細かく書けばキリがないぐらい観る度に新たな発見があるという、凝りに凝った拘りたっぷりの作り込み。冒頭ダニーに降りかかる厄災には何の意味があるのかと途中まで思っていましたが、観ていくうちに、その事件こそが、エンディングまでその影を落とし続け、それがなければこのストーリー自体が成立し得ないという重要なファクターであることに気付きました。スクリーン上の色彩のとおり、ダニーが暗闇から這い上がり、日の落ちることを知らない白夜の中、魂が白日の下で蘇っていくという物語、というところでしょうか。狂気を帯びた歪なハッピーエンドですね。モチーフを少々変えることで、青春ドラマや人間ドラマとしても成立しそうなストーリーに思えます。 しかし、敢えて衝撃的だったりグロテスクだったりするシーンを差し込んでいるところがこの作品をホラー映画たらしめている訳で、そっと忍ばされたソフトなタッチの恐怖描写のひとつひとつまで拾い上げて行くと、とんでもなく不気味で恐ろしいホラー映画であることに気付かされます。 カルト的なコミューンを題材に持って来たというところで何でもありの世界になっていて、無理難題、現代の法治国家でこんなことまかり通るのか?という部分をクリアしているあたりは決して好むところではありませんし、次から次へと死亡フラグ立ちまくりの登場人物たちにはほぼ感情移入不能ですが、綿密に練り上げられた隙のない映像表現はホラー映画の新たなスタイルを感じさせてくれるもので、このレビューを書きながら自分の中での評価が次第に上がって行った結果、7点献上します。 ちなみに、飛び降りやとどめ刺しシーンは入村後の最初の衝撃シーンですが、監督の作品全体を通した映像表現への拘りのひとつかなと思いつつ、ゴム人形感が強く、デジタル的によりリアルに加工するとか、逆にもう少し直接表現を抑えるとか、正直自分的にはあまり衝撃を感じませんでした。また、私の観たバージョンではクリスチャンの性交シーンにボカシが入りまくってましたが、エロティックな意味ではなく異文化に内在する狂気が現れているシーンであり、ボカシは表現をかなり損なっているかなと思いました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-12-04 13:14:51)(良:1票)
288.  グッド・ネイバー 《ネタバレ》 
皆さんご指摘のミスリードの部分は確かに好ましくないのですが、取り敢えずは脇に置くとして、優れたヒューマンドラマと受け止めました。 作品中では直接的に表現されていない部分が実に重い。 老人が亡くなった妻に対して死をもって償いたいと思うぐらいの後悔の念。妻が末期がん(おそらく)で最期の時間を自宅で安らかに過ごすため、退院して帰って来た時の老人の思い。夜中に独りリビングで踊る妻の思い。老人はどれだけ妻を苦しめてしまっていたのか。一体どれだけの時間、地下室で妻とそして自分と向き合って来たのか。 ショーンは両親の離婚の後、どれだけ苦しんで来たのか。非行に走り自暴自棄になりながらも、本当の悪には手を染められなかった彼の思いは、両親の争いに好意で関わった老人への逆恨みでは決して救われることはないのに、そうせざるを得なかったのか。またその際、共に助け合い支え合って生きて行くべき母親の存在をどう思っていたのか。 裕福な家庭で不自由なく暮らすイーサンは、なぜショーンに言われるがままに行動し、反発の素振りを見せながらもそう出来なかったのか。いつでも守り続けてくれる両親への思いはどのようなものだったのか。 裁判長は判決の前に厳しい私見を述べるが、それは確かに世論を代表する内容なのかもしれないけれど、果たして正しい判断なのか。 ショーンは「実験」について語る中で、幾度も「客観的」という言葉を用いるけれど、彼もイーサンも彼の母親も、そして裁判長でさえも、客観的になり切れていない、主観によってのみ突き動かされる人々なのだと思う。 学生二人の悪行がメインになっているような作りの作品ですが、登場する一人ひとりの思考や言動を客観的に捉えることを求められる作品でした。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-11-20 22:50:10)
289.  誘拐の掟 《ネタバレ》 
