421. リセット(2010)
《ネタバレ》 設定には心惹かれるものがあります。過去の集団失踪事件の謎解き映画?とか思ったりして。ところが実際はかなり宗教的作品。キリスト教的と言うべきか?そのあたりは詳しい訳でもないので言及できませんが、全体としてはそんな雰囲気がひしひしと感じられます。 と言う訳で、最初に期待してしまったような超常現象モノでもなく、SFミステリーでもないということが伝わったとたん、一気に萎えてしまいました。でもって、いったん萎えてしまうと、闇がジワジワ迫ってきて人体が消失してしまうなんてのは、なんともチープで古臭いアイディアだし、主人公たちの行動もそれほど感情移入できないし、ラストシーンがお約束過ぎてガッカリだし…などなど、不満ばかりが募ってくる作品でございました。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-30 12:09:28) |
422. SUPER8/スーパーエイト(2011)
《ネタバレ》 タイトルの「スーパー8」に懐かしさが押し寄せてきました。中学生くらいから使い、大学(世の中にハンディビデオが流通する直前)まで撮ってました。高校のときは卒業記念じゃないけれど、文化祭用に結構長尺(45分ぐらいだったかな?)の作品?も作りましたよ。何故かシングル8じゃなくてスーパー8を使ってましたね。シングル8の方が扱いやすかったのに。カメラがキャノンだったからかな? などと作品とは関係のない思い出に浸りつつ、改めて作品について振り返ってみれば、全体として満足できない部分(納得できない部分)が多々あるけれど、青春娯楽SF大作(=ジュブナイルSF?)と割り切れば、大いに楽しめる作品ですね。 もう皆さんが殆ど語り尽くしているので細かいことは抜きにして、一定の評価はすべきと思います。まぁ残念なのはストーリーに何にもヒネリがなかったことかな?殆どこれを観た全員が先読みできたのでは?勿論作り手は承知の上でしょうけれどね。 [DVD(字幕)] 7点(2012-04-30 11:43:39) |
423. ブラッド・クリーク
《ネタバレ》 予告編で損してますね。チープな部分ばかりが紹介されてしまってる。ジャケットでも損してますね。「ヒトラーがゾンビを開発。ナチス製ゾンビに兄弟が挑む。」って、ちょっと違うんじゃないの? 冒頭のモノクロ部分の出来栄えといい、現代になってからの丁寧なつくりといい、役者さんたちのしっかりとした演技といい、まぁ内容的には結局はB級なんだろうけれど、そこらのB級ホラーとは全然違って、見応えのある良く出来た作品と思います。 それにしても可哀想な一家。たまたま目を付けられちゃっただけなのにね。死を受け入れることが幸せだなんて悲しすぎます。 ところで、あからさまな続編指向。流石にそれはやめましょうね。 [DVD(字幕)] 6点(2012-04-30 01:40:58) |
424. ガリバー旅行記(2010)
《ネタバレ》 例によってジャック・ブラック色で強烈に塗り固められた本作、当たりハズレがある彼の作品だけれども今回は当たりでは? 期待どおりのコテコテ度が上手く馴染んでいるような感じ。細かいことは抜きにして肩肘張らずに楽しめる1本ですね。 ただし、これまたいつもどおり、0点の方がいても10点の方がいても不思議じゃない、好き嫌いがハッキリ分かれる作品です。 巨体を生かすシーンが、もう少し弾けてた方が良かったかな。短いながら巨人国の部分の方が充実してるかも。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-19 02:07:26)(良:1票) |
425. ファイナル・カウントダウン
《ネタバレ》 懐かしい作品をテレビで観ました。 どうしても「戦国自衛隊」と比較してしまいたくなるストーリー。戦国自衛隊の原作は70年代前半だから、こちらの方が模倣作? とは言えシチュエーションは「戦国」よりダイナミック。なんたって原子力空母がまるまるタイムスリップですからね。東京タワーを横倒しにした長さの艦船に5千人以上の人間が乗ってるんですから。ひとつ間違えば大悲劇ですよ。でも、残念ながらそのあたりのダイナミック感が表現できてない。タイムパラドックスについてもイマイチ甘い。なんだか、ちまちましていて歯がゆく、しかも何となく終わってしまう展開。豪華キャストなのに残念ですね。ひたすら米軍の宣伝映画? 個人的には「戦国」の現実的というか人間ドラマ主体の生々しさが良かったかな。 蛇足ですけど、80年代の字幕に「私」じゃなくって「わし」ってなってるとこが妙にツボでした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-02-12 02:36:38) |
