601. スターゲイト
《ネタバレ》 すばらしい。エメリッヒは天才と認めましょう。自分の頭の中にしかないプロダクツを、映画につくって見せてくれるなんて。ありがとう。スターウォーズよりよっぽど面白いと本気で思う。 カートラッセルよい。どっからどうみても軍人。しびれる。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-08 23:08:08)(笑:1票) |
602. 背信の日々
《ネタバレ》 これを見たらベレンジャーに惚れてしまって、現実の男性がみんなタコに見えてしまった映画。 愛情深さと残酷さを、矛盾無くあわせもっているベレンジャーは悲しい男だ。「どうして愛情のほうだけにできないの?」と誰もが思うだろうが、それは父から受け継いだものであるからだ。父はそのまた父から。デブラと付き合うまでの展開がすばらしい。このままハッピーで終わってほしい。カントリー映画でいいじゃないかあ。と願い続けてしまいます。あれだったら、誰でもつきあっちゃうよねえ。ラストの放浪が美しい。涙涙。デブラは太いけど顔きれい。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-08 22:59:36) |
603. スパイ・ゲーム(2001)
《ネタバレ》 すばらしい。ちゃんと映画になっている。やっぱりレッドフォードは安心。万年同じ髪型を何とかしてほしいけれど。ブラピはエラが張っているけれど、今回は許す。ブラピ出演作で唯一彼にシンクロできた。それまでは、「顔のことは言うな」という態度がありありで、「俺の演技だけみてくれ」とばかりに汚なづくりにはげんでいるように見えた。この作品では名実ともにレッドフォードの手のひらに乗せられて、肩の力が抜けたのではなかろうか。「顔がきれいでもべつに過剰に意識しなくたっていいんだ、だって往年の美男子といっしょだもん」的なリラックス感がうかがえる。ブラピのレッドフォードに対する熱い視線には、演技以上のものを感じる。よかったね、ブラピ。目線を変えたスパイ映画。「息子」的な役割を演じるブラピはリアリティあり。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-07 22:28:03) |
604. ワンス・アンド・フォーエバー
《ネタバレ》 ベトナム戦争映画も出尽くした感のところに、「最初はね」というやつをつくってみた。 戦闘場面よし。がんばるメルギブソンよし。いきなり振り向いて「ブロークンアロー」と言いたいためにつくったようにも思える。北ベトナム軍を人間としてちゃんと描いたところは評価できる。メルギブソンのリーダーシップに酔ってみるための映画。 [DVD(字幕)] 8点(2005-11-07 21:18:24) |
605. 戦火の勇気
《ネタバレ》 ここではいつものデンゼル。メグライアンはラブコメ意外の作品に出たときはなぜこんなに存在感薄くなっちゃうのでしょう。「あたしのホームグラウンドじゃないから」「ちょっと出てみただけだから」って感じ。女性で士官ならば、そうなった背景があるはずだー。説得力のないまま出てすぐ死ぬ。ああゆう女性士官のオーダー聞くわけないじゃんね。アイディアはよし。ルーが出ているので大目にみたい。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-07 21:09:52) |
606. 悪魔を憐れむ歌
《ネタバレ》 アイディアよし。今思えば、それってマトリックスのスミス感あり。こっちが先ですね。 デンゼル出演作の中ではよくできましたと言える。これ好きですね。 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-07 21:00:01) |
607. クライシス・オブ・アメリカ
《ネタバレ》 どうも作品に恵まれないデンゼル。これはデミ作品なのだ。しかし。 やっぱりリメイクという呪縛から逃れられなかったとみた。デンゼルは常にモーロー演技でがんばっている。しかし人はいつものデンゼルが記憶から離れない。よって、「あ、デンゼルがモーローの演技しているな。」としか思えないのだ。これは致命的である。 メリルはがんばっているが、この役はバネッサレッドグレーブにしてほしかった。あの底知れない感じが、この役には欲しかった。息子役はよし。デミはもしかして「老い」? [DVD(字幕)] 7点(2005-11-07 20:55:16) |
608. 遊星からの物体X