すっかり沈着冷静な最強の男のイメージを身に着けたリーアム・ニーソンさん。今回も冒頭から無敵ぶりを発揮します。しかし、酒の魔力は彼の能力を知らず知らずに奪っていたのですね。結果、落ちぶれて無免許の私立探偵稼業で食い繋ぐことに。この辺りが、近年の無敵オヤジ像とは少し違ってきます。このキャラ設定が何ともニーソンさんに似合ってますね。魅力十分に物語は始まり、展開していきます。ただ、どうでしょうか?原作未読ですが、2時間弱の尺ではどうにも窮屈だったようで、良く言えばスピーディ、悪く言えば説明不足感が否めないような。テンポよく物語は進むのですが、ディテールを置いて来てしまった感があります。次第次第と盛り上がって行った末のクライマックス!という感じでもないので、エンディングでの主人公と犯人との対決シーンが、思いの外さらっと流れて行ってしまうような。もう少し尺が欲しかったような気がします。 とは言え、暗くジトっとした雨のニューヨークを舞台に繰り広げられる息詰まる攻防戦。リーアム・ニーソンファンならずとも惹き付けられる秀逸なサスペンス作品に7点献上します。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-11-17 00:42:22)
290.  リトル・モンスターズ 《ネタバレ》 
ゾンビコメディのスタイルを取りながら、ひとりのダメ男が自らの人生を見つめ直し、素直な好人物へと変貌していく姿を描いたラブコメ風味のヒューマンドラマですね。実に楽しい。ルピタ・ニョンゴのキュートな魅力が満載で、ゾンビ映画としての場面の数々もかなりキッチリ作られているにも関わらず、グロさがさらっと流されていて観終わってみればむしろ爽やか。登場する子どもたちも、個性豊かながら、題名に反して決して前に出過ぎることもなく存在感を示していて好感が持てます。子どもの犠牲者がゼロというのもいいですね。(園児以外では犠牲者ありのようですが…) ちなみに、冒頭、デヴィッドのダメ男ぶりが紹介される部分や、農場で偶然居合わせた人気司会者(実はクズ男)テディの出演場面で、しつこ目に繰り返される放送自粛用語&表現の数々や、テディが子どもゾンビに暴力的になる場面には、「子どもが大勢出演する映画でこれってあり?まして子どものセリフにまで使っちゃったりして?!しかもいくらゾンビでも子どもに暴力??」と心配してしまいましたが、そのあたりは大人の男のショーモなさを表現するためとか、ゾンビ映画なので不可避ということでOKかな?制作国の米英豪では大丈夫なんですね。台詞の方は邦画ではありえないかも。 それから、軍の指揮官が「子どもは二度と撃たない」みたいな発言をするのですが、あれは何かのパロディなんでしょうか?そこは解らず仕舞いでした。 そんな感じに気になる部分はあるものの、大いに満足の1本でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-11-04 23:07:55)
291.  ロスト・バケーション 《ネタバレ》 
サメが人を食い殺すシーンとか、痛々しい怪我や応急処置のシーンに弱い方には厳しい演出もありますが、主演のブレイク・ライブリーの全編を通じた迫真のほぼ独り芝居に思わず惹き込まれる、見応えのある作品ですね。サメ映画に必要不可欠なシーンは十分に詰め込まれていて、サメそのもののリアリティもハイレベルだと思います。 他のサメ映画では見かけないヒロインが医学の知識を生かして自分やカモメの怪我に対して処置するところや、(不快な浮遊物としての登場ですが結局は彼女の命を救う)海面に浮かぶ鯨の死骸とか、負傷した彼女に寄り添うように危機を共にするカモメのスティーヴン・シーガルの存在が、サメの恐怖ばかりを描くサメ映画とは一味も二味も違う味付けを添えていると思います。 ちなみにカモメのスティーヴンには確実に死亡フラグか?!と思いきや、脱臼を治療して貰っても飛び立つこともなく、サーフボードの破片に乗って波間に漂ってもサメに食われることもなく、ラストにはきちんと彼女の傍らに佇むという、超美味しい役どころ。鳥好きの私は「悪」のサメに対する「善」の彼の存在が堪りませんでした。 強いて言わせて貰えば、サメの最期が少々リアリティに欠けていたのではないかと。ナンシーと言うか、人間を食うことに相当執着するサメの描き方も極端ではありますが、その辺は口元に刺さったフックが象徴する過去のいきさつもあるようなので良しとしても、リアリティを追及していた演出が最後の最後に怪獣映画や戦隊モノのようなサメ退治で終わるとは。なにかもう一工夫出来なかったのでしょうか?と言いつつ、基本エンターテインメントなのですから、あれくらいの決着が妥当なのかもしれませんね。 それから、邦題は邦題でストレートで良いのですが、個人的には原題の「浅瀬」の方が印象的で好きだなぁ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-10-20 22:54:46)
