1341. メメント
《ネタバレ》 傑作「インセプション」を生みだしたノーラン監督の出世作。この作品でも、ちゃんと後に開花するテーマが十分に横溢している。自分が認識する世界が本当にちゃんと信頼できるのかという主題が、とても実験的な手法で描かれているのに、ちゃんと娯楽作品としてよく出来ている。 [DVD(字幕)] 7点(2012-07-07 22:33:31) |
1342. プレステージ(2006)
《ネタバレ》 うーん、なんだか設定に無理があるような……。瞬間移動のマジックをやりたいがためにノーベル賞級の発明をした主人公に、そのライバルの種は「実は双子でした」ってのはどうなんでしょうか?? [DVD(字幕)] 6点(2012-07-07 22:23:14) |
1343. ファンタスティック Mr.FOX
《ネタバレ》 全体を覆う雰囲気は良いのだけど、展開が幾分か単調なため少々退屈な映画になってしまっている。それと暖かみのあるクレイアニメーションとシュールな世界観がいまいちマッチしていないような印象もあって、それほど乗り切れなかった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-07-04 04:30:07) |
1344. シャンハイ(2010)
《ネタバレ》 第二次大戦前夜の様々な国の陰謀渦巻く上海を舞台にした、濃厚な政治ドラマ。という個人的に好きなテーマの映画なのだが、いまいち乗り切れなかった。やはりこの手の映画は、政治八割・恋愛二割くらいがちょうど良い配分だと思うのだけど、恋愛の比重が幾分か多すぎてバランスが悪くなってしまっている。豪華な俳優陣だけに残念な作品だった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-07-04 04:25:31) |
1345. クレイジーズ(2010)
《ネタバレ》 昔からよくある既視感満載のゾンビ映画。新しいところと言えば、感染した人たちが単純にゾンビになるのではなく、ちゃんと記憶や感情を有したまま、文字通りクレイジーになってしまうというところか。それでもこの手の映画に絶対必要なセオリーは手堅く押さえているので、とても好感の持てる映画に仕上がっている。 [DVD(字幕)] 6点(2012-06-28 23:15:37) |
1346. パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々
《ネタバレ》 本当に面白くない映画だった。脚本が穴だらけ。ヒドラに襲われて絶体絶命のピンチに追い込まれて「あ、そういえばメデューサの頭持ってたんだ」って、気付くの遅すぎ。あと、冥王ハデスが嫁さんにパコーンって叩かれて終わりって弱すぎだろ! [DVD(字幕)] 2点(2012-06-21 19:50:08)(笑:1票) |
1347. イングロリアス・バスターズ
《ネタバレ》 自分が年取ったせいなのか、個人的にはあまり魅力を感じなかった。タランティーノといえば、過去の傑作を思い出してしまいやはりそれと比べてしまうきらいはあるものの、それでも自分には幾分か退屈な映画と思えてしまう。過剰な暴力描写も、なんだか無理して観客にサービスしているように感じる。 [DVD(字幕)] 5点(2012-06-21 19:42:35) |
1348. デス・プルーフ in グラインドハウス
《ネタバレ》 タランティーノも年取ったのか、過去にはそれが持ち味だった長い会話シーンがかなり退屈。とっととカーアクションに移行しろよと何度も思ってしまった。登場する女性キャラは十分魅力的だけど、それでもこれと対になるロドリゲス監督の「プラネットテラー」のほうが遥かに面白い。 [DVD(字幕)] 5点(2012-06-21 19:34:41) |
1349. ジャッキー・ブラウン
《ネタバレ》 前作「パルプ・フィクション」があまりにも傑作だっただけに、さすがに今作はプレッシャーに負けてしまったのだろうなという印象の作品。豪華な俳優陣を起用して、前作のようなスタイリッシュな映画を創ろうという気持ちは伝わってくるのだが、残念ながらそれが空回りしてしまっている。 [DVD(字幕)] 5点(2012-06-21 19:29:38) |
1350. レザボア・ドッグス
《ネタバレ》 限られた予算のなかで創られた傑作密室劇。思えばこれと「パルプ・フィクション」のころがタランティーノのピークだったのではないかと思えるくらい、よく出来ている。個性的な濃い男たちのそれぞれの思惑が交差し加速していく緊張感と暴力描写、そして物語を彩る魅力的な音楽、どれをとってもタランティーノの才気が光る。 [DVD(字幕)] 7点(2012-06-21 19:11:30) |
1351. クラッシュ(2004)
《ネタバレ》 様々な人種の坩堝の国、アメリカ。人種差別や性差別、過酷な格差社会、そんな色んな問題を抱えた地で必死に生きる人々が、その悪意や憎しみ、そしてほんの少しの善意をぶつけ合いながら様々なドラマを描き出していく。丁寧な演出で、良質の群像ドラマに仕上がっているが、これがアカデミー賞というと少々疑問に感じる部分もある。それでも、ドン・チードルの抑えた苦悩の表情がこの映画のテーマを雄弁に物語っている。 [DVD(字幕)] 6点(2012-06-21 11:50:57) |