《ネタバレ》 閉じ込めものの最高峰。カーペンターは絶好調である。異変が広がるまでの進め方がすばらしい。アイディア満載。カートラッセルはこのころそんなにマッチョじゃなかったね。これよりすばらしいパニック映画に出会っていない。CGなど駆使しなくても、これだけおもしろいものが作れるなんて。「映画のお手本」といえましょう。それぞれのキャラ造型もよし。冒頭、医師がガラスをピストルで壊して一発ぶちこむ、というところがしびれます。クールだ。いつみてもおもしろい。一本だけ映画を持って無人島へ行くならこれにします。追:ザ・チャンバラさんが私の思っていることを理路整然とすべて説明してくださっていてすばらしいレビューでございます。 拍手。 [ビデオ(字幕)] 10点(2005-11-07 20:20:06) |
609. ラブ・アクチュアリー
《ネタバレ》 レンタル屋で超競争率が高くて、見るまでに困難を要した作品。 代役を演じてる2人が最高にかわいくて好きです。あれは、べつにポルノ映画じゃなく、ちゃんとした映画のラブシーンの代役、というつもりなんだって。 ヒューのダンスは、度肝をぬくなあ。なんか、見てはいけないものを見せられているような微妙さが。しかし彼はちゃんとプロであった。おもしろくて、見がいのあるダンスでしたよ。私は好きです。ヒューは性格悪そうだけど、役者さんとしては、すごくプロ。 欲をいえば、日本人からみると、ラストの空港の場面はくどいと思うなあ。さんざん、いろんなラブストーリーを見せられて、満腹のところにまたこってりしたものが、て感じ。 [DVD(字幕)] 9点(2005-11-06 23:51:10) |
610. フライド・グリーン・トマト
《ネタバレ》 これは「女どうしの友情」じゃなくて「女から女への片思い」を描いた作品です。 これが「友情」に見えますか。彼女は神様に身を捧げているので、どうしたって片思いにしかならないのですね。そして、「カラーパープル」の主人公がもしも富裕な白人女性だったなら、このように行動することもできたであろう、という仮定の話でもある。「男性に屈しない稀有な女」を、前時代の中で描いている作品。 [DVD(字幕)] 8点(2005-11-06 23:17:50) |
611. カジノ
《ネタバレ》 長くて大作のために散漫な印象はありながら、シャロンストーンのためにコメントの価値あり。なぜか酷評されやすいシャロンではありますが、私生活や裸のことなんかどうでもいいじゃありませんか。アクターズスタジオのインタビューで一番胸に残ったのが彼女でした。私は「カジノ」のシャロンは買います。なぜなら、この長い作品で記憶に残ったのが、毛皮姿ではいつくばって、「どうやってあんたのことなんか愛せるのさ、犬みたいに扱われてるっていうのに」と叫ぶシャロンのみだったからです。あそこのセリフまわしがすごい。鬼気迫るとはこのことか。あれだけでもう、シャロンがダメな女優なんてとても思えない。私は「トータルリコール」でも、脇役だけどとてもよいと思いましたよ。大変知的な女性だそうです。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-06 22:59:18)(良:1票) |
612. 28DAYS
《ネタバレ》 すばらしい。ラストまで一気。サンドラのラリリ演技もよい。姉妹の確執もリアリティあり。 「禁じ」ものは好きです。それが「ダイエット」であっても「ドラッグ」であっても「酒」であっても。ラストの「植物」が後味よし。丁寧な作品。単なる商品ものとは一線を画す。 [DVD(字幕)] 9点(2005-11-06 22:42:53) |
613. 救命士
《ネタバレ》 あまりに気に入って購入。スコセッシのよさ爆発。相棒が日替わりになっていくのがよし、それぞれ個性的でよし。パトリシアとニコラスの微妙な関係が大変よい。ニコラスは彼女といるときだけ、食欲が出てくるところが面白いですね。パトリシアの親父、あのセリフ最高にキマっていた。スコセッシはやっぱり「夜」の監督と再確認。 トムサイズモアのキレぶりに大爆笑。80%コメディ。(残りはロマンス)ホラー映画じゃありませんから。もともと欧米人は幽霊なんて怖くないんだから。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-06 21:34:13) |
614. ハンニバル(2001)
《ネタバレ》 ミスキャスト。なぜジュリアンムーアは業界受けがよいのだろうか。どうみてもFBI捜査官に見えない。骨格と皮膚の厚みに問題がある。市民が頼りにしたくなるような捜査官には、骨太さと、ある種の鈍感さが必要である。皮膚の薄い女優さんでは、頼れない。「FBIに恋して」長いことやっているなら、こんなんなってるわけがない。現実味なし。リドリーのサドグロ趣味全開。 [DVD(字幕)] 5点(2005-11-06 21:23:56) |