292.  オールド 《ネタバレ》 
決して面白くないとは言いません。むしろ面白い。ビーチを囲む巨岩が発する磁気の影響で、生物の細胞が急激に成長していく。いや、ある意味で老化していく。結果、子どもたちは目に見えて成長し、大人たちは次第次第に衰えて行く。磁気が作り出すバリアで戻るに戻れない状況の中で繰り広げられるソリッドシチュエーションスリラーは、特殊メイクやキャスティング、そしてカメラワークの妙によって巧みに演出され、一時たりとも目を離す隙を与えてくれません。 しかし、何か物足りなさを感じてしまいました。説明的過ぎる結末は、逆に随所に見られる矛盾点を浮き彫りにし、超常現象的な展開を期待していた観客としては、製薬会社の秘密の治験という結末に「な~んだ」と言った気分にさせられてしまいました。ラストの脱出シーンの繰り返しとか、ヘリに乗ってビーチを俯瞰しながら去って行くシーンなどは不要なカットに思えてしまいます。 もっとミステリアスな展開で、観終わった後に謎を残すことで、観る者の想像力を掻き立てるような作品にして欲しかったとの思いからの7点献上です。
[映画館(字幕)] 7点(2021-09-23 01:00:11)
293.  クワイエット・プレイス 《ネタバレ》 
公開時のトレーラーとコピーが印象的で、ずっと観たかった作品。90分という比較的短い尺ということもあってか、細かな状況説明のない中でいきなりクリーチャーが現れる。この怪物、一体どこから来たのか判らない。宇宙から来たと仄めかすような演出もあるけれど、はっきりとアナウンスはされない。この辺りにモヤっとしてしまう人もいるかも。少なくとも私は少しモヤっとしました。宇宙から来ようと地中から出現しようと、怪物退治の話じゃない限りあまり関係ないかもしれませんけれど。ただ、そのモヤモヤが全編通していろんな部分で積み上げられていく感じで、全くの静寂じゃなくても大丈夫だとか、より大きな音がしていれば大丈夫だとか、こんな状況になって避難中なのに避妊していないとか、矛盾というか不用心というか、細かいことはいろいろと気になってしまいます。でも、そうじゃないんでしょうね。そんなことを気にせず、やたら聴覚が発達していて視覚は退化している運動神経抜群の謎の生物の恐怖と、その状況の中でどうやって生き延びるかについてを楽しむべき作品なのでしょうね。そんな訳で、楽しんだ割には作品世界に没頭出来ず、消化不良感が残った結果、レビューも消化不良になってしまった作品でした。続編も良いけれどスピンオフがあってもいいかも。TVシリーズでも成立しそうな裾野の広さは感じました。
[地上波(字幕)] 7点(2021-06-02 16:24:59)
294.  グレートウォール(2016) 《ネタバレ》 
公開時はノーマークの作品だったのですが、たまたまCSの番組紹介を見て興味津々。え?チャン・イーモー監督でマット・デイモン主演?万里の長城を舞台に怪物とのアクション?観たくならない訳はないといった感じ。 流石の映像美ですね。CGのどぎつさは少々気になるにしても、遠景の描写や隊列の俯瞰は圧巻です。饕餮も生き生きと暴れてます。実写的には、ジン・ティエン演じるところの女性隊長の美しさが究極&超絶。登場シーンではついつい見惚れてしまいました。 ただ、この時代背景の戦闘モノなので仕方ないと言えば仕方ないのですが、滅多矢鱈と命が散り過ぎるのは、フィクションと言えども観ていて辛いものがあります。命が軽い。ビジュアルだけでなく、その辺りもゲームの実写版的印象に繋がるのかも。青い武具の鶴のお姉さんたちなんかは殆ど自暴自棄。無茶すぎるし。 物語的には、万里の長城が化け物対策だったという大胆不敵な設定。肝心の化け物も、見た目は猛獣でも組織的なネットワークで隊列組んで連携して来るという、知的と言うより闘争本能と繁殖力に優れた生き物。量が量だけに近づきつつある不気味感、攻め込まれての無力感はハンパないです。話の展開自体にはそれほどの新鮮味はないとしても、英雄色を好む的な予定調和はありませんし、メインキャストは全員無事みたいなこともないし、シンプルな中にも意外性を散りばめてあるので、間延びすることなく一気に観終わります。 エンターテインメントありきの作品として、これはこれで良し!というB級的プロフィールを併せ持つ佳作ですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-09-08 22:49:05)