1352. スリーデイズ
《ネタバレ》 これは文句なしに面白い。ずっと社会派映画ばかり撮ってきたハギス監督が、その持ち味を十分に活かしつつ、幾分か娯楽色の強い作品を作って見事に成功している。平凡な大学教授が、無実(?)の妻を救うために悪戦苦闘する前半部分の姿は見てて切なく、それが後半部分のある種開き直った力強い姿が良い好対照をなしている。抑えた丁寧な感情描写、練られた脚本、出演者の力のこもった熱演、どれもが素晴らしい。ただ、もう少し遊びの部分があっても良かったかなとも思うが、最近の映画のなかでは良作。 [DVD(字幕)] 7点(2012-06-21 11:41:20)(良:2票) |
1353. ツリー・オブ・ライフ
《ネタバレ》 確かに映像は素晴らしいけれど、それだけな映画。べつに映画に娯楽性だけを求めているわけではないけれど、それでもこの分かる人にだけ分かればいいというある種独り善がりな作風は好きではない。この監督は確かに美しい映像を撮らせたら天下一品だけれども(特に水中の映像は白眉)、なんだかキリスト教の啓蒙映像にしか思えなかった。キャストが豪華なだけに残念。 [DVD(字幕)] 5点(2012-06-21 11:30:29) |
1354. バニラ・スカイ
《ネタバレ》 傑作「オープン・ユア・アイズ」の非情に残念なリメイク作品。どうして作風のまったく違うキャメロン・クロウ監督が、このダークでどこまでもミステリアスな映画をリメイクするに至ったのか、はなはだ疑問。特に、監督が自分の味を出そうとして完全に失敗している。こちらのほうがメジャーな作品だけに、この映画を観るならまず「オープン・ユア・アイズ」を先に観たほうが良いと、声を大にして言いたい。 [DVD(字幕)] 4点(2012-06-14 17:12:15) |
1355. ザ・エージェント
《ネタバレ》 なんだか自分には暑苦しい映画だった。この過剰なまでの人生への肯定感は、確かに一見の価値はあるけれど(突飛かもしれないけれど、僕は武者小路実篤を思い出してしまった)、個人的にはもっと人生の負の側面も描いて欲しい。ともあれ、ここまで熱い映画というのも珍しいので6点。 [DVD(字幕)] 6点(2012-06-14 16:58:50) |
1356. ハート・ロッカー
《ネタバレ》 いまイラクでどんなことが起こっているのかを丁寧に描いた戦争映画。最前線で追い詰められていくアメリカ兵のぎりぎりの緊張感は見事に伝わってくる。いささかメリハリに欠けるせいか、少し単調な部分も気になるが良質の作品。ただ、アカデミー賞を取るほどの作品かというと、少々疑問。 [DVD(字幕)] 6点(2012-06-14 16:51:06) |
1357. K-19
《ネタバレ》 「Uボート」で確立された潜水艦映画の、新たな地平を切開いた作品。それまで潜水艦の敵は外部にある敵国のミサイルであったり、全てを押し潰す水圧であったのだけど、ここでは内部の敵・原子力との戦いがメインとなっている。特に、後半での漏れ出した放射能の海のなかを、仲間を救うために命を賭して進む人々の姿には純粋に感動を覚える。 [DVD(字幕)] 7点(2012-06-14 16:45:47) |
1358. ミルク(アメリカ映画)
《ネタバレ》 ガス・ヴァン・サントが久々に撮った、まともなメジャー映画。主演に名優ショーン・ペンを迎えてけっこうお金がかかった映画だけに、これまでのガス・ヴァン・サント作品とは違ってかなり無難な映画に仕上がっている。さらに実話を基にしたということで、特に驚きなどはないが、それでもショーン・ペンの熱演も相俟ってまあまあの秀作だった。 [DVD(字幕)] 6点(2012-06-08 22:12:13) |
1359. ラストデイズ(2005)
《ネタバレ》 十代のころに、ニルヴァーナにめちゃくちゃハマり、カートの死に衝撃を受けた者としては、そんな彼に捧げられた映画ということで、苦手なガス・ヴァン・サント作品だけどちょっと甘めな評価になってしまう。正直、これがカートの最期って言われても違う気がするけれど、彼の成熟しきれなかった永遠の十代の感性はちゃんと描かれていたと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2012-06-08 22:04:46) |
1360. ジェリー
《ネタバレ》 のちの「エレファント」や「ラストデイズ」に繋がる、ガス・ヴァン・サントの実験的映画。と、言えば聞こえは良いが、その内容たるや人に見せる段階に達していない極度につまらない、試しに撮ってみたというような習作レベル。誰か、勇気を出して「ボツにしよう」と言えなかったのか? これを寝ずに最後まで観れた全ての人々に敢闘賞を差し上げたい(もちろん自分も含めて)。 [DVD(字幕)] 1点(2012-06-08 21:45:13) |