615. フィラデルフィア
《ネタバレ》 すばらしい。作品に恵まれず駄作に出がちのデンゼルもよし。プロローグからラストまでの一気感はピカ一。殺人も起こらず宇宙人も出てこず戦争も無いのにこのスリル。デミはこの作品が頂点であったのでは。トムハンクスは「主役」をやる人であることを再確認した映画。 [DVD(字幕)] 10点(2005-11-06 21:15:10)(良:3票) |
616. フルメタル・ジャケット
《ネタバレ》 今のところ、ベトナムがらみの最高峰。キューブリックはフリードキンと同じくらいイヤーなやつだと思われる。しかし作品はすばらしい。後半シンプルなアイディアなのに最高の戦闘場面を見せてうならせる。「オレンジ」は理解できなかったが、これについては文句なし。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-06 21:08:29) |
617. ザ・リング
《ネタバレ》 映像きれいにつくってある。ナオミワッツも、ニコールキッドマンのエンポリオ感はあるが、きれい。この作品については、欧米人が果たしてどのくらい幽霊を怖いと思っているのか興味をもちながら見た。幽霊って、もとは人間なんだよね。キリスト教圏では、そんなに怖くないんじゃないかと思われる。もっと「怖い」と思っているものがあるから。はたして2では、「母性」で幕引きせざるを得なかった。文化の違いによる限界を感じた。 [DVD(字幕)] 6点(2005-11-06 21:01:19) |
618. レクイエム・フォー・ドリーム
《ネタバレ》 後味が悪いことこのうえないが、今のところ、ドラッグ映画の最高峰。 ドラッグについて、勉強できる。ジェニファーらがやってるのは、ヘロインで、エレンはスピード、その摂取による影響はこのようになりますよ、ときた。ラリっている状態の描写がよい。ジェニファーの落ちっぷりには、女性として直視できないものがあるなあ。「トラフィック」よりひどいぞ。高校生のうちに見せれば、その後の人生がドラッグフリーとなって安泰であろう。青少年にぜひ見せたい映画№1。ラストの不気味な笑みがドラッグのすべてを語る。(ヤク中の気持ちになったことはないが、ニコチン中毒の苦しみから類推) [DVD(字幕)] 9点(2005-11-06 20:52:43) |
619. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 この作品に対して激怒していたキングが、一番怒っていたのは、「妻の配役」である。これは何を意味するか。キングは、意外にノーマルなアメリカ人の男であるということ。アメリカ人の男性が妻に求めるものは、「チアリーダー性」なのだった。それで、TV版では、金髪碧眼の、チアリーダー色全開の女優をキャスティングした。それにくらべてキューブリック。どこからどう見ても、チアリーダーになれそうもない、この女優さん。これは何を意味するのか。ニコルソンが、「チアリーダーと結婚したくてもできなかった男」もしくは「妻になる女性にチアリーダー性を求めない男」のどちらかである、ということである。これは、前者でなければ、この話自体が成立しない、というキューブリックの考え方を表している。なにしろ、ニコルソンはアル中から立ち直ろうとしているキャラだ。キューブリックは屋根だけを借りて、軒下には全く別のものを作った。これに対して、とやかく文句をいうのは、キングがみっともないというべきでしょう。TV版と見比べると、監督の力量の差が歴然。 [DVD(字幕)] 8点(2005-11-06 19:07:28)(良:1票) |
620. エクソシスト
《ネタバレ》 この作品の主役はメリン神父である。メリンと悪魔の長い闘いの最終章なんである。メリンが出るまでのドキュメンタリータッチの部分は、観客の興味を引き付けるためにある。「(悪魔は)一匹だ」と断言したメリンのセリフが、主題である。「悪魔は決してお互い協力しあったりしない」ということである。人間は、「人間どうし力を合わせる生き物なのじゃ。そこが悪魔と違う人間の切り札なのじゃ。」という意味だと思う。メリンと悪魔の闘いがメリンの肉体の老化によって一旦敗北に終わったあと、「メリンは殉教しました。えらい人ですね。終わり。」とならなかったのは、若いほうの神父がメリンの殉教する姿を見て、初めて神の力により悪魔を滅ぼすことを信じる気になったからである。メリンが殉教するまで、この人は信じていなかったのだ。若い神父を登場させた意味は、これである。そうでなければ、別にいなくてもよい。フリードキンはいやな奴でも天才。最強の神と悪魔の闘い映画。 [DVD(字幕)] 9点(2005-11-06 18:54:04) |