295.  SPY/スパイ 《ネタバレ》 
冒頭からジュード・ロウが返り討ちに合うあたりまでは、あまりにコテコテ過ぎて「もういいよ」と思ってしまいましたが、話が進むにつれテンポのいい展開に惹きつけれられ、エンディングの頃には、結構、いや大いに笑わせていただきました。ひとり一人の登場人物がいい味出してますね。ご都合主義の展開はコメディだからOKということで、予想以上に楽しい作品でした。強いて言うなら、太ってるからってセクハラOKはNGでしょ?ま、そこも演出の一部として、笑えちゃうポイントなんですけどね。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2018-08-18 18:16:51)
296.  エンジェル ウォーズ 《ネタバレ》 
この監督さんならではの映像美?ディテールまで凝りに凝った作りこみは流石と思います。ヒロインの脳内世界を現実と対比させながら進めていく展開は好きです。現実と妄想の区別がつかずに観客を最後まで惑わせる作品は数々ありますが(ちなみにそっちの方が好きですけれど)、脳内世界は想像の産物とばかりに思いっきり弾けてる作品は意外に少ないかも。作り手の自信ゆえか、はたまた観客無視の暴挙なのか…いずれにせよ惹きこまれました。ただ、どうにもならない悲劇のヒロインの末路をこんな感じに表現することは、ストーリー的にはどうなのか?包み隠してしまっていいものなのか?どうしてもファンタジー的なエンターテインメントに持って行かなくてはならない理由があるんだろか?やっぱ監督のわがままなのかなぁ… あ、邦題は表面的過ぎて最悪です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-01-29 01:03:43)
297.  フライト・ゲーム 《ネタバレ》 
もしこれが誰もが認めるB級C級作品だったら(なんだそりゃ?)、皆さんもっと高評価だったかも。なにせ、主演共演スタッフすべてに一流どころを揃えてるから、期待感が高まりすぎですよ。つまりは面白いんです。もっと高いレベルを求めたくなるんですよね。問題点は既に皆さん書いてらっしゃいますけど、御都合主義が乱発ってとこでしょうか?でも、やっぱり面白いし、リーアムおじさんに敬意を表する意味でも、甘めの7点献上です。
[DVD(字幕)] 7点(2015-12-23 13:58:53)
298.  山猫は眠らない5 反逆の銃痕 《ネタバレ》 
やっぱトムさんが出ないと作品が締まらない。そういう意味では原点復帰の今作品。クライマックスの敵スナイパーとの闘いが、ちょっとばかりスッキリしないものの、久々に本格的マニアック戦争アクションを見て満足。でも、「6」は作らない方がいいかもね。
[DVD(字幕)] 7点(2015-12-07 00:09:26)
299.  ワイルドカード(2014) 《ネタバレ》 
もう、ひとつの型が出来上がった感じのジェイソン君。今作でもお約束通りに最強ぶりを発揮してくれます。 が、イマイチ残らないですね…その辺りが残念。作り手は彼のカッコ良さを大切にして欲しいな。アクションスターは皆それぞれに「型」がありますけれど、あまりに「型」にはまりすぎてしまうと飽きられてしまう。コアなファンだけのヒーローになって欲しくない。頑張れジェイソン君。おまけの7点献上です。
[DVD(字幕)] 7点(2015-12-06 23:26:10)
300.  ザ・レイド GOKUDO 《ネタバレ》 
確かに長い!長過ぎ!ストーリーに厚みを持たせたいがために、ちょっと詰め込みすぎたかな?でも、やっぱカッコいいな。このアクションは他の追随を許さないレベル。一体どれだけ病院送りになったんでしょ?心配です。 もう少しシンプルならば、更に高評価したいところですけれど、ちょっとダレたので7点献上。 ところでヤクザさんたち、イマイチ存在感がなかったかも。最後の最後に美味しいとこ取りしてるけど、あの後一体どうなったんだろ?義理人情の世界で行くなら、ラマさんセーフだよね??
[DVD(字幕)] 7点(2015-09-26 17:23:41)
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