426. ギャング・オブ・ニューヨーク
あまりにも現代日本に生きる私には遠いお話過ぎて、正直なところコメントしにくいところです。ノンフィクションがベースと言うから尚更に困ってしまう。ニューヨークの暗黒の歴史なのか、その頃の欧米では当たり前の殺し合いの世界なのか、現実感を持って受け止められない。てか、受け止めたくない。こんな歴史があって、こんなご先祖様の末裔が暮らす街には行きたくない。そのあたりが率直な感想です。 ただ、これぞエンターテインメント!良くぞここまで創りあげた!さすがのハリウッド大作ですね。ここまで力を込められてしまうと6点献上では足りないかなぁ…? [DVD(字幕)] 6点(2012-01-22 20:45:39) |
427. 9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~
魅力的な登場人物(?)、重厚かつ繊細な映像、なかなかに見応えのある作品でした。確かに、皆さんのご指摘にもあるように、テーマやストーリー展開に若干の物足りなさとかオリジナリティ不足の感はありますが、人形の造型が魅力的で、冒頭シーンで十分惹き込まれるものがあります。人形を人間に替えてしまえば類似作は多々あるでしょうけれど、その辺りをあまり感じさせることなく良く纏め上げられた秀作と思います。甘めかもしれないけれど、7点献上。 [DVD(字幕)] 7点(2012-01-22 20:18:25) |
428. アニマル・ウォーズ 森林帝国の逆襲
《ネタバレ》 家族で観られる健全な作品。近頃アニメを除けば減ってきましたよね。 この作品はほぼ大丈夫そう。とにかく毒がない。ひたすら淡々とお約束のような展開が繰り広げられる。これぞファミリー向けコメディの極み。 ただし、微妙に笑えなかったなぁ…先読み容易なお約束系作品だから、ストーリー的にもあまり興味はないかな? [DVD(字幕)] 4点(2012-01-09 00:41:19) |
429. パラノーマル・アクティビティ2
《ネタバレ》 こういう作品は、何を基準に「面白い」「面白くない」と言っていいか判らないですね。 前作を観てなくて、予備知識も何もなくて、とかだったら意外に楽しめるかも知れない。けれども何せ前作ありき。比較しない訳にはいかない。しかも、同時制作の日本版あり。比較対象が2倍だからタチが悪い。こりゃ酷評もされてしまいますよ。 製作スタッフがどんな思いで作ったのかは解らないけれど、普通に考えれば前作を超えるのは極めて難しいだろうなぁ…。でも、結構楽しめましたよ。 [DVD(字幕)] 5点(2012-01-08 20:30:20) |
430. キラー・インサイド・ミー
《ネタバレ》 人間の凶暴性(決して普遍的ではない)をリアルに描いたドラマとして、秀逸であるとは思います。出演者の抑えた演技も素晴らしい。映像的にもBGMも良いです。 ただ、これはリアルに映像化して欲しくなかった。撲殺シーンは完全に☓です。エンディングもよろしくない。ガソリンの臭いに気付けよっ!って。重要参考人を連れて行くなよって! 他にも納得いかないシーンはいくつかあり、何よりジェシカをあんな目にあわせ、最後の最後に二度殺すとは!許せない! と怒りを爆発させてしまい2点止まり。 [DVD(字幕)] 2点(2011-12-26 01:22:00) |
431. 40
《ネタバレ》 ひとつのアイテムを軸に、見知らぬ他人の人生が絡み合っていくという内容の作品は数多かれど、この作品、絡み合い始めがかなり力技ではあるものの、きっちりと緻密にそのあたりの仕掛けが組み立てられていて、次第次第に惹き込まれていきます。3人の登場人物の人生も、決して詳し過ぎず、さりとて物足りないこともなく、丁寧に描かれていますね。小さなエピソードも良い感じに効いてます。何より、舞台となっているイスタンブールの荒んだ雰囲気が良い。この街だからこそ生きてくる物語と言えるのでは? トルコ映画は滅多にお目にかかれず、過去特に記憶に残る作品もないのだけれど、この監督さんの次回作には大いに期待したいですね。 [DVD(字幕)] 8点(2011-12-24 23:43:09) |
432. 60年後...
《ネタバレ》 いきなりDVDのジャケットに笑ってしまう。だって類似内容の他の作品と似過ぎ! で、いきなりのベタな導入部から物語が始まる。「ある老人が昔を語り始める。歴史の闇に包まれた事件。そこには政府の介在があった。そして、全ての証拠が抹殺され地球外生物の存在は隠蔽された。」みたいな。 何から何までチープ。冒頭の登場人物の衣装でも結構笑えます。未来の服装?50年代SFのイメージなのかな? ま、とにかく目新しさは皆無の展開と、全く感情移入できない登場人物の行動に、降参状態の90分でした。 [DVD(字幕)] 2点(2011-12-20 01:39:14) |
433. フェーズ6
《ネタバレ》 シチュエーション的には、かなり使い古された感がしないでもないけれど、犠牲者が安易にゾンビ化しないのが現実的。 いたいけな少女が感染している。感染しているから触れることも出来ない。でも、死にそうに苦しんでいれば思わず手を差し伸べたくなる。その結果感染…。現実に、こんな絶望的な状況に追い込まれたら人間はどんな行動に出るのだろう?ついさっきまで愛を誓い合っていた相手でもあっさり見捨てる?血を分けた兄弟でも引き金を引ける? テーマが重いだけに、もう少しじっくりと描いて欲しかったかも。なので6点止まり。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-28 00:43:05) |
434. アンストッパブル(2010)
シンプルかつストレート直球勝負の単純明快なアクション作品。潔さが良いですね。純粋に楽しませてもらいました。 普通はもっと人間ドラマを交錯させて、「静」と「動」の繰り返しの中から感動を引き出そうとするんでしょうが、ここまで絞り込んだ描き方をされると雑念の入り込む間もなく物語世界に没頭できます。 出演者の技量は勿論のこと、監督の表現力と感性に脱帽。 [DVD(字幕)] 8点(2011-10-31 01:37:58)(良:1票) |
435. シャッフル2 エクスチェンジ
《ネタバレ》 内容的には2時間ドラマ的。目新しさはなく、この手の作品がお好きな方なら先読み容易。だいたい「シャッフル2」とか言って続編じゃないし。 ただ、退屈はしないで観れました。そこそこ面白かったりもします。ラストのどんでん返しも先読み可能なんですけれど、観ている方としては出来ればスピリチュアルな内容に纏めて欲しかったです。あの終わり方だと、結構いろいろ矛盾が出て来ちゃうのではないかと。もうひとひねりあればなぁ… [DVD(字幕)] 6点(2011-10-24 00:22:07) |
436. GAMER ゲーマー
《ネタバレ》 アクションだけ観ている限りは、かなりハイレベルな作品ではないかと…。 でも、それだけじゃね。この手の作品はストーリー次第で評価は大きく異なるもの。いまひとつ設定に魅力がないかな?そもそも、世紀末的状況になると、人は他人の死に様を見たくなるものかな?人間は刺激ナシでは生きていけないものなのかな? 作中のゲームそのものが理解できないことも含めて、せいぜい6点献上が限界。ちょっとアクションに走り過ぎてしまいましたね。じっくりストーリー重視で行けば、かなり評価は違ったかも。 [DVD(字幕)] 6点(2011-10-23 21:37:08) |
437. ミラーズ2<OV>
《ネタバレ》 第2弾のようですが、共通するのは舞台となっているホテルだけ。ただし、前作は火災後に放置されたままの廃墟ビルでしたけれど、今回は営業再開直前の新築ビル。登場人物も共通せず、全く別物と考えた方がいいですね。 で、肝心の中身はと言うと、単純明快で古典的とも言えるようなコテコテの怪談話です。なので、ストーリー展開は先読み超容易。只管ビジュアル面だけを追及してる感じです。 そして、そのビジュアル面は、前作と比べるといささかスプラッター風味。最初の犠牲者のイキナリの全裸シーンはサービスとしか言いようがないですね。妙にプロポーション良いし…。あ、性的シーンとしては、本当の最初の被害者のシーンが、作品全体のトーンからして生々し過ぎるんじゃないかなとも思え、全体的にややC級寄りB級ホラーといったところです。残念。 [DVD(字幕)] 4点(2011-10-23 02:34:13)(良:1票) |
438. ストーン
《ネタバレ》 豪華なキャスティングの割りには、非常に地味で淡々と進んでいく作品。テーマは重いですね。 2人の男の精神的な変化が劇的過ぎるような気もしますが、この一見対照的な2人が実はともに振り返りたくない過去を引き摺っていて、ルセッタという魔性の女によって思うままに操られてしまうというところを考えれば、意外に納得させられてしまいます。2人の男とも、実は弱く、頼るものなしには生きていけない人間なんですね。 そして、忘れてはいけないのはジャックの妻マデリン。2人の男と1人の女の物語のようでいて、ジャックの荒れた心を宥め慈しみながら、自らの心の崩壊を信仰心で押し留めて生きて来た彼女の人生の在り方も、この作品の大きな要素であることは間違いありません。 程度の差こそあるにせよ、誰の人生にも投影できるテーマ。佳作です。 [DVD(字幕)] 8点(2011-10-23 02:04:04)(良:1票) |
439. ヤギと男と男と壁と
《ネタバレ》 いいですね、この雰囲気。全体を覆い尽くすブラックなコメディ風味は、淡々としていて英国式のウィットを感じます。 ここで描かれている超能力部隊の話は、おそらくは部分的には真実なんでしょうけれど、そこのところを思いっきりおバカに描いているところが象徴的。それが本作のテーマであることは間違いないでしょうね。現代アメリカが世界に対して発信しているメッセージとしてのイラン・イラク戦争を舞台に、冷戦時の米ソの超能力開発競争を盛り込んでいる、そのギャップが如何にも馬鹿らしくて小気味良いです。 ただし、万人受けはしないでしょうね。興行的には失敗かも? [DVD(字幕)] 7点(2011-10-10 01:58:20) |
440. THE JOYUREI 女優霊(2009)
日本版は未見。だいぶストーリーは違うみたいですね。 はっきり言って、日本的なおどろおどろしいホラーとは全然違います。なんか恐いよりキモいです。退屈はしないけれど何も残らない。今こうしていても、映像が思い浮かばない。キモいシーンは結構凝ってるんですけれどね。生かされてないのは全体のまとまりに欠けるからかなぁ…。 まぁ話の種に観てみてもいいかも。 [DVD(字幕)] 4点(2011-10-09 21:31:27) |